黯騎士、テラに降り立つ   作:波蘭有翼騎兵

3 / 3
3:病院 Szpital

 目が覚めると知らない天井だった。

 

 手を伸ばせば、前世とは比べ物にならないくらい短い自分の手が目に映る。

 どうやら本当に転生したようだ。しばらくするとナース服の女性が気づき、何やら語りかけてくる。内容は理解できないが、大学時代に趣味でやっていたポーランド語に似ている気がする。

 それよりも気になるのが頭の上に動物の耳が生えている事である。生前やっていた競走馬擬人化ゲームに出てくるキャラに近いが、。

 

 そんな感じで見つめていると、ウ◯娘ナースは離れ、これまた同じくウマ耳を生やした男女と……猫耳中年男性医が現れ、流石に吹き出してしまう。しかし赤ん坊だからか吹き出すような笑いにはならず、周囲の人間?たちは微笑ましく見守り言葉を交わしている。

 

“Spójrz! Ten chłopiec się uśmiecha!“

“Tak, jest bardzo podobny do Hemutza......”

“Blond włosy tego chłopca są takie piękne! Młynar, Wygląda zupełnie jak ty?“

“Przestań... On mnie zabije……“

 

 イタズラっぽく笑う茶髪ウマ女性に金髪イケメンウマ男性は若干血の気が引いたような顔をして答えている。どうやら目の前の2人が自分の親らしい。女性が愛おしそうに抱き上げ、男性が俺の髪を撫でると頭頂部に違和感がする。どうやら自分にも第二の耳が生えているようだ。この世界ではこれが普通らしい。良かった……猫耳中年男性医の名誉は守られたのだ。ちなみに医師はおそらく茶トラ柄でだらしなく太っており、走るときにお腹がブルンブルン揺れるのがチャームポイントだ。

 医者と両親、そして抱き抱えられた俺はそのまま診察室に移動し、医師が神妙な面持ちで話し始めた。

 

“Wyniki badań nie wykazały obecności kryształów originium ani nieprawidłowych cieni w narządach. Dlatego uważam, że można bezpiecznie stwierdzić, że Batraz nie jest zakażony. Ale……“

“było dobrze……Co?”

“……Gęstość originium we krwi wyniosła 0,00 u/L……“

 

****

 

 サタナside

 

 検査結果が出たらしく、バトラズを迎えに行くことになった。

 経緯が経緯なので預けた当初は隔離室の保育器に入れられていたが、今日見に行くと他の子達と同じようにゆりかごに寝かされていた。医師のシヴィアトウォ先生と私たちが近づくと、こちらの存在に気づき、先生の方を見て「キャッキャ 」と笑った。どうやら先生のことを気に入ったみたいだ。

 

「見て、この子笑ったわ!」

「ああ、ヘミュツにそっくりだ……」

「金髪も綺麗だわ……ムリナール、あなたに似てるわね?」

「よしてくれ……あいつに殺されてしまう」

 

 そんな他愛もない話もそこそこに、私達は診察室に通される。そして先生は真面目な顔で口を開いた。

 

「検査結果ですが、体表にオリジニウム結晶は確認できず、また臓器に異常陰影も認められませんでした。よって、バトラズ君は非感染者と見て間違いないと思います。ただ……」

「それは良かった……ただ?」

「……血中原石濃度は0.00u/Lだったんです……」

 

 確かに聞いたことのない数字だ。私も0.12u/L、ムリナールも0.14u/L。一般的な成人でも0.03u/L程度はあるはずだ。

 

 シヴィアトウォ先生は、手元の検査記録をもう一度確認した。

 

「測定ミスかと思って、別の検体でも確認しました。しかし結果は同じです」

 

「それは……」

 

「現時点では健康状態に問題はありません。ですから、必要以上に心配することはないでしょう」

 

 そう言いながらも、先生の視線は一瞬だけ検査結果へ落ちた。

 

「バトラズ君は少し得意な体質なのかもしれません……何かあれば早めに診察を受けさせることをお勧めします。」

 

「はい、ありがとうございました……」

 

 診察室を出た後、抱えている赤子に目を落とす。彼もまた私の顔を見つめていた。

 そうだ。少々得意な体質でも、彼らの子であることには変わらない。私とムリナールでこの子を育てよう。1人の子として、クシェシンスキ家の跡取りとして……




シヴィアトウォ先生のモデルは実家の猫です
ポーランド語はGO●GLE翻訳にやらせたのであくまでも雰囲気を楽しむものと思ってください(オリジニウムとかムリおじとか)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

The Arrow of Silver 銀弓の運命は砕け得るか(作者:Delphinus)(原作:アークナイツ)

銀槍のペガサスは死んだ。今ここにいるのは、ペガサスの名も、暗殺者としての薄汚い過去も、PMCの悪趣味な尖兵の過去も失った。ただのテロリストなのだから。▼家を失い、無胄盟を追われ、拾ってくれた頭のイかれたPMCの部隊が凍原で壊滅した先。僕は今ウルサスの氷原にいる。変わり果てた先で、僕はもう一度運命にまみえる事になる。▼作者は14章、慈悲光塔までクリア済みの新米…


総合評価:662/評価:8.79/連載:20話/更新日時:2026年10月11日(日) 21:00 小説情報

転生悪魔の生きる転スラ(作者:禍津真宙)(原作:転生したらスライムだった件)

死んで転生した元男の2回目の転生のお話【一回目はちゃんと▼バス突っ込みかまして、特典もらって転生しました▼2回目は戦争にて死亡▼この作品はアークナイツと一部Fateの内容があります。▼一部AIつかうかも


総合評価:45/評価:-.--/連載:4話/更新日時:2026年09月09日(水) 22:01 小説情報

海軍大将"赤獅子"(作者:ざいざる嬢)(原作:ONE PIECE)

▼転生したらラダーン!?▼かと思いきや世界はELDEN RINGではなくONE PIECE!?▼そんな転生者が海軍大将"赤獅子”として奮闘する話。▼ガバガバ設定に加え、書きたい場面をダイジェスト風味に書いていく。そんなスタイルでお送りします。▼


総合評価:9084/評価:8.37/連載:11話/更新日時:2026年07月22日(水) 00:00 小説情報

黄昏職員の転生キヴォトス生活(作者:yasa aki)(原作:ブルーアーカイブ)

とある会社で働いていた職員であるアリアは、勤務中仲間を庇って死んでしまう。▼―――――――――しかし目が覚めたら青春の世界にいた。▼※作者は初投稿で文才も無いです。あと完全に自己満で書いてます。▼※最初の1~2話ぐらいはAIに書いてもらったものを手直ししたものです。▼※3話から人力で書いた物になっているので、1~2話とは書き方が違い違和感を感じるかも知れませ…


総合評価:377/評価:8.91/連載:11話/更新日時:2026年09月30日(水) 07:00 小説情報

転生者アビサルハンターのゼンレスゾーンゼロ(作者:鉄血)(原作:ゼンレスゾーンゼロ)

ヤーナムからホロウの中へと転生したウルピアヌス。▼彼自身もまた、ウルピアヌスになる前は別の人間だった。▼彼はこの終末の世界で何を求めるのか?▼※注意!これはフロンタルに憑依した苦労人転生者のガンダムSEEDと同じ主人公です!ただし、これはフロンタルに憑依しなかった主人公なので同一人物ではあるが、別人だと見てください。▼


総合評価:436/評価:8.36/連載:5話/更新日時:2026年08月27日(木) 21:23 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>