ヒーローインタビューはいつものお祝いの雰囲気ではない。
まぁ相手のホームでの四連勝だから仕方ないが……観客も帰ろうとしない。
「今日の投球、なぜデッドボールを選択しなかったのでしょうか?」
「先に言わせてもらうと、メジャーリーグで報復にデッドボールをする慣習があるってのはわかっています」
報復で相手に当てるのは慣習だ。
仲間のために相手にぶつける。それが当たり前。
「ではなぜそうしなかったのでしょう?チームの仲間が大事ではないと?」
「この慣習を誰もが良くない慣習だと言っている。野球はスポーツであって喧嘩じゃない。だから紳士として勝負した」
答えなんてわかってるだろうに、なぜ聞くのだろうか?「間違って3球ストライクにした」とか「仲間が怪我したのに気付かなかった」とでも言わせたいのだろうか。もしくは「顔面を狙ったんですが3球ともうっかりストライクにしちゃいました」とかか?
「それは……たしかに」
「メジャーに来たからメジャーの慣習に従うのは正しいかもしれない。しかし、相手を怪我させてまで守る慣習か?相手が暴力を行ったからこちらも暴力で返すのが本当に正しいのか?俺はプレイで返すべきだと考えている。だから契約でも『報復死球はしない』ことを決めた。どうしてもさせたいのなら交代させることにした」
「1選手が傲慢ではありませんか?それに怪我したフランクに申し訳ないとは思わないんですか?」
「仲間を思う心はある。だからフランクには早く治ってもらいたいし、相手には怒りもある。だからって相手にわざと死ぬかもしれないボールを当てろって強制するのが野球ってスポーツか?そんな野蛮じゃないと信じたいね」
「しかし、チームもファンも納得しないと思いますが」
「俺がぶつけるシーンが見れなくて残念だったね。ファンの皆さん応援ありがとう、不快だしインタビュー終了。あんたは出禁ね、二度とその面見せるな」
白おじとの契約、移動手段は時間的に無理な部分もあるがそれよりこれこそがきつい条件だったんだよなぁ。
監督によっては「ぶつけろ、思い切りな」なんて指示してきて帰ったら「良くやった」と喜ぶようなタイプもいる。
まぁ、気持ちはわからなくもないんだけどね。
相手が卑怯なことをしてきて、こちらには傷ついた仲間がいる。だから抗議や報復の意味でわざとぶつける。仲間のために戦うのは美徳と言う文化が強いのもわかるけど……さーてどうなるか。
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賛否はあるものの、概ね受け入れられている。
確かに「仲間のために行動しないのか」「アメリカの慣習に従うつもりはないのか」となんて意見もある。だけど、「怪我をさせるような行為をわざと行わければならない慣習にこそ問題があるのでは?」という意見も多く出た。
変わった論調では「報復死球があるからこそ抑止力になっている」のだとか……そこまでやらせるなら審判が止めろと思う。
テレビや討論番組でも話題に取り上げられていて微妙な気分だ。
あと自分は17歳だ。それに164キロぐらいなら結構投げる。
デッドボールは石をぶつけられるようなものと例えられるが、そんなのを17歳にやらせるのかと言われたりもした。
球団も意味があるのか謎に気を利かせて、一応レントゲンを撮りに病院に行ったフランクの元に自分を連れて行って見舞いの花束を渡すシーンを動画にした。
捻挫だと思える程度の怪我なのに……いや、骨折だとしてもスポーツをしていれば怪我はつきものでいつものことだ。なのにわざわざ花束を渡しに行く……。
検査していたフランクは驚いたことだろう。フランクの怪我をきっかけに大事になっているし、大勢で花束を持ってこられたのだから。フランクは理由がわかっていなかったが自分も内心微妙な気分である。
怪我は早く治ってくれれば普通に嬉しいが。
そろそろ全体のお直ししないと……誤字・脱字・衍字に表現不足など、微細な修正の予定ですが「ぜんぜん違うやんけ作者どうなってんだ(# ゚Д゚)ゴルァ」ってなるかもです。(;´Д`)ユルシテ……ユルシテ……