本日のお相手は、テディベアのナイトメア。
これがなかなか手強い。
ナイトメアに思考能力はないが、今回ばかりは図体が大きすぎる。体力だけはあり余っているようだ。
それに、無限に思える使い魔の大群付き。
「「ティロ・フレッチェ!!」」
マミとまどかが阿吽の呼吸で、ナイトメアめがけて無数の光の矢を生み出す。
放物線を描いたその光は、全弾命中。
それでも、爆散した砂煙が去ると、のうのうとあのテディベアが顔を出す。
「ううん…。手強いわね。初戦にしては荷が重い相手だったかしら?」
「そんなことねぇよ!」
シュッと横から杏子が飛び出した。その後になぎさの手を引いて、さやかも続く。
「そうさ!可愛い子には何とやらよ。ねぇ?なぎさ?」
「はい!可愛い子には何とやらです!」
ドッドッドッ!!
さやかが放った剣は、先制を切った杏子を追い越すように使い魔の大群にいくつも突き刺さる。
トン…。
「おっらぁぁ!!」
柄頭に杏子が降り立つと同時に、鎖で使い魔の大群を蹴散らす。すると、彼女を中心に、円形の空間が生まれる。
ヒュンヒュン!!
その円の周りに、更に剣の雨が振り注ぐ。
ジャラジャラジャラ!!!
間髪入れずに、杏子が鎖で剣同士を繋ぐ。
ドッドッドッドッ!!
杏子が作った空間を囲むように、突き刺さる。
使い魔たちは剣と鎖の壁に阻まれ、侵入できない。
トットッ!
できた空間に、さやかとなぎさが降り立つ。
「なぎさ!いい?」
「はい!」
さやかの掛け声と共に、なぎさが吹き棒を取り出すと、大きく息を吸い込んで、吐き出す。
すると、ビル7階分に相当する大きな大きな緑色のガム風船が出現。
「なぎさ!OK?」
「うぅ!」
なぎさの顔はすっかり真っ赤だ。
さやかと杏子は、それぞれ彼女の手を掴むと、一気に飛び出した。
吹き棒から、ガム風船が離れる。
そこから僅か2秒。
ガム風船が割れるとともに、辺り一帯の使い魔たちを一瞬で消し去った。
「よいしょっと!」
さやかたちは、近くのビルに飛び乗った。
「すっげぇ…あたしたち、本当に目瞑ってても勝てるんじゃないの?」
振り返ると、道という道を埋め尽くしていた使い魔は、跡形もなく消えていた。
「こりゃ、あたしたちも頑張らねぇと、すぐにでも抜かされちまうよ。」
ビルの上から覗き込むようにして、杏子も感嘆する。
「えっへんなのです!」
そんなさやかと杏子目掛けて、なぎさはドヤ顔で振り返る。
自身でも予想だにしない活躍に、彼女はすっかり自信をつけてしまっていた。
シュン…!!
パァァン!!
その刹那、なぎさの背後でピンクの光の矢が、炸裂した。
放たれた方角を見ると、マミとまどかが。
2人は、マミのリボンを伝って、なぎさたちのもとに降り立つ。
「なぎさ!油断は禁物よ。」
「はい…」
響くマミの声に、なぎさは少し肩をすくめる。
「それに、美樹さん、佐倉さん、2人も」
「「はっ…はい!」」
遅れて2人が返事する。
お行儀よく立ち直した2人を目の当たりにして、マミの顔に笑みが溢れた。
「2人とも、もうお姉さんなんだから。しっかりなぎさの面倒見てあげてね。」
「お姉さん…」
杏子とさやかは顔を見合わせる。
「それにしても…」
「ふぁっ…!!」
マミはなぎさの頭にポンっと手を置いた。
「なぎさが使い魔を片付けてくれたおかげで、戦いやすくなったわ。お手柄よ!なぎさ!」
マミは、優しくなぎさを撫でてあげる。
なぎさは、マミの優しい手に包まれながら、目をうるうるとさせていた。唇もギュッと噛み締めている。
「よかったね!なぎさちゃん!」
まどかの優しい笑顔に誘われて、
「はい!!」
少し遅れて、なぎさに満面の笑みが花ひらく。
それは、5人の輪に波及して、杏子とさやかも、少し照れくさそうに笑みを浮かべる。
「さっ!みんな!フィナーレといきましょう!!」
「「「「はい!!」」」」
無限にも思えた使い魔が一掃された今、皆が向かうべき敵はただ一つ。
マミの一声に続き、5人は一斉に飛び出した。
こんばんは。オオトリです。
第5話いかがでしたでしょうか。
なぎさの初戦はどうなるのでしょうか?
初心者でわからないことだらけですので、ご感想をいただけると嬉しいです。
明日も20:00投稿予定です。
引き続きよろしくお願いいたします。