「はぁ…‥‥学校終わった…‥‥」
学校帰り、俺はクタクタな体を引きずりながら家に帰ろうとしていた。
「家に着いたら洗濯物取り込んで・‥‥それから夕飯の支度もして‥‥‥‥それから…‥‥」
あれ?なんか視界がどんどん暗くなって……‥‥い…‥‥‥
「…‥‥…‥‥んっ…‥‥?」
あれ?ここは…‥‥それになんか柔らかくて少し温かいものが後頭部に当たっているような‥‥‥
「気がついた?」
「って、うわっ!?」
いきなりるるかの顔が出てきて驚く俺。
「あんまりは動くと落ちるわよ?」
「えっ?うおっ!?」
今の俺の状態はるるかの太ももの上に寝かせられ…‥‥‥つまり膝枕されていたのだ。
「俺、なんでこんなことに?」
「あなた、道端で倒れてたのよ?」
「えっ!?」
マジか!俺、気を失って倒れてたのか‥‥‥‥
「…‥‥‥よかった」
「えっ?今なんか言ったか?」
「なんでもない。それよりどうしてあんなところで倒れてたの?目の下のクマもひどいわよ?」
「ああ、来週テストがあってよ。ただ、英語だけがどうしても苦手でさぁ~毎日徹夜で勉強してて寝不足になっちゃってそしてこの有様だぜ」
道端で倒れて寝ちまうなんて不甲斐ないぜ。
「ありがとうな。少し楽になったし俺も帰るよ」
「‥‥‥‥待って」
「んっ、なんだ?」
「明日、予定空いている?」
「?空いてるちゃ空いてるな」
明日は土曜日で学校も休みだしバイトもないしゆっくり勉強できる。
「じゃあ、明日13時に図書館に来て」
「?なぜに?Why?」
「いいから。あと英語のテキストと筆記用具も持って来て」
「??わかった」
るるかと明日図書館で会う約束をして俺たちは解散した。
一体何をするんだろうか?
「えっと…‥‥あっ、いたいた」
次の日、俺は約束の時間通りに図書館に来てるるかを探し回っていると窓側の席に座っているのが見えたので近づいた。
「よっ、お待たせ」
「時間通り来たわね」
「もちろん。ほら、言われた通りにテキスト持ってきたぜ。あと筆記用具も」
俺は英語のテキストと筆記用具を机の上に置いていく。
「じゃあ、解からないところ教えて。私が教えてあげるから」
「えっ?お前、英語得意のか?」
「うん。私、前はロンドンにいたから英語はできる」
「おおっ」
まさかの帰国子女だったのか~これは心強いぜ。
「えっと、じゃあ‥‥‥‥ここ解んないんだけど~」
「ここは…‥‥」
るるかの教え方は丁寧で解りやすくスラスラと問題が解けていった。
「…‥‥‥という訳ね。次の問題も同じ感じで解いてみて」
「おう」
るるかはいい家庭教師だぜ。これなら次のテストも安心だな。
「……‥‥‥」
問題を解いていく宏太を見守る私。
「(昨日は本当に驚いた…‥‥‥)」
私は昨日のことを思い出した……‥‥
『はむ…‥‥』
チュチュでテイクアウトしたアイスを食べながら歩いてた。
『るるかは本当にあのお店と彼のいる屋台のアイスしか食べないわね』
『うん。チュチュと宏太のいる屋台以外のアイスなんて月とスッポン…‥‥いえ、天使とウンコの差がある』
『例えがお下品よ‥‥‥‥って、あら?』
『どうしたのマシュタン?』
『あそこに誰か倒れているわ』
『?』
マシュタンが示した方を見るとそこにはどこかの学校の制服を着た男の子が倒れているのが見えた。
あの制服は宏太の通っている学校のものだしそれに髪型が宏太に似ている…‥‥‥
『まさか!!』
私は持っていたアイスを投げ捨て倒れている男の子の元へ駆け寄った。
『!!宏太!?』
倒れているのはやはり宏太だった。
『宏太!!しっかりして!!』
私は宏太の体を激しく揺らした。
『るるか落ち着いて!まずは息をしているか確認して!』
『う、うん!』
私は手を口と鼻に当てて息をしているか確認してみる。
『‥‥…‥‥息している』
呼吸はしていたので一安心した。よかった‥‥‥‥
『もう、るるかったら彼のことになるといつもの冷静さ無くすんだから』
『ごめん…‥‥』
『とりあえず彼が目覚めるまでどこかで寝かせましょう』
『うん』
私は宏太を連れて近くにある公園のベンチに座り膝枕をしてあげて彼が目覚めるまで寝かせてあげた。
ちなみにマシュタンは私と宏太を二人っきりにしてあげるために先に帰ってしまった。
「(本当にビックリした…‥‥)」
急病で倒れて死んでたかと思ったわ‥‥‥‥
「(その時はすぐに私も後を追って逝くけど‥‥‥‥)」
あの世でばったり出会って「私も来ちゃった☆」って言って三途の川をスワンボートで一緒に渡って閻魔大王の前で私たちの地獄の業火よりも熱いラブラブっぷりを見せつけてあげましょう。
ちなみに私が先に死んだ場合は死ぬ前に「宏太、愛してるわ。あなたが来るのをあの世で楽しみに待っているわ……‥‥」って伝えて死ぬわ。
「おーい、るるか?」
「はっ!な、なに?」
「問題解けたから答え合っているか見てくれ」
「え、ええ」
いけないいけない。今は勉強を教えるのに集中よ。
「‥‥‥‥合ってるわ」
「よし!この調子で全問解いていくぜ」
「頑張って。あと図書館では静かにね」
頑張っているあなたは素敵よ‥‥…‥‥
「ふぅ~終わった終わった~」
夕暮れ時、俺たちは図書館を出て沈みゆく陽を見つめている。今日はキリのいいところで終わり解散することにした。
「テスト、頑張ってね」
「ああ!あっ、そうだ」
俺は近くにある自販機に向かい小銭を入れて缶ジュースを二本買った。
「ほらよ」
「えっ?」
「今日のお礼。ジュースだけど」
俺は買った缶ジュースの一つをるるかに渡した。
「ありがとう‥‥‥‥」
「じゃあ、また屋台で会おうな!次いるのはテスト終わった次の日!火曜日な!」
「うん…‥‥またね」
俺はるるかと別れて家に帰ることにした。
よーし!テスト頑張るぞ~!!
その日の夜、私はファントムのアジトに戻り自室で地獄の解説本を読んでいた。
「針山はアルカナスターレインで消し飛ばして宏太が歩きやすいようにしてあげて灼熱地獄はアルカナフリーザーで凍らせて‥‥‥私と宏太の地獄デートを邪魔する鬼たちはアルカナノヴァで消し炭にして…‥‥‥」
「ねぇ、るるか?」
「なに?」
「なんでこの缶ジュース飲まずに飾っているの?」
「あっ、これ?」
マシュタンが小さいショーケースに入れて飾ってある宏太から貰った缶ジュースが気になって聞いてきた。
「これは特別な日に飲むことにしたからそれまでとっておくの」
「そう。賞味期限来る前には飲んじゃいなさいよ?」
「うん」
いつ飲もうかな?誕生日?私と宏太が結ばれた日?それとも結婚した日にグラスに注いで二人で乾杯もありね‥‥…‥‥
誕生日は某アイス屋のアイスケーキ買って祝うか?