街に着くと、まだやっていた甘いものの店は一軒だったのでそこに入ることにした。ヴィクとレナは二人用の席で向かい合って座っている。周りの客は、子供連れかカップルばかりだった。壁や天井、床すらもピンク色やハート柄で埋め尽くされていて、ヴィクは自分が場違いであることをレナに目で主張した。しかし、レナはメニューに釘付けで、見てすらいなかった。
「ヴィクは何食べる?」
「じゃあ俺はそのフルーツパフェってのにする」
「それ来たらちょっとでいいから食べさせてよね。私はこの六種のケーキセットにするわ。もちろん、あげないよ?」
「いらねーよ」
二人は注文した後、ちょっとした雑談をしていた。
「ねぇ、おっさんって何歳なの?」
「久しぶりに聞いたんだが、そのおっさんって呼び方。俺は二十歳だよ」
「嘘言わないでよ、ヴィク。それじゃあ私と三歳しか違わないじゃない」
レナは笑いながら言った。しかし、ヴィクが真面目な顔で言っていることに気付き、違和感を覚えたので、聞き直した。
「えっ、本当に二十歳なの?」
「そうだよ! 当たり前だろ? こんな老けてないおじさんがどこにいるんだよ」
ヴィクの言う通り、ヴィクの顔はシワひとつなく、おじさんと呼ぶには変である。ではなぜレナはヴィクをおじさんだと思ったのか。疑問に思ったヴィクは聞き返した。
「逆に俺のどこがおじさんっぽいんだよ」
「えっと、髪が全部白髪なこととか?」
それを聞いて、ヴィクは露骨に不機嫌になった。机の上で指を叩き出し、貧乏ゆすりもし始めた。そして、それに対して言葉を返した。
「これ、地毛なんだけど」
レナは思わず吹き出してしまった。今まで白髪だと思っていたのが地毛だったことが面白くて仕方ないらしい。ツボってしまって、笑いをこらえるのに必死である。周りの客もジロジロと二人を見た。中には小さく笑い出す者までいた。ヴィクはどんどん不機嫌になって、こめかみにはうっすら血管が浮き出ている。
「お前なぁ。それでずっと俺のことおっさんだと思ってたのかよ。傷つくわー」
「ご、ごめんて。ちょ、ちょっ、ちょっと待ってね。ふふっ。ちょっ、地毛って。っ、ふっ。笑いが、止まんないん、だけど」
レナは不機嫌なヴィクの顔を見るたびにその上の髪に注目してしまい、笑ってしまう。その姿を見て不機嫌通り越してもはや呆れているヴィクであった。
二人の注文したものが届くと、ヴィクはすぐにスプーンで果物とアイスを一緒にのせてレナの口に差し出した。レナは「えっ」と声を漏らしてしまった。
「どうした? 早く食べろよ。溶けるぞ」
「いや、溶けるとか以前にさぁ……」
しかし、ここで断ると馬鹿にされると思ったのか。レナは覚悟を決めて差し出されたスプーンをくわえた。アイスと果物を飲み込むとヴィクにドヤ顔を決めた。対してヴィクは、バカにしようだとかそんなつもりはなく、単純に一口でたくさん食べられると思ったから自分で取り分けただけだった。ヴィクはパフェを爆速で食べ終えた。そのせいで頭が痛くなり、頭を押さえている。その姿を見ると、レナはさっきの話を思い出してクスクスと笑った。周りの客にも小さく笑う者が何人かいた。ヴィクはそんなレナを見てムスッときたのか、レナのケーキを一口奪った。
「あー! ヴィクちょっと待ってよ。あげないって言ったじゃん!」
「笑ったお前が悪い。」
六色のケーキにはそれぞれ味があり、ヴィクはその中でもレナの一番好きな味のものを奪ったので怒っているのだ。ちなみに、レナの好きな味はベリー味で、ケーキの色は赤紫色だ。レナは頬を膨らませて拗ねている。
