「はじめの一歩」に女の私が転生する需要はあるの?一応、需要はあるらしい   作:SUN'S

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木村さんと間柴さんらしい

平成□年11月17日

 

木村達也対間柴了

 

ジュニアライト級。A級ボクサー賞金トーナメント決勝戦、ここで勝てば木村さんはチャンピオンに挑戦する権利を得る

 

レフェリーの言葉を聞き、お互いのニュートラルコーナーに移動し、ゴングが鳴るのを待つ。亜依子は「達也は絶対に勝つ!」と拳を握りしめる

 

私達もこの日のために手伝ったんだ

 

必ず、勝つさ

 

1R

 

ゴングが鳴る

 

アップライトに構えた木村さんは軽やかなステップを踏み、フットワークを駆使して、レンジの外を一周するように、間柴選手の周りを移動していく

 

ゆっくりとデトロイトスタイルに構え、左手を揺らし始める間柴選手のフリッカージャブはしなり、レンジの外に構えていた木村さんのアームブロックに突き刺さり、フットワークの動きを止めさせる

 

すかさず、しなる左のフリッカーが猛打のごとく振るわれ、木村さんの身体を切り裂き、ダメージを蓄積させ、木村さん。ロープ際に張り付けにする

 

近づかれ、打ち下ろしの右が木村さんの顔に突き刺さり、キャンバスに叩き落とした。ダウンを奪われ、カウントが始まる

 

8カウント、木村さんはロープに身体を預け、無理やり立ち上がり、ファイティングポーズを取り、レフェリーがボックスと叫ぶ

 

フリッカージャブの連打を受け、ロープに埋まる背中、必死にガードを固めていたそのとき

 

パン、と木村さんがフリッカーを弾く

 

ジムに行けば絶対に見れる、動きだ

 

「おい。あれって」と鷹村さんも気づき、幕之内君も山田君も頷いている。篠田さんのミットの受け方だ、的確に青木さんの変則パンチを受ける技術をパーリングに変えて、弾き、捌き、始める

 

被弾しながらもパーリングを続け、踏み込めるレンジへとダッシュし、フリッカージャブを掻い潜るようにダッキングし、左ボディーブローを決め、間柴選手のボディーに木村さんは攻撃を集中させる

 

ボディーフック、ボディーストレート

 

コンパクトな姿勢で打つ、打つ、打つ

 

堪らず、バックステップしてレンジを作った間柴選手の打ち下ろしの右が今度は木村さんを吹き飛ばし、鼻血を吹き出し、膝を折る程の痛打を与える

 

「座るな!踏ん張れ、木村ァ!!」と、セコンドについた青木さんが必死に叫び、幕之内君と山田君と私と椎名と亜依子も必死に叫ぶ

 

「貴様、俺様が教えただろうがァッ!!」

 

鷹村さんの声が響き、木村さんにフリッカージャブを放ち続ける間柴選手の顔付きが曇る。あの一撃でダウンを奪うつもりだったんだ

 

ゴングが鳴り、レフェリーが止める

 

インターバル

 

篠田さんの言葉を聞いているのか

 

木村さんは呼吸を整えながら、うがいをして、汗を拭いてもらっている

 

セコンドアウトのアナウンス

 

2R

 

ゴングが鳴る

 

いきなりフリッカージャブを打つ間柴選手の懐に飛び込み、ボディーブローを打ち返す。幕之内君や山田君の様な実直に進み続ける

 

間柴選手はチョッピングライトを打つために、間合いを広げようとしたとき、左の鳩尾打ちが深々と間柴選手のボディーに突き刺さり、左のリバーブローが脇腹にめり込み、ガードを腹部に集めた

 

龍魚が跳ねる

 

右のオーバーハンド・ブローが真下を向く間柴選手の顔面にめり込み、リングのキャンバスへと間柴選手を殴り倒した

 

ドラゴンフィッシュ・ブロー、炸裂!

