戦国爆乳秀吉〜主人公は秀吉を爆乳に育てたい〜 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
徐々に膨らんでいく萌衣姉さんのお腹にニヤニヤしながらも、今年の農作業の時期に関わってくる。
ネット通販で村に行き渡る分の種籾を用意して、俺や秀吉とかが各家を巡ってやり方を指導していく。
うちの田んぼに関しては熊吉や秀吉の妹の小竹(後の秀長)、うちの工房で働いている部屋住みの皆さんに手伝って貰って田植え作業を行なったりした。
「苦労する分収穫量が上がるんだよな?」
「はい、去年萌衣姉さんの田んぼで証明したように、皆の田んぼも同じ要領でやれば収穫量は上げることができますから」
村役の大人達も説得。
それに来年からは種籾を配る気は無いので、種籾の選別方法も教えておく。
具体的には塩水に鶏の卵を入れて浮くくらいの濃度にし、そこに種籾も入れて軽くかき混ぜて沈んだ種籾が良いとされる。
沈んだ種籾を井戸水で綺麗に洗ってから桶に入れて数日後浸水してから苗作りの為の土を入れた木箱に種籾を撒けば、一斉に発芽して良い感じに育ってくれる。
ある程度の大きさに苗が成長したら田んぼに植えていくのである。
なるべく正条植えの方が良いのであるが、俺や萌衣姉さん達が新しく作った田んぼみたいに四角く区切られているわけではないので、一定の間隔を空けて植えるって伝えた。
「できれば俺の田んぼみたいに綺麗に植えた方が草取りがやりやすいんですけどね」
「そうなると田んぼの区画成立をしなければならん。領主でもないのにそんなことをすれば村民からの不満が爆発しかねない!」
流石の村長でも各家の田んぼまでは手を加えることはできない。
こればっかりはしゃーない。
流石に農作業が忙しくなる時期は道場に通うのもお休み。
田植えが終われば野菜も作っていかないといけない。
ネット通販で苗が購入できたジャガイモやカボチャなどの今の日本では手にはいらない作物を中心に畑に植えていく。
あとはキュウリや瓜なんかの夏野菜類や直ぐに育つ蕎麦とかの種を撒いておく。
キュウリの種を植えていると、秀吉に、
「キュウリって美味しくない野菜の代表例だけど……」
と心配された。
キュウリが食べられるようになったのは結構最近で、昔は黄色く熟れてから食べていたので、それだと渋味と苦味が強く、とても美味しくは無い。
江戸時代でも水戸黄門がキュウリを育てている農家に激怒して、
「そんなに不味い作物を作るくらいなら別物を育てろ」
って言った逸話が残っているくらい不味い野菜の代名詞だった。
それを品種改良して渋味を薄くし、現代の夏の名物のキュウリになっていったのである。
「大丈夫、美味しく食べられる様に育てるから」
「そう……でも畑も畝(うね)をしっかり作って育てるんだ? 耕して終わりじゃなくて?」
「畝にした方が作物は大きく育つし、雑草取りが楽だよ」
農業が発展していない為、現代の農家が見れば怒りそうなくらい雑に作物が植えられる。
それに肥料作りも各自の家々で差が大きく、うちみたいに冬の合間に米糠を使ったぼかし肥料を作る家は珍しかった。
勿論ぼかし肥料の作り方は村長含めた村役の人達に教えたけど、どれぐらいの家が実戦したかは分からない。
やった家は野菜や米の収穫量がだいぶ変わってくるのでやり方が広まってほしいけど……。
そんな感じで春は農作業でほぼ忙殺されるのであった。
コケー
「おーよしよし、卵を産むようになったな」
コケー!
