はい。ずっと弾幕ゲームしてましたすみません。
やっぱり1話投稿する前にあらかじめ数話くらい書き留めるのが普通なんでしょうね。
「さてと、この辺でいいかしらね」
血を吸った後、気絶した二人の足を持ち、適当に離れた場所まで飛んできた。
その辺に二人を放り投げ、私は適当な岩場に腰掛ける。
放り投げられた衝撃で、二人の男は目を覚まし、何が起きたのか、ここがどこなのかと痛む頭を押さえながら辺りを見渡す。
「で、聞きたいのだけれど、ここはどこ?オセオンって言ってたけど、具体的にはどのような場所なのかしら?それと、近くに大きな都市があるなら、その方角を教えなさい」
「……ヒャハハ…拘束もしないなんて…お前、我々を舐めてるな?」
「…舐める?おかしなことを言うのねあなた」
起き上がった二人は、先ほど何をされたのかも分からぬまま、目の前の少女に気絶させられたため、臨戦態勢の構えを取るも、すぐさま攻撃に移ろうとはしない。
「私にとって無害な者に対して、なぜわざわざそのような処置をとらなきゃならないのかしら?」
言外に、お前達は敵にすらなりえないと、呆けた顔で告げる。
当の本人は煽った自覚などないのだが、それを聞いた二人の男、サーペンターズは憤る。
もとより、彼らは俗にいう快楽殺人犯。
自分たちの快と不快のみが生きる指針であり、レミリアの話を聞くなどというたちではない。
戦闘においては少しは知恵が回るのだろうが、こういった場面ではただの阿呆になりさがる。
結果、即座に二人は目の前の子供を殺そうと飛びかかろうとした。
しかし、それは叶わない。
「はぁ…せっかくあなたたちの運命を先延ばしにしてあげようと慈悲を与えてあげたのに、それを無碍にするなんてね…」
瞬間、片方は突如現れた赤色の鎖に手足を縛り上げられ、片方はレミリアの長く伸びた右手の爪により、下顎から口内へと突き刺され悶えることとなる。
「キサマッ!!」
「あッ……かひゅー…ぉあッ…」
「よくよく考えれば、別に二人も生かしておく必要ってないのよね…どのみち殺しても問題ない人間でしょう?」
言うや、突き刺している右手をグリグリと捻り、痛みを刺激させる。
叫び声もろくに出すことができず、ただただ悶絶し、ジタバタと暴れることしか出来ずにいる男を横目に、レミリアは拘束されているもう一人の男の方に話しかける。
「別にあなたたちが生きようが死のうがどうでもいいのだけど、先ほどの質問に大人しく答える気があるのならこいつは殺さないであげるわ」
「ッ!わ、分かった!言うから!弟を殺すな!」
「最初からそうすればいいものを…」
拘束されている男、兄のエナは、流石に勝機がないと感じ、ようやく下手に出る。
ヴィランとは言え、たった一人だけの双子の弟が死ぬことは無視できない。
普通なら、こんな子供が人を殺すなんてハッタリだと、いざとなれば腰が引くに決まっていると考えるが、今まで何人も殺してきた者だからこそ分かる。
目の前の子供は本当に人を殺すと。
まるで、人を殺すという行為ついて何も感じていないのだと。
「ここはヨーロッパ大陸の端も端、あっちの方に真っ直ぐ進めば大きな都がある!ほら!答えたんだからさっさと弟を放せ!」
「…ククッ、礼を言うわ…それじゃあね」
そう言うと、突き刺していた手を引き抜き、男が指さしていた方向に向かって飛び出そうとして、止まって振り返る。
「…あぁ、そうそう、そいつを死なせたくないなら、さっさと医者にでも診せることね…運が良ければ助かるんじゃない?」
その言葉を最後に、都を目指して私は飛翔した。
それから何時間経っただろうか、休みもせずに飛び続けて、そういえばと、先ほどの二人の人間とのやりとりを振り返る。
「なーんで私、人を殺すことに躊躇いがなかったのかしら…それに…」
と言いつつ、手を何もない空間に向かって伸ばすと、謎の赤い鎖が飛び出す。
「で、これはいったいなんなわけ?」
あの時は当たり前のように能力を使用していたし、使えて当たり前のように感じていた。
が、そもそも私はあんな異能力を持っていなかったような気もする。
目が覚めてからというものの、どこか記憶にあるものと、この体で出来ることに相違があるように思う。
しかし、考えても答えは出ない。
「ま、なるようになるわよね〜…って、あら?あそこに見えるのって…」
自身の能力や記憶について、ふんわりと考えていたそんな時、遠くであるが、前方に都市らしきものが見えてきた。
「ククッ、幸先がいいわね。あとは空港にでも行って飛行機で…………あれ、私パスポートなんて持ってたかしら?…ていうかお金も持ってないわよね…いや待て待て…そもそも仮に日本に着けたとして…私の家ってどこだったかしら…」
段々とレミリアの目のハイライトが消えていく。
身分証なんてものはもちろん持っていないし、そもそも自分自身の事ですら、名前とちょっとの能力くらいしか分からない。
やっぱり、私は記憶喪失にでもなっているのだろうか?
