『原作知識チート』と『異能力チート』で意図せず原作主人公の相棒になってしまう話   作:楓舞星

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8話:『究極超神化7ムラハネvs月光の龍神クトゥルフ・オメガバスティオン』と『究極超凡人センエースvs壊れたツァール&イグ(ムラハネ)』

 

「重いなぁ!お前の攻撃!本当に!センより重いかもなぁ!」

 

「逆に、お前の攻撃は薄いな」

 

「急にディスってくんじゃねえ!寒暖差に耳キーンなるわぁ!」

 

 オメガは私の攻撃を薄いと判定したが、違う。コイツらが重すぎるだけなのだ。

 

「虚数アルファいた時、お前の因子と出会えなかったわ!」

 

「どうでもいいな!」

 

「マジでどうでも良い話だったわ!」

 

「そうだよなぁ!!」

 

 私たちは雰囲気で格闘している。そう言わんばかりのパッション勝負。

 

 ただしそこにあるのは私の素敵な素敵なスペシャル達。

 

「オメガ!お前がチート使ってきたから悪いんだからな!『タイジするシガナイ運命』、『セ・ラ・ヴィ因果論』!!」

 

 いつものコンボでデバフを通す。ただし、今回、いつもの戦いとは明確に違うものがある。数値だ。『セ・ラ・ヴィ因果論』は数値を跳ね除けてデバフを通すが、数値差がある場合、更に凶悪な能力を発揮する。

 

「なに!っこれは!!」

 

「防御力ダウン!毒付与!骨折状態!痺れ!痙攣!!!その他もろもろ!!!」

 

 流石に相手も神だから、デバフの耐性はとってある。しかし、デバフを治す方に数値を全振りしてる以外、私の『セ・ラ・ヴィ因果論』を跳ね除けるのは難しい。もっとも、ふっていなかったら普通にデバフ魔法を使うだけだが。

 

「がはぁっー!!!」

 

「決着をつけてやる!異次元砲!!!」

 

 私は痙攣状態にあるオメガには、オメガバスティオンは発動できないと考えていた。だが、

 

「負けてぇぇぇ!!!たまるかぁぁぁ!!

 

        ーーーオメガバスティオン!!!」

 

「ちっっっ!!!」

 

 そう、コイツの厄介な所はこう言う所だ。センと同格...では決してないが、表層でも、もっと言うと深層の方も強い覚悟が示されている。

 

 だが、私だって負けてたまるかぁ!!私は、究極超神序列2位に上り詰め、1万年間、出来る限りの時間を修行に費やして来たんだ!

 

 相手が例え、何億、何十億、何百億を積んでいようが、私はいつだって全力で、頑張って来たんだ!

 

 それは、言うなればバーチャと同じ理由。身勝手な我儘を貫き通す意地。エースの裏と同じ理由。だから、もっと高く飛べる!

 

『私からアナタへの鎮魂歌です』よ!開け!

 

「異次元砲っっ!!!!」

 

 オメガからの異次元砲が飛んでくる。避ける事はギリギリ不可能!腕は持っていかれる!

 

 よって、私はそれを!こうする!!!

 

「ーーーオメガバスティオンーーー」

 

 あの時の様な運任せでおこなわれたものではなかった。まるで太極拳の型を確かめるように行われたものは、だが、引き起こす結果がまるで違った。

 

 ピシュンと音を立てて異次元砲はかき消されると、

 

「異次元砲ぅぅぅ!!!」

 

 私も異次元砲を返した。

 

「オメガバスティオン!」

 

 それもかき消され、私たちはまた再び殴り合いに発展する。

 

「まさか、まさか私のオメガバスティオンが奪われるとはなぁ!」

 

「ただのスペシャルだよ!!!」

 

 ただし、代償も大きい。

 

 【ボクの方にめちゃくちゃ疲労感が出てるぅぅ!!助けてぇぇぇ!!!】

 

 そう、『ボク』が疲れるのだ。単純な話だろ?

