能力だけのコミュ障なんです(ガチ)   作:枕オバケ

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執筆が進むときと進まないときの差が大きい今日この頃です。
原作死亡キャラ生存のタグを追加しました。生存キャラいます。

解釈不一致でもお許しを


助けた人がお偉いさんの確率って何%?

「えーと、今日は病院か…ん?」

 

 

朝、目覚めてダイニングに行くとテーブルの上に置手紙があった。

おそらく、どころか確定で同居人のものだろう

 

 

「なんだ?晩御飯のリクエストか~?」

 

 

言い忘れていたけど、自分は2LDK のちょっと高めのマンションに住んでる。最初は2部屋もいらないと思ってたけど、同居人ができたから買いなおさなくて良かったと思ったのも事実だ

 

 

「えーっと、「今日は帰れるかわからない。晩御飯はいらない」か。なら、外食でも行くとしますか」

 

 

普段は仮面を外せないけど、あの人がいないなら顔のことは気にしなくていい

あ、誰もいなかったら普通に独り言として話せるんですよ。ただ、人がいたら緊張するだけでね

 

 

「晩御飯は後で考えよう。それより、見(・)舞(・)い(・)品(・)は何がいいかな…」

 

 

今から病院に向かうのは自分の検査があるとかではなく、知り合い(?)のお見舞いです

だからこそ、何を持っていくべきか迷っています。やはり王道は果物かタオル……

 

 

「なんだ?ヴィジョンがまた、なんかやってるな。これって、本当に安全なんですかねぇ」

 

 

テレビをつけニュースでは、ヴィジョン・コーポレーションの地下鉄開発に関して話していた

はっきり言って、TOPSを目指してる企業はすげーと思う*1

 

 

「でもさー。エーテル爆弾使って、倒壊した場所吹き飛ばすって大丈夫なのかよ?万が一でも人がいたらヤバいでしょ」

 

 

テレビの中に写真で写ってるおっさん…パールマンは、失礼かもしれないけどきな臭い顔をしてる

この人が安全をしっかり理解しているのか、俺にはわからないんですけどねー

 

 

「よし、今日の見舞い品はメ(・)ロ(・)ン(・)にしよう。良いやつ買えるといいんだけどな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

病院に着いたらまずは部屋の確認……をしたかったんだけど、今の自分の顔には鬼の仮面がついているため受付では二度見……いや、四……五度見くらいされた。

 

怪しすぎる格好をどうにかするには顔を出すべきなんだろうけど、顔を見られたくないという恥ずかしさがあるのと、目を見て話せないという致命的な弱点があるため外せません

 

 

「……よし、この部屋だ。何回も来てるだろ?だから大丈夫だって……右膝さん。震えるのやめてね」

 

 

押さえた右手にも震えが伝わる。なんでこんなに見舞いで緊張しなきゃなんだよ!

あれ?今になってメロンって良くない気がしてきた。もっとあっただろうに、ゼリーとかの方が良くない!?

 

 

「い、今更後悔しても…おおお、遅いじゃんね!行ってやるよ!!」

 

 

優しーくドアをノックする。すると、中から「どうぞ」と聞こえてきたので勇気の一歩を踏み出す

 

 

 

 

 

 

 

「シツレイシマース」

 

「あら?今日も小さくなっていますね」

 

「……はい」

 

 

出だしがダメでした。もう、勇気とかないです。

1対1ということを思い出したのでダメでした。恒例行事みたいなものです

 

 

「今日は来てくださり、ありがとうございます」

 

「……いや、暇、でした」

 

「今日の仮面は鬼ですか。キツネではないのですね」

 

「……次は、キツネで」

 

「それは楽しみです。雅も驚くでしょうね」

 

「……そう、ですかね」

 

「ええ、もちろん」

 

 

さぁ、察した人はいるでしょう。雅(・)とは誰のことを指しているのか…新エリー都で生きている人なら聞いたことがあるでしょう。【虚狩り】の『星見雅』のことを…目の前にいるのは彼女のお母様です

 

 

「……その、最近…どう、ですか?」

 

「最近ですか…少し、外に出て歩いていますよ。雅と夫も一緒に」

 

「…それは……良いですね」

 

「これほど嬉しいことはありません。これも全て、あなたのおかげですね」

 

