戦国爆乳秀吉〜主人公は秀吉を天下人に育てたい〜   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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流通し始める黄銅銭 山口の職人こそチートだろ

 今回も競売の品が集まり、布告をしたら、熱田や津島……尾張中の商人達が集まってきた。

 

 そして集まった商人達の前に立て札が置かれ、そこに今後の銭についての布告が書かれていた。

 

【商人達への布告】

 ・今後織田家は既存の銭と共に新しく作られた天文通宝を取り扱っていく

 ・銭の交換比率は良貨と認められた銭は1対1、鐚銭や私鋳銭は5対1で銭を交換する

 ・織田領内で使える銭であるが、積極的に他国にも銭を流して交換して欲しい

 

 短く簡潔に書かれた文章に商人達はざわつくが、俺が商人達の前で事情を説明することに。

 

「銭を輸入していた山口の大内義隆殿がこの度家臣の謀反により亡くなられた。それにより明との貿易が停止し、銭の流通がこれまでのように扱われるのは難しいと我々織田家は考えた」

 

 明との貿易が停止し、銭の流通が無くなれば、そのうち国内の銭は良貨が少なくなり、欠けた鐚銭や私鋳銭が流通していくことになる。

 

 そうなれば商人の手に持っている銭の価値が下がり、商売に支障が出てくることになるため、織田家は先手を打ち、まずは織田家領内で使える銭を作り始めたと説明し、集まった商人達にサンプルとなる銭を1枚ずつ渡していった。

 

 品質については現状日ノ本最高の冶金師達が作って居るので、これ以上の物は日本では作れないと言ってよい。

 

 黄金色に輝く黄銅銭を見て、商人達からも感嘆の声が聞こえてくる。

 

「信長様は朝廷や幕府と交渉して銭の製造の許可を今後貰う予定だ。それまでは信長様の領内で流通するのが基本となるが……価値は商人達が作ると思っている。尾張の外での交換比率については商売連中に任せることにする」

 

「「「おお!」」」

 

 尾張国内は交換比率が決まっているが、尾張領外での交換については商人に一任すると説明した。

 

 大内領内の博多は勿論、銭の流通停止で堺などの貿易都市についても困っているだろうから、そこに黄銅銭を流し込み、使用の実績を積んでしまえば、許可が出ようが出まいが、流通してしまえばこっちのもの。

 

 商人達はそのことにいち早く理解すると、直ぐに部下を走らせて鐚銭や私鋳銭を持ってくるように指示を出した。

 

「この場でも天文通宝は使えると思っても」

 

「ああ、今回の競売から使うことができる」

 

「でしたら鐚銭や私鋳銭を渡しますので、それを天文通宝の価格で商品を受け取ることもできますよね?」

 

「勿論」

 

「「「おお!」」」

 

 鐚銭や私鋳銭は細かい取引では使われるが、大々的な取引で使うと、商人達の信用に関わるので、使われていなかったが、今回の競売では両方使うことができると言われて、商人達は喜んだ。

 

 そして大量に集まる鐚銭や私鋳銭の山。

 

 信長様の家臣がそれを記録し、一旦証文を発給し、競売後に残りの黄銅銭へと交換する作業が始まった。

 

「うちは商品は今回買わないから天文通宝の交換だけを行なってくれ」

 

 そんなことを言う商人も居て、そんな商人は天文通宝を堺に持ち込んで、黄金の銭だと言い包めて、良貨2枚と天文通宝1枚の交換を行ない、更にその良貨を各地の鐚銭や私鋳銭を10枚で1枚と交換するというトレードを仕掛けて、悪銭を交換してくれるところがほぼ無いので、その商人は莫大な富を築くことになる。

 

 尾張の商人で何名か銭の交換業務で成り金が登場したので、俺はその人達にそっと近づいて、更にその銭を増やせる方法があると説明していく。

 

 山口から集まった職人達に投資をすれば後々莫大な富になりますと説明し、実際に形になり始めたガラス細工の職人の様子を見せる。

 

 作られる色とりどりのガラスの器に投資をすれば今は国外でしか作られてない一升瓶(蜂蜜酒用に競売で販売しているやつ)を国内でも作れるようになりますよと吹き込んで、投資を煽る。

 

