・∞りみてっど:理解不能級人外適正
天パとスーパーコーディネイターを足して二つで割らず掛け算したみたいな精度でファンネル操作が可能。ファンネルが曲芸飛行しながらドッグファイトを仕掛けてくるし、X軸Y軸Z軸をミリ単位かつ秒単位で細かく修正出来るので精密射撃も得意。
・ペンドラゴン:平均値高→人外適正
高めの平均値からスヴァブラのやり過ぎで人外適正にまで進化したって感じ。基本的に変動する事がない適正値が大幅に上昇した稀な例。サンラクとカッツォと比べると下に感じるが、それでも他プレイヤーと比べればペンドラゴンの方が上。
・ハジメさん:理解不能
端的に言えば限界が無い。スペクリではディプスロの
自分が出来ると断じた事に対して自己の全てを振り絞ってあらゆる形で実現させる……というのがハジメさんの性質。型月で言う『天眼』が近いけど、ぶっちゃけた話、要はめっちゃ諦めが悪いって事。
■ ■
「はい、ほい、せいっと」
跳ねて、回って、また跳ねる。空を舞う羽の様に軽やかに、一匹の剣鬼はらしくなく踊っていた。
腰に差した名刀と妖刀を抜く事もなく、自身を貪り尽くさんと突撃してくる龍魚の顎から易々と逃げ延び、お返しと言わんばかりの鋭い蹴りを即座に眼球へと叩き込む。
『guaaaaaaa——————!?!?!?!?』
「はい動き止まった。おら仕掛けろーザコ二人」
「誰が雑魚じゃあ!」
跳躍で後ろへ下がれば、入れ替わる様にサンラクとオイカッツォが突撃へと移行する。
ラビッツにて、神匠たるヴァイスアッシュの手によって育てられ、真化へと至った
自らのステータスと戦闘スタイルに大きく見合った素晴らしい武器に仕上がったのは良いものの、しかし残念ながら性能の良い武器の性とでも言うべきか、サンラクはそれを装備する事は叶わなかった。
装備に必要なステータスの不足———つまりは、レベルが足りなかったのだ。
重要なメインウェポンが事実上の使用不可状態に陥り、どうしたものかと悩んだサンラクに救いの手を差し伸べたのは、ラビッツの鍛冶師でありヴァイスアッシュの子供達の長女ビィラック。
千紫万紅の樹海窟で手に入れた蜂型のエネミーの素材などを頼りにして作ってもらった、新たな武器———
「
高らかに自分を毒属性だとひけらかす様な毒々しい色合いをしたレイピアとマンゴーシュの双剣———【
サンラクがビィラックに頼んで造ってもらった、兎月を装備出来る様になるまでの
「カッツォ、ヘイト稼げ!」
「了解! そんじゃあ最大火力叩き込もうか、【黒】!」
両手に漆黒の気を纏いながら、オイカッツォは臆せずに自分よりも高レベルなモンスターへと突っ込み、今の自分が出せる最大火力を叩き込む。
咆哮をあげながら、まんまとヘイトを稼がれて隙を見せれば、
「『
蝶のように舞い、ハシビロコウは蜂の様に突き刺す!