「あ、突っつくな」
はい、鶏は大きく育って卵を産んでくれるようになりました。
時間を見て鶏小屋を大きくして数を少しずつ増やしています。
というのも、刻鳥として鶏が大切にされているので案外ペットとしての需要が大きかったのである。
うちの様子を見に来た茂部さん……萌衣姉さんのお母さんが鶏がいっぱいいるんだったら熱田や津島に売りに行けば良いのに……って言われて、詳しく事情を聞いたら、畿内や三河では鶏を集めている寺があるらしく、交易品として売れるし、鶏の種類が珍しければ、結構な値段になると教えてくれた。
なので、熱田の商人に鶏を売却したところ、卵を産まない雄の鶏でも1羽800文以上の値段になった。
うちの鶏は孵化器を使えば更に数が増やせるし、売れる大きさに育つのに約3ヶ月。
育てる餌代金はほぼタダみたいなものだから……。
「これは家で抱えることにしよう」
と、鶏沢山育てることを始めた。
多分熱田から売られる鶏は寺の坊さん達が食べてるんだろうなって思いながらも、こっちは金になるので全然良い。
雌の鶏は卵を産んでくれるので抱えるが、雄の鶏は売ってしまって構わない。
春の間にそれが分かったので、今は40羽近くの鶏を飼育しているし、鶏を育てている小屋の近くにトラップを仕掛けておけば、野犬やイタチ、キツネ、狼とかの肉食動物が引っ掛かる。
そいつらは畑も荒らすので間引いてしまい、毛皮とかをついでに売ると、これもそこそこの値段で引き取られていった。
「お金をそんなに稼いで何をする気?」
「ん? 萌衣姉さん」
色々金稼ぎをしていると萌衣姉さんに声をかけらたれた。
まぁ現状でも道場に通うのも田畑の収穫だけでも成り立つ。
ただそれだけだと現状に満足して成長を止めてしまう。
それはとても勿体無いことだし、子供も産まれるから、その子を育てるための養育費くらいは稼いでおきたい。
「銭を扱えるようになれば、偉くなった時に必ず役立つから。それに子供に贅沢させたいし」
「銭を扱えると、偉く成れるの?」
萌衣姉さんも食い付いてきた。
「というか銭の勘定ができないと領地経営をしたり、城での仕事ができないから、出世の道が断たれちゃうよ。世の中金勘定ができる人ほど偉く成れるし……」
「英聖はどこまで先を見ているかたまに分からなくなるな……私でも偉く成れるかな?」
「勿論、それに俺は萌衣姉さん夫だけど部下でもあるんだから……絶対に萌衣姉さんの茂部家を偉くさせるから」
「うん……ありがとう!」
「じゃあ算術の練習をしようか。帳簿の付け方が分かれば後々楽になるし」
「ほどほどによろしくお願いします」
銭を家に入れながら、俺達は実際に帳簿を付けて、お金を扱う練習もしていくのであった。
「うーん……どうしようかな?」
「どうしたの英聖」
「あ、秀吉」
ある日のこと、俺は下人を雇うべきじゃないかって悩んでいた。
というのも、萌衣姉さんの家田畑は10反分あるけど、もし俺達が戦に出てしまった時に田畑を管理してくれる人が残っていないと大変なことになるんじゃないかって思ったのである。
一応萌衣姉さん的には散華さんが武芸の覚えが微妙(それでも一般兵よりは強い)だし、俺や秀吉みたいに絶対に武士になって出世したいって気持ちも強くないので、戦になれば家に残ることになっていたけど、田畑の管理を1人でやらせるのは酷な話である。
あとできれば鍛冶の腕がある人を引き込んで、スコップとかの道具を量産することができれば……って思っていたのである。
「秀吉、鍛冶の腕が無くても良いけど、手先が器用で見込みがある人物っていないかな?」
「うーん……村唯一の鍛冶屋の加藤さんはいるけど、村のことで大変そうだし難しいんじゃないかな」
「だよね〜……となると他所から連れてくることになるけど……伝手がないんだよなぁ……」
「道場の人に聞いてみたら? それか熱田や津島の商人さんに。紹介料支払えば適当な人物連れてきてくれるんじゃない?」
「それもそうか……人材ガチャでも引いてみますか」
