チートワイ、原作を守る   作:kinokop

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無職です

何度かいても文章は難しい。

感想と評価、とても励みになっています。
感想にもちょこちょこと返信していきます。




縁はわりとつながってる。

 

相も変わらず、客は来ない。

だが、俺の店に劇的な変化が現れた

 

それは常連客ができたことだ。

芦花ちゃんである。

 

 

週に1回くらいではあるが

固定客ができたのはありがたい。

 

 

だから本当にありがとう

芦花ちゃん。

 

 

アイスコーヒーを飲んで

課題をこなす芦花ちゃんに

お礼を伝える。

 

 

むせないでよ。

 

いや、日ごろの感謝を伝えたくてね。

なんやかんや来てくれるし。

 

今日は夏期講習の帰り?

いつもありがとうねぇ。

 

こちらこそ、ありがとうございます?

なんかしたっけ?

 

あ、いや言いにくいことなら

言わなくていいよ。

ただの喫茶店のマスターだからね。

俺は。

 

え、マスターだよ?

バイトじゃないよ?

 

出てるでしょ。

渋さが。

 

出てない?

マジで?

おっかしいなぁ。

 

あ、話してくれんの?

無理してない?

いいなら、いいけどさ。

 

 

 

 

 

 

…つき纏い、ストーカーかぁ。

ちゃんと、両親に相談してるの?

警察には?

 

してないか…。

でも、盗撮までされてるんだもんなぁ。

大丈夫?

 

いや、そりゃ人間不信にもなるよ。

弱いとか強いとか関係ないって。

 

最近は大丈夫?

大丈夫なんだ。

よかった。

 

え?

嬉しいこと言ってくれるじゃん。

えぇ、そんなこと言われてもなぁ。

 

ケーキしか出ないよぉ。

お食べ。

コーヒーもおかわりあげちゃう!

 

それと今までよく頑張ったね。

だから今度からは俺も頼ってよ。

 

 

頭を撫でるふりをする。

 

 

親や警察に言いにくい時は

ここにおいで。

基本は開けてるし

開いてない時も二階にいるから。

 

ん?この手?

いや、撫でたらあれじゃん?

捕まるじゃん?

 

それにせっかく綺麗な髪なのに

崩したら申し訳ないじゃん。

 

え?これ触る感じ?

いいの?

捕まんない?

 

じゃあ触るよ?

訴えないでね?

 

んー、さらさらだ。

やっぱ気遣ってるんだろうなぁ。

俺もなんかしようかなぁ。

 

あ、ごめん。

触りすぎちゃったね。

訴えないでください。

 

ん?電話番号?

いいよ、いいよ。

いつでもかけな。

 

なにかあったら

呼んでね。

なんとかしてみるから。

 

お、今何ができるんだって

顔したでしょ?

意外となんでもできるよー。

 

ここだけの話

僕はね、魔法使いなのさ!

 

…その目と苦笑い、やめて?

中学生の呆れた目と苦笑いの

コンボは25歳にはつらいよ。

 

いや、25歳だよ。

見えない?

18歳くらいに見えてた?

 

ち、違うよ?

25歳だよ。

何言ってんだか。

 

 

ほら、もう今日は店じまいだよ。

帰った帰った。

あ、余りのケーキあるけど

持って帰る?

 

あいよ。

 

 

 

 

 

ちょこちょこ

電話来るようになった。

 

 

 

 

 

 

◇

 

 

 

芦花ちゃんすっご。

 

自分じゃわからんけど

やっぱ不老不死だから

若いままなんかね。

 

 

ツクヨミ内を歩きながら

先日の芦花ちゃんのことを考える。

 

 

てか、渋くないかぁ。

マスター道はまだ

長いってことか…。

 

 

やっぱ髭生やすしかないかぁ。

え?だめ?

なんだよダメって…。

 

あ、ヤチヨさんか。

俺髭似合わないかな?