 

 __________

 

 殴り合いはしばらく続いた。一日は最低でも続いたと思う。だが、そろそろ幕を下ろす時が来たかも知らない。

 

「はぁ...はぁ...」

 

 オメガは肩で息をする。

 

 私はそれを見るだけだ。

 

「さぁ、もうそろそろ終演とさせていただこうか」

 

 私は、なんとか『タイジするシガナイ運命』や他のスペシャル、そして積み重ねを用いて、この場を整えた。

 

「...前に、お前の拳は薄っぺらいと言ったな」

 

「まあ、お前達からすると実際そうだと思うよ。うん」

 

 私の能力...そんなのものは実際、ただのスペシャルの乱用にすぎない。

 

「撤回させてもらう」

 

「は?」

 

「だから、撤回させてもらうと言ったんだ」

 

「な、なにを?」

 

 時間稼ぎのつもりか?

 

「ここまでの戦闘で、お前の積み重ねは実際、効果があったと言うことを認めるということだ」

 

「ほ、ほう」

 

 やばい、なんかしてやられてる感がする。ほんとに時間稼ぎじゃないよね?

 

「時間稼ぎのつもりか?」

 

「ん?ああそうだが?」

 

「私の純情を汚しやがってぇぇ!!」

 

 元主人公に褒められたと思った私がバカでしたぁ!!

 

 そうして、戦闘は続行される。

 

 だが、限界を迎えたのはオメガの方なはず。なのに、

 

「私の力も、ここが限界か...?いいや!まだだ!」

 

「そうだろうなぁ!オメガ!お前はそう言うやつだ!最後のサイゴまで諦めない!だけど、それでもと叫び続けたのは私もしてきた!」

 

 虚数アルファでの出来事を想起する。イジメから、目ん玉くり抜かれ、蝉原との初めての殺し合い、ゴンズおじさんとの誓い、トウシの死亡、蝉原との最後の殺し合い、そこから異世界に渡るまでの軌跡、

 

 その全てが私を支えてくれている。

 

 だから!!!

 

「せめて!!!実力ではなく、私の能力で沈めぇ!!!オメガぁぁぁー!!!!!!」

 

 私は自身の能力を完全に行使する。そうして繰り出すのは、私流の、裏閃流、必殺奥義。いつも支えてくれて、そして気高く散っていった彼の名を冠する技。形は右ストレートではなく、全力で完全な正拳突き。

 

「真・虚数東志っっっ!!!」

 

 そうして、オメガは...

 

「がはぁっっっ!!!!」

 

 もう、オメガのHPは99.999999999999999%を切っているのが、私のアイで見えた。私の方が圧倒的に有利...というか、死んでいないのがおかしいこの状況。なのに、オメガは...

 

「...それでも...」

 

「...なに?」

 

「それでも...私は負けるわけにはいかないのだぁぁ!!!!」

 

「くっっっ!!!」

 

 私が感じたのは、死人のそれではなかった。いつまでもそれでもと叫び続ける狂気的な幽鬼そのものだった。

 

 ...その様子を見て、私はついため息をつく。これは、とうとう、相手に『不死身系のスペシャル』とかないのに生きているという、セン特有のHPバグが起きてもおかしくないレベルだと。

 

 ......それに、まだコイツは変身形態を三つ残している。だから、勝ち逃げさせてもらう。TKO勝利って奴だ。

 

「......そうだね、オメガ...私をゼノ・セレナーデに連れて行ったら戦闘をやめてあげる」

 

「何故だ......?」

 

「だって、センの活躍をみたいじゃん」

 

「......単純だな」

 

「単純だよ?だってバカだもん私」

 

「そうか。ならお前と一緒にみようじゃないか。センエースの軌跡を」

 

「サンキューオメガ。いや、砦才悟」

 

「ふっ、誰の名前だろうな...」 

 

 私達は上空から、センのいる地上へと降りていく。

 

「......んで、結局どうなったってわけ?」

 

「私が交渉した結果、センは試練を受けることになりましたぁパチパチ」

 

「し、試練?なにそれ、そ、そんな子知らない...」

 

 センはだいぶ精神力が削れている様だったが、まだ多少風邪引いたぐらいに収まっている。

 

 そうして、オメガが作業を開始した。

 

「ちょ、え、ま、まて、ど、どう言うことだ?」

 

「だから、もっと強くなるための試練だよ。やったね、センちゃん、強くなれるよ!」

 

「しらあぁぁぁんんん!!!」

 

 そうして、オメガのセンへのアイテムボックス整理は終わり、続いて、

 

「あ、ヤバい...ーーーだんだんと記憶が溶けてぇ...い...く...」

 

 そうして、眠ったセンは。

 

「ーーーまだ...終わって...やらねぇ...ぜっ、たい、に...」

 

 最後にそう言った。

 

「それでいい」

 