「ガチャ?」
「ああ、くじ引きの異国語」
「へー」
というわけで、良さげな人が引っ掛からないか人材発掘をしてみることに。
とりあえず農業も一段落したし、道場に行くついでに津島の道場と商人に手先が器用な人か若い鍛冶師で良い人が居ないか聞いてみると、腕は良いのだけど、男故に評判が良くない若い鍛冶師がいることを教えてもらった。
場所は清洲城近くとのこと。
村からだいたい徒歩1時間くらいで行ける場所なので、嫁達に事情を説明して引き抜いてくることを伝えた。
「確かに中村は鍛冶師不足だし、英聖の特殊な農具が作れる人が居れば楽になるかも」
「でも鍛冶場を作ったりする費用は結構かかるんじゃないかい」
散華がそろばんを弾きながら計算していた。
確かにしっかりとした鍛冶場を作るなら相応の費用が必要になる。
「村の道具も作るってなれば村側で誘致費用を徴収できないかな?」
「うーん……難しいと思うけどなぁ……」
萌衣姉さんから村役の人達を説得して、村で誘致するのは難しいって言われてしまった。
村の鍛冶師である加藤さんのメンツもあるし……。
ただ俺としては鍛冶師が仲間に居れば、刀を作ってもらって、ネットで販売すれば元は採れると思うんだよな。
材料はこっちで出すし、職人には純粋に商品を作って貰えれば良いし……何なら必要な道具は俺の力で揃えられる物なら揃えるし……。
「お金に関しては蜂蜜販売の利益の一部が私達にも入ってきて、それがだいたい50貫、鶏の販売で儲けた貯金が50貫。鍛冶場を作るんだったら500貫は欲しいよね」
「うーん、しゃーない。神様も許してくれるでしょう。俺の力を使って金策してくるわ」
「結局そうなるよね……今回はどうするの?」
「これを売ろうと思う」
俺は青いガラス製のコップを皆に見せた。
「これは?」
「ガラス製の湯飲み。日ノ本では現状作れない茶器で、どれぐらいの値段になるか分からない。口八丁で交渉してみるよ」
「津島と熱田どっちで売るの?」
「萌衣姉さん、前に茶器が売れた店って覚えてる?」
「覚えてるけど、そこで売るの?」
「うん、多分価値がわかってくれるだろうから」
「了解。割れないように厳重な木箱とおが屑を用意しないとね」
萌衣姉さんもノリノリである。
「ごめんください」
「はーい、あら! 中村の! 芋羊羹美味しくいただいているわよ」
「ありがとうございます」
萌衣姉さんが先に店に入り、店主の人と挨拶をしている。
俺も後から店に入り、萌衣姉さんに紹介された程で品を見せていく。
「実はまた面白い茶器を手に入れまして……ただちょっと現金が必要になったので、お姉さんなら価値がわかってくれると思いまして」
「やだ嬉しいことを言うじゃない。見せて見なさい」
「こちらになります」
俺は木箱を空けてガラスのコップを見せる。
ネット通販で300円で売っていたお酒とかを入れて飲む安物であるが、鑑定士のお姉さんの表情は真剣そのもの。
「これは何処で手に入れたの?」
お姉さんが聞いてくるので、俺が、
「津島の港で50貫で売りに出されていたので購入しました。売っていた人も早く現金が欲しがっていた様なので……大陸から流れてきた品じゃないかと思うのですが」
「ええ、これは大陸から流れてきた品ね。日ノ本では作り出すことができないわ。500……いや、750貫でどう?」
「そんなに良いのですか?」
「前回お客さんが持ってきてくれた茶器、あれのおかげで畿内の方に伝手ができてね。その伝手を使えば今提示している値段の倍で売れるから気にしなくて良いわ」
鑑定結果750貫……300円のガラスコップが大金に化けました。
これを連チャンでやると怪しまれるから数年に1度しか使えないけど、打ち出の小槌だな。
次は秀吉とかにやらせて金を稼ごう。
とりあえず750貫現物でっていうのは無理な話なので、証文を発行してもらった。
これで750貫分熱田で買い物をすることができる。
これで鍛冶場を作る種銭は手に入れることができた。
後は人を呼ぶのみ……。