 お陰で山口の職人達に織田家だけでなく商人達もパトロンとなり、継続的に投資してくれる人を集めた。

 

 山口の場合は職人達への投資は大内義隆個人で行うのが基本だったが、そんな金は織田家には無いので、金を持っている商人達を抱き込んで、金を出させれば……。

 

「信長様も皆様方の献金にお喜びになられるでしょう」

 

「木下殿は商人の扱い方が上手な様で……是非とも投資しましょ」

 

「ありがとうございます」

 

 というわけで、成り金とか豪商を職人達のパトロンにしたことで、織田家単独では足りなかった予算を捻出。

 

 更には商人達は期限を決めたりするので、職人達も成果を出そうと期限を気にしながら仕事をするので、メリハリが出る。

 

 それに今求められていることは山口で行われていたことの再現なので、その水準まで戻す作業なので、目に見えて成果が出ているように見える。

 

 そしたら新規技術を開発する資金が貯まり、そこに俺がこんな技術があるんだけどと関連技術の書籍(戦国時代の文字に翻訳済み)を持っていくと、大抵その技術を作り出すようになっていった。

 

 一番進歩したのはガラス関連で、最初はビーズの様な小物を作り出していたが、吹きガラスの作り方を教え、失敗しても続けるように金と材料を提供し続けると、秋頃には形になり始め、冬前には不格好ながらガラスの器が作り出せるようになっていた。

 

 色付けや形については数をこなすことが必要だが、吹きガラスは今までのガラス作りの数倍の量の製品を作り出すことができる画期的な技術であり、量産体制が整うと、次々に商人達に販売されていったのである。

 

「江戸切子ってガラスの作り方があるんだけど……」

 

「こんな壺作ってみない?」

 

 面白いように色々開発してくれるので、俺も色々な技術を吹き込むと、職人達はどんどん成長していき、2年もすると、俺のチートであるネット販売で1個2000円以上する商品を作れるようになるのだった。

 

 

 

 

 

「いやぁ……山口から来た職人達は素晴らしいわね……生糸を作る養蚕のやり方を詳しく知っていて、私の領地でやっている養蚕の効率が数倍に跳ね上がったわ」

 

「それは良かった」

 

 森可成殿の領地では硝石生産の為に養蚕を行っていたが、正直品質は悪かったが、山口から来た職人に改善点を指摘してもらって、一気に品質が向上。

 

 それに俺が昔の養蚕の道具で使われていたとされる物を職人達に改善点を聞きながら熊五郎と一緒に作ったところ、それも蚕の生存性や良い糸を作ってくれるのに関与。

 

 更に現代で品種改良された蚕がネット通販で探したら卵が売っていたので購入し、職人達に預けて任せたところ、品質が劇的に改善。

 

 大陸で作られている生糸以上の物が出来たと大喜びだった。

 

 蚕の繭から糸を紡ぐ為の道具も水力式の紡績機を原理が似た物をネット通販で購入し、それを藤原兄弟の力で戦国時代の技術で複製に成功。

 

 繭をお湯で柔らかくして糸を紡ぐ装置に取り付けると、機械が回転して糸を自動で巻き取ってくれる。

 

 今まで生糸を1本作る時間で10本同時に作れるようになり、養蚕の個体数が増えれば増えるほど生糸が作れるようになったのである。

 

 それを織物職人達が染色し、それを織っていくことで綺麗な着物に。

 

 出来上がった着物を1反ほどネット販売してみると、20万の値段が付いた。

 

 それが量産体制に入ったのである。

 

 信長様も綺麗な着物が着れると上機嫌であり、家臣達も信長様の号令で職人が集まってきて、更に銭を生み出す環境が整ってきたとわかる人(林殿)とかは信長様の先見性に驚いていた。

 

 なお、織田家が勝手に銭を作り始めたってことを聞いた平手の婆さんは、そんなことを朝廷や幕府の許可なくやるなんてと激怒したが、信長様は銭が回らなくれば国が回らないのがなんで分からないんだよと逆に叱りつけ、平手の婆さんは信長様に諫言するために自刃してしまう。

 

「馬鹿なんじゃないか? 平手は?」

 

 あまりの行動に信長様は呆れ返ったが、平手の娘達は母親を信長様に殺されたも同然だと信行様の元に集まり企みを開始するのであった。

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