 

今のパンチは間柴選手には見えていなかった。完全な死角からのパンチを受け、ダウンした事実に足を震わせ、血濡れのマウスピースを嵌め直し、立ち上がる

 

が、地面に尻もちをつく

 

8カウント、ギリギリで立った

 

木村さんは攻め出すもゴングが鳴る

 

インターバル

 

木村さんは手応えに拳を握る

 

セコンドアウトのアナウンス

 

3R

 

木村さんが攻める

 

フリッカージャブで引き剥がそうとする間柴選手に被弾しながらも突き進み、右のボディーブローをめり込ませ、がら空きの左ガードを攻め立てる

 

ロープに背中をめり込ませながらガードを続ける間柴選手のボディーを必要以上に殴り、ガードを固めさせる。二発目の龍が牙を剥き、間柴選手の顔を捉えた

 

3ラウンド開幕にダウンを奪い、木村さんが二階の観客席、亜依子の事を見つめて、うなずいた

 

8カウント、立ち上がる

 

攻めれば勝てる

 

足の震える間柴選手に詰め寄り、ラッシュを畳み掛ける。逸る気持ちを冷静に抑え、的確にコンビネーションを積み重ね、リバーブローを打ち、返す刀で右のフックが間柴選手の顔を打つ

 

腰が沈み、倒れる

 

そう私達が確信した瞬間、鷹村さんが「そこで止まるんじゃねえ!確実に落とせ!!」と怒鳴り、木村さんにその声が届いたのか

 

間柴選手の右のロングアッパーが木村さんの頬を削り、血しぶきを撒きながら、木村さんは自分の身体を押し付けるような左フックが間柴選手の顔面にめり込み、ダウンを奪い取った

 

カウントが始まる

 

今の一撃、鷹村さんのおかげだ

 

テン・カウント

 

ゴングが鳴る

 

木村さんが、A級トーナメントを勝ち抜いた。篠田さんが飛び出し、呆然とする木村さんに抱きつき、何かを言っている

 

間柴さんもおつかれさま…

 

PS

 

祝勝会は後日

 

久美ちゃんもこの試合を見ていたんだよな

 

「リベホイミ」と「ホイミ」はかけた

 

間柴さんは「笑いたきゃ笑え」と言ってきたけど、「お疲れさま。格好良かったぜ」と言い返しながら「リベホイミ」と「ホイミ」をかけた

 

必ず、再起してね

 

平成□年11月20日

 

練習生志望の子が沢山来ていた

 

女の子もチラホラといる

 

破竹の勢いだからね、くるよね

 

八木さんも篠田さんに混ざり、忙しなく入会届と入会金を受け取るも三人だけじゃ、回らず八木さんと篠田さんに「インテ」をかけた

 

他人にも使えるのか

 

PS

 

山田君にも後輩が出来るといいね

 

みんな、本気だ。がんばれるさ

 

平成□年11月23日

 

久美ちゃんに呼ばれて、家に行ったらまだ怪我も治っていないのにロードワークに行こうとする間柴さんを掴み、医学に関わるものとして止める

 

「リベホイミ」の効果は消えている

 

こうも深くダメージを残しているなんて、木村さんのドラゴンフィッシュ・ブローの破壊力に感心しながらも懸念してしまう

 

「なんで、あんなのに負けた。鴨川ジムの奴らはあんなのばっかりなのか」と私の手当てを受ける間柴さんの言葉に「木村さんの場合は、年齢もあるし、なにより負けちゃいけない理由もあった」と返し、ガーゼを貼る

 

「はい。おしまい、安静にね?」と言って、帰ろうとしたら腕を掴まれた。「あいつの負けられねえ理由は、なんだ」と聞かれた

 

「大好きな女の子のため、あとプライドだよ」

 

PS

 

久美ちゃんに「私、諦めませんから」とフィッシング雑誌を差し出された

 

広まりが早いわね?!

 

平成□年11月25日

 

12月下旬、私の試合が入った

 

相手はアメリカ人

 

芦田選手に勝った私を倒し、箔をつけたいそうだ

 

「また絞らねばならんぞ!貴様、試合が終わる度にリバウンドしおってからに!」と鴨川会長に言われ、しょんぼりとしながら、私は写真をみる

 

「名前はクレア・ラインズ。兄はミドル級世界ランカー、二人揃って付いた通称は『ホーネット』。スズメバチの異名を持つ選手だよ」と八木さんが話す

 

ホーネット。

 

鴨川会長が「そして、チャンピオンカーニバル後。鷹村、貴様の試合相手が、その兄のミカエル・ラインズJr.じゃ。心してかかれ!」と告げた

 

アメリカ、キレイな腹筋だな

 

「なんかムカつく」

 

「俺様の前に転けるなよ!」

 

激励してよ

 

PS

 

幕之内君のタイトルマッチは2月

 

青木さんのタイトルマッチは3月

 

木村さんは4月に決まった

 

勝てば、ベルトは三つだ

 

 




ヒロインズ


【挿絵表示】


左から、亜依子、渚、椎名、です

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