「どうしましょう…ヨーロッパから日本に飛んで行けるかどうかも分からないし…そもそも私の記憶がごちゃごちゃ過ぎてヤバいわね…あとなんかめっちゃ焦げ臭い…」
クンクンと、焦げた臭いを嗅いでいると、なんだか肌が焼けるようにヒリヒリしている事にも気づいた。というより、これは実際に…
「―――焼けてるじゃないの!なんで!?」
ふと、空を見上げると、先ほどまで辺り一面の真っ暗な雲で覆われていた空が、いつの間にか太陽光が差し込み、青空が見えてきた。
「ちょっと!まさか雨だけじゃなく太陽もダメなの!?なんなのよこの体!!」
急いで身を隠せる場所を探すも、森はとっくに後方で、今は一面原っぱしかない。
もっとも、雨自体がダメというのは少し語弊があるのだが、そんなこと今の彼女には知る由もない。
「消し炭になる前にあそこまで飛ぶしかなさそうね…」
幸いにも、当たればすぐ焼滅するなんて事はないらしく、ジリジリと皮膚が焼け焦げていく程度。
翼も少し穴が空きはじめているが、気にしている場合ではないらしい。
「ったく!不便な体ねアチチチチッ!!」
ここまで来るのにも、結構なスピードを出して飛んできたのだが、今はその時の比ではないくらいに全速力。
段々と野原にも、人工的に出来た道のようなモノも見え始める。
あと少しの辛抱、そう思っていた時だった。
「キャーーーーーーーッ!!」
どこかから、微かに女性の叫び声が聞こえてきた。
声のする方に目をやると、小さくだが、車のようなモノに数人が群がっているのが見える。
「なんか、この世界治安悪すぎないかしら?まぁ、あんなの気にしてる暇ないわね…アッツ!」
兎にも角にも、今は太陽光を遮れる場所を探すのが先決であり、自分自身の一大事でもあるため、気にかけている余裕もない。
無視をして都市まで突っ切ろうとして、不意に空中で停止する。
「あるじゃない、安地が」
アンナとジュリオは、ピクニックのため、少し遠くの野原まで出かけていた。
ジュリオの個性『因子相殺』がアンナの個性『過剰変容』の暴走を抑えることが分かってから幾月か経ち、二人は段々と心を通わせ、こうして二人で出かけるようにもなってきていた。
アンナの個性『過剰変容』は、触れた相手に自身の個性因子を流し込み少しの間強化・変容させる常時発動型の個性である。
ただし、彼女の個性因子に適合する者のみが強化・変容し、適合者には触れた際に花が咲き、逆に適合者でなければ花は散り、激痛に悶えることとなる。
たまに、彼女自身も体内の個性因子が急激に増加し、その影響で発作が起こり、苦痛に襲われ、許容限界を超えると個性が暴走してしまう。
その個性のせいか、元々は活発な性格であったが、自身のせいで他者に迷惑をかけてしまうと考え、段々と物静かで暗い性格になっていってしまった。
そんな娘を心配してか、アンナの父親は孤児だったジュリオを執事として雇い、衣食住まで提供し、アンナの個性抑制に努めた。
その甲斐あってか、最近では段々と昔のように笑うようになってきたアンナ。
そんな、幸せな日々を歩みだしたシェルビーノファミリーだったが、外出する頻度も多くなったためか、アンナの個性について知る者も増え、その個性を利用しようとする者たちも出てきた。
そして、その悪意はなんの因果か運命か、正史では夜中に奇襲をかける予定だったが、ピクニック終わりの帰路でアンナを拉致することとなった。
「……アンナお嬢様、決して外に出てこないでくださいね」
「ジュリオ?いったいどうしたの?」
遮蔽物も何もない平原、そんな中、堂々とジュリオとアンナの帰路を阻むように三人の男が立ち並んでいる。
ただの一般人ではないと判断したジュリオは運転席から出て、腰の拳銃に手をかけ、アンナに中にいるように言う。
「おっと、妙なマネは寄せ。ボスからはそこのお嬢様以外の生死は問わなくていいと言われているからな…それに、キサマの事も調べはついている。何もできやしないだろう?」
銃口を向けようとしたジュリオに対し、ペストマスクのようなものを付けた男が待ったをかける。
実際問題、戦いにおいてジュリオの個性はなんの役にもたちはしないので、頼みの綱はこの拳銃のみ。
「だからと言って、素直に引くと思っているのですか?」
