俺とジジイの提督生活(タイトル募集中) 作:Z/Xプレイヤー26
「大佐…?中将は一体どうしたの?ずっと溜め息ばかりで、こっちまで嫌になるわよ!!」
天津風が書類の確認をしながら俺に聞いてくる…大体は察しがついてはいるんだが、聞いたら巻き込まれるから聞かない事にしている…
「ちょっと!!大佐!?聞いてるの!?」
俺の沈黙を無視だと思ったのか、天津風が耳元で五月蝿い…
「とりあえず、今のジジイには関わるな、話しかけた時点で巻き込まれるぞ」
「う…それはイヤね…」
天津風もジジイの面倒臭さを知っているため、あっさりと引き下がった。
「ハァ…」チラッ
「中将…無性にムカつくのでやめて下さい」
ジジイがこっちをチラチラ見ながら溜め息を吐いてくる…ウザい…
「赤城…酷いのう…上司にムカつくとか…ハァ…」
「爆撃しますよ?」
ジジイに向けて弓を構える赤城…しかしジジイは心此処にあらず、って感じだ…
「うぅ…大佐…声をかけてあげたら?」
「断る」
天津風が提案してきたが、即座に断った。絶対に嫌だ…どうせ大本営に顔を出せって元帥殿からのお達しだろうしな。
「孫よ…」
…………遂に自ら声をかけて来やがったか、どうやっても巻き込むつもりだな。
「くたばれ、クソジジイ…」
「元帥から、大本営に顔を出せと言われたんじゃよ…」
無視しやがった…
「大佐…さっきのは酷いわよ…それに中将も…無視って…」
天津風がツッコムが知らん…
「でな?お前について来て欲しいんじゃが…」
「中将?また大佐にご迷惑をかけるつもりですか?」
赤城がジジイに怒るが、ジジイは聞いてやしねえ…
「頼む!!マジで頼む!!一人は嫌じゃ!!あの男はお前を気に入っておるから!!」
「初耳だぞ…俺が元帥殿に気に入られてるなんざ…」
ジジイを気に入ってるのは知ってたが…
「じゃから…良いじゃろ?」
「………何時行くんだよ…」
このまま粘っても無駄だろう、仕事の邪魔になりかねない…なら、さっさと折れる方がまだマシだな…
「3日後じゃよ」
「ハァ…大佐…申し訳ありません…中将のワガママに付き合って頂いて…」
「それは良いが…鎮守府は赤城、長門、霧島に任せて大丈夫か?」
こいつらに任せれば問題は無いだろうが、一応聞いておく。
「ええ、問題はありませんよ!!皆で力を合わせて頑張ります!!」
「そうそう!!大佐なんか居なくても大丈夫よ!」
赤城と、天津風が元気に返事をしてくれた、これなら問題は無いな。
「そうか、じゃあ暫く帰らなくても問題ないな?」
「え?…大佐…帰らないつもりなの…?」
「……いや、冗談だぞ?泣きそうになるなよ」
軽い冗談のつもりだったのだが、天津風は真に受けたらしい…半泣きになっている。
「なっ!!泣いてなんか無いわよ!!大佐のバカ!お詫びにアイス奢りなさい!!」
「あ、私も真に受けました、大佐、奢って下さい」
「仕方ねえな…奢ってやるよ…但し赤城、テメーは駄目だ」
明らかに便乗じゃねえか…
「あ、ワシも奢って」
「土に還れ、クソジジイ」
「大佐、奢って下さい」
まだ言うか…
「駄目だ」
「奢りますか?」
しつけえな!!
「駄目だ」
「奢りますか?」
必死だな!!
「駄目だ」
「奢りますか?」
「ただの無限ループじゃねえか!!分かったよ!!奢ってやるよ!!但し普通のサイズだぞ!!」
ドラ○エ並みのループじゃねえか…どんだけ食いたいんだよ…
「私にとっての普通のサイズは、少なくとも3リットルなのですが…」
「天津風…アイス奢る前に業務用スーパーに寄ってくぞ」
「異議無し」
まだ業務用の方が安上がりだからな…
「間宮アイスを所望します」
「赤城さん…大佐が白目よ?止めましょう?」
「冗談抜きに、腹を壊さねえか?」
普通のアイスですら、食べ過ぎると腹を壊すのに、3リットルとか最早致死量だろう…
「一航戦の実力をお見せします!!」
「分かった…天津風、赤城、行くぞ」
たまには、赤城も労ってやらないとな…ジジイが何もしない分、秘書艦の奴等は苦労してるしな…
「ワシも…」
「仕事しろ」
基本的に仕事が遅いんだよな…歳のせいか?
「今、失礼な事を考えんかったか?」
「いや?ただ、歳には勝てないのか…とか考えただけだ」
「大佐…充分失礼よ」
事実を述べただけだがな…無駄に隠したり、取り繕っても無駄だろうしな…
「気にしとらんよ、実際結構、歳だしのう…」
「中将って今幾つなの?」
「71じゃ」
天津風の質問に即答するジジイ、71か…随分歳を取ったな…
「なんだ、見た目はもっと若いと思ってたのに…意外ね!!」
「褒めても何も出んぞ?」
見るからに嬉しそうだな…
「天津風さん…早く行きましょう…」
赤城がそわそわしている…アイスは逃げんぞ。
「焦るな赤城、アイスは逃げんぞ…全く…仕方ねえ、天津風、さっさと行くぞ」
「ハイハイ…じゃあね中将」
「うむ、行ってこい!!」
ジジイが嬉しそうに送り出した…まさか…
「…天津風、わざとか?」
「若く見えたのは本心よ?ただ、言うタイミングを計っただけ♪」
「恐ろしいですね…」
兎に角、俺も大本営に行く準備をしないとな…その前に、とんでもないアイスを奢らないとな…
その後、大佐は『暫くアイスは見なくても良いな…』と語った。