「それはそうだけど……だからといってそれはひどいよ」
ヴィクがレナを見ると、目には涙が浮かんでいる。その様子を周りの客はじっと見ている。側から見ればヴィクが少女を泣かせたのだから当然ではあるが。ヴィクは罪悪感に耐えられず、
「わかったから。もう一回頼んでいいって。だから泣き止め。な?」
「……泣いてないけど。元からそのつもりだけど」
レナは拗ねながらも、もう一つのケーキセットを注文した。まだ目元は赤く、少し潤んでいる。頬は膨らませたままだ。時折ヴィクを睨んで何か言いたげな顔をするが、すぐに目を逸らす。その繰り返しだった。
結局、全部食べ終えて会計した後宿に戻り、部屋に入るまで口を聞かなかった。部屋に入ってからもレナはまだ拗ねたままで、ヴィクとはほぼ喋らなかった。
「お風呂入る」
「おう」
お風呂から上がったレナは髪を乾かさず、結ばずにヴィクの前に立った。顔の半分が見えないが、怒っていることがひしひしと伝わる空気感だった。そして、
「なんか言うことないの?」
と聞いてきた。ヴィクは
「ごめん、レナのケーキ食べて。でも、お前だって俺のこと笑っただろ?」
と言って返した。レナはまた涙目になり、顔を赤くしてヴィクを睨み、言い返した。
「私も悪かったけどさ! さすがにあれはひどすぎるよ。ヴィクは嫌々だったかもしれなかったけど、私は久しぶりの甘いものだったんだよ! もう知らない!」
そう言い切るとレナはベッドに顔を押し付けてそのまま寝た。ヴィクはレナが寝たことを確認すると、バッグの中にあったヌエの頭を入れた布の袋を取り出して宿の外へ出た。換金所に行くのだ。夜の街は静かで、さっきの店も閉まっていて人一人いなかった。そんな中に一つだけ明るい店がひとつ。それがこの街の換金所だ。ヴィクは幹部を倒した旨を伝えて、金を受け取った。そして、耳寄りな情報を聞いた。
「これで残る幹部は一体となりました。残る一体を倒せば、魔王軍は壊滅。魔王を倒すこともできるかと」
魔王の賞金は一兆ビル。末代まで幸せに暮らせる金だ。それもそのはず。魔王は前回、三十万以上の犠牲者を出したのだから。またもや勇者は魔王を止められなかったのだ。事態は結局、魔王が飽きたことで終わった。ヴィクはそれを思い出して少し悲しそうな顔をしていた。ヴィクは金を稼げればそれでいい人間なわけではないからだ。ヴィクは話を聞いたあと、受付の女性に尋ねる。
「女性に機嫌を直してもらうにはどうすればいいんですかね?」
「はい?」
少し話した後、知恵の塔に向かった。昼間は上れなかった最上階に行きたいのだ。ヴィクは一人で上を目指して上った。十分ぐらいかけてようやく着いた最上階の天井は半球状のガラス張りになっていて、星空をより近くで一望できていた。
美しいものを見れてさらに上機嫌になったヴィクは宿に戻った。宿の部屋ではレナがベッドから落ちていた。「寝相悪すぎるだろ……」とヴィクは思ったが、可哀想なのでベッドの上に戻して布団をかけた。寝顔はまだ怒っている顔をしていた。時折寝言で「ヴィクのバカ〜」と言っていたが、ヴィクは機嫌が良かったのでそのままもう一つのベッドに寝た。
朝ヴィクが起きると、レナは床に落ちたまま寝ていた。「またか……」と思いつつもヴィクはベッドに戻さずにそのままにした。どうせもう起きるからと思ったのだ。案の定レナは、そのあとすぐに起きた。髪には寝癖がついていて、爆発したみたいになっている。レナはヴィクを見るとそっぽを向いて自分のバッグに向かい、髪を直し始めた。ヴィクは昨夜、受付の女性に言われたアドバイスを思い出した。そして、思い切って声をかけた。
