失踪は絶っっ対にしないッ!!
今回は三人称視点でお送りいたします
ヘイロー
キヴォトスにおいてそれは、その人の人格に根ざすもの
よって人それぞれに個性的なヘイローがある
ヘイローが変化するのは極一部の例外と破壊される瞬間の2通りである
だが、
それらはヘイローに対する直接的な変化でありヘイローそのものが別のヘイローに置き換わる等ということはまずあり得ないのである
だが、
もし、
人格を増やすことができたら、
ヘイローは増えるのだろうか
“共に扉を開ける”
扉の先には
「…おっ、来たね〜」
「えっ」
知らない人が居た
「やっとこれた…連れてきたよ〜!」
アケルは苦労したような面持ちで手を振り彼の座っているL字型のソファーにバフンと座る
「結構時間かかったな」
「苦労したよ〜!ほんとに!」
「マジで?それにしては随分楽しそうだけど?」
「えっ?そう?…そうかも…」
2人は、口を大きく開けたままのヒズミを他所に楽しそうに話し合う
「……それでさ〜!…」
「…だよな!俺も…」
「___」
「_____!」
そうして2人の男は話をさらに深め_____
「ちょっと待ってください!!!」
「おわっ!?びっくりした〜…」
「…?どうしたの?」
2人はこの状況をわかっていないようだ
[説明する]という工程を忘れていたアケル達は、この後説明責任について考えることになるとは思ってもいないようだ
「どうしたのではありません!!」
ヒズミは口を開き怒りを露わにする
「どうして!何も!言わなかったんですか?!言えましたよね?!!扉を!!!開ける!!前!!から!!!!!」
そう言いヒズミは キー! と声を出して足踏みをし、台パンをいつの間にかあった腰ほどの高さのテーブルに何度も打ちつける
バァン!
「なんで!!」
バァン!!
「どうして!!!」
ダァン!!!
「私の覚悟は????!」
ドォン!!!!
息が荒くなると同時に段々と豪快な音が大きくなっていく
流石に不味いと焦った2人は……
「…にげよっ」ダッ
「あっまって…!」
あろうことかそそくさと逃げ出す
「許すと思いますか???」
…もちろん許されるはずは無いのだが
ガコッ…
ガガガ…
「「!?」」
いつの間にか2人の周辺が白いブロックで埋めつくされている
「…なぁにこれぇ」
「お前は知っとけよ!?」
最早退路などとうになく、振り返ると目の前にはヒズミがいる
ヒズミと自分達とを繋ぐ長方形型の空間が作られ2人は「ワ、ワァ…」と言葉を漏らし、今にも泣きそうな表情でお互いに肩をつかみ合っている
ヒズミが何をしたかと言うと…
想像しただけである
3人がいるこの空間は意識だけの夢のようなものなので、想像したことがだいだい何でもできる
想像したのは「壁」
それだけである
2人の想像力ではソファー1つが関の山だったのだが彼女の想像力はここに居る誰よりもある。
ただの「壁」の想像などさぞ容易かっただろう
「…思ったよりもうまく行ってよかったですね♪」
ヒズミが歩きながら上機嫌に言う
「…マジか…」
「どうやったか聞いてもいい?僕達じゃソファー1つ出すのが全力なんだけど?」
「この後しっかりとお話した後に説明します」
そうしてヒズミは手を前に出し、パチンッ、と指で音を鳴らす
すると3つの椅子とテーブルが出現し、あっという間にお茶会のような形になった、紅茶や茶菓子等は皆無だが
「………」チラッ
「「ヒェッ」」
ヒズミの並々ならぬ圧を感じすぐに席に座った2人は、自らに自己暗示をするかのようにブツブツと何かを唱え始めた
「死ぬこと以外はかすり傷、死ぬ事以外はかすり傷…」
「この世に生まれたことに感謝…ナムアミダブツ…お母さんありがとう…アーメン…」
「…別に何もしませんよ…なんだと思ってるんですか?」
「鬼」
「鬼畜」
「潰しますよ?」
「「すいませんでした」」
〜そうして数分後〜
「はぁ…それで…ここに連れてきた理由はなんですか?」
落ち着いたヒズミがため息混じりに話を始める
「えぇ〜と〜…なんというか…お互いの身の上を〜…っていうか…」
心底言いにくそうな表情を浮かべ眉をハの字にする彼の横からアケルが話を進める
「端的に言うと、君がやり残したことを手伝わせてくれない?ってことだね」
「手伝う?」
「手伝うってよりかは俺達が代わりにやるって感じだけど」
「ヒズミはさ、この体を動かした時に何か違和感を感じなかった?」
アケルが表情を変え、質問する
「あー…そういえば体がゆっくり動くというか…まるで体がついてきていないような違和感は感じましたよ?」
「そう、それ」
アケルは人差し指を出し、話を続ける
「簡単に理由を言うと、僕の体が君の神秘に耐えられないんだ」
「…!」
[耐えられない]その言葉を聞いたヒズミは、1つの結論に辿り着く。
他の人の干渉による外付けのものかもしれない
「まさか…!」
「…うん…そうだよ」
目を伏せ、続きを言う
「実験の結果…かな」
「実験…!?」
「…僕の体に君達が入ってくるのは、あいつの実験のせい
