「はじめの一歩」に女の私が転生する需要はあるの?一応、需要はあるらしい 作:SUN'S
一歩と渚が来て、2年ほど経った。
俺様も日本ミドル級チャンピオンのベルトを返上し、俺様の事を名指しで指名してきたWBC・WBAの世界ランカーどもを一人ずつぶん殴り、ランキングを奪う。
そのつもりなんだが。
「何故、貴様が来る!」
「OH!!オコラナイデ!ボクとマモルはトモダーチ!」
ミカエル・ラインズJr.。
俺様と5月下旬に試合する予定の男はあろうことか俺様の暮らす部屋に上がり込み、同じようにトレーニングを繰り返している。
下宿先はヴォルグや速水のいた音羽ボクシングジムだが、毎日のようにランニングのついでに立ち寄り、俺様と似たような動きをする。
全く以て気に食わん。
が、女の趣味は気が合う。
「ボクのAngelのトノガリでーす」
「とのがり?殿のことか」
「YEEEES!!!!!」
ブンブンと俺様の手を握って暴れまわって帰っていったミカエル・ラインズJr.の後ろ姿を見つめ、あんなので本当に俺様と試合が出来るのか?
「守さん、もう大丈夫?」
「椎名、悪いな。トイレに押し込んでよ」
「いや、それは構わないんだけど。やっぱり胸の大きい人の方が好みなの?」
「バカ野郎、確かに胸は大事だがな。一番重要なのは俺様に着いてこれるかだ!!」
俺様の言葉に頬を染まる椎名。
さて、夜も更けてきた。
ここはひとつ、体重を落とすか。
「……えと、これ入って良いんですかね?」
「ど、どうだろう。トミ子」
「渚ちゃんが聞いてみたら?」
「私ですか?鷹村さん、椎名いますかー」
ドンドンとドアを叩く音が聞こえ、磨りガラスを開けて玄関のドアを押し退けた瞬間、青木だけが居なくなっていた。
「青木だけ逃げたのか!?」
「死んだか見てきます」
「まさるぅ!?」
渚は離れていき、木村と一歩とゲロ道、亜依子だけが残っていた。「なんのようだ?」と仕方なく部屋に入れ、椎名も部屋を片付け始めていた。
「えっと、ジュニアライト級チャンピオンの試合のビデオを見せてもらいたくて」
「木村のタイトルマッチだったか。しかし、チャンピオンになったら間柴ともやるんだろうな。いったい、どんな処刑方法が待っているのか」
「シャレになってませんよ」
「もう、達也は勝ったじゃないの。私の隼も使えるんだし、大丈夫よ!」
小物達の傷の舐めまわし合いだな。
しかし、一歩は小癪にも俺様と同じく無敗のチャンピオンになりやがった。渚は小癪にも世界チャンピオンをエキシビションとはいえ倒している。
「あ、そういえば鷹村さんに伝言です」
「誰からだ?」
「会長が5月と4月の試合に向けて、合宿をするって話していましたよ。ほら、青木さんも」
「鷹村さん、勝ってくれよ。勝てば世界チャンピオンまで直ぐだぜ」
……フン、何を言うかと思えば。
「当たり前だ。俺様は宇宙最強だ!!」
王者の生き様を見せてやる!!
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