シャンフロには幾つかの『属性』が存在する。と言っても、シャンフロにおける『属性』というのは厳密には我々がイメージする様なファンタジーにおける『属性』とは、些か異なる内容である。
現在のシャンフロにおける属性は大きく分けて、魔法属性・破壊属性・化石属性の三つになる。
破壊属性の効果は、その名の通り相手の身体を問答無用で破壊するという凶悪なもの。モンスターであれば、七つの最強種が一体『夜襲のリュカオーン』の牙がこれに該当する。
相手の攻撃部位に蓄積させる事で、問答無用で破壊、或いは弱点を作り出す事が出来るという効果は、多段ヒットの【スパイラルエッジ】によってその毒牙を磨き上げ、強固な皮膚を
『guaaaaaa——————!?!?!?!?』
「よっしゃ! 【壊毒】中々使えるじゃねぇか!」
「鰹は雑魚なんかじゃないんだよねぇ!」
「確かに鰹節は丁度いい硬さではありますが…」
「残念ながら鰹節くんは千ちゃんの手刀でお亡くなりになられました」
「嘘だろ鰹節を手刀で!?」
明らかに威力なんてない緩やかな手刀によって、鰹節は削られるどころか一刀両断されてお亡くなりになられたのだ。哀れなり鰹節。どうか丁寧に調理されて天に召されてくれめんす。
「つか結構良いじゃんその武器。破壊属性か?」
「【壊毒】ってデバフだよ。大型モンスターには中々有効活用出来るんじゃないか?」
「破壊属性は便利だよなー。まぁPKに使ったらペナルティ倍になるけど」
「あー、やっぱそうなるんだ。その言い方的にハジメさんも使ってんの?」
「
「何その首斬役人ウェルカム全開な面白武器」
ハジメというプレイヤーと言えば、今の所は彼以外に誰も取得した情報が出回っていない隠し最上位職業『剣鬼』、そしてその『剣鬼』のユニークシナリオ報酬である千刃雅正が真っ先に思い浮かぶだろうが、何もそれだけが特徴という訳ではない。
その名前の通り、この刀は首の部分にのみ破壊属性が適用されるという完全に人型エネミー、或いはPKやPKK特攻の性能をしている愉快な武器だ。
それだけに留まらず、首斬間部はそれを為す事で成長する。
首を斬り学べ———名は体を表すという言葉を当て嵌めたその刀は、敵の首を落とせば落とす程に強化されていくという特性を有する。
既に100人以上はPKKしているハジメが扱う首斬間部は、そこらの剣客が使っているそれとは倍率も耐久値も桁が違う性能と化しているのだ。
「しかもまだ止まってねぇからな数字。+999まで行ける可能性がある」
「もうそれぶっ壊れでは? シャンフロ運営は何を考えてらっしゃる???」
「+999まで行くんだとしたらプレイヤーがそこまでPK或いはPKKするの織り込んでるのとち狂ってるとしか言い様がないよね」
「幕末とスヴァブラだと普通だけどな」
「その二つは例外中の例外でしょ」
片や運営がPK推奨しまくってる幕末、片や最初からPvP環境が用意されているスヴァブラである。
そもそも、ハジメとしてはまだ足りないくらいである。プレイヤーを倒した数がランキングスコアに反映されるスヴァブラのPvP環境において、驚異の5桁を記録したのがこの男だ。
鯖癌でもスヴァブラでも100人抜きはこなしてきたのだ、これくらいはどうと言うこともない。幕末? ハジメが100人抜きしようとすると確定でレイドボスさんが乱入してきてそれどころではない。金魚鉢の鮫を食い荒らすシャチも、キングジョーズには勝てないのだ。
『guaaaaaaa——————!!!!!!!!!!!!!』
「うるせぇ鰻だなー。耳障りだから俺斬って良かですかね?」
「さっきと言ってる事真反対なんですけど?」
「俺、過去に縛られない男だから。捉え所のない自由な風の擬人化だから」
「都合よく現れて全部ぶち壊したと思ったら都合悪くて逃げるはた迷惑な暴風雨の間違いじゃね?」
「よしそこに並べやハシビロコウ。鰻と一緒にたたきにしてやるよ」
対人狂にヘイト役など出来ないという事か。ひらりはらりと舞う様に逃げ、ヘイトを貯めるのにもうんざりとしたか、ハジメは二刀を鞘から抜き放つ。
すらりと流れる艶やかな刀身と見るもおぞましい妖気に溢れた刃———首斬間部と千刃雅正。シャンフロにおけるハジメのメインウェポンであり、あまりに過剰が極まっている火力の塊だ。
「スキルを使うまでもないってなぁ! 千ちゃん、援護よろしくー!」
「承りました!」