…ダメかぁ。

 

ん?いやだって

呼び捨てはダメでしょ。

まだ仲良くなってないし…。

 

だから、ヤチヨさんで。

いや、だから…。

無理だって…。

 

………。

 

ヤチヨって呼びます。

だからその目やめて。

なんか怖いって。

 

で、今日は何の用何すか?

呼ばれたから来ましたけど。

 

ツクヨミの案内?

いいんですか?

あざーす!

 

 

え、やっぱヤチヨって

俺のこと好きなんじゃね?

だって、普通ここまでしないっしょ?

 

最初に会ったヤチヨも

実はAIじゃないんじゃないか?

 

はぁ~、結婚しよ。

 

 

あ、もう一人来るんすね?

誰ですか?

 

 

 

 

ってマーリンかよ!

初めて会った!

イケメンだ畜生!

 

 

 

 

 

 

 

これ絶対当て馬役だ!

見せつけデートのだしにされた!

 

 

 

 

 

 

 

 

◇

 

 

ごめん、マーリンいいやつだった。

美少年だった。

 

今度、お店に来てくれるそう。

やったぜ。

 

 

あと、ヤチヨと約束した。

お店で待ってるよ的なやつ。

 

 

 

まぁ、なんとかなるっしょ。

 

 

■

 

最近、あの視線を感じない。

いや、本当に見られていたのか

自意識過剰だったのかは

分からないが

 

とにかく最近は以前のように

過ごせるようになった。

 

それはやっぱり

このお店のおかげなのかもしれない。

 

数学の課題から

逃げるようにそんなことを

考えていた。

 

「だから、本当にありがとう芦花ちゃん」

「んッ!?な、何がですか…?」

 

も、もしかして声に出てた…?

 

「いや、日ごろの感謝を伝えたくてね」

「あぁ、なんだ…」

「…?なんやかんや来てくれるしね」

 

確かに、最近よく来ている気がする。

というか、少し前から週1くらいで来ている。

 

実際、ここのコーヒーや軽食は美味しい。

それに何故か人がいないので

落ち着きたいときや

課題をするときに重宝するのだ。

 

そしてなにより

 

 

「今日は夏期講習の帰り?いつもありがとうねぇ」

 

この店員さんの雰囲気のせいもあるだろう。

 

気の置けない相手というほどではないが、

適当に話しても許してくれるような

この緩い感じが、とても落ち着くのだ。

 

「こちらこそ、ありがとうございます…」

「俺、なんかしたっけ?」

 

店員さんが首を傾げる。

 

「えっと…」

「あ、いや…言いにくいことならいいよ」

 

少し言い淀んでしまう。

 

「ただの喫茶店のマスターだからね。俺は」

「え?バイトじゃなかったんですか?」

 

本気で驚いてしまう。

 

「え、マスターだよ?バイトじゃないよ?」

「見なよ、出てるでしょ?渋さってやつが」

「いや、出てないですよ」

 

マスターが肩を落として落ち込む。

その様子がなんだかおかしくて

笑ってしまう。

 

「出てない?マジで?」

「はい、全然出てないです」

「おっかしいなぁ……」

 

この人は自分のことをどう見えてるんだろう。

でもこの人のこういうところが

すごく落ち着く。

 

「ふふ、ねぇ。マスターさん」

「ん?なに?」

「よかったら聞いてもらえますか?」

 

少し勇気を出してみたくなった。

この人なら大丈夫だと思えた。

 

「え?いいの?無理してない?」

「大丈夫です。聞いてください」

「いいなら、いいけどさ…」

 

 

私はSNSのことを

伏せながら

少しずつ話した。

 

 

「つき纏い、ストーカーかぁ……」

「…はい」

「警察や親御さんに相談した?」

 

「いえ…」

「そっか」

「怖くて、相談できなくて…」

「大丈夫?芦花ちゃん」

「今は大丈夫です」

 

少し話すと

言いたかったことが

どんどん溢れてくる。

 

「でも、少し前までは人間不信気味でした」

 

重くならないように

 

「ずっと誰かに見られてる気がして……」

 

