「クリアしたことにして進める」チートを貰ったので破滅願望を満たそうと思う     作:降参コマンドがある同人ゲーは助かる

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ゴブスレ×ドヴァーキンの某小説に多大なる影響を受けての執筆となります


ゴブリンに負けよう!

 破滅願望。

 

 極々簡単に言ってしまえば、自分の人生が滅茶苦茶になってしまえばいいという願望の事だ。ギャンブラーなんかがイメージしやすいか。まあ、彼らの場合は勝てると思ってやっているから少し違うかもしれないが。

 

 一説によれば破滅を求めているのではなく、その後に助かったと安心することで生を実感したい。つまり本当は破滅を求めてなどいないとも言われているらしいが、まあそんなものは人によるとしか言えないだろう。

 

 正常な判断が出来ない状態……要は借金を背負っているだとか、鬱などで気が滅入っている人が抱きやすいが、俺はそんな御大層な物は無くそれを抱えていた。

 

 とはいえ別にギャンブルで破滅したいだとか、警察に捕まりたいとか、殴り合いで死にたいとか思っていたわけじゃない。願望と生活は別だしな。きちんと一般的な社会人として生きていた……ほんとだぞ? 

 

 さて、では何故そんな破滅願望を抱えていたかと言えば、何の気無しに見た成人向けの漫画か何かが俺のオリジンだったと思う。

 

 即ち──最強の実力がある女の子になって、雑魚モンスターに負けたいのだ、俺は。だから。

 

「次の人生では超絶可愛い最強の美少女にしてください!!!」

 

「はい?」

 

 美少女になりたい。もっと具体的に言うと美少女になって組み伏せられたい。というかぶっちゃけおち〇ちん入れられたい。本来は簡単に殺せるはずの相手にズタボロにされて、種付けされて取り返しがつかなくなりたい。絶望と後悔と屈辱に塗れた出産がしたい。それこそが────

 

「À mon seul désir(私のたった一つの望み)────」

 

「台無しですよアホ変態」

 

 こうして俺の異世界での第二の人生が始まったのだ。

 

 

 

 

 

「うん、今日も俺は可愛くて何よりだ」

 

 やや色の薄い……パステルカラーな水色の髪は、邪魔にならないように後ろに括って。流石にビキニアーマーはこの世界には存在しなかったが、某狩りゲーの麒麟モチーフなモンスターの装備(流石に角は無い)に似た鎧……鎧? を身にまとって、姿見を見る。

 

「胸がもうちょい育ってくれればなぁ……揉んだら大きくなるもんじゃないのかねぇ……んっ♡」

 

 小さくはない……が大きくもない。大柄な男なら掌で包めるだろうってぐらいのサイズ。残念ながら揉めば大きくなるというのは迷信だったらしい。感度はどんどん良くなったんだがな。今ではもう下を触らなくても乳首だけでイケる。

 

「おっと、いけないいけない。そんじゃ今日もお仕事頑張りますかね」

 

 

 

 異世界転生、といっても前世と変わらない人間社会のルールとはあるもので、それは実に単純な『働かざる者食うべからず』ということである。

 

 まあ当然と言うか定番と言うか、俺もいわゆる冒険者というものになって、ギルドで日雇い労働をしているのだ。幸いにして異世界転生した俺は意味の分からない程に強かったので、苦労らしい苦労はしたことがない。女神様今日もありがとう。

 

「はーい、今日のお仕事貼りだしますよ~」

 

 ギルドの受付嬢さんのそんな声と共に、冒険者達が依頼へと群がっていく。実入りの良いものであったり、簡単なものであったり、そういう仕事はいつだって大人気だ。タ〇ミーも争奪戦だったし、前世も今世も一緒だな。

 

 そこに参加しなくていいのは気楽なものだ。金が欲しくなったらドラゴンなりデーモンなりでも数匹殺してくればいいだけだし。まあそんな依頼を受けようとしたら王都にでも行かなきゃいけないんだが。ここ? 田舎だよ田舎。辺境とか言われるような街。農作物輸送の拠点の為にあるみたいなもん。

 

「んーと……残ってるのは……」

 

 商人の護衛。時間がかかりすぎるからパス。薬草採取。もっと駆け出しがやるだろうからパス。賊退治。今日は人間を相手にしたい気分じゃないからパス。ということで──

 

