気づいたら人生2周目だった方々による「最悪」を避ける物語 作:もみじししゃも
「お、お父さんおかえり、目が死んでるじゃねぇか」
「…………ほぼお前のせいだ」
「俺は現実を言ったまでだぜお父さん」
お、親父帰ってきたのか
昨日は楽しかったぞ、爆豪の家でのご飯
爆豪の母親って結構豪快な人だったな
明日はお母さんの初見舞いに行かねぇと
なに持っていこうか…
にしても
珍しく親父の目が死んでるな
”荼毘”が色々暴露したあの日並じゃねぇか
体育祭で燈矢兄が色々言っちまったからか?
せめて自分の部屋でそういう顔しろよ
食卓が冷え込むだろうが
今日は折角の蕎麦だってのに*1
「燈矢」
「なぁにお父さん」
「俺が悪かった」
…親父、加齢と過労で頭が死んだか?
それとも俺の耳が死んでるのか?
今、親父が燈矢兄に謝った??
「ホークスから、色々聞いて分かった。俺はお前のことを全く見ていなかった。知ろうともしていなかった」
「うん、知ってる」
「そしてお前だけじゃなく、冬美のことも、夏雄のことも、焦凍のことも見ていなかった。ただ俺は自分の理想を押し付けていただけだった」
「気づくの遅いだろ」
ごもっともなツッコミだな夏兄
「謝ってどうにかなることではないとわかっている。決して許せとも言わない。ただ、償わせてくれ」
部屋を沈黙が支配する
…クソ気まずい
この文言聞くの、俺は2回目だからな
「好きにすればいいじゃん、俺は大学卒業したらこの家に関わるつもりねぇし」
「夏!」
「償いたいとか何だかんだ言ってるけど、やってきたことが消えるわけじゃねぇ。だろ」
そのとおりだよ夏兄
「じゃあお父さん、俺が今からヒーローになりたいって言ったらどうすんの?」
…燈矢兄、ヒーローになりたいのか?
前と真反対だな…
いや待て、なれるのか?
義務教育…仮免なら問題なかったなそう言えば
ヒーロー科の高校通ってない人間はプロヒーローの推薦がいるはずだけど
「当然、応援するし協力する。もう前みたいに否定しない。ただ、死ぬような個性の使い方はなしだ。もう二度と自分の子供が焼けるところは見たくない」
…マジの目だなあれ
「あー…そうだそのことでお父さん、今日ちょっと気づいたことがあるんだけど」
「なんだ?」
「俺さ、もしかしたら「冷」のほう発現してるかも」
…?
何いってんだ燈矢兄
たしかに前、死にかけたときだけ「冷」の個性がでてたらしいけど
あれって死にかけ限定なんだろ?
「燈矢、それはどういう…」
「見りゃ分かる」
そう言って右腕から炎を出す燈矢兄
それも蒼炎、とんでもなく温度がたけぇはずだ
「燈矢兄!!」
「焦凍、大丈夫」
そう言って俺を制する燈矢兄
大丈夫ってどこがだよ、決戦の時自分のこと燃やしまくってあられもない姿になっただろうg…
「焼けて、ない?」
「おう、なぜか焼けねぇ。山で燃えた時の炎より高い温度のはずなのにな。あ、お父さん、俺の腕触ってみて」
「あ、あぁ…」
炎を消した右腕を親父に差し出す燈矢兄
恐る恐るといった感じで手を伸ばし、触れた親父の目が見開いた
「冷たい、だと?」
「な?今日さ、焦凍が解説席にまで氷壁張ってきたときに無理やり溶かしたんだけどよ、そん時に気づいた」
マジか、燈矢兄
「ほんと、冷たい!!」
「マジかよ兄貴…」
呆然としている親父をどかして何度も燈矢兄の腕を触って確認する冬美姉さんと夏兄
「たしかに冷たいな」
気になって俺も触ってみたけど、たしかにひんやりしている
熱くねぇ
「燈矢」
「なんだよ」
「なぜ、ヒーローになりたいんだ?」
「なんでって…まぁ」
「ちょっとぶちのめさねぇといけないやつ*2がいるから?」
「待て燈矢、どういうことだ?」
「言ってなかったっけ、俺さ、山で燃えて3年後に目が覚めたわけだけど。そこの施設?がかなりやべぇやつが資金を提供してるところでよ。やべぇと思ったからそこから逃げたわけ。体育祭で俺が生きてること、向こうもわかっただろうし命狙われそうだから個性使って戦える口実が欲しくてよ*3」
「それは帰ってきたその日に言うべきだっただろう!!」
「だってお父さん、余裕なさそうだったからよ」
「む…」
そういやそうだったな、医療ポッドの中で言ってたな
親父も大戦後に
「燈矢の死体が見つからなかったのは僕がやった」ってAFOが言ってた
て言ってたな
燈矢兄も教えてもらってたのか?