「なぁレナ、今日は……」
「何?」
イライラしているのか、レナはヴィクの声を遮って返事をした。怒ったレナの威圧感はその場の空気を凍らせたが、ヴィクは固まらずに話を続けた。
「今日は冒険を休んで、この街に留まろう。その前髪邪魔じゃないか? 切りに行こう」
レナは変に笑っているヴィクに嫌悪感を覚えたが、ちょうど切りたいと思っていたのでそうすることにした。レナは新しく買ったワンピースに着替えて新しい靴を履いた。ヴィクもその後ろをついていくが、レナはヴィクとどんどん距離を置くので無理に追いかけず歩いた。ヴィクが昨夜受付の女性に言われたのはこんなことだ。『まず、この街で観光に連れ出してください。観光でリラックスしてもらいましょう。次に、その人との距離が元に戻ってきたらその人と話したり、服を褒めたり、性格を褒めましょう。やり過ぎには注意ですけどね。最後に、謝りましょう。自分がやった悪いことを反省する旨と、これからどうしたいかを言ってください。この時に「お前だって」とか相手を否定する言葉は使わないように。「許してくれ」とかもダメですよ。仲直り、頑張ってくださいね』だそうだ。
散髪屋に着くと、レナが髪を切ってもらっている間にヴィクも髪を整えてもらっていた。一時間後、ヴィクのボサボサした髪は綺麗に揃えられたマッシュヘアに。レナの方は前髪を眉にかかるくらいにカット、横や後ろの髪もお腹のあたりまででバッサリと切っていた。よく見えるようになった目はまだ冷めていたが、今度はしっかりとヴィクを映していた。
「次は? これで終わりってわけじゃないでしょ?」
「も、もちろん。次はレストランに行こう。もうすぐで昼飯だし。冒険者の間では有名らしいんだ」
レナはある言葉に引っかかったが、ヴィクと話し込みたくないのか歩き出した。ヴィクは会計したあと、「どこかわからねぇだろ!」と言いながら走って追いかけた。レナはヴィクが追いかけてきたのを見ると、露骨に早歩きをした。耳につけられたイヤリングが高い音を鳴らした。
「そっちじゃないぞ! ここの角を右だ」
レナは振り返って足早に向かう。顔は恥ずかしさからか赤くなっている。今度は同じ間違いをしないためか歩いている。
「早く言いなさいよね」
と若干キレ気味だったが、それ以上は何も言わなかった。
レストランに着くとたくさんの冒険者たちがいた。ギャーギャーと叫んでいて予想以上にうるさい。昼間から酒を飲む者もいれば、他の冒険者たちに見せつけるようにイチャイチャしている者たちもいる。そんな中、冷たい眼差しのレナとそろそろ褒める準備をしているヴィクは窓際の少しでも静かな席に行った。
「何頼む? タボン挽肉の入ったトマトソーススパゲッティが人気らしいよ」
「自分で決めるからあんたは好きなの頼んでれば?」
冷たく返されたヴィクは店員に料理を頼んだ。少ししてレナも個別に頼んだ。レナは窓を眺めながらサービスの紅茶を飲んでいる。今まで路上生活していたとは思えないほど上品に。施設で習ったのかという疑問が浮かんだが、ヴィクにはそれを聞いている余裕はなかった。
「今日のレナのワンピース似合ってるよ。やっぱりレナには寒色系が似合うね」
「そう」
予想外の返事だったのかヴィクは数秒フリーズした。明るいレストランに似合わない冷たい空気感。隣にいたカップルの冒険者たちは思わず席を移した。そのせいで窓際は二人だけの空間になり、余計に気まずくなった。
「そ、その靴もいいね。かわいらしくて」
「そう」
「きょ、今日は一緒に来てくれてありがとうね? やっぱりレナは優しいな〜」