「………そうかも、ですね」

 

 

なぜ自分のようなホロウレイダーとかいう犯罪者が虚狩りで有名な星見家……それも奥様に知られているのか……そんなの自分も想像してませんでした

 

遡ること、11年。それも、旧都陥落が起きた時まで戻ります

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

突如としてホロウに飲み込まれた旧都陥落

 

その時の自分は自分の能力を活かしてエーテリアスを倒し続けていた。

親が買い物に行ってて安否もわからないままだったのに、自分は薄情だと思う人もいるだろう

 

それでも、倒した方が良いと思った。力があるんだから自分にはできるわけであって…怖さも感じたけれど、やれるやつがするべきだと思ったから、動いていた

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ…ハァ…エーテリアスが多すぎる!自分の体力もない!普段から運動しておくんだった!!」

 

 

無闇矢鱈と能力を使うわけにはいかない。それで人を傷つけるとか論外だ

出力も考えて、人がいたら逃げ道を教え、逃げ遅れそうな人は救う

あまりにも体力勝負。しんどい

 

 

「うわっ!前からエーテリアスが!!……こんな動きしてたら明日筋肉痛確定じゃん!」

 

 

こうやって何かを話しておかないとすぐにでも心が折れそう。自分は平気だと思わないといけない

こうして自分が戦うと、漫画の世界のヒーローがどれだけ凄いのかわかるな

 

 

「こっちにもまだ人いるの!?」

 

「え、キツネ?」

 

「人だわ!こっちに人は?」

 

「い、いる。あっちのデカい家に残ってる人がいる!」

 

「はいよ!」

 

 

通りがかった人に聞いてみると逃げ遅れを確認した。

でも、自分のキツネ仮面に驚かれた。そりゃそうか…見た目が変人だもんね

 

 

言われた方向に走ってみると、デカい家からは煙が上がっていた

燃えてるだけじゃない。エーテリアスの数も多い。周囲に倒れている人は……息がなかった

 

 

「っ……キツイな」

 

 

目の前で命が無い人を見るのはキツイ。前世だって見たこと無いのに、なんで自分は戦ってるんだ?

自分がやる意味はないだろうに……あぁ、考えるのやめとこう

 

 

「はぁ………よし、行こう」

 

 

その家に入り中を見て回ると、1人の少女が刀を持ってエーテリアスを倒していた…いや、殲滅が正しいのかも

その少女の近くには倒れている女性…多分……親?

 

 

「……ぅ」

 

「っ!!」

「(生きてる!)」

 

 

僅かに漏れた息を見逃さなかったのは自分でも偉いと思った

すぐに女性に近づきケガ、エーテル侵食の状態を見る

 

 

「…侵食は…そこそこか?ケガは…刺し傷。片方ずつ治してると時間が足りないな」

「でも、同時にやったら、問題ない!」

 

 

立ち尽くす少女を横目に治療に応急処置に専念する。

右手で反転術式を、左手でエーテル侵食という毒(・)を(・)中(・)和(・)す(・)る(・)

 

かなり集中しないといけないが、傷は塞がっていき中和も成功したようで体から出ている結晶のようなものも消えてきた。良かった…練習してて

 

 

「親だろ…死ぬなよ。俺よりも小さい子どもじゃん…まだ死ぬな」

 

「…ぁ…はは…うえ?」

 

「ちょっと待ってな。お前の母上は死なないよ」

 

「はは、うえ……やだよ…」

 

「…み…や……」

 

「なんとかなってるな…耳少女!」

 

「…え?」

 

「ホロウの外まで連れて行く。捕まって」

 

「ははうえは?」

 

「母上も連れて行く。生きてるから安心して」

 

「…うん……うん!」

 

 

そうして母上を背負って、耳少女こと雅殿を抱えてホロウの外へと向かう。途中で防衛軍?の人に会えたから、外に出るのは難しくなかった

 

 

外に出れてから辺りを見てみると親子と同じような耳の生えたシリオンのおっちゃんがこっちに迫ってきた

 

 

「おい!止まれ!その背負ってる方は…」

 

「……知り合い?」

 

「間違いない。星見家の奥方だ!雅殿もおられるぞ!」

 

「…子どもは軽傷。母親は重症だった。エーテル侵食も酷かった…早めに手当して」

 

