アーカイブ・カード   作:七篠ライア

2 / 2
わりとノリと勢いでカードを設定しているのでバランスがおかしいことがあります



『秩序の器』

その世界においてカードとは記録である

エンティティーカードには意志ある存在が宿り、カードの持ち主とともに歩む

ログカードは意思なきモノや出来事、想いが記される

世界とカード、どちらが先かはいまだはっきりとしていない

 

その世界、たいていはアーカイブ世界と呼ばれる世界において

アーカイブカードとは生活に根差したものである

他者や相棒とのコミュニケーション

カード絡みで起こるトラブルの解決

レアカードを売れば大金が手に入る

ただし、エンティティーカードには意志がある

正確にはカードに宿った存在がいる

レアカードともなれば相当な格のある存在が宿るので、気に入ったプレイヤーからは離れようとしない

単純に数が少ないのもあり、ショップでレアカードを見かけることはほぼないという

後は「ラッキーカードだ。このカードが君の所に行きたがっている」ということがよくあるらしい

このカードの求めを気付いていながら無視をするのは法律で禁じられているそうだ

 

後はざっくりとしたルールの説明と、何枚かのカード

 

以上が壊滅した悪の組織の研究所っぽいところで集まった収穫

 

……どうやら知らないカードゲームのアニメの世界に来てしまったようだ

 

目を覚ますと瓦礫の上

しばらく周囲を探してもよくわからん機械の残骸とかばっかり

一応外殻は残っていて、大きい建物の中みたいだ

しかもなんか変に布みたいなモノを被せたような服着てるし

多分転生か憑依というやつだろう

前世の自分のことはいくつかのカードゲームをやっていたらしいことぐらいしか思い出せない

この世界のことはいくつか頭に浮かぶのに

少なくとも今の性別は男では無いらしいが

 

見つかった何枚かのログカード

これらは私が出来上がるきっかけの事件が記録されているようだ

……なぜか、カードに格納された記録のようなものが頭に流れ込む

イラストなどからストーリーを推測しようとしたらなんかできた

今は助かるがばれると不味そうだ

 

1枚目

=

禁忌との接触

黒X

①手札を1枚墓地へ送り、コストXの黒を持つカード1枚を手札に加える

=

 

Xは「好きな数コストを支払って発動する」らしい

読み取れたのは、『ホムンクルスの製造』という黒のカードを教団系の組織、仮に教団と呼ぶが、教団が偶然手に入れたこと

『ホムンクルスの製造』も見つかっている、こちらは設置ログだな

 

=

ホムンクルスの製造

黒3 タフネス3

①墓地のエンティティーを1枚選び、黒2を払いこのカードを休息させて発動する。フィールドに属性ホムンクルスの「ホムンクルストークン」を生成し、選んだカードを下に重ねる。「ホムンクルストークン」は下に重ねたカードと同じカードとしても扱うが、カウントは1となる。

=

 

黒は禁忌を記したカードが多いそうだが、これを見ると納得する

しかも絵違いで二枚あった

まあこの世界で絵違いカードは珍しいものではないそうだが

一方が組織が手に入れたカード

死んだ者の魂を再利用して働かせていた記録だそうだ

もう一方が「ここでの出来事を記録したカード」

ログカードの記録を解析して再現していたらしい

 

次のカードは……次も設置系か

=

秩序の器

白1 タフネス1

ソウル お互いのエンドフェイズ時にこのカードがデッキに存在する場合、このカードをソウルゾーンに置く

このカードが崩壊した場合、隔離される

①お互いのエンドフェイズ時に発動する。自分か相手の墓地からカードを1枚このカードの下に加える(このカードの下のカードの数をXとする)

②このカードの下に重なっているカードと同じ色を得る

③このカードが場を離れた時、自分はライフをX失う

④自分がコストを支払うときこのカードの下に重ねられたカードを好きな数墓地に送り、同じ色のエネルギーとして支払うことができる。その後、このカードを休息させる。

⑤Xが10より大きい場合発動できる。デッキか墓地から『混沌の氾濫』を手札に加える

=

 

ソウル······なるほど

デッキに1枚しか入れられない特別なカードらしい

他と比べて効果も多い

最後に書かれてるカードは拾った中にあったはずだ

 

記録としては、教団が作ったホムンクルスのハイエンド

本来あった寿命の問題を克服したらしい

教団はこいつに様々なモノを取り込ませ、人工的に神を作ろうとした

しかしこいつもしかして······

いや、他のカードを見ればわかることか

 

次のカードは······

=

生贄の調達

黒5

『秩序の器』がフィールドに存在する場合使用できる

①相手エンティティー一体のタフネスを5減らす。この効果でエンティティーが死亡した場合、そのエンティティーを『秩序の器』の下に重ねる

=

 

カードとしては『秩序の器』のサポートカード

多分テーマとして『秩序の器』を中心としてるんだろうな

······?あ、よく見たら教団の方の『ホムンクルスの製造』は効果がちょっと違う!

 

=

ホムンクルスの製造(教団版)

黒3 タフネス3

①墓地のエンティティーを1枚選び、黒2を払いこのカードを休息させて発動する。フィールドに属性ホムンクルスの「ホムンクルストークン」を生成し、選んだカードを下に重ねる。「ホムンクルストークン」は下に重ねたカードと同じカードとしても扱うが、カウントは1となる。「ホムンクルストークン」が死亡した場合、下に重なっていたエンティティーは『秩序の器』の下に重ねるか隔離する

=

 

『秩序の器』関連の効果が増えてる

教団は相当力を入れてたのかな?

