気づいたら人生2周目だった方々による「最悪」を避ける物語 作:もみじししゃも
「親父、どうしてそんなに顔が白くなってんだ?」
「あぁ焦凍か…………………これでもかというくらいに冷に怒られてな」
「そりゃそうだろ。前、そこまで起こる余裕も時間もなかったんだからその分余計に怒られるだろ。おつかれ」
「怒られるであろうことはわかってはいた。わかってはいたがわかっていたからこそ自分のしていたことに反吐が出る」
「だからそんなに顔が白いのか?霜が降りてるのは何でだ?」
「冷が微妙に個性を暴発させていてな…指摘しようにも指摘した瞬間更に怒られると思ってやめた」
「………親父ってそんなキャラだったか?」
「冷を怒らせると怖いことは決戦後に身を持って知っている」
「なんかあったか?」
「…………………靴下を丸めたまま入れてしまった」
「馬鹿だろ」
*ほんとにただただ色々言われただけです
皆さんの想像していることは起こっておりません
流石に、大人ですから…(だからこそか?)
怒涛の職場体験から5日後
世間がざわついた
敵連合のリーダー、死柄木弔を名乗る人物がSNSに一つの動画を上げた
それは、ステインと死柄木の会話
「現状をぶっ壊したい」
といった趣旨の会話が、それはそれはバズった
ステインが手を組んだ敵連合が注目された
ステインの意思に賛同したものが、敵連合へ接触しようと頑張っているらしい
ただでさえ、脳無という脅威がある状況から
更に戦力が増すと見られる
で、先日の保須市騒動で敵連合とAFOが繋がっている可能性がかなり高くなった
つまり、今後、緑谷出久はAFOからのみならず、敵連合からも狙われる可能性が非常に高い
よって
「今よりも更に、早く強くなってもらうために君たちに来てもらったというわけだ」
職場体験後、すぐの土曜日
僕は東京の、ベストジーニストの事務所「ジーニアス」に来ていた
かっちゃんと一緒に、相澤先生に勧められて
交通費はかっちゃんが持ってくれた、なんで?
僕も払えるよ?と言ったら
気にすんなと返され、お代を渡そうとしても頑として受け取ってくれなかった…
まだ気にしてるの?中学校までのこと
僕はほんとに気にしてないんだけど…
というか
「本物のベストジーニストだ!!お怪我はもう大丈夫なんですか!?」
「大丈夫だから俺等を呼んだに決まっとるだろ、馬鹿か出久」
「心配されずとも、もう腕は十分動く。特に後遺症があるわけでもないしな…イレイザーヘッドから君の個性に関して少し話を聞いたよデク、いきなり複数個性とは難儀だな」
え、知ってるの!?
かっちゃん相澤先生、オールマイトが秘密にしててっていったの忘れたんですか!?
「安心しろ出久、相澤先生がこいつに教えたのはお前が複数個性に目覚めたってことだけでOFAのことについては一切言ってねぇ」
そ、そっか…ならいいかな…
「イレイザーからは「黒鞭」と呼ばれる個性の訓練を重点的にしてやって欲しいと言われたが」
「あ、はい!「黒鞭」は結構使い勝手が良くて敵の拘束やなにかあったときに人を持ち上げれたりできそうだし実際できるんですけどまだちょっと扱いが上手くいかなくて、そもそも「フルカウル」状態と同時進行で維持できる個性が今のところ2個ぐらいで、移動で「浮遊」と「黒鞭」を使っちゃうと結構いっぱいいっぱいで、というかそもそも「フルカウル」状態で他の個性を使用すると後々疲労が溜まって数日体に倦怠感があるというか…だから学校での訓練で他の個性を使うときは「フルカウル」を切った上で使うんですけどそうすると不意打ちを食らったときにうまく対処できなくて、まだスイッチの切替が遅いと言うか僕の判断が遅いと言うか、僕の体がまだ全然出来上がってないせいってのが主な原因だとはわかっているので結構運動とかしてるんですけどそれでもまd「出久てめぇちょっと黙れ」
あ、ごめんかっちゃん、ついブツブツ言っちゃった…
「そもそもの基礎体力が問題ということか?」
「えっと…「フルカウル」っていう強化状態を維持したうえで他の個性を使おう、って場面だとそうなんです。強化状態じゃなかったらノーリスクで使えます!ただ…」
「使い勝手がまだいまいちわからないと。なるほど、イレイザーが私に特訓をつけてやれといった理由がよくわかった。私の個性と君のその「黒鞭」は使い勝手が似ているからだな」
多分そうです!
(たしかに!そいつの個性と俺の個性は同じ紐状だしな!よかったな坊主!)
いいことですけど…僕のためなんかにプロヒーローが動いてくれるのって
なんか申し訳ないっ
(申し訳なく思うより、使えるものは何でも使うって思考法の方が良いと思うがな俺は)
そうかもですけどっ
「ではまず、君がどこまでできるか、それからその「黒鞭」という個性がどこまで使えるのか見せてもらおう。爆豪との模擬戦でね」
「え」
「うっし、ぶっ潰す」
待って僕今日が命日???
だからヒロコスの持ち出し許可出したんですか相澤先生!!
「ふむ、よく避けれている」
「ぜぇはぁ…「危機感知」っていう個性のおかげでっ…なんとかっ…」
「攻撃がわかることと避けれることはまた違うよ。「黒鞭」か…色々と応用の効く個性だな。途中、紅く発光していたのはなんだ?」
「あ、あれは「発勁」っていう運動エネルギーを蓄えて放出する個性を「黒鞭」に適用させて強化捕縛コンボとして使ってて結構破られないし攻撃手段としても使えるかなってそんな感じで」
「相手を捕らえれんかったら意味ねぇだろ」
おっしゃるとおりです…
かっちゃん速すぎ…小回りもきいてるしなかなか捕らえられないよ…
「爆豪の戦闘センスもそうだが、「黒鞭」を扱う時、いや「発勁」などの複数個性を使うときのラグが一番の問題だな。「黒鞭」に限って言えば扱いがぎこちないというところもある」
うっ、まさにそのとおりです…
まだちょっと慣れてないと言うか…
「浮遊」は結構うまくできるんですけど…
「ふむ…では今日明日は予定通り「黒鞭」を使うことを中心に私が訓練をつけよう。爆豪は」
「俺はある程度出久が個性に慣れたらぶっ飛ばせばいいんだろ」
「そうだな、実践経験は爆豪との戦いで積んでもらおう。みっちり2日間、よろしく頼むよ」
は、はいっ…
(空彦並のスパルタになりそうだな)
(爆破の小僧相手に実践訓練はそうなるな、髪がちりちりになっちまうなぁ)
(頑張れよ緑谷出久)
頑張りますっ!!!