flat(ネギま! 転生者双子もの)   作:掃き捨て芥

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 主人公とネギの会話劇が主になっています。もっと自分に描写力があればなぁ……。


第11話 転生双子の完全勝利

 時刻は3日目の午前中である。あれから、夜中から朝方にかけて少し眠った。今は俺達が住んでいる部屋で二人、向かい合っている。

 

「ちょっと話が多くて混乱してるよな。一旦整理してみよう」

 

「う、うん。えと……(チャオ)さんは百年以上先の未来から来た火星人で……

しかも僕の子孫!?」

 

 ネギは少し混乱した顔だ。

 

「目的は航時機(タイムマシン)による歴史の改変。その為に魔法のことを世界に

バラそうとしてて、学園祭3日目にそれを行動に移す……だな」

 

「…………」

 

「…………」

 

 そこまでまとめたところで俺達は口を開くのをやめた。あまりにも話が突飛すぎるからだ。

 

「あまりにも話が突飛すぎるな」

 

「うん。でも さっきの超さんはまるっきりの嘘を言っているようには……僕には見えなかったよ」

 

「おう。先程の話が全て本当だと仮定してみようか。疑問点が2つある。一つは「魔法をバラす」ことが何故「歴史の改変」という話に繋がるのか……もう一つはそもそも 何故超はわざわざ百年も先の未来から来てまでそんなことをしようとしているのか」

 

 超にさん付けしなくなってるな。まあいっか。

 

「う うん。そうだね。それに……僕……超さんがやろううとしていることが本当に悪い事なのかどうか……」

 

「何言ってるんだ、ネギ。高畑先生を拉致監禁したことはまぎれもなく悪いことだろ」

 

「そ それはそうだけど」

 

 まああまり考え込んでいてもしかたない。俺はネギにミルクティーを入れてやった。俺も突き合ってミルクティーだ。

 

「ふぅーっ」

 

 お茶を飲んで、一息。

 

「しかし問題は超個人の力だな。超の術の正体……それはタイムマシンを使った時間跳躍だろう。だとすると生半可な技や術では対抗できないぞ」

 

「うん。そうだね。あの時も吹き飛ばされちゃったし」

 

「……まあ確証はないけれど、超は俺が何とかできると思う。俺に任せてくれ」

 

「ムギ……」

 

「話を元に戻そう。「全人間世界への魔法の暴露」が何故「歴史改変」へと繋がるのか。それは簡単だ。今まで何百年と秘密にしてきたものを世界にバラせばそりゃあ歴史のひとつやふたつ変わるだろうな。あっち側の魔法世界は……大混乱になるだろうな。こっちだって大騒ぎは間違い無しだ。歴史的大事件になるぜ」

 

「れ 歴史的大事件……」

 

 ネギが顔を青ざめさせている。

 

「2点目……未来人、超鈴音(リンシェン)の動機。それについては思うところがあるみたいだな」

 

「……うん。さっきのお別れ会の時超さんは……僕らの父さんや村のことを挙げて……

過去を変えたくはないかと僕に問うてきた。ということは……超さんも同様の理由で過去を変えに来たってことになるね。つまり今後百年でこのままにしておけば何かマズイ事態が世界に起こって……超さんは何か大変なコトが怒った未来から来たのかも。そう考えると……もし超さんが大変な未来を変える為にやってきたなら、超さんのやっていることは本当に悪いことなのかなって……」

 

 ネギの迷いは当然のことだ。人間なら誰だって迷うかも知れない。けどな?