それはともかく、『生贄の調達』のろくでもなさよ

記録を読まなくても多分誘拐とかしてたんだろうなってわかるもん

よし、次!

 

=

混沌の解放

黒1

①『秩序の器』を墓地に送り発動する。『秩序の器』の持っていた色の種類の数以下の効果を全て適用する。(『秩序の器』の下に重なっていたカードの数をXとする)

☆1種類 自分フィールドのカードを全て墓地に送る

☆2種類 お互いのエネルギーをX枚隔離する

☆3種類 お互いの手札をX枚墓地に送る

☆4種類 相手のフィールドのカードを全て墓地に送る

☆5種類 お互いのデッキの上からX枚を墓地に送る

☆6種類 相手はライフをX失う

☆7種類 『次元招来』をEXデッキから手札に加える

☆8種類 次の相手ターン終了時、自分は勝利する

=

 

······多分、このカードでフィニッシュを狙う設計なのかな

『秩序の器』の効果で受けるダメージとランデス、ハンデス、デッキ破壊、バーンの数値が同じになるから溜めすぎると場合によっては死にかねないのは怖いけど

お互いに被害が出るわけだし······

 

記録からは、取り込ませすぎた力を制御できずに暴走

周辺に甚大な被害をもたらしたらしいことがわかった

この辺が壊滅してるのはそのせいか

敵対組織の襲撃とかじゃなくて自爆だったとは

 

次、『混沌の氾濫』に書かれてたカード

 

=

次元招来

灰0

このカードはEXデッキに入れる

このカードは『混沌の氾濫』の効果でのみ手札に加えられる

①墓地の『秩序の器』と『混沌の氾濫』を対象として発動できる。EXデッキから『満ち足りし世界』を特殊招来し、対象としたカードを下に重ねる

=

 

······やっぱり

『秩序の器』に抱いた妙な感覚

今の自分の体はその『秩序の器』だ

正確にはこのカードで招来する『満ち足りし世界』

 

記録には、『混沌の氾濫』によって次元に孔が空いて

そこから他の世界の魂が迷い込んだ

その魂は肉体がなかったため、周囲で唯一安定した器に宿り

今まで『秩序の器』に存在しなかった明確な意識が生まれたことで氾濫したエネルギーが安定、再度吸収して魂が定着したらしい

教団は制御を外部の装置で行っていたのがいけなかったようだ

あと多分頭に残る知識は生贄にされた誰かのものだろう

 

しかしこれからどうしようかな······

多分しばらくしたら警察的な組織が来ると思う

まだそこまで時間は経っていないとはいえ、結構な被害が出てる

それだけで踏み込んでくるかは分からないが、バタバタしてるのは外からでもわかるだろう

その上ここは邪教っぽいところの本拠地だ

 

残りを見るのは後に回すか

残りの何枚かは『満ち足りし世界』とそのサポートカードみたいだし

とりあえず周囲にめぼしいものがないか探そう

さっき目の前の物の情報を読めば鑑定的なことができるのに気付いたからそれを使いつつ······

おっ!あれがこの世界のデュエルディスク的な物らしい

ひとまずデバイスと呼ぼう

ロックとかかかってないよな?

よしよしこの調子でいこう

 

 

少し探すと、そこそこの量のカードと多少の通貨らしきもの、まともな服が見つかった

カードの方はこの施設で行われていた実験がカード化したらしいものと、多分誰かの私物であろう汎用っぽいカード

お金は表面が傷だらけになった金庫から貰ってきた

どうも鍵が壊れていたらしく、簡単に開いた

鑑定で名前と量はわかったが物価は分からない

稼ぐ方法は探さねば

服はボロくなったパーカーとスウェット

下着は見つからなかったので履いていない

着替えの時確認したがこの体に性別はないらしい

何となく変えられる気はするがやる理由もない

 

私は最低限の準備を終え、この場を離れた

そのうち名前も考えなくては

 

 

_____

_______

_________

『満ち足りし世界』がどこかへ歩き去った後

崩壊した研究所跡地に一人の男がいた

どうやら誰かと通信しているようだ

 

『----?』

「ああ、崩壊している」

『--?』

「どうせ奴だろうよ」

「あと、カードがほとんど落ちていない」

『----』

「まさか器神教団が俺たちの突入前に崩壊するとはな」

 

 

本来の、『秩序の器』が『満ち足りし世界』にならなかった世界

彼はこの場所で暴走に巻き込まれ死ぬはずであった

しかし、何の因果か暴走するタイミングがずれた

そのうえで異界の魂が流れ着くというイレギュラーまで起こり、彼が死ぬことは無くなった

アニメ「アーカイブ's」では彼の息子が彼がなぜ死んだのか調べるため主人公の仲間になり、そこから器神教団を追うのが二期のストーリーなのだが

少なくともこの世界のどこにも、そんな事実は記されていない




『カード名は同じだけど違う効果のカード』が存在する設定です
カードが記録という設定上、似たようなことは起こるでしょうから
エンティティーカードは絵違いがいっぱいいます
同じ種族でできることも大して変わらない存在が宿ってるカードのことですね
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。