「ふわぁ〜……学校オワタ……」
そんな言葉を放つ、特に特徴も何もないなんだか悲しい存在である小学生、坂巻
「おう!竜也待ったか?」
「やっと来たか。天然ジゴロ、もとい織斑一夏」
「天然ジゴロってなんだよ……」
そう、彼は自らの幼なじみの一人である少年、織斑一夏を待っていたのだ。
織斑一夏は剣道を習っており、ちょうど剣道の鍛錬が終わり、ついさっき外に出たばかりだ。
彼から鍛錬のせいか、汗臭い匂いがプンプンしていた。そんな匂いが不快に感じたのか思わず、こう言った。
「お前汗くせーよ近づくなこの野郎」
「おうそうか、ならばもっと近づくぞ?」
「ヘルプ!ヘルプ!助けてちーちゃん!」
「お前は束さんか!?」
束さんって誰やねん。変人科学者かよ。
そう思ってた竜也なのだが、この思考をその変人科学者本人にだだ漏れだったのを気付いてはいなかった。そもそも実際に存在するとは思っていなかったらしい。
「はぁ……それはともかく、帰りどうする?やっぱりコンビニ行くか?やっぱりおにぎり買うか?」
「……お金はお願いします」
「オッケー」
こういう感じで長いとも、短いとも取れる会話をした時なのだが、何か忘れているような気がする。
そう言えば、2人じゃなくて、3人で帰っていた気がする。うーん、そう言えば掃除用具に似た名前だったはず……やっぱり忘れてたじゃん。
「モッピー知ってるよ。わたしの事を忘れていた事を」
「変に声を真似ようとしてするな、斬るぞ馬鹿者」
「ひえっ!?」
彼の眉間にモッピーもとい、篠ノ乃箒に自らの竹刀で当てていた。紛れもなく死ぬ一歩手前である。
もう少し頭を前に動かしてたら死んでいたと思う、刺されていいのは刺される覚悟のある奴か織斑一夏だと思う。
「まあ、落ち着けよ箒。竜也は悪気は無かったんだぞ?まあ、ふざけすぎるのもいい大概だけどな?」
「むぅ……それはそうだが……」
「そういうこった。モッピーのからかいが楽しいだけではないしな?」
「……例えば何なのだ?」
「……」
とりあえず目を背けた。
てか、からかい甲斐があるだけだしな。本当モッピーは一夏が好きだよな?
「き、貴様ァァァ!!!!」
よっしゃ、逃げるか!
その時だった。
突然、大空にミサイルらしきものが日本に向かって飛んでいた。
『ファッ!?』
『アイエエエ!?ミサイル!?ミサイルナンデ!?』
『くっ!機関め!我を殺す為に最終兵器を持ち出したか!?』
『くっ!殺せ!!』
あたり一面がカオスになった。いやどういうことだってばよ。やばい、伝染しそうだ……。
「一夏、こうなっているんだがどうする?」
「なんでお前は普通にいられるのか!?」
「そうだよ、箒の言う通りだ」
「ほら、アレらを見てみなよ?」
一夏が竜也に対して突っ込みを入れたので、竜也はカオスになっている方に指を指した。それで一夏は察したらしい。流石主人公、恋愛に対しては鈍感なのにそれ以外は敏感なのである。ま、敏感(笑)になる可能性もあるのだが。
「じゃあどうするか?近くにあるシェルターがあるところなんて隣の天宮市以外無いぞ?」
「ああもうどうすればいいんだよ!?」
むしろこんな急展開が起こること時点でおかしいと突っ込むべきなのだが、それは小学生なので仕方ないと考えておこう。
「ああもう!!」
「落ち着けよ竜也……ってミサイルが!?」
そんなこんなで茶番を行っていたが、ミサイルの一つが竜也達の方に向かっていた。
ああ、もう死ぬな。と早くも竜也は死を覚悟をして目を瞑ったが、いつまでも意識があるのに疑問に思って、目を開ける。ちなみに一夏は失禁して気絶している。ざまあみろ。
「大丈夫か?少年少女達よ」
"疑問の答え"は目の前にあった。
黒き翼の生えた銀色の長髪を持つ青年がミサイルを謎の力で受け止めていたのだからーーー
◇ ◇ ◇
【某国NEWS速報】
本日未明、世界中が身元不明のハッキングを受け、世界中から日本にかけて、核ミサイルが発射されました。
我々、学園都市はすぐに対処出来ましたが、日本が核ミサイルを受け止められずに国家滅亡の危機に瀕している時に、純白のパワードスーツを着た
結果、日本に向けられた核ミサイルは全て無力化しました。
パワードスーツは我々の技術力を劣ってはいましたが、外の世界よりも数十年は先に進んでいる技術なので我々は驚いており、もう一人の天使も我々の技術力を持ってしても解析不能との検査結果があり、我々の頭を悩ましています。
たった今新たなニュースが入ってきました。統括理事会の決定で、この事件を【白騎士・堕天使事件】と呼ぶことが決定されましたーーー。
◇ ◇ ◇
それが、その結末であった。
どんでもない急展開で、とんでもない物語が始まってしまう。
そう思った坂巻竜也が、色々と勘違いを加速させながら、この笑える物語を作ってゆくのだから。
▲▽▲▽WARNING▲▽▲▽
データの改ざん有。至急、改竄原因を調査して下さい。
人類種に対する反逆者の発生の危険性があります。研究チームは直ちに対策をお願いします。
破損データも発見されました。これにより、被験体の頭脳に書き込まれたカバーストーリーのデータの不具合が発生しております。こちらは様子を見て判断し、すぐに対処出来るように準備をお願いします。
全ては"主なる神"の意思であるのだから。