「どういたしまして」
「えっと、その髪型似合ってるね。顔もよく見えるし。大人っぽいよね」
「そう」
「そう」と「どういたしまして」しか返ってこない状況に、ヴィクは心が折れてしまった。「ちょっとトイレに……」と言い残して席を立つ。チラッと見たレナの顔は凍りついたままだった。
トイレから戻ってくると、一人の冒険者がレナの肩を掴んで揺さぶって、もう一人がレナを口説いていた。レナは凍った顔を一切変えずに無言でその場を凌ごうとしていた。
「お前ら何やってんだよ。他人のパーティメンバー盗ろうとするなよ」
「あぁん? んだテメェ。……ヘッ、テメェがこいつの連れかよ。よく見ろよお前。こんなつまらなそうな顔してんだぜ? 俺らと話してた方が絶対良いって。わかったらそこの席どけよ」
二人の冒険者とヴィクの間に不穏な空気が流れ始める。どんちゃん騒ぎしていた連中も静かに息をのんで二人を見ている。渦中の人物のはずのレナはすまし顔で紅茶を飲んでいる。店員も店長もシェフも間に入ろうとしているが、中々決心がついていないらしい。
「とにかく、まずはその汚い手を離せよ」
「え? 汚い手? どれのことかなぁ」
レナの肩を掴んでいた男がもう片方の肩にも手を置く。青いワンピースに泥汚れのようなものがつく。レナはビクッとしたが、すぐに顔は冷静を保った。しかし、机の上で握られたレナの手は小刻みに震えていた。それを見たヴィクは、二人に向かって殴りかかった。
ゴッと鈍い音が連続して静かになったレストランに響く。気づけば、二人の男は腹を殴られた衝撃で床に転がった。その様子を見ていた周りからは歓声が広がった。周りの冒険者や店の人も前からそういうことをしていた二人には参っていたらしい。ヴィクはレナに駆け寄り、泥汚れを払い落とす。そして、手を引いて走って外に出た。店の人には「すぐに戻るので料理用意しておいてください!」と頼んだ。少し走ったところに小さな噴水があった。その前でヴィクは頭を下げる。
「昨日、お前のケーキ食べてごめん。昨日はお前も悪いとか言ったけど俺が悪いのは確かだ。謝ってお前の傷が癒えるわけでもないけど悪かった。」
頭を下げるヴィクを黙って見るレナ。肩は小刻みに揺らしていて、顔は赤くなっていた。
「……早く言ってよ」
「え?」
思わず頭を上げてレナを見るヴィク。そこにいたのは、今にも泣き出しそうなレナだった。肩を小刻みに揺らして、顔は赤くなって、目元には涙が溜まっていた。
「だって、急にヴィクがご機嫌取りみたいなのしてきて、髪切りに行ったりご飯食べに来たりして。いつもよりすごい優しくしてきて。なんかされるんじゃないかなって……パーティ追い出されるのかなって。怖くて」
涙をぼろぼろと溢して泣きながらしゃべるレナを見て、ヴィクは謝罪の心が一層強くなった。もう一度頭を下げて、謝る。レナは「顔上げて」と言った。
「私もごめん。ヴィクのこと笑ったりして。そりゃ怒るよね。私だけ被害者みたいな顔してごめん」
泣きながら頭を下げてしゃがむレナにヴィクはハンカチを渡した。そして、「こっちを向いて」と言った。そして歯を見せながら笑って、
「じゃあこれでおあいこだな! さっ、店に戻ろう。料理が冷める」
と言って手を差し伸べた。レナは手を掴んで立ち上がり、小走りで店へ向かう。そんなレナを見て、受付の女性に感謝しながら追いかけるヴィクだった。
店に戻ると、さっきの二人が周りの客に謝っていた。二人はヴィクとレナを見ると、スライディング土下座して謝った。