薙刀を仕舞い、背負ったいたシンプルな緋色に染まった弓を取り出せば、直ぐさま矢を弦へと運び狙いを定める。
ギリギリと弦を引き、狙うは龍魚の眼。一心静止、一念を以て冷ややかに矢先を定めれば、即ち得るは必中なり。
「【
『gyaaaaaaa——————!?!?!?』
風切り音の後に絶叫が洞窟に反響し、再び動きが停止する。既に両眼は消えた。この龍魚にはもはや、自らが喰らうべき獲物を見る為のモノは残されていない。
即ち、そこに残るのは———死、のみである。
「ナイス千ちゃん! そんじゃあ派手に下ろしてやりますか!」
暴れ狂う龍魚の巨躯を躱し、僅かに生まれた硬直を突く様に肉薄する。硬い鱗を踏み台に、洞窟の天井にまで届いた跳躍こそ、この男が断頭の刃である証となる。
自重により落下した物理法則が二刀に力を授け、
「死に晒せ雑魚が! 後で美味しく頂いてやっからよぉ!!!!」
「あれ食べれると思います?」
「さぁ……ですが魚なら火を通せば……炙ればいけるかもしれません」
「鱗取るの面倒臭いだろうなーアレ」
「緊張感がありませんわ…」
「ハジメ氏が居る時点でそこは諦めた方が良いぞ、エムル」
「おい棚上げすんな鳥と魚。どっちかと言うとテメェら二人だろうが」
どっちもどっちだよ馬鹿野郎。
名刀———名刀…?———と妖刀によって呆気なくその首を切り落とされ、ポリゴン体となって霧散した鰻は経験値と成り果てた。
トドメを刺したのはハジメだが、それまでの二人の奮闘がしっかりと効いていたのだろう。膨大な経験値はしっかりとサンラクとオイカッツォに入り込み、二人のレベルを上げてくれた。
「おー、確かにこりゃ経験値タンクだな。一気にレベルが上がる」
「新しいスキルだ。
「おいおい、さっさく別ゲーの話か?」
「え?」
「は?」
「はい?」
「……え?」
一気に視線を集め、サンラクは一気に不安を覚え始める。あれ? これもしかして何かとんでもないガバをしたかな?
「いやいや、
「すきるがーでなー…?」
「ファステイアでチュートリアルがあった筈ですが……」
「おれ、ふぁすていあ、いってない……」
「えぇ……」
シャンフロはスキルゲーだ。豊富かつ多彩なスキルを巧みに駆使してボスを攻略するゲームなのだ。故に、一重にスキルと言ってもそれだけでは終わらない。
特定のスキルとスキルを合体させる事で、全く新しいスキルへと進化させる事が出来るのがシャンフロなのだが。
出身を『彷徨う者』にした上、致命の包丁を求めてヴォーパルバニーを狩りまくっていた所為で第二の街の近くまで来て直行したサンラクは、そのチュートリアルを受けていなかったのだ。
「ちなみにそのスキルガーデナーってのは、どんだけ重要……?」
「うーん……必須、ではないかな。そもそもスキルが豊富だから、別に合体させなくてもって感じ」
「ガーデナー縛りしてる奴も居るくらいだからな。けど選択肢の幅が二倍くらい変わるぞ」
「にばい……」
「まさかサンラクさん……
「うごぁぁぁぁぁぃぇぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
男サンラク、特大のガバであった。
それから暫くして。
「勿体ねぇなー!!!! めっっっっっちゃ勿体ねぇなァァァァァァァァ??????????」
「うるせぇ! うるせぇうるせぇうるせぇうるせぇうるせぇうるせぇうるせぇうるせぇうるせぇェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「え、なにこれ? どういう状況?」
「人間がハシビロコウをずっと煽ってる」
「絵面まんま過ぎるよそれ」
「おーペンちゃん! 聞いてくれよこのサンラクとかいう男がさー!」
「ハジメさん?」
「大変素晴らしい動きで一気にレベリングしてんだよ! いやー見込みがあるねサンラクきゅん!」
「わっかりやすいなぁ……」
サンラクは心から千に感謝した。だがこの男は気付いていない。いえいえと微笑んでいる彼女が、実はちょっとずつサンラクの逃げ道を塞いでいる事を。
任せなさい玲。姉と義兄が手伝ってあげます。
◆
スキル・ガーデナーというシャンフロでもかなり重要な要素をガン無視していたサンラクを煽った結果、それを誤魔化す様に鰻を爆釣りしてレベリングしまくった。
すげぇ勢いだったなー、見ててクソおもろかった! やっぱサンラクはこういう所でミスするから煽り甲斐があるよなー!
