俺だけバグみたいな魔物に進化しました 作:ドラゴン娘になりたくない!
前世の死因だけはハッキリと覚えている。
ビニール袋を猫ちゃんと間違えて、川に飛び込んだんだった。
生憎とその日は大雨で、そっこーで溺れたね。死んだね。
死に際になんて考えたかだけはハッキリと覚えている。
こんなに苦しいなら息のしないで良い生物に生まれたかった!! ……と。
だからってスライムですか。
幸いにもここは沼地。湖面の反射で自分がよく見える。
しかしスライムって手も足も五感もない見た目なのに、なにで世界を認識してるんだろう。
俺の感覚としてはなんか透明なボールの中に突っ込まれている感じ。
ハッキリとわかることがある。ここは異世界だ。そりゃあ間違いなく異世界だろう。
だって、現代にはスライムなんて魔物は存在しないから!
つまり俺は念願の異世界転生を果たしたのだ! わー! すごい!!
…………でもスライムか。まぁ、スライムと言えば、最弱の称号を与えられて久しいものの昨今は活躍目覚ましく、人型になることも多々ある。こうなった以上は目指せ人型!
異世界ハーレム生活!! って感じだな。
とりあえずはヌチャヌチャと動いて、そこら辺の草を食う。多分虫も食ってる。
そんな生活をして十日が経っていた。たまに小動物にありつけたりする。ウサギとか、ネズミとか。味はしないが、むしろ味がしなくてよかったと思う。生のそういうの食いたくないしね。
『レベルアップしました』
なんか誰かの声が聞こえた気がする。今、レベルアップって言ったか?
もしかしてやれちゃうのか? ステータスオープンってやつ!!
よし、ステータスオープン!!
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プチスライム Lv2/5
筋力:G 耐久:G 器用:G 魔力:G 神秘:G
スキル
解析:E 多少の情報が得られる
成長:A+ 著しい成長を遂げる可能性がある
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雑魚い。しかしステータスが見られるようだな。
このステータスは多分、解析で見られているのかな? まるでRPGの世界に来たみたいだぁ……
【成長:A+】ってスキルがあるから多分招来有望なのかな。
まぁ何にせよ、今の方針で間違いないみたいだ。餌を食って食って食いまくるぞー!!
「ギギッ!」
おっ、なんだ敵か!?
少し遠くを見てみると、沼地の草むらに二足歩行の犬みたいな魔物がいた。
あいつはいったい何の魔物だろうか。とりあえず解析……どうするんだ? 念じれば良いのか?
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小コボルト Lv3/5
筋力:G 耐久:G 器用:G 魔力:G 神秘:G
スキル
嗅覚:A 周囲の匂いを敏感に探れる
聴覚:B 周囲の音を敏感に聞き取れる
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おっ、出てきた出てきた。典型的な雑魚魔物のようだな。俺より強いけど。
しかしどう来る? 襲ってきたらこちらもやぶさかではないぞ……!!
「ガウッ!!」
うわっ、襲ってきた!! やられる!! やられるぅうううううう!!
……普通にあいつの爪や牙が俺には通じないな。スキルじゃなくて単純な体質。
俺は流体なんだった。しかも俺を噛もうとして喉につまらせて……死んだ……。
…………何というあっけない勝利。まぁいい。これぞ棚からぼた餅ってやつだ。
いただきまーす!! …………もぐもぐ。
『レベルアップしました』
おっ!! レベルアップしたじゃん。いいね。
やはり強い魔物を倒すとレベルアップするみたいだな……。
『【嗅覚:A】と【聴覚:B】を取り込みました』
えっ!? そんなことしていいの!?
うわっ、周囲の音がしっかり聞こえる! 鼻もめっちゃいいけど……しんどい!!
もうちょっと調整できないのか!?
『感覚ノイズキャンセリングをします』
おお~~、落ち着いた。
匂いと音は聞こえるけれど、なんか余分な要素は削がれていると言うか。
なるほど、これが感覚ノイズキャンセリングってことね。
んっ? 音が聞こえるな……けっこう遠くから響いてくるぞ。
「いやっ!! いやぁあああああああああああ!!」
女の子の悲鳴だ!! しかしこの俺が言って大丈夫なのか……?
むしろ逆にやられる側じゃないか、俺って。
…………ええい、なんでもいい!! 何が起きているか見に行こう!!
みょんみょんみょんみょん、と体を跳ねさせて前に進んでいく。
そうして十数分後。辿り着いた先では……。
女の子が──殺されていた!! 普通に間に合ってねーじゃん!!
でもしょうがないよ、俺ってスライムだもん……。
ていうかどうやら馬車の一団が盗賊に襲われたみたいだね。
女の子はっ……と。うわっ、金髪で可愛いけど、見るも無惨な姿に……。
具体的には新造を突き刺されて死んでいるね。しかも乱暴されている。死体はそれだけじゃなくて、辺りには護衛だったり商人だったり、実に様々な死体が散らばっている。
ううっ……でもこいつら吸収したら、レベルアップしないかなぁ。
いや、流石に倫理的にどうなんだ? でもこのままにはしておけないよなぁ……。
よし、スライム葬ということにしておこう。
獣に食われるよりはクリーンに死体も消えていいだろう。
というわけで供養供養……。
…………とまぁ十数人の死体を取り込んだわけですが。
『レベルアップしました』
『レベルアップしました』
『レベルアップしました』
『この肉体では耐えられません。進化してください』
おお!? 進化するのか……!? 何が良いだろう。
普通のスライム、スケルトン、コボルト、とりあえずこの三種類か……。
スライムの体って結構便利だから、プチスライムから普通のスライムに進化するか。
『レベルアップしました』
『レベルアップしました』
『レベルアップしました』
『レベルアップしました』
『レベルアップしました』
『レベルアップしました』
『レベルアップしました』
『レベルアップしました』
『この肉体では耐えられません。進化してください』
おいおいおいおい、まだ止まらないのかよ!?
さすがに十数人吸収するのはよくなかったか……!?
わかったわかった、それじゃあ……。
『この肉体では耐えられません。進化してください』
『この肉体では耐えられません。進化してください』
『この肉体では耐えられません。進化してください』
『この肉体では耐えられません。進化してく……』
……………………。
ふぅ、とりあえず俺は何に進化したんだ?
荷物の中に手鏡があったから、それで確認してみるか。
おっ、最初に吸収した女の子に似てる。
腰まで伸びた蒼銀の髪は、あの子の金髪と違うけど。
手足の先がなんか黒いし……爪もあるな。
ていうかよく見たら、翼も生えてるな。かなりデカい。
そして素体は女の子っぽいけれど……。
まぁ、いいや。ステータスオープン!!
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ドラゴニュート Lv1/399
筋力:A 耐久:A 器用:C 魔力:A 神秘:A
スキル
解析:E 多少の情報が得られる
五感:A 周囲の有益な情報を選別して取得できる
変身:A いままで進化してきた下位種族に変身できる
龍炎:B 龍のブレスを吐くことが出来る。
飛翔:B 空を飛ぶことが出来る
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ふ~~~む、ドラゴニュートってたしか竜人みたいな魔物だったよな。
何はともあれ、人型になることが出来てよかった……が。
…………なんで俺、いきなり竜人になってんの?
お可愛いくなって