「はじめの一歩」に女の私が転生する需要はあるの?一応、需要はあるらしい 作:SUN'S
平成☆年7月12日
後楽園ホール
東谷椎名対辰野夕子
女子ミニフライ級
椎名の相手の辰野夕子選手の戦績は1戦1勝0KO
初試合は判定勝ちだったらしい
パンチ力の無いアウトボクサーで、インファイターの椎名には分の悪い相手かも知れないけど。鷹村さんは「俺様の用意した秘策もある!」と言った
青コーナーを登り、椎名が両手のグローブを合わせ、ゆっくりと深呼吸している。鷹村さんの隣に立つため、無敗チャンピオンを目指す椎名を応援する
赤コーナーを登ってきた辰野選手はミニフライ級にしては大きく私と同じぐらいに感じた
レフェリーの説明を聞き、ニュートラルコーナーに戻ってマウスピースを噛み、構える
1R
ゴングが鳴る
椎名と辰野選手は左手のグローブを合わせ、挨拶を済ませるとお互いに構える。オーソドックスな右利きの構えを取り、左ジャブの銃撃戦が始まる
ショベルフック
リノ・インパクトを打つために必要な間合いを潰すため、椎名は左ジャブを引き戻すと同時に右ストレートを辰野選手の顔面に叩き込み、のけ反る彼女の懐にステップインし、斜め下から顔を強烈なパンチで打ち上げた
ガクンと腰の沈んだ辰野選手に椎名の右フックが決まり、ダウンを奪い取った。椎名はリングサイドの席に座る鷹村さんにうなずき、鷹村さんも腕を組んだまま、サムズアップを向けた
9カウント
辰野選手がレフェリーを掴みながら立ち上がり、軽く足を動かしてフットワークを確認する。レフェリーのボックスの掛け声と辰野選手が身体を左右に動かすようにステップを刻み、椎名に迫る
「ピボットターンか!?」と青木さんがビックリしながらも「回転するみたいに身体の向きを切り替えて、サイドステップする技術だ。俺の変則ウィービングもアレに近い」と解説してくれた
左ジャブを打って椎名のパンチを避ける辰野選手。アウトボクサーとして間違いなくセオリーに従って戦っているんだろうけど
レフェリーが割り込み、ゴングが鳴る
インターバル
八木さんが椎名に話しかけ、椎名もうなずく
「ピボットターンはステップの上手さでしかない」と木村さんの言葉を聞きながら、椎名を見ると何だか不機嫌に見えた
セコンドアウトのアナウンス
マウスピースを噛み、椎名が立つ
2R
ゴングが鳴る
灰色の髪が揺れ、一直線に対角線のコーナーに立っていた辰野選手に突撃し、渾身のダッシュ右ストレートが決まり、辰野選手はキャンバスに崩れ落ちた
レフェリーが手を振る
試合が終わった
PS
「椎名、たぶん、キレたわね」という亜依子の言葉に同意しながら「点数で勝とうとしたのがムカついたのかしら」と私も言葉を付け加える
本人に聞いたら「灰色な髪とかダサすぎ」と計量のときに言われていたらした
平成☆年7月14日
椎名の祝勝会は亜依子の祝勝会と合わせてすることになり、私も8月に試合があるので、そのときに祝勝会をしようという話になった
鷹村さんに「間柴と付き合い始めたそうだな」と言われ、「はい。初めてのカレシです」と言えば「なるほど、なら大人のエチケットもまだ知らないわけだな」と言葉が続いてきた
大人のエチケット
エスコートのことだったのだろうか
PS
椎名に言ったら鷹村さんがビンタされていた
どうやらエッチな事だったらしい
平成☆年7月15日
後楽園ホール
曽根亜依子対板島香苗
ライトフライ級
板島香苗選手はボクサーファイター
板島選手は今回がデビュー戦だと木村さんに聞いている。亜依子は頑張ると言っていたけど、強引に攻めるタイプじゃない
青コーナーを登り、亜依子が出る
赤コーナーを登り、板島選手が出る
お互いに一礼して
レフェリーの話もしっかりと聞いていた二人はニュートラルコーナーに戻って、マウスピースを噛み、ゆっくりと振り返った
1R
ゴングが鳴る
挨拶にグローブを合わせる
ガードを固めて突撃に向かう板島選手に亜依子は左ジャブと左フックの混成パンチ「隼」を打ち、板島選手のガードの隙間を縫うように顔面を打つ
負けじと板島選手もワンツーを打って打って打ちまくるも亜依子には届かず、亜依子の左フックでマウスピースが弾け、がら空きの顔面に打ち下ろしの右が決まった
板島選手はダウンし、レフェリーが近づき、手を振って試合を止めた
「俺の彼女が強すぎて笑えねえ」と木村さんは呟きながら「家でも勝てなくなりそう」と続けた
PS
打ち下ろしの右は隼の急速落下攻撃らしい
技名は、まだ未定
平成☆年7月16日
女子組は勝利した
防衛戦組も頑張れと応援しながら、減量を続ける鷹村さんに続いて、私も減量しているけど
ヘビー級からミドル級まで体重を落とす鷹村さんに比べると、やっぱり減量苦は少ないのかな
PS
イヴァンナ・カローヴァ選手の試合を観た
兎に角、前進してラッシュするタイプだ