「やっぱゴブリンは定番だよなぁ……雑魚モンスター扱いのわりに生態が危険すぎるけど……」

 

 集団になったら村を襲えるようなモンスター、もっと本腰入れて駆除するべきでは? と思うのだが、得られるものが無さすぎるから駄目らしい。肉も食えない、錬金術の素材にもならない、鍛冶の素材にもならない。そのくせ死体は疫病の原因になるから貴重な燃料を使うなり魔法使いを雇うなりして燃やさなきゃいけない。うーん害獣。日本人を大量に連れてきて上手い食い方を探すしかない。フグやらコンニャクやらですら食うんだし。

 

 

 

「うーん、汚い洞窟だなぁ……」

 

 今回受けた依頼はゴブリン退治……正確に言うとゴブリン退治に行った新人が帰ってこないから様子を見てきてくれというものなのだけど、十中八九既に死んでいるだろうからやはりゴブリン退治だ。まあ女が居たら母胎として生かされているかもしれないが。

 

「よし、『身体弱化』『耐性剥奪』『暗闇』『足枷』──」

 

 ありったけのデバフを自分にかける。こうでもしないとゴブリンのナイフが俺の身体に当たった瞬間に砕け散る。チートパワーは伊達ではないのだ。女神様の破滅なんてしない方がいいですよ……? って善意を感じる。ごめんな女神様。略してご女神。

 

「GUGYA!?」

 

「GYAU!」

 

「はいはいお邪魔お邪魔」

 

 暗闇を自分にかけていても音やら匂いやら温度やらで分かるのは流石にチートすぎると我ながら思わなくもない。

 

 申し訳ないが今は雑魚オスの気分じゃないのよ。私がデバフ盛り盛りにしても振り払うだけで一般ゴブリンが死骸になるのはなんかもう哀れさすら感じる。なんなら膣でモノを引きちぎれるんじゃなかろうか。機会があったら試してみようかな。

 

「お?」

 

 なーんてしてたら如何にも駆け出し冒険者ですって感じの死体が2つ。剣士と……剣士かなこれ。自分に暗闇かけたせいでよく見えないけど。うーん、新人同士の仲良しパーティだったのか、剣士がダブってしまった。

 

 えっと、救助依頼されてた新人のパーティの構成は……暗くて文字読めねぇわ。依頼書持ってきた意味無いじゃん。アホか俺は。

 

「えーと、認識票だけ持ち帰って……邪魔じゃゴブリン共」

 

 うん、視覚阻害までかけたのは調子に乗りすぎたな。これじゃ洞窟の探索も出来ない。まあ、ゴブリンの巣穴にろくな物があるかって問われれば否としか返せないのだけれど。

 

「──あいだぁ!?」

 

 なんて考え事してたらトラップに引っかかって転んだ。紐を足元に張っとく原始的なやつ。ゴブリンの攻撃より床に顔打ち付ける方が痛いのは我ながらどういう身体の仕組みなのか分からん。

 

「ぐぬぬ……おぅ!?」

 

 起きよう、としたところで頭をガツンと地面に叩き付けられる。多分思いっきり踏み付けられた。

 

 脳味噌がゆらゆらと揺れて、ある種のスタン状態になった身体が無理矢理起こされる。暗闇の効果も薄れてきた視界に入ってきたのは、2メートルを越す巨体に、緑色の一般ゴブリンとは違うと分かりやすく主張してくれる真っ赤な身体。

 

「この……あっ、俺の剣!」

 

 ニヤニヤと下卑た笑みを浮かべた赤ゴブリンに俺の唯一の得物が奪われ、へし折られた。1本5Gの特価品が……! アイテムボックスにはもうあと998本しかないのに……! 