 完全に記憶を消されてもなお、立ちあがろうとするセンに、オメガは、そう呟き、眠ったセンを抱き抱える。

 

「んで、こっからどうすんの?」

 

「舞台はもう用意してある。そこに向かうだけだ」

 

「用意周到だねえ。銀の鍵はどうするの?」

 

「お前はどこまで知っているのだ...?ヨグに頼めばループについて来れるようにしてくれるだろうが...」

 

「そう、それじゃあヨグ様に頼みに行こっか」

 

「お前でも、ヨグには勝てないぞ。俺を銀メダリストとしたらーーー」

 

「はいはい。それじゃあさっさといこう?」

 

 私はオメガに催促し、舞台に行く事をせがんだ。

 

 __________

 

 私は現在、ゼノ・セレナーデのセンを見ている。

 

 裏では、既にパンプティとかヨグとも話した。色々大掛かりな舞台整えて大変だね〜と世間話をした。 

 

 向こうは割と私の存在にギョッとしていた様子だった。まあ、オメガの方にまでイレギュラー呼ばわりされてるからね。と言うか、パンプティやヨグは、オメガが私に勝つと思っていたようだった。心外である。そして、ヨグ様の力なしで、なんと私は無事にセンのループに取り入れられることができた。ヨグの口ぶりからして私のスペシャルが原因らしいが……

 

 そんな感じで、私はゼノ世界に降り立った訳だが、現在は初ロイガー戦である。

 

 トコたちがSAN値急激ダウンしてる...

 

 んで、セン登場!華麗な戦闘力でロイガー撃破!

 

 夜の時空が丘で茶柱とデート中、ムンビと戦ってウムル召喚!わたしの推しきちゃあああ!

 

 でも華麗なる死闘のすえに負けた...よく頑張ったよ。

 

 ツァール、イグも頑張ったけど...まあ、はい。

 

 そうして色々あって、人類皆全滅。ここに関しては私は首を突っ込まない。でも、オーダーとして痛みがないようにとは念をおしておいた。じゃないとこの計画を荒らすと宣言する。

 

 そして、蓮手戦してサクッと勝っていく。あの程度の怪我はセンからしたらサクッとなのです。

 

 銀の鍵でまだ頑張れるして、さあ、試合開始だ。

 

 

 そうして、センは積み重ねて積み重ね続ける。1回目のヨグ戦も終わって一息ついたりして、センは勝ち続る。そこから、ニャルの手で理想のアルファに連れて行ってもらったりして...

 

 私も、裏でコツコツ、パンプティと組み手なんかもしていた。

 

 そしてとうとう、難易度爆上げスイッチを押した。ここまで、私は見る専だったが、ここからは少し参加させてもらう。壊れたツァールとイグの体を操作するのだ。すでに、許可はとってある。

 

 何気に、オメガから積み重ねの否定をされたことは今でもぐぬぬと思っているのだ。

 

 だから、ここで積ませてもらう。

 

「テメェらも壊れるのか。まあ当然か、さっさとやっちまおうぜ」

 

 私がマリオネットゲイザーで動かしている傀儡1号2号相手にセンは奮闘する。

 

 私も、世界を賭けたセンと戦うのは初めてだ。だからこそ思うけど、

 

 (拳が重えぇ...剣が鋭いぃ...)

 

 本当に、いつものセンなのかと思うぐらい、そこら辺の強度が違う。

 

「なんでテメェら、俺より俺の武を知ってんだよぉぉぉ!!!」

 

 センも私を相手に戦っているとは思っていないし、思えるはずがないので絶賛困惑中らしい。まあ、伊達に私もセンと組み手したりしてないのである。その積み重ねのお陰で、テーブルゲームで言うと、序盤の所と中盤まではなんとか予知出来る感じかな。後半になってくると、複雑化して読めない部分が出てくるんだけど。

 

 そんな風に思いながらも、私はスペシャルを用いない全力の戦闘力でセンを消し炭にしようとする。

 

 だがーーー

 

「神速閃拳!深淵閃風!」

「龍閃崩拳!!!」

 

 あーあ、壊れちゃった。数値だと、私の方が数段上だったんだけどなぁ...

 

 センは一人、荒い息をし、呼吸を整えてから言う。

 

「え、毎回コイツらと戦うの...?む、無理無理、絶対次回には殺される...」

 

 私の能力なしの実力なんて、こんなもんである。

 

 

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