絶対の先制   作:幻影の塔

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ようやくこの煉獄説教編が終わりです


老獪な一手!?保身に全力を注ぐ3人

ちゅん……ちゅん……(一番隊隊舎に差し込む爽やかな朝の光)

数日間にわたる、三界の歴史に刻まれるべき「一番隊特別地下室・地獄の特訓&無限回復ループ」が、ついに……本当の終わりを迎えた。

床にボロ雑巾のように転がり、魂どころか存在そのものが抜けかけている京楽春水、朽木ルキア、そして平子真子。

「……あ……あ……空が……眩しい……」

「……生きとる……ワイ……まだギリギリ生きとる……」

「……チャッピー……お迎えが来たぞ……」

うわ言を呟く三人の前に、優雅に歩み寄る四番隊隊長・卯ノ花烈。

「さあみなさん、仕上げですよ。……『肉雫唲(みなづき)』特製・完全細胞再生回道」

シュワァァァァァァァァ……✨

緑色の温かな光が三人をつつみ込んだ瞬間、数日間の肉体的ダメージ、精神疲労、筋肉痛、さらには火傷の跡に至るまで——傷一つない、ピカピカの「完全回復状態」へと復元された!

さらに、そこへ控えていた一番隊隊員たちが差し出したのは……。

「……ん? なんだいこの隊服、肌触りが異様に良いけれど……?」

「ふふ、朽木隊長(白哉)から『うちのルキアが何かとお世話になっているようなので』と寄贈された、朽木家御用達の最高級絹仕立ての特注隊服ですよ」

「「「……え?」」」

仕立て上がった新しい隊服に袖を通させられた三人。

手鏡を見せられると——そこには、数日間の地獄を生き抜いたはずなのに、肌はツヤツヤ、髪はサラサラ、最高級の着物を羽織り、どこからどう見ても『総隊長から超・破格の極秘極上褒賞を授与された直後の勝ち組隊長たち』の姿が映っていた!

【一番隊隊舎の前——隊士たちの反応】

ガラガラ……

一番隊の重い門が開かれ、新調された最高級隊服を身に纏った三人がフラフラと出てくる。

すると、そこに居合わせた各隊の隊士たちや副隊長たちが、一斉に目を輝かせて駆け寄ってきた!

「あッ! 京楽隊長! ルキア副隊長! 平子隊長!」

「すごい……! あの最高級の隊服、朽木家の一位織(いちいおり)じゃないですか!?」

「噂は本当だったんだ……! ここ数日間、一番隊の地下で『総隊長閣下からの極秘・特級褒章授与式』が行われていたって……!」

「うわぁぁ羨ましい! 一番隊に数日もお篭りになって、一体どんな素晴らしいお褒めの言葉とご褒美をいただいたんですか!?」

周囲からの痛烈すぎる誤解と羨望の眼差し!!

「ち……ちが……っ!!」

ルキアが血の涙を流しながら叫ぼうとする!

「違う!! ご褒美などではない!! 我らはここで数日間、人権を無視された地獄の焼き尽くしと無限回復を——」

「……ルキアちゃん、アカン!!!!」

平子が死相の出た顔でルキアの口を塞ごうとし、京楽も狂ったように頭を振り乱して叫ぼうとした!

「聞いてくれみんな!! 僕らは山じいと卯ノ花隊長のくだらない愚痴の巻き添えを食らって、地下室で——」

その瞬間であった。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……(三界を揺るがす絶対的な殺気)

三人の背後の影から、そっと姿を現した三人——。

流刃若火の柄に手をかけ、目を細める山本元柳斎重國

雀蜂の毒針を指先でシャキーンと光らせる隠密機動総司令・砕蜂

そして、今まで見たこともない「極上の菩薩スマイル」を浮かべた卯ノ花烈

卯ノ花が、三人の耳元で鈴の鳴るような可憐な声で囁いた。

「……もし、万が一にも……『自分たちのくだらない愚痴と意地で数日間隊長たちを地下で拷問していた』などという風聞が瀞霊廷に広まり……総隊長閣下や私どもの【器が狭い】などと噂されるようなことがありましたら……」

「……次はありませんよ?」

砕蜂が冷酷に足首のナイフを研ぎ、山じいが無言で「喋ったら存在ごと消す」という圧を解き放つ。

そう——老獪な山本元柳斎重國も、卯ノ花烈も、砕蜂も、自分たちの保身と面目(器の大きさ)を守ることに関しては完璧にして万全であったのだ(笑)!

「「「(((ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃっっっっっっっっっっっ!!!!!!!!)))))」」」

喉まで出かかっていた真実(地獄の叫び)を、速攻でゴクンと飲み込む三人。

「……あ、あはは……! そ、そうなんだよみんな……!」

京楽春水が、顔を痙攣させながら最高の笑顔(引きつり)を作った。

「山じいと卯ノ花隊長からねぇ……『今後の護廷十三隊を頼むぞ』って、最高の褒美と……温かい激励の言葉をいただいたのさぁ……!! はは……はははは……(涙が目から滝のように溢れ出る)」

「う、うむっ!! 最高のご褒美であった!! 朽木家の隊服も実に着心地が良い!!(号泣)」

「ワイら……感無量や途中から隠密機動総司令からもお褒めの言葉頂いて……涙が止まらへんわ……(血涙)」

「うわぁぁぁやっぱり!!」「すごいなぁ!」「さすが京楽隊長たちだ!」

大喝采を送る隊士たちに囲まれながら、新調された最高級の隊服に身を包み、絶対に真実を口にできない「最高の名誉(という名の地獄の口止め)」を背負わされた三人は、引きつった笑顔のまま、夕日に向かってトボトボと歩き去っていくのであった……。

こうして、数日間にわたる「一番隊地下脱走劇&地獄の特訓」は、

市丸ギンの完全高飛び&無罪放免と、

総隊長たちの「完璧すぎる完璧な保身(イメージ戦略)」によって、

瀞霊廷の歴史に【心温まる美談】として永久に偽造・記録されたのでした(笑)!

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