 

『■■■■■』

 

 何を言っているのかは分からないけれど、多分勝ち誇っているのだろう。まあチート転生者の嗜みとして当然魔法も使えるから無手でも全く問題にはならないのだが……

 

「『雷』『貫通』『槍』『射しゅ』──おふっ!? ♡」

 

 万が一にも殺さないようにわざとゆーっくり唱えた呪文が、腹への拳によって中断させられる。流石にかなり痛い。俺の頭はもうバカになっちゃってるから痛み=快楽に変換されるが。出来れば子宮の辺りを集中して頼む。

 

『■■■■■!』

 

「お゛っ!? 待っ……でぇ……! お腹、潰れちゃ……♡赤ちゃん、作れなく……なっちゃう……♡」

 

 それはそれとして衝撃は感じる。力が入らないのは快感のせいの方が大きい気もするが……ともかく。崩れ落ちた俺の目の前には、薄汚れた腰布……そしてそれを押し上げている膨らみ。くっさぁ……♡

 

 うん、完全に火がついた。格付けが済んだ敗北感と、容易に思いつくこれからを想像した高揚感で、下着があっという間にびしょ濡れになり、そのまま汁が滴る。流石にもうちょい布面積が多いものにするべきだったか? 

 

「はっ……はっ……♡」

 

 媚びた笑顔を浮かべて腰布越しに押し上げているモノに舌を這わせる。意図は伝わったのか、赤いゴブリン……ゴブリンチャンピオンの動きは止まっている。そうだよな、孕み袋を壊す訳にはいかないもんな。

 

「お願いします……私の身体好きにしていいですから……♡命だけは助けてください……♡貴方の赤ちゃんいっぱい産みますから……♡」

 

 ただでさえ軽装備な鎧など最早なんの意味もなく、俺の……私の身体が地面に引き倒される。鎧も、辛うじて秘部を隠していた布も簡単に引きちぎられ──

 

「あはっ♡」

 

 私は本懐を遂げる事となった。

 

 

 

 

 

「んー……ん? 何してたっけ……? あ、そうか」

 

 俺を押し倒して腰を振っていた一般緑ゴブリン君を、太腿で挟んで潰し殺す。良い夢見れたろ? 

 

「さて、例のデカブツはっと」

 

 30回ぐらいイった所で気を失ったが……多分飽きて一般ゴブリンに下げ渡されたんだな。種が仕込めたらもう用無しって事なんだろう。自分で言うのもなんだが極上の身体だとは思うんだがな。やっぱ今時は乳が3桁無いとダメなのか? 

 

「うーん……『衝撃』『拡張』『粉砕』──『神の怒り』」

 

 周囲の雑魚はまとめて吹き飛ばす。木っ端に一々構ってられないよ。

 

「んくっ♡ヒリヒリ、ズキズキする……普通ならもう取り返しつかないんだろうなぁこれ」

 

 ゴブリンチャンピオンの性器には抜けないような返しが付いている。猫が近いか? おかげでそんなものを入れられた俺の方もズタズタという訳だ。精神的にはともかく肉体的には一応処女だったんだがな。破瓜の血がどれだか分からん。

 

「『生命探知』」

 

 視界の中で生命……この場合はゴブリンが赤く光る。奇襲だの伏兵だのを潰せる便利な魔法だ。まあ油断してる所にナイフを突き立てられようと切り傷一つ付かないんだが。そうじゃなきゃ自分にデバフかけたりしてないのよ。

 

 一般ゴブリンを轢き殺して奥へ奥へと進んでいく。すると少し開けた所に出て……愛しの彼♡じゃなかった、ゴブリンチャンピオンが目の前に。……あの野郎俺以外の女を抱いてやがる。そっちのがいいのか? 俺の方が丈夫な子を産めるぞ? 

 

『■■■──!?』

 

「ははっ、何言ってるか分かんねぇ〜『炎』『炸裂』──はマズイか。じゃあ原始的にいきますかね」

 

 俺を見て驚いた様子のゴブリンチャンピオンだったが、何をするでもなく歩いてくる俺を見て余裕を取り戻したらしい。まあ多分『また犯されに来たのか?』とか、『自殺しに来たのか?』とか、そんな感じで嘲ってるのだと思う。

 

 ゼロ距離まで近付いた……ら、俺の腹を撫でてきやがった。多分今度は『さっきのを忘れたのか?』とかだな。馬鹿がよ。

 

「よい……しょっと。あー……達成感無いわー……」

 

 撫でてきた手を握りつぶして、そのまま意趣返しとして腹に拳を叩き込んでやれば、ゴブリンの胴体と足が永遠の別れを遂げた。チートパワー万歳。でも思わず口から出た通り達成感は無い。まあお片付けみたいなもんだからな。そんなものを求めるもんじゃない。

