トランス・デバイス TSメカ娘戦闘団の異世界冒険開拓記 作:えぴっくにごつ
昼食後に少しの休憩を取った後。
緊急出動の関係からやや時間が押してしまったが、仙導は午後の予定・仕事へと入った。
場所は、主力戦闘部隊であるの機動群の内の機甲隊が用いる、戦車や装甲車輛の整備用ハンガー。
今にあってそこで行われているのは、新たに回されて来て到着した車輛装備の動作確認。
その内には関わる機甲隊や整備隊の隊員職員の姿がいくらかあり。そして仙導の姿もあった。
本日午後にあっては機甲隊との各種調整の予定が入っており。それに兼ねる形で今は仙導も動作確認の場に立ち会っていた。
そのハンガー空間の真ん中には、陸上自衛隊から回されて来た戦車――10式戦車の二両が。
それ等を扱う隊員等の、性転換を伴う「着装」を得て。その姿形を言ってしまえば「メカ娘」へと大きく変貌させた光景があった。
そしてその二両、二名の「10式戦車メカ娘」は。
同一の10式戦車をベースのしたにも関わらず、しかしその変貌した姿は大きく異なっていた。
「こっちは動作異常ナーシ」
先にそんな報告の声を上げたのは、その10式戦車メカ娘の内の片方。
その外見年齢は16~7歳程だが、やはり性転換者であり正体は二十代前半の男性陸上自衛官。
悪戯っぽくも凛々しく気の強そうな顔立ちを、短くも少しボリューミーなポニーテールに結い上げた赤髪で飾り。
そのボディはスレンダーながらも、乳房に尻肉太腿は適度に豊かで健康的なもの。
そんな姿体には、オリーブドラブ色の競泳水着のようなインナースーツを纏い。その上からはプロテクタやパーツ、装備類が付随している。
そしてその彼女が「着装」するのは、10式戦車が変じたデバイス。
それは元の大きな戦車の姿から、SF映画等に出て来そうな一種のパワードスーツのような形態へと変貌していた。
腕から肩にかけてはロボットのそれのようなアーム装備を装着し。脚には格納展開式のキャタピラが付いた脚装備を履き。背にはバックパックの形で背負う装備機器が見え。
そしてしかし片腕に装着して下げる120mm滑腔砲が、そんな変貌を得てなお「戦車」のイメージを保っていた。
「うん、こっちも異常は見られないわね」
その次に、その来栖の反対横から別の知らせる声が上がる。
年齢19歳の若手隊員で、元よりの女性。
凛としながらも少し堅物そうなその顔立ちは、美麗なロングの黒髪で飾られ。
そのボディは適度に豊満で、健康的な発育を見せるもの。
その体には同じくオリーブドラブ色の競泳水着のようなインナースーツを纏い。その上からはプロテクタにパーツに装備類が付随。
そしてその彼女が「着装」するのは、来栖と同じ10式戦車が変じたデバイスなのだが。
その変貌した姿は、大きく異なっていた。
その姿は表現するなら、何かやはりSF映画に出て来そうな、多脚式のロボットを思わせるもの。
大きさに構造は、変貌を伴いながらも「戦車」の印象を来栖の側よりも顕著に保ち。砲塔なども形を変えてはいるが健在。
そして加湖自身はその「車体、機体」全体の前方側、そこにある一種の操縦席のような箇所に収まりデバイスと「接続」していた。
そんな、同じくの10式戦車を元とするにも関わらず、かなり違いの有る形態となった双方。
その運用形態もまた、双方で大きく異なったものとなっており。
来栖の成った前者は、従来の戦車から一変して一名の「パイロット」のみでの運用を可能とするものとなっていたが。
対して加湖の成った後者は、あくまで元よりの三名での運用体系を保ち。
主としては「着装者」が扱い動かすが。
これまでの砲手は「コ・パイ兼火器管制員」として。そして車長は引き続き指揮連携を担う立場として。
「同乗」する形となっていた。
今も後者である加湖のデバイス――車体、機体には。
形態・配置は変わったが、引き続き存在する車長用キューポラに砲手席に、その要員である隊員が収まり各種チェックを行う姿が見える。
ちなみにその車長と砲手も護身用に持つ銃火器が「着装」として影響し。美女や美少女へと性転換し、ピッチリスーツやインナースーツを纏う姿であった。
なぜ、同じ型の戦車を元としているのに、変貌後の形にここまでの差がでるのかは。
どうにも着装者が思い浮かべる着装装備、この場合は戦車へのイメージが影響しているらしかった。
これは「着装」の元よりの特質らしく。
例えば同じ形に作られた「剣」を二人の人間が「着装」した場合なども。
両者の剣に対するイメージの違いで、程度の差はあるが「着装」後の姿に違いが出るとのことであった。
「了解――今回に回されてきた分で、曲がりなりにも戦車中隊が形になりましたな」
そんな、形の大きく異なる「着装」姿となった両名からの、それぞれの問題なしの報告を聞き。
それに返したのはハンガーの一ヵ所に立つ一人の女性。
その女性は併せて、その場の隣に立ち会っていた仙導に向けてそんな言葉を紡ぐ。
その女性は、外見年齢20歳半ば程の美女。
武人気質が垣間見える凛々しい顔立ちは、ポニ―テールに結った美麗な長い黒髪で飾られ。
160cm後半の女性としては高めの身長のその身体には、豊満ながらも抜群のプロポーションを形作っている。
服装は彼女に在っては陸自の迷彩服姿。
その美女は、戦車中隊も含まれる機甲隊の隊長。
そしてお約束というか、その正体は男性自衛官でありその実年齢は40代。
そして元の姿は今の武人美女な姿とはかけ離れた、まるでゴリラのように武骨なおじさんなのであった。
そんな変貌っぷりから。隊員に職員からは密かに「美女と野獣」ならぬ「野獣が美女」などと言われているのは零れ話。
「これで、事態発生の際にも存分にぶつかれます」
名は
先の言葉に続けて、少し息巻いた色でそんな言葉を紡ぐ。
この異世界への冒険に、特に心を弾ませているらしい一条は。
戦車中隊の体制が整い、いよいよ異世界に臨むことに期待し張り切っている様子であった。
「あぁ、おそらく機甲隊には矢面に立ってもらうことが増えると思う。荒事に厄介事は無いに越したことはないが、頼りにしているぞ」
「任せてくださいっ!」
そんな一条に、仙導はこの先に予測される状況を言葉にし、併せて頼る言葉を向け。
一条はそれに、その美麗な顔にしかしニカっとした似合わぬ笑みを作り。
その胸元をドンと叩こうとしたが。
「ふぉ……っ!?」
しかし元の男性の際の胸板に代わり、そこに実っていた豊満な乳房に阻害されてそれは失敗。
一条はその思わぬ触感から、その美麗な顔に驚き恥じらう色を作り、面白くも艶やかに可愛らしく戸惑う様子を見せた。
「ぬぁ……ぶ、不格好を見せました……!」
「はは、慣れないようだな」
面白いまでに恥じらい戸惑いつつ、詫びる言葉を寄越した一条に。その気持ちを察し、フォローの言葉を入れてやる仙導。
――けたたましい警報が。
ハンガー内に、いや基地中に上がり響き渡ったのはその直後であった。
キャラビジュにキャラ設定(TS前後のビジュギャップとか)を細かく描写したがる癖があるんだけど、ちょっとそれで引っ張り過ぎちゃった……