なんだ」
「…っ!」
ヒズミがガタッと音を立て立ち上がろうとするが、隣にいた彼に手で止められもとに戻る
「…ごめん」
「謝らないでください、今のは私に非があります」
自分を落ち着けようと平静を装う、が、抑えきれなくなりそうだ
許せない
その言葉だけが彼女の頭の中にこだましている
〜 〜 〜 〜 〜
「…話を戻すね!」
「…はい」
しばらくして、アケルは閑話休題と言わんばかりにパンッと両手を合わせ、内容をヒズミに話し始める。ヒズミも自分の中で整理ができたようだ。
「つまり僕以外が僕の人生を生きようとしても、体がそれを許さないって事になってるんだ」
「成程…だからハッキングに5分
「…5分
「はい♪」
「…生前は…?」
気になったアケルが聞く
「生きていた頃だと…物によりますが大体1分ぐらいですね♪」
2人が顔を見合わせる
「…速すぎない…?」
「…すげぇ…!」
「ふふっ…ありがとうございます♪」
2人の純粋な褒め言葉にヒズミは自然と笑みがこぼれる
「それで…私のやり残したことは誰かが代わりにやってくれるということでしょうか?」
「あぁ…それ…それは___」
「俺だ」
彼がそう言い手を挙げる
「…?」
ヒズミが首を傾げる。
当たり前だろう、先ほどの話を聞く限り、アケルの体を動かせるのはアケルだけという話だった
彼は手を下ろし、話を続ける
「俺には君等の様なヘイローが無い、だからこいつの体を動かしても__「ちょっと待ってください」…?」
ヒズミが食い気味に話を遮る
「ヘイローが無いってどういうことですか!?」
「別に…そのままの意味だけど?」
「…生前は何をしていたんですか?」
怪訝そうな表情を浮かべヒズミが彼に聞く
「…わからない」
「…え?」
「名前も…自分が何をしていたのかも…覚えてない、何から逃げたのかもわからない…覚えてるのは…自分が倒れた…知らない血で真っ赤になった地面だけだ…」
「……」
そう言い彼は俯く
「…苦しい事を聞きいてしまいましたね…すみません」
「いや…いいんだ…もう覚えてないし…思い出せないから…」
「記憶喪失…ということでしょうか…?」
「そういうことだろうね…死んでるのに記憶喪失って、どうなってんの…?」
「随分と軽く言いますね…」
「だって覚えてないし、どれくらい大事かも忘れてるし」
「…アケルは見たんですか?」
ヒズミがアケルに聞く、が アケルはふるふると首を横に振り否定する
「いや?見えてないよ?しかもなんにも体験できなかったよ?」
「…ある意味アケルの精神衛生的にはいいかもしれないな…」
そう言い彼はクッションを掴みそれを囲うように腕を組んだ
「あっでも地面に倒れた後ぐらいは大験したよ」
「…感想は…?」
ヒズミが恐る恐る聞く
「生ぬるかった」
「うぇ…」
「血じゃないですか、それ」
「でもそれ以外何も感じなかったから最初は夢かと思ったもん…あの…ビルから飛び下りる夢的なやつ」
うんうんと彼がアケルに同調する
「あの謎の浮遊感はいつか人を殺すと思う…」
「普通に考えてありえませんよ、それ」
2人の共感話を早々に切り捨て、話を戻す
「ともかく、行動しない事には何も果たせません。私がやり残したことは、手伝ってくれるということですね?」
「うん!もちろん!」
「動くのは俺なんだけどな…?」
アケルが胸を張りふふーんと言うように自慢げにする
「あと、私のように他の人が来たらどうするつもりですか?」
ヒズミがそう言うと彼が驚いたように目を見開く
「…あの人と同じ事言うんだな…」
「あ〜…
「例外?」
ヒズミが彼に聞く。
「外の世界って聞いたことある?」
「…話としては聞いたことがあります」
ヒズミが顎に手を置き考える素振りをする、その話だけでも少しこんがらがっているようだ
「あの人はそこから来たらしくて…しかも、別の時間軸から来たって言ってたよ」
遂にヒズミは頭を抱えた
「どういうことですか…!」
「僕らはその記憶を見たんだけど…」
「その記憶…この世界、キヴォトスの未来の記憶なんだよね…」
「………は?
3人の話し合いはまだ長く続きそうだ……
わざとキリ悪くさせました、すまんね。
許してください
〜設定ちょっだけ公開コーナ〜
設定を公開するコーナーです、これからちょいちょいかきます
公開すると同時になんでこんなムズイの作ったんや…!って後悔します
公開して後悔するってね!ハハッ!
すんません真面目にやります
〜設定:4つの石の並び〜
前の話にあった4つの石ですが
アケルやコハク側から見て左から
アイ、カシス、コサメ、タイラ
の子達の墓です
順番としては左から殺された順っていう設定です
この子達の記憶はアケルに入って来ません
なんでだろうね
それぞれの石の前に花が置かれてあります
花の種類は読者のご想像にお任せします(唐突)
ぶっちゃけ文字数どれくらいがいい?(1章終了まで)
-
2000ぐらい
-
3000ぐらい
-
4000ぐらい
-
5000ぐらい
-
多ければ多いほどいい