TASでカンストした次の人生。   作:mono-zo

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19話 怪我と療養。

 

 

「クソガキ、2週間謹慎な」

 

「…………おっさん、冗談だろ?」

 

「冗談だ。2週間療養だ。それとおっさんじゃなくて監督と呼べ」

 

 

 

⚾⚾⚾⚾⚾⚾⚾⚾

 

 

 

荒れた試合だった。

 

お互い制球が定まらずにデッドボール複数発生、ピリピリしていた。

 

自分はバッターとして出場、お前ら何やってんだと思いながらも気持ちよくホームラン一本ヒット2本打った。

 

試合の雰囲気は悪かった。そして問題が起きた。

 

田辺の打った打球が2塁の近くに飛んだ。1塁にいた自分は2塁に走った。

 

ワンバンした打球をとった相手の二塁手の腕が偶然、ベースを踏んだばかりの俺の鼻に振り返りながら入った。

 

相手も捕球してすぐだしランナーがどこにいるのか距離感を間違ったんだと思う。だけどかなり強めだった。あわよくば二塁を回っているところをタッチアウトしたかったのかもしれない。

 

偶然の事故。

 

だけど、謝ればいいのに……その後、ヘラヘラ笑いやがった。

 

 

「わりーわりー、わざとじゃねーんだ」

 

「気をつけろよ」

 

「あ゛?てめぇ、目上に向かって何様だゴラぁ!」

 

 

こちらからすれば振り向きざま殴られただけだ。

 

なのに二塁手は瞬間湯沸かし器みたいにキレてきた。

 

 

「うぜーよ離せ!」

 

「いっでぇなぁ!?」

 

「やめろ何やってんだ!」

 

 

掴まれた肩、掴んできた腕を思い切り捻って……そこに塁審が割って入った。

 

何だこいつと思ったら……この二塁手、さっき一条からデッドボール食らった選手か。

 

塁審に注意されているチンピラを眺めていると鼻血が出てきた。

 

みっともないし、止めるためにもしゃがんで抑えていると我がチームの暴れん坊マークが出てきて、続いてうちのチームに相手チームも出てきて……乱闘手前に、そんな中なかなか鼻血が止まらずに自分は交代となった。

 

 

 

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世間様では鼻血が止まらずにうずくまったままの自分は脳震盪と思われていたようだ。

 

ついでにこれまでかなりの試合を出されていたのだけでも「球団は一選手を酷使している」と批判されていたのにこれが世間的な注目も浴びた結果、療養を命じられてしまった。

 

休みなら休みで仕方ない。帰り支度をしていると監督が寮の部屋に来た。

 

 

「おい、どうやって帰るつもりだ?」

 

「金ないし走って」

 

「交通費ぐらい出してやる。あとこれ球場土産だ」

 

「おぉおっさん太っ腹」

 

 

茶封筒と紙袋に入ったお土産を渡された。

 

 

「だれがおっさんじゃ!走って帰られたら休養の意味がないだろうがまったく……お前にじゃない、母親に渡せ」

 

「病院だし食べさせていいかわかんねーよ?」

 

 

そういうこともあるはず、入院当時は釣ってきた魚を持っていったがだめだったな。

 

 

「いいから、そんときゃ看護師にでも渡しとけ。あと……保護者さんがいただろ。若いOLの」

 

「景子ねーさんね。わかった、ありがと」

 

「お母さんか、保護者の景子さんか……とにかくよろしく伝えておいてくれ」

 

「へーい」

 

「じゃあ俺仕事だから戻るが……いいか!ちゃんと電車使って帰れよ!間違っても歩いたり走ったりするんじゃないぞ!!」

 

 

お土産は1つじゃなく、3箱入っているみたいだし2人の分はある。

 

監督は結構いい人なのかもしれないな。

 




感想にGood1あったらそれは僕です。一個ずつは返せてませんがどれも読んでます。
批判や誤字はダメージを受けるけど自分の糧に、たくさん書いてくれていればそれはその人の心を動かしたってことで……感想や評価、皆様(/>ω<)/アリガトー✨️
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