この人の負担にあまりならないように

 

「何をしてても落ち着かなくて」

 

そう思ってたのに

 

「私、こういうのに弱いみたいで……」

 

少し話を聞いてもらうつもり

 

「あはは………」

 

だけだったのに……

 

 

 

「無理に笑わなくてもいいよ」

「盗撮までされたんでしょ?」

「そりゃ人間不信にもなるよ」

「芦花ちゃんが強いとか弱いとか関係ないって」

 

この人の前で

なぜかうまく自分を作れない。

 

 

「最近は大丈夫?」

「…大丈夫です」

「よかった…」

 

本気で心配してくれるのが

何故かわかる。

 

「最近、大丈夫になったんです」

「お?なんかあったの?」

 

だからこの人にお礼が言いたい。

 

「落ち着ける喫茶店を見つけたんです」

「え?」

 

少しずつ言葉にする。

 

「お客さんはいないけど」

「美味しいコーヒーとご飯があって」

「適当だけど優しいマスターがいる」

「暖かいお店を見つけたんです」

 

「だから、最近は普通に過ごせてます」

「そっか…嬉しいねえ」

 

マスターは目を細めて

少し笑った。

 

「そんなこと言う子にはケーキあげちゃう!」

「お食べ」

「コーヒーもお代わりあげるから!」

 

そしてまたいつもの調子に戻った。

 

「あ、ありがとうございます」

 

「それとさ、今までよく頑張りました」

 

手が頭のすぐ上まできて

撫でるふりをされた。

 

「あ…」

「だから今度は俺を頼ってよ」

「親に言いにくいことがあるときはここにおいで」

「基本は開けてるし、開いてない時も二階にいるからさ」

 

頭のすぐ上に何かがある感覚がした。

直に撫でられるよりなんだか恥ずかしい。

 

「あ、ありがとうございます」

「いいよー」

「でも、何ですか?この手は」

「いや、本当に撫でるのはさぁ…あれじゃん?」

 

むぅ、それはそうだけど

このままの方が恥ずかしい気がした。

 

「なんですか、その変な配慮は」

「綺麗な髪だし、崩したら申し訳ないしさぁ」

「そ、そうですか」

 

もう少しだけ勇気を出してみる。

 

「でも、少しだけならいいですよ…?」

「え…?」

 

頭を少しだけ傾けてみた。

 

「しないんですか…?」

「じゃあ、触るけど…訴えないでね…?」

「訴えないですって…」

 

この人は私のことをなんだと思ってるんだ?

 

「失礼しまーす」

「ど、どうぞ…」

 

大きくて、かくばった手が

私の頭にそっと置かれた。

 

ゆっくりと髪の毛の上を

マスターの手が流れていく。

 

「あ…」

 

もっと、ドキドキすると思ってた。

でも、なんだか違う。

 

不思議と、落ち着いた。

暖かかった。

 

…少し恥ずかしい。

 

「あの…」

「あ、ごめん。触りすぎちゃった。訴えないでください、お願いします」

 

暖かさが離れた。

 

「う、訴えませんから!」

「本当に?」

「本当に、です!」

「よかったぁ」

 

マスターさんが本気で

安堵していた。

なんか、失礼だ。

 

「あ、じゃあ代わりのお願い聞いてもらっていいですか?」

「なになに?残念ながらお金は無いから渡せないよ?」

「…そんなこといわないですよ」

「冗談だよ。で、なに?」

 

できるだけ、落ち着いた口調で

お願いする。

 

「電話番号、教えてくれません?」

「いいよ」

「え、いいんですか!?」

 

思わず前傾姿勢になる。

 

「いいよ、いいよ。話聞くって言ったしね」

「…ありがとうございます」

「いつでもかけな~」

 

見せられた電話番号を

スマホに登録する。

 

マスターさんの連絡先が

自分のスマホの中にあった。

 

少し、不思議だ。

 

「何かあったら、連絡しなね」

「大抵のことは何とかしてあげるよ」

 

何とか?

