戦国爆乳秀吉〜主人公は秀吉を爆乳に育てたい〜 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
数え年で6歳になりました。
現代だと5歳。
幼稚園年長さんであるが、徐々に労働力として見られ始める時期。
まぁ農地の広さ的に俺か最近産まれた妹のどちらかが農地を継ぐことになりそうであるが……。
「父さん、母さん、俺文字を覚えたい」
「文字を覚えてどうするんだ? 家は農民だぞ。文字なんか覚えなくても生きていけるだろ」
「いや、俺将来もっと偉くなって城持ち、領地持ちの武士になりたい」
「そんな簡単に武士には成れないぞ……しかもお前は男だろ」
くっ、ここにきて男女の差が出てくるか。
「まぁまぁ、貴方、烏丸が武士に成りたい気持ちは私はよく分かるわ。事実足軽から出世してしている柴田勝家様とかもいますし……近くの織田家は実力があれば男でも出世できる環境ですから、才能ある烏丸がここで潰れるのはもったいなくありませんか?」
「うむむ……確かにそれはそうだが……」
「それに烏丸がサツマイモを持ってきてくれたお陰で実質農地が倍に増えたんですから、その分烏丸の教育に充てても文句は言えないんじゃないですかね?」
「確かにそうだな」
というわけで両親はお寺の和尚に食材を持っていって、俺に勉強を教えてくれるように交渉。
「あの……日吉丸も一緒に勉強させられませんか。和尚の畑を耕すの手伝いますから」
俺は日吉丸にも勉強を教えられないか交渉。
日吉丸も俺と離れる時間が増えるのは嫌そうだし……。
「ふむふむ、良かろう。しっかり勉強するのであれば子どもが1人、2人増えても問題なかろう」
ということで日吉丸もお寺で勉強することができるようになり、俺達はこの時代の文字について読み書きを習う。
「烏丸、つまらないよ」
まだ幼い日吉丸は勉強がつまらなそうにしていたので、簡単な算数の問題を出してやる。
「日吉丸、お前も将来出世して偉く成りたくないか?」
「それはそうだけど……」
「偉くなるには文字が読めないと部下を指揮することができないよ」
例題として地面に100人の兵士が部下に居ます。
50人の兵士が敵にやられてしまいました。
残った部下は何人でしょうっていう簡単な問題を出す。
「うーん50人?」
「正解! 日吉丸頭いいね!」
「えへへ」
「じゃあ頑張った日吉丸にこれあげる」
俺は飴玉を日吉丸に渡した。
「これは?」
「飴玉っていう菓子だよ。舐めると甘いよ」
「あむ……!? 甘〜」
日吉丸は嬉しそうに飴玉を舐める。
「勉強頑張ったら、頑張った分だけお菓子をあげるよ。これは皆に内緒ね」
「うん! 内緒!」
その日から日吉丸は目に見えてやる気を出して勉強に励むようになり、和尚も日吉丸がどんどん色々なことを覚えていくのに驚いていた。
俺の方も負けじと勉強するし、前世の知識があるので負けてない。
ただ流石史実で天下を取った才能の持ち主。
集中して勉強すれば凄い勢いで吸収していく。
俺が試しに掛け算、割り算も教えると、筆算のやり方を教えたら、あっという間に習得してしまった。
たぶん1ヶ月もかからずに千の位までの掛け算、割り算ができてしまった。
和尚もこれには驚いて、日吉丸や俺を本物の天才だとベタ褒め。
「うむむ……儂が武士への伝手があればこの子達の才能を生かしてやることができるのであるが……」
「和尚様、大丈夫! 俺達の力で出世していくから……とにかく今は教われることを全部覚えたい」
「私も烏丸に負けないくらい勉強頑張ります!」
「ほほ、そうかそうか……ならばもう少し難しい漢字を教えるかのお」
「「お願いします!」」
というわけで、俺と日吉丸は和尚の下で勉強に励むのだった。
とはいえ、和尚の下で毎日通うのではなく、行くとしても週に2日ほど、それ以外の日は茂部姉さん達と相変わらず悪ガキ軍団としてつるんでいた。
「へへん、どうよ!」
「「「おお!」」」
茂部姉さんは10歳になったということで元服し、茂部萌衣と言う名前を母親から与えられて、脇差を買ってもらったため、皆に見せびらかしていた。
「じゃあ茂部姉さんはこれから合戦に行くようになるの?」
「うん! 最初は村の皆に付いていくことになるけど、戦果を出して、親の基盤を引き継げば私も足軽大将には成れると思う!」
「「「おお!」」」
戦国時代、色々身分があるけれど、一番下が足軽と呼ばれる存在で、その上の班長に位置するのが足軽組頭。
その上が足軽大将となる。
足軽大将にも色々あり、弓頭、槍頭などの武器によっての名前がつけられることも。
弓や槍が扱える兵士は特殊兵扱いで、戦場で重宝される。
茂部姉さんも両親から習って槍や弓を扱えるとのこと。
ちなみに足軽大将の上は侍大将、そして武将へと繋がっていく。
武士って明確に言われるのは戦国時代だと侍大将より上という認識を持てば十分である。
一部足軽大将でも領地を持つ人は居るが、村丸ごと1つを領地として持つ身分は侍大将以上と考えれば良い。
自衛隊だと足軽大将は曹長とかの下士官上位の役職かな?
