ランダムダンジョン『The Backrooms』   作:ゴールデンUFO

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The Backrooms

落ちた。

 

踏み出したはずの地面にはあるべきはずの感覚はなく、足、胴、頭と自分の全てがその地面をすり抜けていった。

 

そしてここは落ちた先。

 

黄色い壁に湿ったカーペット、どこか一昔前の海外のオフィスみたいな空間。

 

俺はここを知っている。

前世に好きだったクトゥルフ神話やSCP財団に並ぶネットのクリーピーパスタ…

 

『The Backrooms』

 

なぜ前世の創作物がここに?この世界にはネットにすらないはずだ?

さまざまな疑問があるがまずは……

 

 

「配信開始」ポチッ

 

 

まぁ…バックルームに来たら配信するでしょ。

だってバックルームだし…。

 

◇◇◇

 

 

死んで生まれた世界は現代ダンジョン世界。

 

数十年前に世界中にダンジョンが現れ、人類はそれに適応した。

 

前世小説投稿サイトで見たようなギルド、探索者、ダンジョン配信などがテンプレ通り存在するそんな世界らしくやはり俺は転生者としてダンジョン配信者になった。

 

しかし俺に転生特典などなく、配信の才能もなかった。素材を売って普通に生きていけるものの探索者としても配信者としても平々凡々だった。

 

俺はこれでも転生者なのかと思ったね。

 

だって転生特典もなく、覚醒とかもありそうになく、トラブルに巻き込まれたこともなかったし…

 

まぁでもこの世界は小説ではなく現実でそんなんもんなのかと思った。

それに別に俺は今世をめちゃくちゃ楽しんでいた。

 

だってダンジョンが魔法がスキルがあるし、ダンジョンに関係なくとも知らない漫画や小説やゲームがあった。

 

楽しすぎた。別にこのまま生きていてもよかった。

 

でもやっぱり俺は転生者らしい。

 

だって今バックルームにいるもん。

トラップでダンジョンの未確認階層に行ったり、きさらぎ駅に行ったりしてそれを配信で撮しながら脱出していく過程でバズっていく。

俺の転生物語はそんなかんじのものらしい。

 

というわけで配信を開始した。

 

Live『ダンジョン探索中に変な場所に落ちたんだが…』

視聴者0

 

10秒後 視聴者20

 

30秒後 視聴者100

 

1分後  視聴者1000

 

ん〜なんか多くないか?

いつもは五十人ぐらいなのに今では1000を超えたぞ。

こういうのってだんだんバズっていくものじゃないのか?

 

〈コメント〉

ーこの人もかッ!?

ー配信してる人混乱してると思うが落ち着け…

ーえ?なにここ…こんなダンジョンあった?

ー動かす情報が来るのを待つんだ

 

ん?どういうことだ。

 

この人も?まるで俺みたいななやつが他にもいるみたいな…。こんな事例は過去になかったはずだし、そもそも過去にバックルームに着いたなんてあったら気づくと思う。というか視聴者たち順応が早すぎないか?

 

「どういうこと?」

 

〈コメント〉

ー10分前ぐらいに全世界のダンジョンで約1万人が普通の 

 地面で落ちた

ー複数の配信者で時刻が同じなのは確認済み

ー全員がその黄色い空間に辿り着いてる

ー未確認のモンスターが表れる

ー死者も出ていてマジてヤバい

ー合流した人たちももいるらしい

 

「はあっ!?」

 

どうやら俺は主人公ではなかったらしい。

 

うーん意識を変える必要があるな。

 

俺のさっきまでの余裕は俺だけが巻き込まれていると思ったからだ。

最悪俺が死ぬだけ。それなら嫌だけどまだいい。

 

しかし、他の人達も巻き込まれていてすでにに死者が出ているとなると俺の精神的に問題がある。

 

もっとも問題なのは俺にできることがあることだ。

 

俺は善人ではない。自分の人生が一番大切だし、友達や家族が何かあったら助けるがそれは俺が彼らに何かがあったら嫌だからだ。

 

それにプラスして間接的でも俺のせいで人が死ぬのも嫌だ。

 

俺は前世の記憶でバックルームの情報を持っている。全て同じであるとは思わないがこの黄色い部屋は同じなのだ。通じるものはあるだろうし…。

 

これを配信で言えば信憑性はともかく助かるひとは増えると思う。

 

しかし俺がこの情報を持っているのが意味わからない。

 

最近のダンジョン研究でダンジョンには何者かの意思が介入していると仮説がある。

俺はこれは結構あると思っている。

だってダンジョン系の小説ってこんな感じだし。

 

それと疑われたらろくな事にならない。

 

だから言えない。

けどこれは間接的に人を殺すのと何らかわりはないだろう。

 

人が死ぬのは不快だし、それも自分にもその原因があるとなると最悪だ。

だから助けに行くしかないなぁ…。

 

死体を回収すればいい。

 

そしたらまだ蘇られる可能性がある。

 

俺のできることは動画を通して偶然を装いバックルームの情報を落とし、最終的には脱出の手本を見せる。

そしてその過程で全ての死体を回収する。

 

 

はぁ〜これからこの世界に来た人たちは勝手に動き回るんだろうなぁ。

 

そして1万人もいれば次へ次へと進むものもいるだろう。

 

そして死ぬ。情報なしで生きられるほど甘くない。たとえ魔法やスキルが使えても。

 

そしてそれを俺が回収しに行く。

 

これ、俺ほとんどのLevel行くことになるんじゃね?

 





多分続かない
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