「承知した!……ところでお前は、何者だ?」

 

 

何者?見た目だけでいうとただのガキだよな…うーーーーーん。カッコつけたいな

そう思ってしまったのはアドレナリンがドバドバだったからだろう。

当然、今の今までこんなに話せていたのも最高に『ハイ!』になってたから。絶対にそうだ

 

そうして、出てきた言葉を言う

 

 

「通りすがりのホロウレイダーだよ。覚えてなくて良い……犯罪者だからね」

 

 

今の自分が聞いたら恥ずかしくて泣きそうだけど、そういう時期があったんだよ

 

 

「ホロウレイダー……か」

 

「そう、犯罪者だからね。あの子どもにもあんまり教えないほうがいい」

 

「君も同じくらいじゃないのかい…」

 

「事情(わけ)があるんだよ」

 

「そうか……だがそれでも………最大限の感謝を!」

 

「…ははっ。カッコいいね」

 

 

その言葉を聞いて、その場を後にした

その後自分は救えるだけ救った。「ありがとう」と言われて自分がこの世界に生まれた価値を実感できたから

 

そうしたら、なんでか『ノーネーム』と呼ばれて今に至ってしまう

 

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

「(でもさぁ〜あの時助けた親子がお偉いさんってどんな確率だよ!?)」

「…雅………さんは、来てるのでしょうか?」

 

「ええ、今日もこの後来ますよ…そういえば、あなたはホロウレイダーでしたね。雅とは会いにくいでしょうか?」

 

「……まぁ、そっすね」

 

 

虚狩りとホロウレイダーが会ってるのは世間からしたら良くないね

自分も狩られるかもしれないのに…怖いよ!

 

 

「改めて、ありがとうございます」

 

「…いや、もう、いい…です」

 

「感謝してもしきれないのですよ。侵食の後遺症で虚弱体質になってしまいましたが、あの時の私は娘の成長を見届けることができるとは思っていなかった…」

 

「……」

 

「それを可能にしてくれたあなたには、なんと言ったら良いのか」

 

「…じゃあ、ありがとうはここまでで…良い」

「雅さん、宗一郎さんと一緒に生きること……それで十分…と思う」

 

「優しいのですね」

 

「それは、気の所為だと、思う」

「(自分はただのコミュ障っす。あなたが自分に対して優しいんだと思いますよ。他の人からしたら自分の話し方は鬱陶しいでしょうよ!)」

 

「あら、面会の時間が終わりそうですね」

 

「…あ、これ、メロン…食べてください」

 

「むっ!ノーネームよ、これはどこのメロンだ」

 

「………………はい?」

 

「…??どうした。顔が震えているぞ」

 

「雅!来たのですね」

 

「母上、私も見舞い品を選んできたぞ。柳には『母上に会いに行く修行』と言ったから安心だ」

 

「後で、ちゃんと説明しましょうね」

 

「むぅ…」

 

 

びっっっっっっっっっっっっっっくりした!!!

いきなり耳元で虚狩りの声が聞こえたと思ったら、いました。なぜ!?

 

気配を感じ取れないとかじゃなく、ただ単に会話を繋ぐことに集中しすぎたせいかも…うん、そうだ。そうに違いない……

心臓の動きが早すぎて寿命が縮みそう……冗談です

 

 

「メロン…置いて、行く」

 

「あら…もう行ってしまうのですか?まだ時間は少しありますよ」

 

「ノーネーム。お前もメロンを食べろ。上手いぞ」

 

「……それは、知ってる」

 

 

いや、自分ホロウレイダーだからね?あんた捕まえるべき存在だからね?

おい、母上!どうなってやがりますこと!?職務放棄してますよ!

 

 

「…それと、ノーネーム依頼だ。今度、我々『対ホロウ六課』と共に零号ホロウに来てくれ。柳も言っていたぞ」

 

「ノーネームさん?雅の活躍、お話してくださいね?」

 

「………ハイ」

 

 

もうやだ、このお偉いさん達……

だから人間関係難しいって思うんだよ!

 

*1:
それしか思えないだけ




生存者は雅母の他にも出す予定です
解釈不一致の場合は申し訳ありません


次回!!

三枚おろしって難しいよね(仮)

で会いましょう!
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