「「申し訳ございませんでしたぁ!」」
レナは冷めた目で二人を見て通り過ぎた。ヴィクは「今度来たら手加減しないんで」と二人の耳元で囁いて席に向かった。周りの客は温かい空気に包まれたレナはとヴィクの二人を見て、またどんちゃん騒ぎを始めた。ちょうど席に着くと料理が運ばれてきた。
「こちら、タボン挽肉の入ったトマトソーススパゲッティ二つと、ビールと紅茶のおかわりでございます。ごゆっくりどうぞ」
タボンとはイノシシの近縁種の魔物で、臭みがなく引き締まった肉が特徴だ。二人とも、同じ料理を頼んだことに驚いて顔を合わせ、そして二人で笑った。ヴィクはビールをグビグビ飲んでいる。
「ヴィク、酒飲んで大丈夫なの?」
「今日はもう冒険行かないしな」
レナはヴィクが机に置いたビールのジョッキを手に取って少し飲む。レナは「苦っ」と言って元に戻した。
「お前、未成年だろ! 酒飲んだらダメなんだぞ」
「ごめんなさい。飲んでみたくなって」
「まだ体ができあがってないんだからダメだ。お前はそのあっまぁい紅茶でも飲んでろ」
二人は楽しく会話をしながら料理を楽しんだ。会計をして店を出るともう夕方になっていた。宿に戻り、ヴィクは装備の手入れを、レナは宿で貸し出されていた本を読んでいた。手入れを一通り終えたヴィクが、レナに話しかける。
「なぁ、連れて行きたいところがあるんだ。一緒に来てくれ」
「えっ? 良いけど……なんで?」
「まぁ、頑張ったメンバーに労いってところかな」
「労い」と聞いたレナは嬉しそうに本を閉じて靴を履く。ヴィクが連れてきたのは知恵の塔だった。レナは露骨に嫌そうな顔をしたが、ヴィクは「夜は風が通って臭くないから」と言って無理やり連れて行った。階段を上り切ると昨日よりも澄みきった夜空が塔の天井には広がっていた。レナは目を輝かせて首を上に向けている。ヴィクは寝っ転がって眺めている。しばらくして首が痛くなったのか、レナは服を汚すのを気にしながらヴィクの隣に寝っ転がった。
「綺麗だね、ヴィク。見せてくれてありがとう」
「言ったろ、「労い」だって。感謝しなくて良いよ。これもパーティリーダーの立派な役目だ」
「それもそうだね。じゃあ感謝の気持ちは持たないわ」
「少しは持ってて欲しいかなー」
談笑しながら寝っ転がって数十分。流れ星が二人の目の前を横切ったその時だった。たくさんの流れ星が流れ出した。どこを見ても流れ星。ヴィクもレナも、その美しい光景に心を盗まれていた。しばらくして、流れ星が来なくなると、ハッとレナは起き上がってヴィクの方を見た。
「願いごと唱えるの忘れちゃった! ヴィクは何かお願いした?」
「あぁしたよ。『世界中の子供達が幸せになれますように』ってな」
「うわ、なにそのかっこいいお願い。私もすればよかったなぁ」
「さ、帰るぞ。明日は早く出るからな」
二人は階段を降りて塔から出た。レナが見上げた空にまた、一筋の流れ星が見えた気がした。
宿に戻り、レナはベッドに一直線に向かう。ヴィクは「先に風呂入るからな」と言った。レナは「どうぞ〜」と枕に顔を埋めて言っている。ヴィクが風呂から出た後もレナはその状態だった。「窒息するぞ。早く風呂入れ」とヴィクが言ってもなかなか顔を上げない。まずいと思ったヴィクがレナをひっくり返すと、ただ寝ているだけだった。ヴィクは息を吐いて安心した。
ヴィクが起こすかどうか迷っていると、レナはスッと起きて風呂に入った。ヴィクはベッドに吸い込まれるように転がって、眠った。レナが風呂から上がると、宿のサービスの洗濯屋に依頼していた服を受け取って、綺麗に並べて寝た。