気づいたら人生2周目だった方々による「最悪」を避ける物語 作:もみじししゃも
「凝火扇越しにまで熱が届く…流石は燈矢くんの父親。凄まじい熱量だ、僕を殺しに来てるねぇ」
「当たり前だろう。俺の大事な息子に手を出したクソ野郎なんぞ焼け死んでくれ」
エンデヴァーさん、殺意高いですよ
抑えて抑えて
また口撃でメンタル揺らされますよ
…今のエンデヴァーさんなら問題ないかも
「これ以上街を壊されるわけにはいかん。空で戦うぞ」
「そうしたくて何度も羽根をやつの懐に入れてるんですけどね!全部バレちゃいまして!」
「俺が近づいて投げ飛ばす。前のように貴様の羽根で俺の速度を上げてくれ」
「了解!羽根、残しといてよかったです!」
荼毘のせいでちょっと焦げてますがね!
新鮮なやつをお届けしますよっ
「覚悟しろAFO!!」
「君が僕を殺せるのかなっ!?」
真正面から飛び込んだエンデヴァーさんに手を向けたAFOだけど
エンデヴァーさんの速度を見誤ったらしい
伸ばした手を掴まれ、空へ投げ飛ばされた
俺の羽で速度上がってるんですよバーカ!!
「行くぞホークス!」
「はい!!ショートくんたちはついてこなくてもいいからね!?荼毘連れて逃げることをおすすめするよって…言った端から飛んでくなぁぁぁ!!」
君たち無資格なの忘れてるよね!?
あと荼毘は絶対敵だったときの感覚で動いてるよね!?
君、今はそんな自由に動いていい存在じゃないんだよ?
ふむ…面倒だな
まだ体が完全に治っているわけではない
ただ、「今なら
そう思ったから彼に無理を言って出てきたんだ
いや、”持つであろう”じゃないな
”持っている”だ、間違いない
”与一”に反応していた
OFAを持っていた奴らの個性を使っていた
間違いなく、彼なんだ
与一が、そこにいるんだ
取り返せるうちに、取り返さなければ
また、すり抜けていってしまう
だが
面倒だ
僕に脅威だと思わせるほどの炎を持つ燈矢くんとエンデヴァーを同時に相手取りつつ
ちょこまかと煩わしいホークスの攻撃を凌ぐ
緑谷出久本人はさして強くない
だがついてきた脇役二人がさり気なく警戒している
そう簡単に近寄らせてはくれないだろうな
ここに、オールマイトが到着してしまえば
さらに、戦況は悪化するだろう
街で脳無が暴れているが、オールマイト相手ではさしたる足止めにもならないだろう
ここは一度、退くべきかもしれないな
「とはいえど」
「赫灼熱拳、ジェットバーン!!」
「イグナイテッドアロー!!」
凝火扇で燈矢くんの攻撃を防げば
凝火扇の隙間からエンデヴァーが更に攻撃を重ねる
避けようとすれば後ろからホークスが巻き込まれることを覚悟した上か突っ込んでくる
「邪魔だよ君たち」
「邪魔してんだよわかんねぇのかァ馬鹿!!!そんなんだから梅干し頭になんだよ!」
よく言うねぇ燈矢くん
かつては弔の代替品だった君が
「君、自分の炎で焼けてなかったかい?」
「死の淵で個性がバグっちまったみてぇでよ!!今じゃ永遠に戦えるぞ!!」
「いや永遠には戦わないでね!?流石に死ぬでしょ!」
「無駄口を叩くな、防御を割れ!!」
しつこいな…
一旦全員飛ばすか
『電気』+『押し出す』+『重荷』
「邪魔だよ」
吹き飛んでくれ
「んのためにあえて離れてたんじゃボケ!!」
エンデヴァーとホークス、それから燈矢くんが吹き飛んだ直後
今度は爆豪勝己が飛んで迫る
なるほど、僕が広範囲攻撃を行うと見込んで
飛び上がったまま、僕から離れていたのか
賢い、だが
「いいのかな、緑谷出久から離れて」
「いいから離れてんだよばぁぁぁぁか!!」
そうかい、なら彼をッ
なんだ、感知する間もなく殴られた
速い
「(「フルカウル」と「変速」、それから「浮遊」!)当たった!!」
「当たったからなんだ!ダメージにはなってねぇ!!」
「冷炎白刃!!お前ら先行し過ぎだろ!!」
緑谷出久だけやけに速い
…速い
「(小僧!5分経つと動けなくなるだろう!!)」
「(その5分があれば、オールマイトも来れるはずです!それにやつは僕ばかり執着してる!僕に意識を向けさせればその隙にかっちゃんかエンデヴァーが仕掛けてくれます!)」
緑谷出久が動き出す前に防御を張らねば
…防御を張らねば?