「私の見立てじゃあ二日は掛かると思ってたんだけどなぁ……もうレベル四十台か。ちょっと生き急ぎ過ぎじゃない?」
「ちが…………あのバカが……現実逃避して……」
「
「いや、うん……まぁ、ちょっと頑張り過ぎた」
実際その通りだ。ライブスタイド・ライクサーペントを6体も釣り上げて、途中からはサンラクとカッツォくんだけで倒せる様になったんだ。経験値が二人に集中して、結果的にサンラクはレベル42、カッツォくんはレベル40にまで上がったのだ。
何か強烈な思い出を忘れる為には何をするのが一番良いですか? そんなの答えは簡単だ、ひたすら作業に没頭してそういうの忘れ去る事。これが一番だよ一番。
まぁ定期的に俺が煽るから忘れる事ないけどね! HAHAHA!!!!!!
「一応レベル45くらいはあった筈だけどね」
「ハジメ氏と千氏が居たし、あとうちのエムルさんレベル56だから」
「困った時のエムルちゃんマジ強いのなんなの……」
「君達は馬鹿だよねぇ……まぁいいや。今日は満月だから、二人にユニークシナリオEX受注させに行くよ。ほら立った立った」
「……一旦ログアウトとかできませんかね?」
「ダメです、そのセーブテントだって馬鹿みたいに高い上に制限時間付きとかいう畜生アイテムなんだからね! というかわりと時間押してるから!」
「マジでこのセーブテントぼったくりも良い所だよな」
直方体の布によって面が構成された所謂レジャーで使用するようなテントを中世の素材で作ったかの様な代物だが、コイツの値段はマジでバカにならん。
廃人ですらそう易々とは手を付けられんくらいだ。臨時のセーブポイントとしては確かに便利じゃあるんだがな。
シャンフロは街とかの安全地帯に行かなきゃセーブポイントが無いから、街の外のマップで臨時とは言えセーブポイントが作れるってのは利点だ。
まぁ、セーブしたり
「つまりちょっと休んでも
「つべこべ言わずはよ行くぞ。セッちゃんが待ってんだからよ」
「セッちゃんって……確か」
そう———俺達が倒す【墓守のウェザエモン】、その奥さんだった女性だ。
ペンちゃんに渡されたスクロールを用いて、俺達は千紫万紅の樹海窟まで転移する。夜であったとしても、相変わらずこの場所は明るさを確保している。自然の強さっていうのは、ゲームであっても壮観を覚えてしまう。
真昼間と何ら大差ない明るさの森の中を進んでいけば、あの光らない苔の場所まで辿り着く。
「相変わらず、いつ見ても驚かざるを得ませんね。よく見付けられましたね」
「私だって偶然だよ。必要なアイテムを取りに来た時に偶々ね」
「そういう訳だカッツォ。ユニークを自発出来る奴はリアルでも運が良いって事さ」
「その目、ウザイから止めてもらえますー?」
「地べたを這う愚民共を天より慈悲と憐れみの表情で眺める帝王の眼差しに対して、なんたる不敬であろうかこの無礼者」
「ぶっとばすよぉ???」
「は??? お前今千ちゃんの悪口言ったか? 愚民言うたか? 言ったよな? 言ったんだろ頷けよテメェおいゴラァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「やっべ要らん地雷踏んだ!」
「はいザマァ!!!!」
「君ら漫才しないとすぐ死ぬ体質か何かなの? もう着くんだから抑えてよね」
コイツは打首です。絶対に打首です。大丈夫、1回程度のPKなら問題ないから。最悪懺悔すれば済む話だから。
千ちゃんの悪口を言う奴は許しません。私のシャンフロ人生を掛けてでも必ず打首します。異論は認めません。千ちゃんと義妹ちゃん達以外が異論をぶん投げてきようもんなら問答無用でぶち殺すゾ☆