それとも知ってたのか?
どっちでもいいが
「燈矢、そのことについて後で詳しく教えてくれ」
「いいけど、俺、ヒーローになってもいいのか?」
「理由に関して色々言いたいことはあるが…お前の望みを邪魔する気はない。ただかなりしっかり勉強してもらうぞ特に法律をな」
「げ…」
「頑張れ燈矢兄、私、応援してるよ」
「兄貴ガンバー」
がんばれ燈矢兄
法律関連は大変だぞ
…やべぇ、本試験の時の地獄の筆記対策思い出しちまったせいで寒気がする
__________________
数時間前、保須市___
での戦闘が終わって
今回のことを報告するために色々書類作ったり現場で作業中のヒーローとか現場検証してる警察とかの報告を受けてたりしてるホークスとエンデヴァーの会話
〈なおホークスはヒーローとして警察とかに出す書類と裏仕事担当の人間としての公安への報告書の両方の作成のためにエンデヴァーにお願いして所長室の応接用デスクで作業させてもらってます
それも長時間
そして今回の前とは違うパターンにいくら神経がず太かろうとスパイできる根性があろうともポーカーフェイスがうまかろうとも敵の前なら感情ぐらい抑え込めれたとしても憧れのエンデヴァーが同じ部屋で仕事しててちょっと気分が上がっていようがそれ以上に
ストレスは溜まるし脳疲労も尋常じゃありません
というわけで色々とタガが外れてます、なんならエナドリとかでのドーピングもしてる暇なかったから脳みそが深夜テンションらしいです〉
「エンデヴァーさん、息子さんのあれこれ聞きたいですか?聞きたいですよね言っていいですよね知りたいですよね話しますね」
「…どうしたホークス、目が死んでいるぞ」
「死ぬに決まってるでしょう!?あれやこれや今ほんと大変じゃないですか!!それにいいですか、ここ最近あなたに思うことがあるんですよ俺は!!」
「今日が初対面だr「まずですね!?俺じつは燈矢くんと前に会ってるんですよ!つうかなんなら腐れ縁みたいなもんです!あなたの家庭事情とか色々知りたくもないこと知ってるんですよ!とりあえず燈矢くんが闇落ちしてあなたを陥れるためにアレやコレややってしまう可能性が焦凍くんのお陰でほぼ回避されたってのにあなた自身が変わってないせいで色々駄目なんですよ色々!!子どもたちちゃんと見てあげてくださいよ!!いつか後ろから刺されますよ!?燈矢くんはあなたのこと必要以上に”見て”いるのにあなたはそれをフルシカトするとかアンフェアにもほどがありますからね!?いいですね!?あなたの分の書類やっときますから定時が来たら帰ってください!!いいですね!?」…あ、あぁ…」
「あとそれから…多分お家で燈矢くんが請求書持って立ってますよ」
「…なぜだ?」
「雄英の窓ガラス、割ったので」
「なぜだ!?」
「知りませんよ…さっきSNSの通知で見ました…」
「そうか…そうだな」