 

「戦う相手が悪かわからなくて迷っているのか。戦いにおいてどちらかが悪であるなんていうことは中々ないと思うぞ。それとも今、超鈴音を悪と決めつけることができればためらいなく戦えるってか?」

 

「違うッ。僕は……」

 

「何が違うってんだ。お前は、超を傷つけ自分も傷つくことを恐れているんだ。自分こそが悪に

なるんじゃないかとな!」

 

「そんなッ。僕はっ」

 

 ネギにきつい言葉をかけるのはこちらの心にも負担がかかる。ネギの辛い表情などを

見たい訳ではないのだ。

 

「ネギ、自分が完全に綺麗な存在であろうとするなよ。そんなの無意味だ。生きていれば誰かを傷つける事になるし、自分も傷つく。それは仕方の無いことなんだ」

 

「ムギ……」

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 午後までにはまだ時間があるということで、考えをまとめる時間をとった。その間に

ネギが決意してくれると良いのだが。

 

「ムギ、僕の話を聞いて!!」

 

「おう、ネギ。気合い入ってんな」

 

「超さんは今日 大変な作戦を実行しようとしている。目的は『魔法』の存在を全世界にバラすこと。細かいコトは分からないけど、もし この目的が達せられれば、世界中が大混乱……

少なくとも大騒ぎになってたくさんの人に迷惑がかかったり色々な問題が起こる事が当然予想されるよね」

 

「だな。少なくとも魔法使いの何百人何千人にはかなりの迷惑がかかるだろうな」

 

「ただ正直言って……超さんの最終目的が本当に悪い事なのか僕にはわからない。でも……でも 超さんはその過程でタカミチを地下に閉じ込めたり悪い事をしているし、まず話し合いを 

という僕の呼び掛けにも応じてくれない。作戦を強行しようとしようとしている。それから、良し悪しに関わらず作戦成功時の影響がこれ以上ないほど大きな事などから……僕には先生として超さんを止めなければいけない責任があると思う。例え力ずくでも……僕は……先生として超さんを止める。ムギの力を僕に貸して欲しい!!」

 

 俺はその言葉を聞くと、軽く笑ってネギの眉間にデコピンを食らわせた。

 

「あたっ」

 

「大仰なんだよ、お前は。そんな風に力一杯頼まなくても力を貸してやるって。いや、俺も卒業研修で来ているとはいえ、麻帆良の魔法先生というくくりに入っているんだ。超を止めるのは俺の責務でもある」

 

 その後、俺達は午前中はまだ動かないという超の言葉を信じつつ、見回りを行った。

ことここに至っては各生徒達との約束なんて守っていられない。ネギにはそれらの生徒達との約束は断るように言ってある。

 

 その中で、俺は気軽に構えていた。原作知識で超の作戦の要旨がわかっていたからだ。超は……確か午後7時頃に山ほどのロボで麻帆良に6箇所ある魔力溜まりを占拠してくる。んで、直径3キロの巨大な魔法陣を作って全世界に対する「強制認識魔法」を発動させる。防衛策としては拠点防衛を行えば良い。6箇所の内一つでも守っていれば奴は魔法を発動できない。ただしそれはあくまで守りの作戦。2500体のロボという戦力差を考えればいつまでも守ってはいられない。そこで攻めの作戦だ。強制認識魔法は、魔法陣を用いた儀式魔法である以上、発動には数十分の複雑な儀式と術者の呪文詠唱が不可欠だ。少なくとも呪文詠唱だけは機械等では代用不可能。だから俺としては、呪文を詠唱するその時を狙って邪魔してやればいい。原作知識が確かなら、呪文詠唱をするのは葉加瀬だ。だから葉加瀬に向かって気絶する程度の魔法を山ほど放ってやればいい。それでこの事件は終わりだ。超も魔法を使えるが、魔法使いという訳じゃない。特殊な呪紋回路を開放しなければ奴は魔法を使えないハズだ。なら相手が余裕を見せているその間に飽和攻撃でもって葉加瀬を落とす。それが一番だ。

 

 それはそれとして報告だけはしておかないとな。俺とネギは自分達が知った情報を学園長に伝えた。まあ未来人だとかは信じられないだろうが、「火星」というキーワードがある以上無視もできまい。魔法世界は火星にあるからな。学園長達にはできうる限り頑張って超のロボ軍団を防いでもらおう。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 3日目の午後になった。その途端に麻帆良湖湖岸に大量のロボット兵器が出現した。俺は原作知識であらかじめそれをわかっていたので、湖岸に待機していた。俺はすぐさま魔法の念話を使って学園長にこの危機を伝えた。魔法先生、特にタカミチに頑張って対応してもらわなければな。原作と違ってネギパーティーも一般人の生徒達もいないが頑張ってくれ。俺としては一般人を巻き込むあの作戦は認めがたいものだったからな。そもそも原作と違って未来からタイムマシンを使って戻ってきてないから、「超はこういう作戦で来ます。それを防ぐにはこういう形で一般人にも協力を……」という風に説明なんて出来ないしな。

