戦国爆乳秀吉〜主人公は秀吉を天下人に育てたい〜   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

48 / 49
戦後処理 萱津の戦い

 信長様率いた織田軍は鳴海城に入城し、秀吉が指示をしながら城の補修工事を開始。

 

 一方で幹部クラスは広間に集まり、信長様を上座に座らせて、色々今回の戦勝について語り合っていた。

 

「鉄砲を効率的に運用をすれば寡兵でも多数の兵を打ち破ることができるのが分かったわね」

 

「やっぱり火力が正義だぜ」

 

 森殿と原田が冷静に分析する。

 

 皆口々に今後の戦は鉄砲の数をいかに揃えるか、集団で運用するかにかかっていると今回の戦で改めて認識した。

 

 戦の後に戦場見分で兵士の供養も行なったが、確認できた戦死者は950名。

 

 残りの兵士は逃げたと思われるが、負傷兵も多いだろうし、戦場外で亡くなっている可能性も高い。

 

 逆に味方の戦死者は0。

 

 負傷者が15名ほどであるが、大怪我ではなく、熱い銃身に触れた火傷であったり、集団で突撃した際に転んだりしたことによるかすり傷程度であった。

 

「幸先はよろしいかと……ケヒヒ」

 

 滝川殿も喜びを信長さまに告げる。

 

 ちなみにこの場にいる指揮官クラスは信長様、山本勘助殿、丹羽長秀殿、滝川一益殿、原田直政殿、森可成殿、池田恒興、そして俺である。

 

 萌衣姉さんは負傷者の手当や戦没者への供養の陣頭指揮を、秀吉は先ほども言ったが、城の補修工事の指揮をしていて参加していなかった。

 

「今回の戦で今川の方にも鉄砲の威力についてが伝わるかと思われますが、儂の見立てだと、螺旋火縄の構造までは伝わらんかと」

 

「うむ、今川には旧式の火縄銃を買い集めてもらおう。その分財産が圧迫されるであろうからな」

 

 山本殿の献策に信長様も頷く。

 

「とりあえず初戦を勝利できた祝として一杯飲み物を用意しても?」

 

「うむ、英聖。温かい飲み物を振る舞ってくれ」

 

「わかりました」

 

 俺は侍女からお湯を受け取ると、陣中で飲もうと持ってきていた粉末ココアを茶碗の中に入れて、お湯で溶かす。

 

「皆様どうぞ。南蛮ではココアと呼ばれる体を温め、冷えに効く飲み物になります」

 

「うむ……」

 

 池田が毒見として信長様より先に飲もうとするが、

 

「池田、英聖が僕を毒殺するわけないだろ……貰うよ」

 

 と、池田から茶碗を奪って、ごくごくと飲み始める。

 

「うん、少し苦いけど甘いね。これはこれで美味しいし、冷めた体に効くねぇ……」

 

「どれ、儂も」

 

「私も貰うぜ」

 

 ココアをそれぞれ飲んで一息ついてから、話し合いを再開する。

 

「尾張……いや、東海中に武威を信長様は示すことができました。ただ清洲織田家の連中は信秀様が亡き今が好機と決起準備を進めていると商人達より情報が入ってきていますので、これも打ち破ってしまうのがよろしいかと」

 

 俺がそう言うが、他にも水野家を今川が攻め込む可能性が高いと丹羽長秀殿が信長様に説明する。

 

「英聖、兵300を預けるから清洲の抑えを任せることはできるか?」

 

「御意。戦車を使用してよければそのまま打ち破りますが」

 

「うん、積極的に使用を許可する」

 

「わかりました」

 

 信長様は以後の方針として、水野から救援要請が届き次第、救援に向かうと家臣達に示し、先行して、この場には居ないけど西三河の抑えをしている佐久間信盛殿を使うと宣言。

 

 今川相手にここまで盤面を荒せば当分は出てくるか、それとも当面は諦めるかの2択になるだろうと信長様は考えているようだ。

 

「北の美濃の義母殿(斎藤道三)にも挨拶をしなければな……池田」

 

「は、平手殿と協議してその場を用意します」

 

「うむ」

 

 その場で今後の方針が次々に決まっていく。

 

 正直裏切り者が潜む可能性が高い那古野城よりも前線のここの方が信長様は安心して指示を飛ばすことができるのだろう。

 

 すっかりうつけモードではなく、素のカリスマモードの信長様で動いているし。

 

「各自、指示した通りに動くように」

 

「「「「は!」」」」

 

 その後、鳴海城は一時的に滝川一益殿が城代として預かることになり、那古野城に戻った信長様は直ぐに軍を再編。

 

 その直後に水野信元殿が信長様に今川方に攻撃を受けていると救援要請を送り、信長様は叔母である織田信光様や林殿の軍が合流して3000の軍で海路を使って水野家救援に向かうのだった。

 

 それを好機と見た清洲織田家(信長の上司)は信秀様時代に奪われた尾張の支配権を奪還せんと那古野城に攻め立ててきたのである。

 

「その行動は筒抜けだ。戦車兵を展開!」

 

 清洲織田家が進む進路上に戦車を展開、及び連結させて、即席の砦を作ると、そこから鉄砲による集中攻撃で清洲勢の勢いを削いでいく。

 

 ただ300で2000近い兵を抑えるには火力が足りず、ジリジリ距離を詰められていたが、秀吉率いる俺の家臣の50名が草木で装飾したギリースーツ(迷彩服)で藪の中を突破して、敵の後方に到達。

 

 そこで斬首戦術を開始。

 

 敵の武将を狙って狙撃を開始したのである。

 

 鉄砲の被害を恐れて後方に下がっていた敵将達は秀吉率いる狙撃部隊に狙われまくり、次々に足軽大将や侍組頭クラスが戦死。

 

「何をしている! ええい! 敵は少数なのだぞ!」

 

「しかし、坂井様」

 

「ええい、私が前線で指揮を……」パーン

 

 清洲織田家の大将であった坂井大膳が秀吉の狙撃により頭を撃ち抜かれて、周囲に脳汁をぶちまける。

 

 秀吉は敵が混乱するのを確認すると場所を変える。

 

 指揮官を失って右往左往する清洲織田家の兵達に俺は容赦なく銃弾を浴びせ続けると、士気が崩壊し、兵達は散り散りに逃げ始める。

 

 逃げるのを止める指揮官も不在となり、俺達は銃を置いて、抜刀し、追撃を開始。

 

 300ちょっとの兵で2000の兵が打ち破られたとなれば清洲織田家の権威は失墜。

 

 流石に清洲城を落とすまでは行かなかったが、重臣を多く失った清洲織田家は一気に衰退していくことになり、更に後々疑心暗鬼に陥った守護代の織田信友は凶行に及ぶことになるが、それは数カ月後の話……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方で、水野家救援に向かった信長様は今川方の城と砦を速攻で2箇所攻め落とし、更に別の砦も放火して使えなくし、西三河に浸透し始めていた今川家の影響力を完全に排除することに成功する。

 

 一連の軍事行動により、信長様は只者では無いと織田家中に認識されることになり、不満を溜め込んでいた重臣連中も、今信長様に逆らうのは不味いと忠誠を誓い直すのであった。

 

 これが織田信秀様が亡くなってから1ヶ月間での出来事である。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。