「はじめの一歩」に女の私が転生する需要はあるの?一応、需要はあるらしい 作:SUN'S
平成□年10月3日
山田君のデビュー戦だ
ジュニアウェルター級
山田直道対梅津厚
鷹村さん達が後ろの髪の毛を短く切った山田君は深呼吸を繰り返し、リングの中央に立って待つ梅津選手に近づき、レフェリーの言葉を聞く
ニュートラルコーナーに移動し、ゆっくりとオーソドックスに構える。ズッシリと腰を沈めたまま、動かなくなる。緊張しているのかな
1R
ゴングが鳴る
梅津選手はリングの真ん中を突き抜け、まだコーナーを出る前の山田君に迫る。左フックの豪打を受けたグローブは変形し、山田君はビビってパンチを打つ
右ストレート
真っ直ぐ一直線に振り抜く幕之内君のストレートにそっくりな右こぶしが両腕でガードを固めた梅津選手をリングの中央に殴り返した
「山田君!前に出るんだ!行けぇ!!」と幕之内君が叫ぶ。山田君はウィービングで的を絞らせないようにしながら、幕之内君や篠田さんに学んだ事を一つずつ使う
梅津選手の鋭い左ジャブを額に掠めたままダッキングで回避し、幕之内君直伝の肝臓打ちが相手の右脇腹にめり込み、身体を真横に吹き飛ばす
顔を苦痛に歪める梅津選手は負けじと右フックを打ち、返す刀で左フックに続ける
左右の連打を丁寧にブロックして、間合いに踏み込んだところに木村さんに習った左フックを梅津選手に叩き込み、鷹村さんを見て学んだ豪快な右ストレートが梅津選手の顔面を貫く
背中から倒れ込むようにダウンした梅津選手を見ながら、山田君はニュートラルコーナーに移動し、篠田さんを見て、頷いている。
4カウント、梅津選手が立つ
ゴングが鳴る
インターバル
深呼吸を繰り返し、篠田さんの言葉を聞いている
大丈夫、勝てるぜ。山田君
セコンドアウトのアナウンス
2R
ゴングが鳴る
負けるものかと突っ込んできた梅津選手に山田君も身体をぶつけるように近づき、クロスレンジで殴り合いが始まる。ずっと幕之内君を追いかけてきたんだ
こんなところで負けないさ、大丈夫
梅津選手の右フックをダッキングで回避し、下を向く梅津選手の顔を突き上げる理想的な幕之内君の使うようにキレイなアッパーカットが決まり、
ガクンと腰が沈みきる前に私の教えた鳩尾打ちがトドメのごとく梅津選手の鳩尾にめり込み、梅津選手は膝から崩れ落ちる
カウントが始まる
立つが、すぐに倒れる
テン・カウント
山田君のデビュー戦は白星だったぜ
PS
打たれて腫れた顔を手当てしながら「リベホイミ」と「ホイミ」をかけてあげ、明後日ぐらいに病院で診察は受けるように伝える
平成□年10月5日
鷹村さんのタイトルマッチは余裕だった
相手のストレートに左フックを重ねる
宮田君の様なカウンターとは違うけど、あの爆弾みたいなパンチの破壊力が2倍になって当たればどんな選手だって気絶する
青木さんも苦労しているぜ
PS
椎名が鷹村さんの家族に会ったそうだ
お兄さん、いたんだね
「不出来な弟だが、よろしく頼む」と言われたらしく、つまりは親公認になったというわけだ。めでたく思いながら、もう一人の友達もデビュー戦が決まった
私と椎名に続けよ、へけっ
平成□年10月8日
青木さんがA級トーナメントで勝った
優勝したんだ
鷹村さんも「まあ、小物にしては頑張ったじゃねえか」とハイタッチを交わしていた。木村さんと間柴さんの試合ももうすぐだ
青木さんが「負けるなよ。もし、オレがチャンピオンになったら敬語使えよ」と煽るような激励を告げ、「てめえにゃ負けねえよ!」とケンカになった
PS
トミ子先輩のおかげだとキスしてた
こっちまで恥ずかしくなるよ、ほんとに
平成□年10月12日
幕之内君の挑戦が1月に
鷹村さんの五度目の防衛戦は2月に
そして、11月に友達の試合がある
PS
応援しているよ
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