トランス・デバイス TSメカ娘戦闘団の異世界冒険開拓記   作:えぴっくにごつ

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Task35:「進め、戦車小隊」

 そんな活動や生活の一幕を挟みつつも。

 同時進行で、特動隊は異世界のこの大陸の各地の掌握を進め。さらにより遠くに調査の手を伸ばしていた。

 

 より遠地、奥地を調査し掌握するべく、ピックアップから編成された部隊がそのそれぞれに向けられており。

 

 そして。

 その内の一つ、一隊が。その先で「また」とある問題事態に遭遇。

 そしてまた、それに対応するための動きが始まっていた。

 

 

 まず場所に視点は、大陸のある地域の一点へ。

 そこはやや山がちな地形一帯。それを覆う、そう深くは無い雑木林の中。

 

「――ぬぉ……!」

 

 その中に動き見えたのは、いくつかのシルエット。

 緑を基調とするその格好の色彩は景色に混じるが、目を凝らせばそれが特異な出で立ちをした人だと。少女たちであることが分かる。

 

 それは、デバイス装備を纏う少女たち。

 詳しくは、それぞれが10式戦車をベースとしたデバイスを「着装」する。

 特別活動隊 機動群において戦車の運用を担当する、機甲隊 戦車中隊からの一個戦車小隊の面々だ。

 

「ッぅぉ……っ」

「っ……!」

 

 その少女たちの小隊の内の先頭に。

 今に、少し険しめな傾斜段差を。押し上げられ、または押し上げる形で、苦労しながらも登り越えようと試みる二人の少女の姿が見える。

 

 その一人は、長身の身姿にポニーテールの黒髪が映える、武人系美女。

 機甲隊の隊長である、一条一等陸尉。

 性転換者であり、元の男性時はゴリラのような武骨なおっさんであるその人。

 

 そしてもう一人は、吊り目の映える気の強そうな顔立ちを黒髪ショートカットで飾る、17歳前後程の美少女。

 明かせばやはり性転換者の元は中年男性で、今の戦車小隊の先任の一等陸曹である人。

 

 その二人の姿格好は共通したもの。

 

 陸自迷彩柄の水着状レオタードに、同迷彩配色の長手袋やニーソックスで身体を飾り。

 その衣装からは外れる肩に二の腕周り、太腿周りなどの肌はストッキング素材で覆っている。

 そしてそんなどこか艶やかな衣装に反して。腕や脚や首回りには、まるで何らかのロボットを思わせる、ゴテゴテした造形の装甲装備を装着し。

 頭にはまた武骨に作られたゴーグル状の照準装備などを装着。

 そして何より目立つはその片腕に装備し携える、それぞれの美女に美少女の身に不釣り合いなまでの大きさの「得物」。120mm滑腔砲。

 

 その姿格好は、10式戦車を二人それぞれが「着装」した姿。

 

 そんな姿格好の今の二人は、今に見たとおりに険しめの傾斜段差を越えようとしている最中だ。

 

 

 現在、ここよりさらに先の地域で。

 偵察調査行動に向かった、特動隊主力の機動行動群の内の一個小隊が。ある「問題」に直面しており。

 一条が自ら率いる一個戦車小隊は、その応援に向かっている最中なのだ。

 

 そして周辺地形の事情から、多少の難はあれどもそこへ最短で辿り着けるルートが、今の地形を通過するものであり。

 先から一条等は、やや難儀しつつもこの山の中の踏破を試みていたのであった。

 

 

「うぉぅ……思ったより難儀だな……っ」

「もう、少し……!」

 

 そんな二人の今の姿格好は、

 一条が、そのなかなかの傾斜と段差を昇ろうと、四つん這いに近い姿勢で息を上げながら試み。

 その一条の大きなお尻を、一曹が下後ろからその全身を使って支えてやり、押し上げている構図。

 

 それは、本人たちは精一杯で大変そうなのだが。

 傍から見れば、何か妙な艶やかさを含み。

 何か一種のキャットファイトを連想させる、いかがわしいものに感じ見えてしまっていた。

 

「うわ……っ」

 

 そんな一条と一曹の姿を見て声を漏らしたのは、そのさらに後ろから続いてた赤髪の凛とした美少女。

 戦車小隊所属の、また男性からの性転換隊員である来栖。

 その格好は今は、前述の一条や一曹と同種の10式戦車のデバイス姿。

 

 来栖は自身も今の地形を苦労しつつ進んでいたのだが。

 しかしその最中に今に見せつけられた、一条等の何か妖しい姿格好に。目を奪われ、思わずの声を漏らしてしまったのだ。

 

「っ……なにか、ハレンチよ……っ」

 

 さらにその後ろ、小隊の最後尾からもそんな声が上がる。

 

 声の主は、凛としながらも少し堅物そうな黒髪美少女。

 やはり戦車小隊所属の、元よりの女性隊員である加湖。

 

 彼女にあっては唯一その形態が異なる、大型の多脚戦車スタイルの10式戦車ベースのデバイスを。

 「同乗」する車長と砲手(兼コ・パイ)と協同しながら、慎重な足場選びでそのデバイスの巨体を操縦して進めていたのだが。

 その最中でやはり前に見えた、一条等の何か妖しく見えてしまう姿格好に。

 気恥ずかしさを覚え、そんな声を漏らしたのだ。

 

 また、「同乗」する車長や砲手、どちらもやはり美少女に変じた姿の二人にあっても。同じ光景を見て呆れと困惑混じりの色を浮かべている。

 

「っぉ――届いたぁ……っ!」

 

 そんな背後の各員の心情をよそに、一条は妖しい姿格好を見せながらもなんとか傾斜段差を登り切り。

 そこでやりきったように一声を上げる。

 

「ふぅ。元の戦車形態じゃできない芸当だが、便利なんだか難儀なんだかだなっ」

 

 そして悩ましく思う部下たちの心情を他所に、カラカラとそんな声を上げながらも。

 次には、今に自分を押し上げてくれた一曹に手を貸し、引き上げてやる一条。

 

「あまり時間を取られるわけにもいかないな、向こうへの合流を急いでやらないと」

 

 そしてそんな促す声を、動きを続けつつも各員に向けて向け。

 他各員は、今に抱いたやましい心情をさておくように。行程を進めることに意識を向け直した。




兵器擬人化イラストを描かれてる私の好きな絵描きさんの方がいらっしゃるのですが、
その人のキャラ造形やシチュに諸に影響されたシーンです。

よそ様へのリンク。
https://x.com/BP7793123416677/status/1802761374193651716
https://x.com/BP7793123416677/status/2079487429661343977
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