戦国爆乳秀吉〜主人公は秀吉を天下人に育てたい〜 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
1549年が始まり、正月の挨拶を信長様にした俺は、正月三が日を嫁達と乱交パーティをしながら過ごし、相も変わらず金儲けの
仕込みを。
紙の値段が高いので紙を量産することが出来ないかとネット通販で書籍を買い漁っていたところ、稲藁を使って和紙を作るという技術を発見。
秀吉、美虎に協力してもらいながら、再現をしてみることにしたのである。
まず藁を3センチくらいの長さで切り分ける。
藁切り包丁という農具を使うとやりやすい。
それを大鍋に草木灰と大量の水を入れてよく煮込む。
半日煮込んだら藁がグズグズになるので、繊維を掬って、水洗いして汚れを落としてから、より細かくほぐしていく。
包丁で叩いていくと良い。
そして水に漬けて雨に当たらない場所で1週間寝かせて、更に緩くなったところに結合させるノリになるトロロアオイの液体を投入する。
和紙を作る時はこのトロロアオイの液体が大切になる。
そして四角い漉き枠という紙を漉く容器を使って紙を作っては何枚も重ねて、圧搾。
油を搾るために作った圧搾機を紙用に改造して、ネジを回すことでしっかり絞って水気を取り、それを剥がして干し台で1枚1枚乾燥させれば和紙の完成である。
1通りの流れで紙を作るのに9日も掛かってしまうが、やり方を見せていた中村の領民達から専属の紙職人を育成するならお金を出すと言うと、5名ほどの男女が集まった。
「芋羊羹の模造品が出始めて、芋羊羹の値段が下がり始めたから今までより規模を縮小することになった。それで人員に余りが出たからその人達を送るわね」
と母さんから言われ、あぶれた人員が紙作りに回された。
紙を漉く技術は必要だけど、それは回数をこなして慣れるしか無いし、紙作りは秘術扱いなので、金を支払っても買うことは難しい。
しかも普通の和紙は藁なんか使わないし、藁で作ると品質は普通の和紙には劣る。
なので業務用と割り切ることで使うことにし、全部の紙を買い取るからと大量に作らせて少しずつ技量を上げてもらった。
そんな感じで紙作りが始まるのであった。
藤原兄弟に頼んで車輪を作ることは出来ないかと言うお願いをした。
見本としてリヤカーを渡して。
「ふむふむこういう作りになっているのか……」
「車軸を独立させることで、衝撃を吸収させているのか?」
「また難題を持ってきましたね」
藤原兄弟は俺に対して愚痴を言ってくるが、3人ならできると頼んでのことである。
普段鉄砲を作りまくっている職人達もなんだなんだと集まってきてリヤカーを分解し、複製をしてみることに。
車軸を今までは一体化するのが普通だったが、鉄砲の銃身を作るために、円柱で中をくり抜いた筒を作る技術や道具は揃っていた。
それに鉄でフレームを作り、他の材料は木材にすることでコストダウンと軽量化を実現。
1ヶ月ほど実験を繰り返して形になる。
車輪は木製だったり色々課題が残る代物だが、普通の荷車に比べて振動は大きく軽減したし、左右への旋回もスムーズ。
フレームを鉄製にしたので、従来の荷車よりも耐久性も向上したりと良いことづくめで、信長様に売り込んだところ大量に注文が入ったし、商人や物資運搬をしている者達からも大量に注文が。
1基3貫と結構良い刀が買えるくらいの値段に設定したのに、飛ぶように売れる。
「物流が変わるな、これは」
信長様の物流がより早くなるだろうし、運べる荷物の量も多くなるが、法整備が整ってないと山本勘助殿に指摘された。
「物の流れが良くなっても無数にある関所で荷留されてあんまり効果がありませんな。領内の関所を廃することで荷の流れが良くなれば、より金の流れも良くなるのでは?」
「うむ、勘助の言う通りだな。英聖は良いものを作ってくれたが、それを生かしきれん。ここは課題だな」
とのことだった。
それよりも、俺はリヤカーの仕組みを応用、拡大した馬車を作ることで、戦術に幅が出せるのではないかと考え、藤原兄弟に再び協力してもらい、馬4頭で引く大型の馬車を開発した。
それを信長様に見せたが、あまりピンと来ていなかったが、山本勘助殿も含めて俺の新しい戦術を説明する。
俺が作り出したのはウォーワゴン……要塞馬車と呼ばれる物で、今よりも昔……西欧のフス戦争でヤン・ジシュカ将軍が考案した移動トーチカの様な物である。
鉄砲の普及がまだ未発達かつ、悪路が多く、平地が少ない日本ではこの要塞馬車がドンピシでハマると思いネットで買った歴史書を読みながら、この要塞馬車を完成させたのである。
使い方は多数あるが、木製の銃眼(壁に銃口が出せる小窓)がある板を馬車の側面に設置し、戦が始まる前は馬車として即座に移動。
戦闘距離に近づけば馬を避難させて、荷車を盾として使いながら銃や弓で攻撃を繰り返す。
敵が近づけば積んでいる火薬に火を付けて敵兵もろとも火計をするも良し、馬を避難さぜずにいつでも移動できるようにしておけば一撃離脱をするも良し、細い道だったら馬車で道を塞ぐこともできる。
日本は街道が発展しておらず、大軍が通り抜けられる道というのが限られているので、街道に燃やして置いておくだけでも足止めとして時間を稼ぐことができる。
城攻めでも弓の届く距離まで近づいて、こっちは木製の盾があるので、撃ち合いでも優位を取ることができるし、馬車を盾に城壁近くまで近づくことや、火薬樽を積んで突っ込ませることで城門を破壊したりと野戦、城攻め両方で使うことができる。
そして使い方次第では移動キッチンとして兵達の飯を作ったり、馬車として物資運搬をしたりすることにも使える。
機動力も防御力も高めてくれる現代でいうと戦車の様な代物である。
勿論数を揃える必要や相手よりも長い射程距離のある武器、そして軍馬を必要としたりと色々条件があるが、幸い織田家は金も技術もこれを揃えるだけの国力を有していた。
「使える……銃でなくてもこれを壁にして焙烙玉を城壁に投げ込めば、弓に怯えることなく城に攻撃することができるし、少数の兵で大軍を足止めすることができるな」
「既存の戦術が変わりますな……異国にはこれを生み出した将がいるとは……いやはや、儂もまだまだ学びませんといけませんな」
信長様、山本勘助殿の2人も移動要塞の発明に、野戦、城攻め両方が変わる革新的な兵器と認識した。
「英聖、これはどれぐらいの値段でどれくらいの量を作ることができる?」
「は! 同型でしたら月産5台が限度になります。今工房の職人育成に力を入れているので、もう少しすれば鉄砲の量産と並行して移動要塞の数も増やせるかと。あと1両10貫の値はかかります」
「作れるだけ作れ。それに相手が鉄砲を使い始めても防御力を上げることはできるか?」
「それも抜かりなく少し機動力は落ちますが、砂を詰めた竹の束を側面に括り付ければ銃弾の貫通を防ぐことができます」
「英聖、これは戦を大きく左右する。英聖の部隊で運用できる兵を鍛え、運用方法を更新せよ」
「は!」
移動要塞の出現により信長様の部隊の戦術の幅は大きく広がることに繋がるのであった。