「はじめの一歩」に女の私が転生する需要はあるの?一応、需要はあるらしい   作:SUN'S

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遅くなりました


私の6回戦らしい

平成▽年5月2日

 

計量の日、ようやく会えた

 

アンジェリーナ・アンテロープに会えた

 

167cmと聞いていたけど、170cmはあるように見えるし。ピンク色?パープル色?みたいな髪の毛と、目付きの悪さがものすごく気になった。

 

 

【挿絵表示】

 

 

「Hello, killer whale.」と言われたので「Shut up, you pink-haired pervert.」と言っておいた

 

前世で聞いたことある

 

ピンク色の髪の毛はエッチな人だと

 

「I’m going to thoroughly thrash this little runt.」と口汚く言われたので「That lanky oaf thinks he can actually beat me? Ho ho ho!」と言い返してあげた

 

付き添いのクレアが「Stop it, it's embarrassing. We both look ridiculous.」と言うので、私は止めて記者さん達と話すアンジェリーナ選手を見た

 

強いのは間違いないんだよね

 

PS

 

アンテロープは鹿なのでジビエだ

 

ジビエ、美味しいかな

 

平成▽年5月3日

 

後楽園ホール

 

花咲渚対アンジェリーナ・アンテロープ

 

ウェルター級での試合だ 

 

青コーナーを登って八木さんに「打ち下ろし系やストレート系のパンチに警戒して、ガードを固めて接近するんだよ」と言われ、私は頷く

 

赤コーナーを登ってきたアンジェリーナ選手の身体はスマート且つ引き締まった身体だ。くびれと腹筋がキレイで、ちょっとムカつく

 

私は増量して締めたのに、すごくムカつく

 

リングの中央に近付いて、レフェリーの話を聞いていたら頭にグローブを嵌めた右手が乗り、わざとらしく私を煽っているアンジェリーナ選手を見上げる

 

大きいから煽ってる?

 

ニュートラルコーナーに戻り、

 

マウスピースを受け取って、噛む

 

1R

 

ゴングが鳴る

 

グローブを突き出すアンジェリーナ選手に左手を差し出した瞬間、引き戻して右ストレートを顔面に受け、大きく後ろにのけ反った

 

なるほど、なるほど

 

「(そういうことなら受けて立つ!)」

 

ブーイングが飛ぶ後楽園ホールでアンジェリーナ選手はニヤニヤと笑っている。憂さ晴らしや妬み嫉みを感じる目付き

 

そんなに私が芦田選手に勝ったのが

 

芦田選手に勝ったことなムカつくのか

 

彼女の打ってきたワンツーをパーリングで受け

 

普通に歩いて近付き、チョッピングライトをダッキングで避け、がら空きの右脇腹に左フックを打って、返す刀で右フックを打って、私を押し退けようとするアンジェリーナ選手のストマックにワンツーをめり込ませる

 

体格差って小さい方も有利よね

 

リバー、リバー、リバー、リバー、リバー、リバー、リバー、と左ボディーブローを打って打って打ちまくってアンジェリーナ選手をロープに追い込む

 

「くぎっ」と呻く声が聴こえ、メキィッ!とリバーブローを打ったこぶしにアンジェリーナ選手の肋骨をへし折った感覚が伝わる

 

負けじと放たれた右のアッパーカットをバックステップで避け、ワンツーを連続して打つ。腰を曲げ、身体の面を隠すアンジェリーナ選手の左こぶしが私の横顔を打った

 

そのままロープ際に身体を入れ換えられ、ワンツーが顔面に突き刺さり、続けざまに左ジャブが顔の前で止まり、彼女の振るった右のショートアッパーが私の身体を持ち上げるようにアゴを突き上げ

 

キャンバスを踏み締め、二度目のショートアッパーを押さえて、お返しにストマックに右ストレートをめり込ませ、ミシミシィ…!と骨の軋む音が聴こえ

 

アンジェリーナ選手の腰が曲がったところにダッキングからの突き上げ型の左フックを

 

グランパス・キャノンを叩きつける

 

「(ボディーじゃなくて顔に打っちゃった)」

 

キャンバスに沈んだまま動かないアンジェリーナ選手は慌てて身体を起こし、レフェリーに掴まりながら立ち上がる

 

ゴングが鳴って1Rが終わる

 

インターバル

 

「流石は重量級じゃわい。貴様の強打を何十と受けてまだ闘志は衰えておらん」と言う鴨川会長の言葉にうなずき、ちょっと攻め方を変えるかと考える

 

八木さんに「次はサウスポーで行きます」と伝えて、血のにじんだ水をバケツに吐いて、ゆっくりと深呼吸してマウスピースを噛む

 

セコンドアウトのアナウンス

 

立ち上がって拳を合わせる

 

2R

 

ゴングが鳴る

 

左ジャブを打つアンジェリーナ選手の懐にジャンプするように飛び込み、鷹村さん考案の身体を叩きつけるように振り絞った右のオーバーハンド・ブローを、アンジェリーナ選手の顔面にめり込ませる

 

ロープへと吹き飛び、跳ねて反ってきたアンジェリーナ選手に向かって突き上げ型の右フック、グランパス・キャノンを鳩尾にめり込ませ、倒れる前に右フックを打ち込んで殴り倒す

 

ダウンを奪う

 

ニュートラルコーナーに戻り、グローブを握ったまま顔を振って私を睨むアンジェリーナ選手はファイティングポーズを取り、ボックスの掛け声が響く

 

左ジャブの連打を丁寧にパーリングし、アッパーみたいに右ジャブを打ってアゴを突き上げ、下を向こうとするたび、ジャブを打って打って打つ

 

怒ってチョッピングライトを打つアンジェリーナ選手のレンジの外側に飛び退き、左こぶしを内側にねじり込み、私を見据える彼女の左側胸部を打って、シフトチェンジして右ストレートを叩き込んだ

 

ハートブレイクショットって難しいわね 

 

テン・カウント

 

私の勝ちだぜ、へけっ

 

PS

 

勝利者インタビューで「あの体格差でよく負けませんね」と言われて、「普段から鷹村さんのヘビー級パンチをミットで受けているので」と答えておいた

 

アンジェリーナ選手に近付いて、「リベホイミ」と「ホイミ」をかける

 

平成▽年5月7日

 

自分に「リベホイミ」をかけて、回復し終わった身体でストレッチとヨガを含めたトレーニングを繰り返したりと、緩やかに身体を動かす

 

お祝いに来てくれた久美ちゃんにお礼を言っていたら、了くんに「いつまで幕之内君の家に居候するつもりだ」と若干怒り気味に言われた

 

おばさんも「確かに、そうよね」とうなずき

 

私は独り暮らしになった

 

普通のアパートだけど、我が城よ!

 

PS

 

ウェルター級、フェザー級、フライ級

 

階級を変えて何でも挑戦状を受けていたから、芦田選手に「私と試合する前に壊れるわよ?」と電話を受けてしまった

 

国際電話だ

 

平成▽年5月10日

 

鴨川ジムでA級ライセンスを貰った

 

私が休んでいる間に亜依子とクレアも試合している。木村さんの再起戦も決まり、

 

また、騒がしくなる

 

鷹村さんは最後の追い込み合宿だ

 

PS

 

椎名に会いに行ったら、母性ムンムンだった

 

あれが前世で聞いたことある

 

オギャバブランドなのか

 

 

 

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