 

「んーと……魔法使いさんは息あるな……僧侶さんは手遅れか……よし、これで目標達成。1人生還っと」

 

 本来ならこれで終わりのバッドエンド。駆け出し冒険者達は舐め腐ってた依頼で運悪く強大なモンスターに殺されて、唯一生き残った魔法使いも、一生仲間はぶち殺されて自分は犯されての心の傷を抱えて生きる。俺は……まあ自業自得でしかないがまず腹のゴブリンを何とかしないといけないし、陵辱の記憶は残る。俺だけハッピーエンドですまない。

 

「まあそうならないからこそのチートなんだけど。やっぱ時代は神様に頭下げて貰った摩訶不思議な神通力で俺TUEEEEよな」

 

 具体的に言えばゴブリンチャンピオンに殴られた時から視界に現れているウィンドウに触れる。空気を読んで小さくなっていてくれたいい子だ。

 

「んーと……現段階だと最低評価ね……そりゃそうだ。そんなら取り敢えず駆け出し君ちゃん達には生きてた事になってもらって……でもピンチにはなってた方がいいかな……?」

 

 良いも悪いもひっくるめて全部無かったことに。ちゃぶ台返しどころか土台を無かったことにして、そして都合のいい現実が続く。ファンブルはクリティカルへ。失敗は成功へ。

 

「It's All Fiction! ……はちょっとまずいか? 著作権的に」

 

 最高評価を取ったことにして依頼を完了しますか? ……イエス! っと。

 

 

 

 

 

「本当にありがとうございました。貴方が来てくれなかったら……」

 

「はっはっは、運が良かったなぁお互いに」

 

 このチートのつじつま合わせは結構適当だ。まあ俺がチートなんて所詮チートなんだから何でもありだろって雑な認識をしてるせいだとは思う。今回はざっくり救助が間に合ったというようにねじ曲がった。変な悪夢を見た、という程度の後遺症すら残らない。便利で助かる。

 

「まあさっさと逃げな、これからは。俺が助けに行けるとも限らないし」

 

「う……気を付けます」

 

 ちょっと偉そうなことを言って四人組とお別れ。死体で見た人間が元気にしている、というのは最初こそ違和感が凄かったが、今ではもう何とも思わない。こういう意味でも脳味噌バカになってるのかもな。

 

 まあこれが出来るから別に今回したみたいに死体を見る必要もなければ、犯された相手をわざわざ殺しに行く必要も本当は無いんだが、一種の縛りプレイみたいなもんだな。無かったことになる世界でもきちんと一区切りをつけたいんだ。当然意味はない。趣味だよ趣味。区切りが無いとモヤモヤするんだ。

 

「ま、俺だけは全部覚えてるんだけどな」

 

 強いオスに私が滅茶苦茶にされる屈辱感と興奮は何度味わっても辞められない。本当は指先で殺せる程度の相手に媚びを売るのがたまらないんだよな。しかも相手がそれなりに自分の強さに自信を持っていればなおいい。あんな洞窟にチャンピオンが居たのは幸運だったな。

 

「ん♡思い出したら濡れてきた……しばらくはこれで自家発電出来るな……」

 

 ゴブリンの何が良いって孕ませ率が高いのと出産までが異様に早いところだ。膨らんだ腹を見た時の取り返しのつかなさが俺を滾らせる。

 

「ルイナさん?」

 

「ひゃいっ!?」

 

 やらしいことを考えてる時にいきなり声をかけるのはやめて欲しい。いや、公共の場所でそんなことをしてる俺が完全に悪いんだが。あ、ルイナは俺の名前な? ルインから来てる。分かりやすいだろ? 

 

「すみませんいきなり声をかけて。これ、ルイナさん宛にって」

 

「あー、どうもどうも」

 

 お手紙……この世界だと高級品なんだけどな。なにせ届ける為の道が危険極まりないのだから。

 

「ん……王都からか……はぁ、本業しなくちゃかぁ」

 

 趣味9割の副業だけで生きるわけにはいかない。あ~あ、社会人の辛いところね、これ。

 

 




同士が居れば続きを連載します。
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