なぜ僕はあの石ころのように弱い緑谷出久に対して防御しようと思った?
そろそろ、『電波』で動けなくしていたエンデヴァーが動き出す
ホークスも無理やり飛んで、こちらに来ている
それだけではない
遠くから、なにかが飛んでくる音が聞こえる
確実にオールマイトだ
潮時だな
「転送を頼むよ」
『ほいほい、気は済んだかね?』
「今回はね」
返答と同時に口からまずい泥が溢れ出す
これ、嫌いなんだよねぇ
「待てやゴラァ!!」
「今日はここでお開きとしよう、面白くなくなってきたしね」
次こそは奪うよ、与一
「私が宿敵がいると聞いてやってきたが間に合わなかった!!!」
おう、間に合ってねぇな
AFOには逃げられちまった…が
出久は触れられてねぇし
重症なやつはいねぇ、まぁマシな結果か?
エンデヴァー、ホークス、荼毘はそれぞれ吹っ飛ばされたあと
ギリ着地(あるいは落下)した先のビルの屋上で伸びている
感電して動けてねぇのか?大変だな
「燈矢兄!大丈夫か?動けるか?」
「体がしびれて動けねぇ…なんだあれ、電気か?」
「多分な、爆豪と緑谷は俺が氷の壁を出してたその後ろにいたから問題なかったんだ」
「先読みすげぇなおい…」
「褒めるなら爆豪だな」
あ?流石に電気が飛んでくるとは思ってねぇよ
ただ攻撃の余波を食らうわけにはいかねぇからそうしろつったんだ
「不甲斐ない結果だな、No.2とNo.3が揃っていたにも関わらず…」
「流石にこれはっ…至近距離であれは避けれませんって…あー足が震えとる…」
「私につかまるかい?」
「ありがたく掴まらせてもらいます!」
「俺は自力で立てる!!!」
まぁ立ててるし問題ねぇなお前は
「オールマイト!」
「緑谷少年!大丈夫だったかい!?」
「僕は大丈夫です…それより…」
「…あれについてはこのあと話をしよう。君たちを念のため病院へ連れて行かねば」
「触れられてはねぇぞ」
「でも些細な怪我はあるだろう?それに触れられていなくともなにか仕掛けられたかもしれない」
あー、たしかにあの顔◯玉野郎ならやりかねねぇかも
「んじゃ、オールマイトは下の連中助けてやっててください、俺達でコイツらを運びます」
「いいのかい!?なら頼んだよ爆豪少年!」
頼まれなくてもやるわ
「んじゃぁとりあえず荼毘は轟が抱えろ、俺は…ホークスでも抱えとく。デクはエンデヴァーな」
「え、僕がエンデヴァー!?抱え…吊り下げていけるかなぁ」
「俺はもう飛べるから手伝いはいらん!!」
あそ、なら好きにしろよ
「俺エンデヴァーさんがいいなぁ」
「黙って羽をたためホークス、その羽爆破すんぞ」
「怖いよ爆豪くん」
「あ?大・爆・殺・神ダイナマイトと呼べ」