ということで始まります。
白い砂に、寄せては返す波。広がる海は見渡す限りが綺麗な蒼に染まり、空には雲一つ無く、太陽がその日差しを地上に降り注がせる。少し離れた場所には赤いレンガの建物と、座礁して動けなくなったと思われる側面に大きな穴の空いた船が見える。
「よーし、こんなもんかなー」
そんな砂浜にレジャーシートを敷き、パラソルを突き挿す一人の少女がいた。長い黒髪を三つ編みとおさげで纏めた、純朴そうな女の子である。ちなみに、薄いクリーム色の生地に抹茶色の縁取りをした制服のようなものを着ている。ヘソ出しである。
「ヨイショっ…んあ゙ー、イイ天気だねぇ。やっぱりこんな日はのーんびり、お昼寝に限るよねー…おやすみなさ―」
少女はレジャーシートに寝転がると、姿に似合わぬ仕事に疲れた四十路の親父のような声をあげながら、体を大きく伸ばし昼寝に洒落込もうとするも
ウゥーーーーーーーーーーーッ!!
「えー……。ないわー。このタイミングで緊急出撃招集とかないわー」
昼寝をしようとした直後に鳴り響くサイレンに、少女はしかめっ面で悪態をつきながらも、服に付いた砂を手で払っていく。あらかた砂を払い終えると、海側から見て右側に見える赤いレンガの建物目指して歩きだす。
「クククッ…、私の貴重な昼寝タイムを奪うとか、これはもう…ギッタギタにしてやりましょーかねー。酸素魚雷ガン積みで…」
物騒な顔で物騒なことを呟く彼女―〈キタカミ〉は、一つため息をすると、少しばかり進むスピードをあげて建物に向かっていった。
人類が本格的に外洋に進出して数世紀、幾多の戦争が終わり、内面はどうあれ世界の国々が手を取り合うようになりだした頃に、ソレは現れた。
[深海悽艦《しんかいせいかん》]
海深くより現れる為にそう名付けられた謎の艦艇群は、駆逐艦、軽・重巡洋艦、航空母艦、超弩級戦艦といった種類をもち、その多才な攻撃で人類を翻弄。主要な海上交通路《シーレーン》を瞬く間に制圧した。各国は制海権を取り戻す為に幾度となく攻撃をしかけるが、深海悽艦の放つジャミングによりレーダーや衛星通信が使い物にならず、ミサイル等の近代兵器はいみをなさなくなっていった。例え攻撃が当たったとしても、謎の防御膜に阻まれてダメージを与えられないまま、時だけが過ぎていく。
人類が何も出来ないまま数ヶ月が過ぎたその時、ついに深海悽艦を倒すことの出来る存在が確認された。
[艦娘《かんむす》]
そう名乗った彼女達は、自らを大戦時に戦った軍艦の化身であり、人類と共に戦う為に甦ったと説明。困惑しながらも各国は、深海悽艦に唯一対抗出来る彼女達艦娘が、万全の体制で戦うことの出来る環境を整える為に鎮守府《ちんじゅふ》を設立し、サポートした。
この物陰はそんな艦娘達と、深海悽艦との激しい戦闘の記録を記したお話で――
「あ、シートとパラソルそのままだ……。まぁいっか、帰ってきてからで…」
………お話であるっ。
はい。初めてということを言い訳に、とりあえずここまで。
短いですが次回はまた来月頭までには更新出来たら良いなと思います。
※2015/01/26-誤字訂正。