リリとジュリの話です。個人的に幼少期からジュリに憧れてるリリが居たらいいなって思ってます。リリが成人した頃のジュリの口調とか性格はかなり想像で書いてるので解釈違いあるかもです。
# 憧れのひと
私、リリ・グレイラットには、憧れの人がいます。
それは家族や親ではない人ですが、第二の家族とも呼べるような人です。
その名は、ジュリエットお姉さん。
ジュリお姉さんは、昔、パパに連れられてザノバおじさんが運営している商会に行った時に出会いました。
初めて会った時は、背の高さが青ママと同じくらいで、最初は魔法大学のアルバイトの学生さんかと思ったのですが、違ったので、その時は恥ずかしくて気まずかったのを覚えています。
ジュリお姉さんは、パパやザノバおじさんの勧めで、そのまま私の先生になり、色んな技術を教えてくれました。
ジュリお姉さんと私は開発している分野が違いますが、同じ職人として色んなことを教わったのは、とてもいい思い出です。
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そして、私はあれから時が経ち、18歳になりました。
兄弟姉妹はみんな自立して家を出て行き、実家に住んでいる子供は私だけになりました。
実は、私は以前から一人暮らしをしたいと思っていました。
少し前にクリスが卒業してアスラに住むことが決まったこともあり、私はついに一人暮らしをすることを決心しました。
決めたからには、すぐに話そうと思いました。
今日、休みだったパパとママたちをリビングに呼び、私は一人暮らしをすることを伝えました。
「リリ、今なんて言った?」
パパは持っていたティーカップを揺らしながら、震えた表情で聞きました。
「私、一人暮らしします」
そう伝えると、パパはガタンと膝から崩れ落ち、泣きそうな表情で床に寝転びました。
そんなパパを見ていると、私の話を聞いて唖然としていたママたちが、それぞれ口を開きました。
「リリ!? それってホントなの?」
白ママが不安そうな表情で聞いてきたので、
「そうです」
と伝えると、白ママはガクンと項垂れ、
「そっかー……」
と悲しそうに独り言を呟き始めました。
青ママに至っては、生気が抜けたように放心しています。
唯一、赤ママだけは私の目をしっかりと見ながら言いました。
「やるって決めたのね?」
「はい」
そう伝えると、赤ママはフッと笑いながら、
「あんたが決めたことだから、しっかり頑張りなさい」
と言って、私の頭を撫でました。
そうしていると、正気が戻った青ママと白ママが慌てながら、レシピやら旅道具やらを準備し始めました。
それを見て、私は慌てながら言いました。
「ママたち、そんなにいっぱいの道具は要りませんよ。一人暮らしするっていっても、シャリーアに住むんですから」
そう伝えると、ママたちとパパが、
「え?」
と声を揃えました。
それから、一人暮らしをすることになった経緯を色々と説明すると、みんな、
「良かったぁ……」
とホッとしたように安心した表情になりました。
そこからは、シャリーアで借りられる部屋などを、みんなで探すことになりました。
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それから、しばらく一人暮らしを続けていたある日。
ジュリお姉さんが、私の家に来たいと言いました。
そこで仕事終わりに、二人で私の家へ行くことになりました。
家に着き、部屋に入ると、ジュリお姉さんは部屋を見渡して言いました。
「ここ、凄い部屋だね! リリちゃんの魔導具とか、作業場所とか、色々リリちゃんの趣味の道具とか置いてあって凄い素敵」
ジュリお姉さんが感嘆しながら言っているのを見て、私は嬉しくなりました。
そうしてジュリお姉さんが色々と部屋を見て回っている間、私は二人分の夕食を作り、振る舞いました。
白ママから教えてもらった簡単なパスタとスープ、それからサラダだけですが、
「美味しい! 美味しい!」
と言いながら食べてくれるジュリお姉さんを見て、私も嬉しくなりました。
そうして二人で色んな話をしながら、夕食を食べました。
皿洗いはジュリお姉さんがしてくれるというので甘えて、私は先にお風呂に入りました。
その後、交代でジュリお姉さんもお風呂に入り、二人とも戻ってきたところで、ソファに並んで座りながらお酒を開けました。
そうやって二人で飲みながら話しているうちに、私はほろ酔いになってしまいました。
そして、ついに私は伝えてしまいました。
「ジュリお姉さん、好きです。仕事仲間や先生としてではなく、一人の女性として、あなたが好きです」
そう伝えた瞬間、私は「しまった」と思いました。
訂正しようと思って顔を向けると、ジュリお姉さんは顔を真っ赤にして俯いていました。
それを見た私も頬が熱くなり、俯いてしまいました。
しばらくして、ジュリお姉さんがこちらを見ながら言いました。
「それ、本当なの?」
そう言いながら、綺麗な茶色の癖毛の先を指に絡ませています。
私は、
「はい。昔から好きでした」
と、横を向きながら小さな声で言いました。
するとジュリお姉さんは、
「ねぇ、リリちゃん。私もね、そろそろそういうことを考えないといけないなーって、思ってたんだ」
そう言って、少し間を置きました。
「マスターやジンジャーさんにも、そういう相手がいないかって、度々聞かれるんだけど……まだ、いないって言ってるんだよね」
そう言って一息ついたあと、ジュリお姉さんは私の目を真剣に見つめました。
「リリちゃんが良ければなんだけど……私と付き合ってくれませんか?」
そう顔を赤らめながら言うジュリお姉さんに、私は前のめりになりながら答えました。
「私で良ければ、ジュリお姉さんと恋人になりたいです!」
そう伝えると、ジュリお姉さんは微笑みました。
それから二人で良い気分になったまま夜を過ごし、翌朝を迎えました。
その日は二人とも休日だったので、私たちは家族のもとへ向かいました。
そして、家族にこう伝えました。
「私たち、同棲したいです」
その言葉を聞いた瞬間、家族がまたてんやわんやで騒がしくなったのは……内緒です。