 

「あ、何ができるんだこの人って顔したでしょ?」

「し、してないです…」

「わかりやす…まぁ、任せてよ」

 

「ここだけの話、俺魔法使いなんだよね!」

「は、はは。そうなんですね…」

 

うわっ……

 

「その呆れた目と苦笑い、やめて?」

「いや、だって…」

「25歳にはそのコンボつらいよ」

 

ん!?

 

「え、今25歳って言いました?」

「そうだね、何歳くらいに見えてた?」

「18歳、とか?」

 

マスターが冷や汗をかき始めた。

 

「い、いや?25歳だよ。そんなまさか、18歳なんて…」

 

マスターが一層、慌て始めた。

 

「お兄さん、本当は「あー、ごめん。今日はもう店仕舞いだ」えー」

「ほら、帰った帰った」

「…はーい」

 

今度機会があったら、もう一回聞いてみよう。

 

「あ、そうだ。余りのケーキあるけど、いる?」

「欲しいです」

「あいよ」

 

 

 

 

 

 

チーズケーキをもらった。

美味しかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■

 

彼と約束した日が来た。

彼は全然ツクヨミに来ないから

取り付けるのに苦労した。

 

彼の店周辺の監視カメラから

生活リズムを割り出し

ログインしやすい時間を推測し

 

登録されている

メールアドレスから

彼を誘う文章を送った。

 

勿論誘う文章も

たくさんの分身と考えた。

 

その結果、ようやく

彼と遊ぶ約束を取り付けられたのだ。

 

ヤチヨちゃんのだ~い勝利!

 

 

まだかな~

まだかな~

 

待ち合わせ場所で彼を待つ。

 

なんだかデートみたいだなぁ。

まぁ?彼が私のこと大好きなのは

間違いないからデートと言っても

過言じゃないのかもしれないけど!

 

 

あ、彼だ!

おーい、こっちこっち!

 

むー、全然気づいてくれない。

近づいちゃお。

 

 

「おーい、こっちだ「やっぱ、髭生やすしかないかぁ」ん?」

 

まったく何を言ってるんだか。

彼は相変わらず自分のことが

よくわかってないみたい。

 

「ダメだよ」

「なんだよダメって…あ、ヤチヨさん」

 

君はその怪しい裏切者っぽい

近所のお兄さんみたいな感じがいいのに。

お髭生やしちゃったら、ただの怪しい

お兄さんの出来上がりだよ。

 

いや、私はそんな彼も好きだけどさ。

ワイルドさが増した彼に強めに

迫られるのもやぶさかでもないけど

 

ん?いや、むしろありじゃないか?

ふむ、これは試してみる価値がありそうですなぁ。

 

って、今なんて言った?

 

 

ヤチヨさん?

彼が私をさん呼び?

 

 

あ?

 

「なんで、さん呼びなのかな?」

「だって、まだ知り合ったばっかだしさ」

 

 

「だからヤチヨさんで」

「だめ」

「いや…」

「ダメったらダメ」

「無理だ「無理じゃない」…」

 

「…分かったから、その目やめて」

「ほんとかにゃ~?」

「ヤチヨ」

 

名前を呼ばれる。

それだけで暖かくなる。

 

「んんん~、よろしい!」

「で、今日は何の用すか?」

 

「今日はねぇ…君にツクヨミを案内してあげようと思ってさ」

「いいんすか?」

「もっちろん!」

「あざーす!」

 

そうして彼の隣を歩く。

 

えへへ、喜んでくれてよかったぁ。

こんなに喜んでもらえるとは

ヤチヨのこと好きすぎでしょ!

もー、困っちゃうなぁ。

あ、そうそう。

 

 

「そういえばもう一人合流するんだけど、いいかな?」

「いいっすよ?誰ですか?」

「多分、もうそろそろ…」

 

後ろから、足音が聞こえる。

 

「すいません、遅れましたぁ」

「あ、来たみたい」

「へぇ、誰なんで…」

 

「は、初めましてマーリンです!」

「…あ、どうも」

 

彼がその場でうずくまった。

どうしたんだろ?

