闇派閥を畑の肥やしにするタイプの農家さん 作:ダンまち=スキー
1回間違えて書きかけのものを投下しました。
多分ほぼ誰も見てないと思いますが、もし見てくれた人がいたなら忘れてください。お願いします。
コメントくれた方が1人だけいらっしゃったと思いますが、本当に申し訳ありません。そしてありがとうございます。
それではプロットも何もない思い付きダンまち二次創作をどうぞ。
『異世界転生はクソである』
過去の自分に最も伝えたい言葉を選ぶとすればこれになると、シオンは確信していた。なんなら今すぐ伝えたかった。転生特典に容姿を引き当て喜んでいた自分が懐かしいね、バカだね。
クソポイントその1、文明レベルが低い。シオンはよくある異世界ナーロッパに転生したわけだが、それはもうあらゆるものが終わり散らかしている。
ネットもねぇ、電気もねぇ、車はもちろん走ってねぇ。
娯楽もねぇ、食べ物ねぇ、モンスター毎日ぐーるぐる。
オラこんな世界いやだ〜、オラこんな世界いやだ〜。
クソポイントその2、チートがない。シオンの転生特典は自分で選んだのではなく、ガチャのような方式で与えられた。神らしき姿は見えず、自動でポイされたのだ。
今の攻撃手段は殴る蹴るオンリー、しかもこの世界の魔法は自力で習得できない上に一生かけてもステータスに生えないこともザラにあるらしい。異世界ファンタジーの楽しい部分がまるっとカットされた気分である。
クソわよ〜^^
クソポイントその3、戦いが楽しくない。シオンは何度か村の畑や家畜を狙うモンスターと戦い頭をクワでかち割った事があるが、全く楽しくなかった。クマのようなモンスターと遭遇した時に死にかけて村の元冒険者に助けられた時なんてこの世界から争いが消えるよう神に祈ったくらいだ。死闘を演じて喜ぶイカれた戦闘狂を転生させろ、一般人をこんな地獄に連れてきて何させたいんだよ、マジで。
というわけなので、次に転生する機会があれば最低でも現代ファンタジーの世界にしたい。文明、大事、絶対。
そんなことを考えつつ農作業に
異世界転生者の姿か? これが。
俺はこの世界に絶望し死んだ目をして街中を歩いていたところを、デメテルという豊穣の神らしく色々とデカイ女神様に拾われた。
Lv.1、魔法なし、スキルなし。ダンジョンに行かず畑で土いじりに
主神のデメテル様は許してくれているのでセーフ。
母性、感じるんでしたよね? ママ……
それはそれとして、まだ小さいからといって
最近は前世でも聞いたことのあるビッグネーム、ゼウスとヘラのファミリアがヤバいモンスターに挑んで壊滅したらしく、オラリオの治安が悪くなってきているから敷地の外では護衛がついてくるのだ。はじめてのおつかい?
ありがたいけど、これが続くと娼館にも行けない。クソの役にも立たない事に定評のある転生特典を活かしてアマゾネスのお姉さんとオネショタプレイをするハズだったのに……まさか、性欲を解消するためにレベルを上げるカスの冒険者ライフが幕を開けるのか…?
いや、俺は農家だ(違う)
誰がなんと言おうと農家なんだ(冒険者)
◇
オラリオに来てから数年経ったある日のこと。街に来たばかりで神の恩恵を持たないエルフ──リオン*1が人攫いの暴漢たちに襲われていたので、シオンは彼らをサクッと絞って肥料にした。そして歓楽街行きを免れたリューを相応しい場所に預けようと連れて来たのだが……
「願うは秩序、想うは笑顔! その背に宿すは正義の剣と正義の翼! アストレア・ファミリア団長、アリーゼ・ローヴェルとは私のことよ!」
きらめく紅い長髪を揺らし、薄い胸を張りながら、彼女は言った。
「安心して任せなさい! 清く正しい者は闇派閥の制圧から迷子の保護まで完璧にこなしてしまうの!」
「だ、誰が迷子ですか! 訂正しなさい!」
ファサァ!と髪を払いドヤ顔をするアリーゼ。彼女はいつもこんな調子で、会う度にカロリーを消費するのでシオンはうんざりしていた。
「はいはい、あとは任せたぞオラリオアカムネナシ」
「殺すわ! リオンを送り届けてから!」
「律儀だな……そういうとこは好きだぞ、あばよ!」
畑のためにポコポコ人を殺すなとアリーゼ。闇派閥でもなるべく殺すなとうるさいしつこいとシオン。2人はよく反発していた。
神の恩恵により突出した個が数多生み出されているこの時代に逆行するような質より量の戦術。統制された悪意、途切れることの無い散発的な襲撃。正義は置き去りにされ、悪は嗤い続ける。
──しかし、そんな時代を1人で……完璧とは言えずとも、確かに覆した英雄がいた。否、闇派閥を嗤ったり泣いたりできなくする怪物が、これから成長し現れる。
そのやり方には賛否両論あるが、くしくもその在り方は、かつての二大派閥と似ていた。神時代の象徴、眷属の到達点とまで言われた彼ら彼女らは、闇派閥がビビって活動自粛するほどの恐ろしさだった。
名をシオン、闇派閥を畑の肥やしにするタイプの農家さんである。この時はまだ誰も、まさかそんな事になるとは知る由もなかった。
アリーゼ
『闇派閥は根絶する、黒竜も倒す。両方やらなくっちゃあならないってのが完璧美少女の辛いところね!そんなの不可能?でも、やるしかないもの。じゃあ、やりましょう。覚悟はいい? 私はできてる!』
シオン
『認めたくはないが、胸以外は完璧美少女なんだよなぁ』
リュー
『窮地を救ってくれたシオンにもエルフ特有の潔癖を発揮して「自己満足の為に私を助けたのなら見返りなど要らない筈だ(キリッ)」と言い放ち、これを黒歴史と思えるくらい成長した未来の自分がこのネタで一生からかわれ続けることをまだ知らない』