格安で買った奴隷が厄ネタだった。   作:一途一

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設定ガバガバで草も生えない、まあ思いつきで書いてるからね、しょうがないね(SKNNNGR)。

追記:修正しました


1-6

奴隷。それは男の夢である。

 

奴隷ってのは基本言いなりで、行動の裁量権を主人が持っているから『今夜、俺とグンズホグレツしろ!』と言っても咎められないのだ。

 

しかし世界は無常である。声に出すまでならセーフであるが、それ以上には手回しが必要だ。

 

してはいけない(戒め)。

 

この時代において存在する奴隷法という物は、エジプトのそれが1番近く、生活の充実が確約されていたりする。そも、通常の異世界物などと違い、奴隷法の成立には人道的な理由が絡んでいる。

 

奴隷法が施行されたのは西暦2457年。当時は第4次ベビーブームなるモノが起きていたらしく、大変数多くの子どもが生まれたそうな。

 

しかし、入植地の緑化は未だ未完成であり、第二地球での職業はブルーカラーが8割を占めていたと言う。そこで養育費を稼ぐとなると、女性は勿論のこと、男性にも大変な労力がかかる。更に、通常の労働法を適用すると、勤務時間に制限が掛かる。課題となっていた惑星の緑化には、文字通り血の滲む努力が必要であり、労働時間を伸ばす試みが行われた。しかし地球での法律では対応出来ない箇所が数多くの存在したのだ。

 

そこで当時の政府は迅速に緑化を進める為、労働法を変えず、労働者の勤務体系を、労働者側と雇用者側での金銭の授受に依って企業に一任する法律___奴隷法を施行。これが様々な体系に分岐して行き、戦闘奴隷や債務奴隷、生活奴隷や奉仕奴隷などが誕生した。

 

額面通りに受け取っていけないのは明らかだろう。簡単に言語化してみると、『お手付き自由なメイドさん』が1番しっくりくるだろうか。使用人とするには距離が近すぎる。しかし、奴隷として見るには人権がはっきりしている存在、それが今世紀の奴隷なのである…

 

俺はそんな奴隷(恐らく彼女は値段的に、奉仕奴隷か戦闘奴隷の括りだろう)である彼女を目の前にし、そう考えた。取り敢えずは情報を収集する為、口を開く。

 

「じゃあまず、年齢を教えてくれるかな?」

「あ、じゅうy…18歳です」

「14歳?」

「18です」

「あっ…(察し)ふーん。じゃあ、身長・体重はどれぐらいあるの?」

「身長は157cmで…」

「うん」

「体重は45kgだったかなって」

「すごいガッチリしてるね…」

「いや、してないですよ?」

 

彼女は眉を顰める。プロフで見た時とは違い、ジーンズにカッターシャツという簡素な格好ではあるが、それすらも花を添えている様で、どこかのお嬢様と紹介されても頷ける雰囲気がする。

 

「大丈夫。これはパッチテストみたいなもんだから」

 

彼女の容貌が余りにア◯カ然としているので、つい2000年代の人間かどうか見極めるテストをしてしまった。

 

「因みに、両親は居る?」

「はい。あんまり顔を合わせたことは無いんですけど」

 

やはり惣流の方らしい。本人による申告なので確証は取れないが、今の所は信じておこう。しかし両親が居るということは、彼女は天然物のア◯カなのだろうか。もしや貞本先生は預言者だった…?

 

「ちょっと『あんた、バカァ?』って言ってみてくれる?」

「……あ、あんたぁ、バカ?」

「イイ!すっごいイイよ!」

「あ、ありがとうございます?」

 

彼女は困惑しながらも、そう曖昧な笑みを返した。随分と素直で、純朴そうな雰囲気がするのだけれど、奴隷ってこんなものだったっけか?もっとやさぐれているイメージだったんだが…

 

どうにも違和感が拭えず、俺は口を開く。

 

「…これって言っちゃ駄目なのか分からないんだけど、なんで君は奴隷になったの?」

「なんで…」

 

彼女は特に暗い雰囲気を出す訳でもなく、視線をくるくると回転させる。そうして最後に俺に視線を合わせ、にかりと笑った。

 

「商館の人が言うには、あたしが出逢う人は、運命の人らしいですよ?そうやって、今まで何回も教えて貰いました。あたしが存在するのは、あたしの存在を必要とする人間が居るからだって。だから、私が奴隷であるのは、その為の最短ルートなんだって、そう思うんです」

 

彼女の蒼い目は、確かに俺を映していた。

 

「あたし、きっとあなたに逢う為に奴隷になったんです」

 

あ、こりゃ駄目だわ。

 

 

 

 

 

 

 

「____________へぇ〜」

「…?大丈夫ですか?」

「え?うん。大丈夫ダイジョブ…あっ!ウラナミちゃんは、なんか特技とかある?」

「…別に呼び捨てでも大丈夫ですよ?あっ、一通り射撃は出来ます!」

 

 

 

 

ん?

 

 

 

 

「CQB戦術も、大人レベルではないですけど、ある程度習得しました!対個人戦であればある程度活躍できると思います」

「すごいね」

「戦闘機の操縦系やレーダーなどの機械系の操作は不慣れなので、教えて頂きたいです!」

「意欲もイイね」

「はい!いつでも動けます!」

 

困った。まさか彼女は奴隷は奴隷でも、奉仕奴隷じゃなくて戦闘奴隷?確かにあって困ることはない人材だけど、こんな事ある?ここまでの美少女で、更に五体満足で、肌もスベスベそうで、精神も万全なのに?それに年齢詐称の疑いもあるし、俺は彼女をどうすりゃあイイんだ?

 

「少し、考えさせて貰ってもイイかな?」

「勿論です!」

 

やっぱり、ア◯カにしてはヤケに活発だし、無垢だよなあ(というか刺々しい感じが無い)。容貌が瓜二つでも、中身は全くの別物ってことか?更に言えば勢いで買ったとは言え、戦闘職の俺に示し合わせるように、戦闘奴隷?考えてみたら、疑う余地しか無い。どう考えても厄ネタだ。最初に立ち返ってみれば、8000万程の安値で買ってしまっているし…

 

それに、そもそもが勢いで買ってしまった奴隷であったので、使い道が思い付かん。かと言ってせっかく買ったのに持て余して、蝶よ花よと、家に置いたまんまというのも忍びない。彼女も戦闘能力があると食い気味に申告しているので、意欲に沿う形にした方がいいんじゃあるまいか?…なるべく危険には晒さない方向で。

 

俺は目を閉じて熟考した後、再び彼女の目を見た。やはり、きらきらと光り輝いている。

 

 

 

 

 

 

「よし、宙賊しよっか」




Tips:奴隷法
労働法で定められている規定を緩和し、更なる第二惑星緑化を進める為に施行された。内容としては、まずは企業が必要とする奴隷の内訳と、それを利用した事業内容が纏められた物を厚生労働省へ提出。当時新しく定められた、《職業価値下限ライン》を超過しない物に限り認可が下る。当時から現代まで、個人での契約は認められていない。

18際からの契約は可能であり、認可された奴隷に関しては勤務体系が企業に一任され、契約期間中は最低賃金の五倍以上の給料が確約された。審査に関しては不正を排除する為、大抵の場合は自律型のAIが審査した(地方都市に限ってはその限りでは無い)。一時期は国民の四割が奴隷契約を交わし、その内の10%程度が事故や過労、戦闘により命を落としている(10%のうち7割は戦闘奴隷)。時代の経過により様々な奴隷体系へと派生したが、戦闘奴隷や奉仕奴隷はその雇用料の高さから、最近は減少傾向にある。
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