だがセッちゃんの前で乱暴はいかん……落ち着け、落ち着くんだハジメ。いつもの様に
「おぉ……これは中々に壮観だね」
「ユニークシナリオ抜きで、私このマップは好きなんだよねぇ」
見慣れた彼岸花の世界。いつ見ても、このマップは本当に凝ってるな。もしかしたら、このマップこそが千紫万紅の樹海窟の始まりなのかもしれないな。
この秘匿の花園から、千紫万紅の樹海窟が生まれたんだと考えると、中々にロマンチックな感じがする。
そして、枯れ木の下には———半透明な女性、「遠き日のセツナ」が待っている。
「やぁやぁ、セッちゃん。一ヶ月ぶり」
「どもー、セッちゃん」
「お久しぶりです、セツナ」
「あら、三人共。久しぶりね。今日はお客さんが多いわね」
「おうさ! 聞いて驚け、この二人が最後のピース———」
セッちゃんの旦那さんをはっ倒す為の切り札だ。
ようやく……君の元に、あの馬鹿野郎を送ってやれる準備が整ったんだぜ?
・
ある剣客の為に鍛えられた打刀。決して妖しげな代物ではない。
例え首を斬る程に剣が育てられたとて、これは頑固として名刀である。そもそも剣とは元来、そういうものであるべきなのだ。
剣客関連のサブクエスト『一網打尽、御首級掲げよ天下無二』のクリア報酬。
破壊属性を持った刀。首斬り学べ。その名前の通り、首を斬れば斬る程に武器が強化される特殊能力を持った打刀。この強化というのは攻撃力の上昇という意味ではなく、首斬間部という武器自体を強化するという意味。
要するに『敵の首を斬るという条件さえ達成すれば素材無しで強化できる武器』である。限界値があるのか、進化先があるのかも未だ不明。
え? 首斬って育つのは妖刀の類じゃないのかって? いや名刀っすよ。めっちゃ名のある刀だから。有名だから。すげぇ斬れるから名刀です。
……これは名刀! これは名刀なんです! 妖刀なんかじゃないから! だから通してください!!!
・
無銘の剣客、後に「大剣者」と呼ばれる剣鬼の得物。死闘に飢え、死線を求め、死地を彷徨う妖刀の類であり、かつての流麗な刀身は常に殺意を満ちている。
かつて目指した晴天が曇った後も、その剣客は己を磨き続けた。いつか来る死の果てに、遂ぞ得るものなど無いと知りながら。
剣鬼ジョブのユニークシナリオ『千刃砕いて修羅至らん』のボス「大剣者」の討伐報酬。
ユニークシナリオの報酬に反して攻撃力が低いし耐久値も低いという、一見するとクソ武器だが、しかしその本質は千刃の名が示す通り、尋常ではない多段ヒットと特殊な攻撃属性。
千刃雅正が敵や敵の物に密着している間は常に攻撃判定が存在しており、まるでチェーンソーでも押し当てているかの様なヒット数を叩き出す。
『千刃』という特殊属性を持っており、この属性は『50%の確率で相手の最大HPを参照した割合ダメージを与える』という破格の効果を有しており、これに密着中常時多段ヒットという特性が組み合わさる事で、ほぼ確実に割合ダメージが発生する必殺式刀型電動ノコギリが爆誕する。
理論上、千刃雅正が常に密着しているのならばレイドボスはおろかユニークモンスターですら倒し切れる可能性を秘めているというバカみたいな性能の武器であるが、上記の通りユニーク武器の癖して耐久値が低く、3分も密着していれば確実に破損してしまう為、使い手の技量や耐久値管理能力が試される。
妖刀と呼ばれているが、その本質は■■武器の類である。彼は最期まで否定していたが、しかし彼を知る誰もが、その強さを、生き様を、英雄として認めていた。
剣鬼は確かに亡霊となったが、その魂は未だ刃に残っている。未練故か、はたまた……