戦国爆乳秀吉〜主人公は秀吉を天下人に育てたい〜 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
流民問題……戦国時代で多くの戦国大名を悩ませてきた問題である。
戦乱が続く世の中なので、住処を失った人や孤児が少しでも生活しやすい場所を求めて移住してくるのである。
信長様も流民問題には頭を悩ませていた。
「尾張や三河の大半を領有したことで、各地から人が集まってくる。力ある者は兵として雇っているが、それにしたって限度があるからなぁ。英聖、何か流民を捌けるいい方法ない?」
「そうですねぇ」
ここで各戦国大名がどのように流民の対応をしていたか話していくと、武田信玄はとにかく鉱山労働者として鉱山に送り込んだ。
この時代の鉱山は事故率も高い為、人手が常に足りてないし、武田領は田畑に出来る領地が限られていたので新しく農村を作らせるわけにもいかない。
なので鉱山労働をさせていた。
新しく村を作らせるやり方をしていたのは北条で、税率を下げたり、色々優遇政策を行うことと、関東平野の広大な土地があったので、土地が余りまくっていて、流民に村を作らせることが多かった。
今川はこれを少しバージョンアップさせて闇市を開かせ、それを後から今川の管理下の健全な市にすることで、領内を活性化させていたのと、村落を作り出すことで、支配力を強化し、大兵力を動員出来る仕組みを整えていた。
あとは今は大混乱している山口の大内氏は日ノ本で一番栄えている場所だったこともあり、流民も多かったが、その者を職人へと育成することで日ノ本最大の職人集団を形成。
戦国大名ではないが、石山本願寺が一番理想的かもしれず、寺領を耕させながら、商才がある人物は商家の丁稚として働かせたり、力が強い者は僧兵の鍛錬を受けさせたりと、弱者救済を掲げていたのでそこら辺も整っていた。
一番駄目なのが大友……海外貿易に目が眩んで、人身売買で流民を海外に売却している。
東北は逃げ出す場所なので除外とする。
「大友という家はろくでもないね」
「それを踏まえて、織田家が参考にするべきは石山本願寺の方法かと」
「うん、三河は荒れ果てていて、農村を新しく作る場所は十分にあるし、力の強い者は銭で兵として雇い、手先の器用な者は職人に弟子入りさせる。商才のある者は商人の丁稚に……」
「理想はそうだろうけど、それをどうやって才覚を確認するのだ?」
「職業訓練学校を作りましょう」
「職業訓練学校?」
流民にとりあえずの衣食住を与え、各自のできることを確認し、それぞれの職業にあった訓練を受ける。
訓練を受けていれば、農家をやるのでも木下式農法を直ぐに実戦してくれるだろうし、商人や職人だったら簡単な算術を、兵なら刀や槍の振り方や集団行動の訓練を。
「結構な人員と金が必要にならないかな?」
「ええ、しかし、簡単にでも教えておくことで、振り分けも楽になりますし、衣食住を織田家が提供することで、流民達は織田家に感謝をします。そうなれば領民になった時に裏切りにくくなるかと」
「ふむ……英聖、雛形を作ることはできるか?」
「はい、とりあえず那古野城城下に訓練学校を作ってみようと思います」
「うむ」
というわけで織田家の流民対策は基本は三河の荒れた土地に住んでもらい、芋や木綿を育てる。
あとは兵として雇入れ、那古野城城下まで流れてきた人は職業訓練学校にぶち込んで、職人や商人の育成を行うのだった。
俺が職業訓練学校の創設に向けて動く間に、信長様は今の那古野城だと尾張全体を統治するのは不向きだとして、今誰も入ってない清洲城への転居を計画する様になったが、清洲の土地は周囲を流れる川のせいで大雨が降ると、直ぐに増水して城を含めて水浸しになる欠点があった。
「秀吉」
「は!」
「人を動かす手腕を見込んで、清洲周辺の治水を行うように」
「はは!」
秀吉がこの工事責任者に抜擢。
信長様も俺と一緒に関わっていた秀吉の非凡な才を見抜いて更に上の地位に耐えられるか、将としての才能があるのか見極めるために治水工事を任せたのである。
秀吉は早速俺の預かっていた家臣達に声をかけて、工事の班長や小部隊の責任者を抜擢。
俺の育てている家臣達は即座に陣地を構築できるように土木知識も叩き込んでいたので丁度良いのである。
あとは収穫期が終わって農閑期になっていたので、銭を支払うからと農民達や流民を集めて、人員を5000人程集め、商人達には屋台を工事現場近くで開いてもらい、食事と娯楽を提供。
更にスコップと一輪車を俺に頼んで数を用意し、殆どの人員に配った後に25人ずつの班に分けて、班ごとに競わせ、報酬に差をつけることでやる気を出させた。
そもそも清洲城のど真ん中を五条川が通っているのが問題なため、川の流れを変えるところから秀吉は始め、五条川上流と五条川下流を比較的まっすぐに整えるように工事を開始。
清洲城の中を通っていた川の場所を移動させると、増水時に清洲城下に流れ込まないように、遊水地を作ったり、田んぼの灌漑設備を補強し、大雨の時に田んぼに雨水を流すことで、川の増水を防ぐ田んぼダムと呼ばれる手法を取った。
あとは堤防を土塁で高く作ったり、清洲城下に川の水が流れないように、わざと増水時に流れやすい場所を作って、清洲とは反対側の場所を決壊させて、水が流れ込まないようにするなどの新たらしい治水工事を次々に行っていった。
俺が教えたのもあるが、俺が翻訳した治水工事の書物や過去の事例から秀吉が考え出した手法を使い、年を跨いで半年近く工事を行なったが、おかげで台風が3連発とかの長期間の大雨でも降らない限り清洲城下は水浸しになることはなくなった。
川の流れを整えたことで水運も整備されて、物流も強化。
清洲城そのものも改築を行なって防御力と生活の利便性を強化。(水汲み井戸に手押しポンプを取り付ける等)
秀吉は大規模工事をやりきって、信長様から感謝状を受け取ると同時に、将として使えると判断されて、俺と同じ侍大将に昇格。
俺とは別に250人の兵士の部下を付けられて、教育をする様にと信長様から言われるのだった。
「やりきったぁ……」
「お疲れ、秀吉」
「ありがとう英聖」
試作品として家具の工房で作られたクッションに秀吉はでろーんと体を預ける。
大きな胸が強調されて、揉み込みたい気持ちをちょっと我慢して、俺は生姜湯に蜂蜜を少し入れた、疲れを癒してくれる飲み物を作ると、秀吉に渡して、横に座った。
「生姜湯かぁ! ありがとう英聖」
「どういたしまして」
冬の寒さも温かい生姜湯を飲むことで体を温めてくれる。
「ふう、一息つけた……しかし、いきなり5000人の指揮をやらせられるなんて……信長様も思い切ったことやるよ」
「それだけ秀吉に期待していたんじゃない? これで俺と同じ侍大将じゃん」
「出世は嬉しいけど、能力が見合っているか分からないよぉ……あ、英聖、前野長康含めた何名か貸して。新しく部隊を作らなくちゃいけなくなったから」
「了解、前野達には言っておくよ。ついでに服部も送ろうか?」
「お願い……あと今日は一緒にイチャイチャしよ」
「しょうがないな〜秀吉は」
その日の夜は秀吉とイチャイチャしまくるのであった。