毒蛇は10年後のドルフロ世界へ 作:チキンスネーク
エイハヴはグローザとネメシスと共に箱の奪還の為に戻るとヴァリャーグ数人がが箱の周りに集まっている。
どうやら乗せていた車が大破した事で箱を別の車へと乗せ変えるつもりの様だ。
「指揮官。箱はまだ奪われていないわ。敵目標に接近中。作戦開始」
グローザが作戦の開始を告げるとヴァリャーグとの戦闘に入った。
「おい、何だあれ?」
グローザ達の接近に気づいたヴァリャーグ達は驚いて動揺し始めた。
「マジか!人形達が戻って来たぞ!しかもあん時の角野郎もいやがる!」
「応援を呼べ!俺達じゃ相手にならねぇぞ!」
ヴァリャーグ達が騒いでいる内にグローザが先制攻撃を行う。
ヴァリャーグの一人がグローザによって倒されるとネメシスが狙撃でもう一人を倒す。
増援を呼ばれる前に仕留め終えた所でエイハヴが箱に近付くと状態を確認した。
「……破損しているな」
あれだけ激しい揺れや衝撃が祟ったのか少し壊れた様子のある箱にエイハヴはマズいなと考えていた時、ヴァリャーグが横からエイハヴを狙う。
「くたばれ角野郎!」
ヴァリャーグがエイハヴを撃とうとするがそれよりも速くエイハヴが動き、素早く接近してヴァリャーグの持つ銃を反らして銃口を外すとそのままヴァリャーグを掴んで勢いよく地面に叩きつけ、更にやって来たヴァリャーグをAM D114で撃って無力化させた。
「エイハヴ。大丈夫?」
「問題ない。それよりも箱を頼む。流石にこの大きさの物を運ぶのは無理があるからな」
エイハヴはそう言ってグローザに箱を頼むとグローザは頷き箱を抱えて軍用車へと戻った。
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イエローエリアの開けた谷。
エイハヴ達はヴァリャーグから箱を奪還し、逃走していた。
イエローエリア特有の気象であるコーラップスストームの影響で視界の悪い中、軍用車が大きく揺れ、窓から身を乗り出していたグローザが放り出されそうになりつつも何とか体勢を保って走らせていた。
背後には箱を奪還されて怒り狂ったヴァリャーグの車両が銃撃しながら追ってきている。
エイハヴは揺れる軍用車に乗ってAM MRS-4でヴァリャーグに応戦していた。
互いに車両を走らせての激しい銃撃戦の中、エイハヴはマガジンを交換している最中、近くの崖の上にある大きな岩が今にも落ちそうになっているのを見つけた。
「崖の岩が落ちそうだ!気を付けろ!」
エイハヴの叫びが響き、軍用車は地面に突き出た岩に阻まれて速度を急激に落とす。
ヴァリャーグの追跡は全く緩めず車の上から箱に向けて射撃を続けている。
「指揮官!箱を固定出来ない!」
「ちッ……!」
グローザの知らせにジャンシアーヌが舌打ちした時、ヴァリャーグの砲弾と崖の大岩がほぼ同時に軍用車と箱を目掛けて飛んでくる。
「グローザ!」
ジャンシアーヌは砲弾と大岩が迫るのを見て叫ぶ。
グローザは箱の固定の為に動けず、砲弾と大岩の両方が迫る中、傷の入っていた箱は衝撃と戦闘の影響で大きなヒビが広がる。
そして箱が激しく砕け散って砲弾と大岩の両方を吹き飛ばした。
軍用車の角はへこみ、衝撃波をまともに受けたグローザは地面に叩き付けられた。
「ネメシス、停めて!」
ジャンシアーヌが咄嗟に運転していたネメシスに指示を出し、ネメシスは急停止させた。
急停止された軍用車からエイハヴはグローザを助ける為に飛び出るとグローザの側には先程の箱よりも一回り小さな箱があった。
あれが中身なのか?
エイハヴはそう思いつつグローザの元へ行こうとしたがヴァリャーグに囲まれているのに気付く。
「野郎、逃げられると思ったか!」
ヴァリャーグのボスの声が響く。
ヴァリャーグのボスは包囲しているヴァリャーグ達の後ろにいて真正面から狙えない。
窮地に陥った中、ジャンシアーヌは包囲の中で答えた。
「死に急ぐなんて、懸命とは言い難いわね。お高い弾丸をあんたの身体に撃ち込まなきゃならない此方の身にもなってほしいわ」
ジャンシアーヌの挑発とも取れる言葉にヴァリャーグのボスは怒りに体を震わせた。
「箱を取り戻せ……そこの……クソッタレの脳ミソを抉り出した後でなァァ!」
完全に頭に血を上らせたヴァリャーグのボスの怒鳴り声を合図に部下のヴァリャーグ達が襲い掛かってくる。
「……怒らせる事はないだろうに」
エイハヴはそう呟いてジャンシアーヌに呆れつつもどのみち戦うしか道も無い為、AM MRS-4を構えて応戦を始めた。