機構より愛を込めて、地雷に死を   作:翔田美琴

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第13話 無意味な反省文

【フェーズ13:空転した半生の総括】

 

温かいお茶を飲み干し、静かに湯呑みを置いた翔田美琴の眼光が、再びペンを走らせるケイコの背中に向けられる。

 

翔田美琴:「35年ものほhonと何をしてきたのかしら?」

 

部屋の空気が再び重く沈み込み、ケイコの背中がビクッと跳ね上がった。

 

レム判事:「まったくです。35年という歳月は、研鑽を積めば相応の技術や人間性、知性を育むのに十分すぎる時間。ですが彼女が積み重ねたのは、年齢という数字と、肥大化した自尊心、そして他者への嫉妬と暴言だけでした」

 

エリオット隊長:「歳だけ食って中身は空っぽ。面倒な努力からは全て逃げ出し、自分より若い奴や努力してるハンターの足を引っ張ることだけに情熱を注いできたわけだ。……やっておれん」

 

レンブラント氏:「(煙草の灰を落としながら)35年かけて築き上げたのが『語彙力崩壊の謎文書』と『睡眠薬での気絶フリ』かい。人生の貴重な時間を全部ドブに捨ててきたようなもんだねぇ、ケモノちゃん」

 

ケイコ・ヤジマ:「(涙と鼻水をボロボロと流し、声を出さずに肩を震わせる)……っ……っ……(う、うちの35年……なにも……なにもない……っ)」

 

翔田美琴:「自分が努力を怠ってのほほんと過ごしてきたツケを、他人に八つ当たりして誤魔化せるわけないでしょ。反省文の一文字一文字は、あんたがドブに捨ててきた35年分の『やり直し』の第一歩よ」

 

アイルー監視員:「ニャ! 手が止まってるニャ! 35年分の反省を込めて、もっと丁寧に書くニャ!」

 

逃げてきた半生の虚無さを突きつけられたケイコ・ヤジマは、もはやぐうの音も出ず、己の過ちと向き合いながら黙々と原稿用紙に向かい続けるのであった。

 

【フェーズ14:赤ちゃん言葉による責任逃れの即時封殺】

 

応接卓で温かいお茶を一口含んだ翔田美琴から、氷のように冷ややかな一言が放たれた。

 

翔田美琴:「あいつの反省文が『わたしのじんせー、無意味でちた。これからがんばりまちゅ』だったら許さん」

 

その言葉が聞こえた瞬間、原稿用紙の上でペンを走らせていたケイコの身体が固まり、顔面からサーッと血の気が引いていく。まさに今、頭の中で「これで許してもらおう」と画策していた幼児退行の甘えを完璧に見破られたからだ。

 

レム判事:「当然です。語尾を崩して幼さを演出し、『自分は未熟で愚かな存在だから優しく指導されるべきだ』という被害者ポジションへ逃げ込むのは、彼女がこれまで乱用してきた最悪の責任逃れの手口ですからね」

 

エリオット隊長:「……反省の振りをしながら赤ちゃん言葉で責任をうやむやにするだと? そんな舐め腐った態度を許すわけがないだろ。即座にポッケの雪山に放り投げて属性10倍クロームレイザーで雪だるまにしてやる。やっておれん」

 

レンブラント氏:「(湯呑みを置いて静かに息を吐く)35歳にもなって『〜でちた』だの『〜がんばりまちゅ』だの、茶化して逃げようとした瞬間に弾丸ブッパの標的変更だ。言葉遣いひとつで自分の命が左右されるってことを自覚した方がいい」

 

【監視アイルーの厳格なチェック】

 

アイルー監視員:「ニャッ! 今、原稿用紙の隅にひらがなで『ち』って書きかけて消したのを見たニャ! 幼児退行の兆候を発見したニャ!」

ケイコ・ヤジマ:「ひぇっ……!? ち、ちが……っ! 消します! 消しゴムで消しますぅぅ! ちゃんと……ちゃんと大人の日本語で書きますからぁぁっ!!」

翔田美琴:「言っておくけど、形だけの反省や自分を哀れむポーズも一切通用しないから。論理的かつ具体的に『己の何が邪悪だったのか』を大人の言葉で書き上げなさい」

 

最後の逃げ道であった「幼児退行と自暴自棄のポーズ」すら完全に封じられたケイコ・ヤジマは、ガタガタと震える手で消しゴムをかけ、まともな成人の日本語で己の罪と向き合う以外の選択肢をすべて失うのだった。

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