 そうこうしていると巨大ロボが出現した。こいつが出てきたってことは……学園結界が落ちたのか。急がないとな。俺は強めの認識阻害をかけて自分の姿を隠すと、麻帆良の上空にネギと共に浮かび上がった。

 

「ム、ムギ。大丈夫なの? あのロボ達に対応しなくて……」

 

「多分超はとても規模の大きい魔法を使うハズだ。それを行うには屋外の、開けた場所で大きな

スペースが必要になる。その為には……」

 

 言葉を吐きながら上空に浮かんでいた飛行船を見つけた。

 

「……こういう飛行船とかが必要になるって訳だ。ネギ! あそこに超がいるハズだ! 突っ込むぞ!」

 

 俺はネギに声を掛けて浮遊術で飛行船へと急いだ。

 

「!?急速停止(ラビデー・スブシスタット)

 

 空に光りが瞬いたのでその場で停止する。すると前方で銃弾が弾けた。強制時間跳躍弾だ。やはり超はここにいる! 俺は茶々丸の妹、空戦タイプの敵と戦った

 

魔法の射手(サギタ・マギカ) 光の七矢(セリエス・ルーキス)!! ネギ、攻撃魔法を頼む!」

 

「ラス・テル・マ・スキル・マギステル 来れ虚空の雷 薙ぎ払え 雷の斧(デイオス・テユコス)!!!」

 

 ネギの放った雷の魔法が、男型のロボを薙ぎ払う。俺達は互いに死角をカバーし合って上空へと急いだ。

 

「……。いや……この場面において計画の可否を決めるは、どうやら私ではなく……彼らネ」

 

 いた! 超だ!

 

「超さ「マス・テル・ラ・スキル・ムギステル 光の精霊37柱 集い来りて敵を射て!!!魔法の射手(サギタ・マギカ) 連弾(セリエス)光の37矢(ルーキス)!!」

 

 ネギが超に言葉をかけようとしたらしいが無視して魔法の射手を放った。山のような

砲弾が葉加瀬に襲いかかる。

 

「なっ!?」

 

 超もさすがにいきなり攻撃されるとは思っていなかったのだろう。急いで対応しようとするが……。

 

「コ、コード|||ぐふぁっつぁあ」

 

 超はタイムマシンを使って葉加瀬を抱えつつ退避しようとしたようだ。それに加えてあの呪紋回路を起動させようとしたようだが、全ては遅く、光の矢に飲み込まれてしまった。やはり数と速さは力だな! 何より完全一般人の葉加瀬がいるのが大きい。呪文詠唱を彼女が行う以上、超は彼女を守らざるをえない。

 

「マス・テル・ラ・スキル・ムギステル 光の精霊37柱 集い来りて敵を射て!!!魔法の射手(サギタ・マギカ) 連弾(セリエス)光の37矢(ルーキス)!!」

 

 だめ押し! 行くぞ!!

 

「ちょ、ちょっと待」

 

 

 

 結局、超の野望は俺のそんな追撃によって終わることとなったのであった。

 チャンチャン♪




 これはひどい。数あるネギま二次においてもこのような無慈悲な結末を辿った学園祭事件も珍しいのではないだろうか。まあ酷い結末を迎えた超鈴音なら先人がいますけどね。
 ムギ君は敵に対して容赦などしません。作中でも言っている通り、葉加瀬がネックでしたね。ちなみに「葉加瀬を止めなければ儀式魔法は発動する」と言うことは、原作で超がちゃんと明言しております。まあだからこそ原作知識持ちの主人公にとっては「葉加瀬止めりゃ超を相手にする必要ねーじゃん」となったのですが。
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