 

 

「え、もしかしてご迷惑でし、たか…?」

「あぁ、違う違う!少し、驚いただけだから!」

「そ、そうでしたか」

 

まぁ、さすがの彼でも先輩だって

気付かないよね。

 

あのころと違って

かなりの美少女になってるからね。

黒髪、低身長…完全にロリっ子だもんねぇ。

 

「自己紹介もここまでにして、ツクヨミを楽しみつくそ~!」

「うーす」

「はい!」

 

 

 

 

それから三人で遊んだ。

 

おにごっこやかくれんぼ

ただ歩いて、景色を見て、適当な会話をした。

 

マーリンも彼といつのまにか仲良くなってた。

彼が話して、マーリンが相槌を打って、私が笑う。

懐かしかった。

 

「ちょっと、きゅーけい」

「確かに、少し疲れたな」

「そうですね」

 

 

草原ワールドに移動して

みんなで横になる。

 

あの頃みたいだ。

 

 

 

起き上がって、二人を見る。

ふたりとも、楽しそうにお話しちゃってまぁ。

 

 

…………。

 

 

やっぱ、いいなぁ。

好きだな、こういう時間。

 

 

あ、私抜きで話してる。

まったく、のけ者はダメってあれだけ言ったのに…。

 

「なんのおはなしかにゃ~?」

「それがさ、今度マーリンが俺の店来てくれるんだって」

「あ…」

「えぇ、いいなぁ」

「ヤチヨも来る?」

 

彼が聞いてくる。

マーリンが申し訳なさそうな顔でこちらを見る。

 

そんな顔しないでよ。

大丈夫。

本当は私も行きたいけど…。

 

「ごめんね~。やっちょは電子の歌姫だから遊びには行けないのです。しくしく」

「ほへぇ、そういう設定?」

「設定ではなく、真実なのです」

「そういうもんか」

 

ごめんね~と謝りながら

もし行けたらと妄想する。

 

店内には私とマーリン

彩葉と芦花と真実

 

もしかしたらブラックオニキスもいるかも。

 

私たちしかいない店内で

彼が作ってくれた

デザートやご飯を食べながら

みんなで一緒にいる。

 

彼はそれを眺めながら

適当な返事をして

みんなに責められて、

文句言うけど

 

最後は絶対みんな笑ってる。

 

 

…いいなぁ。

 

 

 

「じゃあ、長生きしなきゃなぁ」

 

私の隣で寝ている彼が言った。

 

「え?」

「いや、だって未来ならヤチヨもこっちに来れるかもしれないだろ?」

 

彼は何でもない風に言った。

 

「そんなこと、あるのかな?」

「ないことは無いんじゃない?未来だし」

 

あぁ、彼はいつもそう。

 

「じゃあ10年後でも100年後でも」

 

こっちが欲しい言葉を

 

「8000年後でも…無理、だったら…?」

 

「また、待つかなぁ。俺の店に来てくれるまで」

「一万年でも十万年でも」

 

無遠慮に投げてくる。

 

「約束、してくれる?」

「任せてよ。これでも約束はあんまり破らないんだ」

「あんまりかぁ」

 

 

ほんと、私の気持ち少しは分かってるのかな?

この人は。

 

 

「何事も絶対ってないからね」

「それはそう。じゃあ、破ったときの罰決めない?」

「えぇ…いいけどさ。なにがいい?」

 

こんな約束しちゃったら

もうきっと我慢できないよ?

 

 

「全部。全部頂戴」

「全部?」

「そ、君の全部ちょうだい?」

 

君のこと諦められなくなっちゃう。

君のこともっと欲しくなっちゃう。

 

「まぁ、いいか。多分、大丈夫だし」

「約束ね?」

 

だから

 

「え、うん」

「絶対、だからね」

 

 

 

約束、破らないでね?

 

 

 





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