ルチオ君かわいいね...♡万魔殿にぶち込まれて振り回されて♡♡
プロローグ
今なら、殺せるんじゃないか。
ほぼ毎日の様に酒に溺れ眠りに就く師匠を見ながら、常に同じ思考に囚われていた。
けれども師匠への恩義からか、それともこの身に嫌という程染み付いた痛みと恐怖が身体を硬直させるからか。ただの1度も実行に移せたことはない。
僕には何も無かった。裏路地で無意味に産まれ、都市のありふれた悲劇の渦に飲まれて無価値に野垂れ死ぬ。それが僕という存在が辿るはずだった運命。
そんな僕を、師匠は拾って下さった。
雨風を凌げる家を与えられ、暖かい飯を与えられ、礼儀と格式を教わり、
...裏路地の薄汚いガキでしか無かった僕では、一生掛かってもお目にかかれないような凄い剣術を教えて下さった。
僕の人生に、ヨシヒデ様の教本として生きるという意味と価値を与えて下さった。
到底返しきれない程の大恩を、師から頂いた。
____あぁ、分かってる。だからこそ、こんな想いは抱くべきではない。
ただ黙って教えられた剣をその通りに振るい、完璧に身につける。
殴れ、蹴られ、無数の傷と痣と罵声をその身に受けながら、与えられた役割をこなす。
それだけで良い。それでいいんだ。
だけどそれでも、僕が______________オレが、師匠を殺さなければいけないと思ったキッカケは
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「わあっ、大っきい音!」
「おそらく調印式の花火でしょう。それよりもイブキ様、僕から離れぬ様に。背後も見てはいけません」
「はーい!キャーーーーー!!♪」
自由落下によって受ける空気抵抗に身を任せていると、背後でジリジリとヒリつく熱と共にけたたましい破砕音が鳴り響く。
案の定飛行船内部に仕込まれていた火薬が爆ぜたのだろうと独りごちる。
サツキ様、イロハ様、チアキ様には申し訳なく思うがあのポンコツ狸…もといマコト議長には良いお灸となった筈だ。
後から何かは言われるだろうが、まあイブキ様を護るという最優先事項は現在進行形で果たして居るのだから大丈夫だろう。
ある程度降下したタイミングでパラシュートを開き、イブキ様を抱えながらゆっくりと着地。優しく下ろしながら非常用バックパックを脱ぎ捨てる。
その直後支給されたスマートフォンから着信音が鳴り響いた。すぐに名前を確認し、電話に出る。
「恐れ入ります。ルチオです」
『うォイ!?ルチオァ!!貴様絶対知ってただろう!?い、いやそれよりもイブキは無事か!?』
........中々しぶといな。
「ご安心ください。ご無事です」
『ならいい!!ゲホッゴホッ......それよりもルチオ。貴様も無事なら早速命令だ!今すぐに調印式の場にいるであろうシャーレの先生の加勢へと迎え!おのれアリウスめ...我々を謀り、あまつさえイブキを危険な』
「拝命致しました。それでは」
『おい待て話は』
すぐさま通話を切り、イブキ様へと目線を合わせるように片膝を付き向き直る。
「ありがとうルチオ先輩!イブキ、スカイダイビング初めてですっごい楽しかったよ〜♪」
「それは何よりでございます。それでですがイブキ様、今しがたマコト議長より拝命を頂きましたですので、どこかご安全な所へとお隠れ下さい。」
そう伝えるとイブキ様は楽しそうな笑顔を一変させ、どこか不安げな表情になる。
「......ルチオ先輩、危ないことしに行くの?」
それを聞いて、僕の腕は意図せず自然な動きで不安がるイブキ様の頭へと動き、そっとその髪に手が置かれる。
自分でもこのような行動に出たことに一瞬困惑するも、直ぐさま無意味な思考だと断じ、イブキ様の目をしっかりと見ながら告げる。
「ご安心ください。折を見てご連絡致しますので、またお迎えに上がります」
イブキ様へと言葉に棘が出ないよう気を遣いながら言含め、直ぐさま目的となる調印式会場へと疾走した。
会場が爆撃されてから既にそれなりの時間が経過している。
間に合えば万々歳。間に合わずとも既に先生が撤退していればまあ良しだが、さて。
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それは突然に、誰もが意図し得ない瞬間に起こった。エデン条約調印式を狙った爆撃。その隙に乗じて現れたアリウス生徒達。数百年前に消えたはずの「戒律の守護者」、ユスティナ聖徒会の出現。
この短時間であまりに多くの事が起こりすぎた。
華やかな式典は一転し銃声と悲鳴が炎と共に飛び交う地獄絵図と化す。
それは、本来なら心配する事さえ杞憂な程の実力者、ゲヘナの頂点たる空崎ヒナさえも遂には地に伏せる程であった。
先生の目の前には最強の護りを堕とした下手人たる四人の生徒が立ち塞がる
そのうちの1人、錠前サオリは語る。
「我々はトリニティに変わり、この通功の古聖堂で条約に調印した」
曰く、本来なら自分たちが条約機構として行使するべき権限をかつてトリニティ側が踏みにじり、自分達を制圧対象とした。
故にこれからは自分達がETOとしてその権限を行使し、ゲヘナ、トリニティの両校をキヴォトスから消し去ると
「...だがその前に貴様を処理しておこうか」
"(銃口が...)"
「シャーレの先生......貴様が計画の1番の支障になりそうだと彼女は言っていたから」
動揺する先生に対し、無慈悲に放たれた弾丸は守りを失った先生へと容易く吸い込まれていき_______
ギイィィィン!!!
背後から現れし金色の閃光によって阻まれる。
".........ルチオ?"
唖然とする先生を背に凶弾を
「貴方はッ!」
「ヒナ様、ここは僕が引き受けます。直ちに先生を連れてお下がりを」
「!.......感謝するわ」
惚けていたヒナは突如として現れた男に促されてすぐさま正気に戻り、追撃されぬようデストロイヤーによる掃射でアリウスを牽制しつつ現れた救急車と共に先生を連れて去っていった。
「マダムからの情報には無い男.....何者だ、貴様」
突如として作戦を阻んだ男に対し、アリウスは警戒を高める。
対するルチオと先生に呼ばれた男は重心を僅かに落としながら左手を背中の大剣へと伸ばして握り、右手の刀を後ろ手に水平に持っていく独特の構えを取りながら鋭い目つきで相手へと視線を刺す。
「ゲヘナ学園
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