まぁそんな訳で、身分的に茂部姉さんは順調にいけば足軽大将にまで成れるし、戦で活躍すれば侍大将にも目指せる位置にいる。
なので子ども達にとっては憧れの的なのである。
「茂部姉さんもし良かったら俺達にも槍や刀の振り方を教えてよ! 将来茂部姉さんの部下で戦に出ることにたぶんなるんだし! 強い部下が居れば茂部姉さんも出世できるでしょ?」
「それもそうね! それに隣村の子ども達がうちらの縄張りを狙っているって聞くし……まずは石を遠くに投げるやり方でも教えようかしら!」
「「「おお!」」」
茂部姉さんもやる気になり、俺達に石を遠くに投げるやり方を教えてくれるのであった。
石投げというのは戦国時代だと一番メジャーな攻撃方法であり、弓は専門職でちゃんと訓練した人じゃないと扱えないのに対して、石はそこら辺で調達できるし、投げることは誰にでもできるので、戦場の序盤の優劣を決める重要な攻撃手段だ。
ちなみに一番殺傷能力が高いのがこの時代だと弓で戦全体の60%は弓矢による怪我。
25%くらいが槍で、10%が石の投擲、5%が乱戦時の刀傷である。
後々鉄砲が割って入ってくるが、投擲は重要な攻撃方法なのには変わらない。
「茂部姉さん、石投げなんですけど、肘くらいの長さの棒を頭に当たらないように回してから投げる動作をすると遠くまで飛ばせるようになるらしいですよ。茂部姉さんに教わった投げ方に組み込むことでより遠くに投げれそうです」
「どこからそんな情報を烏丸は仕入れてくるのかねぇ……よし、私の口から皆に教えよう。やり方を教えてくれるか?」
「はい!」
俺は上手いこと茂部姉さんを立てたながら投擲の投げ方を皆に伝えることに。
一番投擲で距離を出せるのはスリングという紐を使って投げる方法で、結構簡単に100メートルくらい石を飛ばすことができる。
まぁ若干の練習は必要だけど。
紐を使わないで投げるのは、俺が昔野球部で教わった投げ方が活用できた。
木の棒を振り回して投げ方を矯正する方法はオーバースロー……真上から腕を振り下ろす投げ方にちょうど良くて、コントロールを気にする必要は特になく、一定の重さの石を遠くに投げられれば部隊長から褒められる感じなので、とにかく遠くに投げるやり方を皆に教えていく。
そしてそれを実際に試す場面がやってきた。
隣村の子ども達が俺達の川辺の縄張りを奪いに石合戦を挑んできたのである。
石合戦とは子ども達で行う石を互いに投げ合って、攻撃する戦いで、刀や弓などの武器を使わないかわりに、石を投げて相手の戦意を喪失した方が勝ちというきわめて原始的な戦いである。
相手も子供なので、重い石は投げられないし、そんなに球速というか威力も出ないので、怪我をすることはあっても、死ぬことは少ない。
まぁ打ちどころや痛みで倒れた際に死んじゃうことはあるが、それは仕方がないとされる世の中が戦国クオリティである。
相手も大きい子で10歳前後。
人数も同じくらいの20人ちょい。
こっちは茂部姉さんを大将に出陣して、俺が茂部姉さんに進言する。
小さい子は石を遠くに投げられないので、手頃な石を集める係りで、大きい子は小さい子が集めた石をとにかく投げる。
役割分担をすれば相手より効率的に攻撃できると進言したのだ。
「うん、烏丸の言うことはもっともだ! よし! 皆聞いたね! 烏丸の作戦でいくよ!」
「「「おー!」」」
というわけで石合戦開始。
最初は遠くから互いに牽制を入れていたが、徐々に距離が詰まってくると、互いに攻撃が当たり始める。
ただ小さい子は比較的後から石を集めて運ぶ係りなので当たらず、大きい子は茂部姉さんが石の投げ方を皆に教えて、ある程度トレーニングしていたこともあり、途中からばかすか直撃が増えていった。
「うえーん! 痛いよ〜」
「お母さん〜」
相手は皆バラバラに投げていたこともあり、小さい子から逃げ出すと、徐々に戦力差が開いていき、
「退却! 退却!」
隣村の子達は逃げ出した。
こちらの勝利である。
以後定期的に石合戦が行われたが全戦全勝で5回目くらいで相手の村は折れて、代表の子が茂部姉さんにうちの村はもう手を出さないから勘弁してくださいって泣きが入り、茂部姉さんが互いの代表が変わるまでは停戦の約束をして和解。
こっちは縄張りを守り抜くことができたのであった。
石合戦を通じて、茂部姉さんのカリスマが上がった気がするし、俺も茂部姉さんや大きい子達に認められて、幹部の仲間入り。
茂部姉さんから、
「私がガキ大将を引退したら烏丸が大将をやりなさい」
と後継者指名を受けることに。
まぁまだ茂部姉さんは引退しないのでもうしばらく今の体制で活動するのであった。
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