「引けば命までは取らないさ…戦わずに済むならそれに越したことはないだろう?」
「寝ぼけたことを仰るのですねッ!」
ドンッ!とペストマスクの男に向けて発砲する。
しかし、仲間の一人が透明の膜のようなものを展開して銃弾を防ぐ。
「チッ!」
「アホが…殺れ」
「了解」
バリアの男とは別の男が返事をすると、頭と両腕の形が変形していき、まるで銃身のようなものになり、ジュリオに向けて狙いを定める。
瞬間、銃弾の雨がジュリオを襲う。
ドドドドドドッ!と男の腕と頭から銃弾が乱射し、咄嗟に回避しようと、転がるように右横に飛び込んだジュリオだったが、左肩が少し掠ったようで、痛みで少し鈍る。
「チッ!」
「キャーーーッ!ジュリオ!?いったい何が!?」
いきなりの銃声にアンナは思わず叫び声をあげる。
この乗り物には、後部座席の窓に日除けと中を見られないようにするための黒色のカーテンが付けられており、アンナからは外で何が起こっているのかが確認出来にくくなっていた。
「ったく、次は外すなよ」
「分かってますよ」
休む暇を与えず、取り巻きの男がまた銃弾の雨を浴びせようとジュリオに狙いを定め、息の根を止めようとしたその時、突如飛来してきた謎の大きな赤玉に数百メートルほど弾き飛ばされる。
「ぐぁああああッ!」
「なんだ!?誰だお前は!」
ペストマスクの男が謎の弾が飛んできた方向を見ると、全身から煙が噴き出し、パチパチと焼けているような音がする少女が空中で静止していた。
「…そこの赤いの、ここは助けてあげるから後で私の言うことを聞きなさい。良いわね?」
「なにを……日本語?」
ペストマスクの言葉を無視し、現在進行系で焼けているレミリアは、血が流れる腕を抑えながら膝をつくジュリオへ勝手に告げる。
「ちッ、舐めやがって」
無視されたことに苛立ったペストマスクの男は、懐から拳銃を取り出し、レミリアへ躊躇いなく撃つ。
しかし、その小さな銃弾をレミリアは左手の親指と人差し指で軽くつまんで止めた。
「はぁ!?」
銃弾を軽く止められたことに驚き、そもそもの話、なぜこの少女は個性を扱えているのかに疑問を覚える。
このペストマスクの男の個性は、自身の周囲は個性使用可能のエリアで、一定の距離をおけば個性使用不可能という、個性消失系の能力なのだが、目の前の少女は明らかに個性使用不可能な距離にいる。
『いったいなぜ』、そんなことを考えていると、上空の少女が口を開いた。
「あのね、攻撃ってのはこうするのよ」
左手で摘んでいた銃弾をポイと放り投げ、反対側の右手が淡い赤色の光に包まれた少女に警戒し、すぐさま守備用の個性を持った仲間を前に出す。
「ッ!おい!バリアを!」
「了解!」
「忠告するけど、避けないと死ぬわよ?」
瞬間、レミリアの右手から無数の赤色の大玉のような光が二人へ集中し、透明なバリアと拮抗することもなく、二人は後方に吹き飛ばされた。
数メートル転がったあと、男達は気絶し、静かに横たわる。
あまりの一瞬の出来事で、ジュリオは頭で事の流れを処理出来ずにいたが、ふと我に返り、少女の方を見る。
「…あなたは何者なのですか?」
「私?…そうね、私が聞きたいわねぇ。とりあえず中入るわよ」
少女の方は、男達の事などもうどうでもいいのか、端から興味も持っていなかったのか、地に降りるやスタスタとジュリオ達の車の後部座席に座り込む。
「え?あ、あの?どちらさまで?」
「横、失礼するわよ?…あぁ〜皮膚が生き返る…」
アンナは急に発砲音が聞こえたかと思えば数分すると止み、いきなり後部座席のドアが開かれ、西洋の地で日本語を話す見知らぬ少女がドカドカと隣を陣取り、ゆったりしているのに困惑を隠せないでいる。
「ほら、そこの赤いの、さっさと車をだしなさいな…言ったでしょう?言うことを聞けって」
「え、は?」
未だ傷口から血が流れ出て、痛む腕を抑えるジュリオは、そういえばそんなことを言っていたなと思い出し、助けてもらったのは事実であるため、渋々運転席に腰掛け、エンジンをかけ直すのであった。
当のレミリアは、ようやくゆっくりできる場所を見つけることができたため、とてもニコニコと質感の良い後部座席でくつろいでいた。
また忘れた頃に投稿するでしょう(クソボケ)
この頻度だといつ頃うちのレミリアは原作キャラと話せるのかな?(クソボケ)