最推しの姉妹系配信者が私を慕ってくれる可愛い後輩達だった話   作:さ兄

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百合が咲きます。大切にしましょう。

〜登場人物〜
陸奥 楓(むつ かえで)18歳高校三年、主人公。最推し配信者がいる。
長門 優花(ながと ゆうか)18歳高校三年、楓の幼馴染で親友。実は楓のことが...
大和 雪(やまと ゆき)17歳高校二年、霙の姉。楓が大好き。
大和 時雨(やまと しぐれ)16歳高校二年、雪の妹。楓が大好き。


第一話:私の愉快な学校生活

私は結構人生が充実していると思う。親友もいるし、懐いてくれている後輩もいる。

 

本日の朝、校門にて────────

 

『せんぱああああああい!!!!おはようございます!!』

耳が痛くなるような爆音で挨拶をし、胸に飛び込んできたのは私に懐いてくれている姉妹の妹の方。名は時雨。

『先輩、おはようございます。今日も非常に麗しいです...♡』

おしとやかな声でとんでもないことを言い放つのは時雨の姉である。名は雪。

 

『はいはい二人ともおはようさん、今日も元気だねぇ...』

『もちろんですよお!!朝から先輩の顔を見れたんですからね!!!』

『ご尊顔を拝めて恐悦至極...我が生涯に一片の悔い無し...』

 

うん、毎日このありさま。妹は元気ですごく健康に良い。姉の方は...なんか色々心配になる。

 

『今日も可愛いです!!!本当に!!!』

『いい匂いがします...食べてもよろしいでしょうか...?♡』

『え゛』

 

二人が抱きついてくるのをなんとか引き剥がし教室へと向かう。

 

 

閑話休題。私の人生が充実している理由...それは...推しがいるからだ!!!!!

 

「ねぇ優花!!昨日の配信見た!?見たよね!!!」

 

教室に入り開口一番親友に推しを語る。これが私の人生の楽しみ方なのだ。

 

「楓、朝からその大音量やめて。ほらクラスの皆引いてるじゃん」

 

...うん。まあ実際少しばかり引かれていたが知ったこっちゃない。

 

「え、まじか。そんな事よりさ!!!配信見た?見たね!!で、どうだった?(小声)」

「音量落としてくれて助かるよ。で、なんで見た前提で話が進んでいるわけ...?まあ見たけど」

「さっすが優花!!!ユキちゃんほんっとゲーム上手いし...アメちゃんもめっちゃおもしろいし!!ありえんほど元気だし!!!また1万投げちゃったよ〜」

「え。また?ほんと破産しちゃうよ。」

「大丈夫大丈夫!バイトもしてるし!」

 

破産とか気にしてる場合じゃないでしょう!!推しに貢いで破産できるなら本望だというのがオタクというもの!!

 

ここいらで私の推しの配信者について解説しておこう!

姉妹系配信者「晴れのち大荒れch」登録者は何と100万人!!!

姉の方の個人ch名は「晴後(はれのち)ユキ」登録者は41万人。妹の方は「晴後(はれのち)アメ」登録者はこっちも41万人!!!活動期間は何と2年!!天才すぎ!!!

もうちょっと一旦語らせてください。

ユキちゃんはね〜めっちゃゲームが上手いの!!ほんとおとなしめの声からは予想できないくらいめっちゃゲームが上手い!!!アメちゃんはもう可愛いの!!元気だし身に沁みる〜!

 

「楓、ストップ。それ何度も聞いた。二年前教えてもらったときから聞いてるよ。」

「推しなんかいくら語ってもいいの!!」

「楓、そんなことよりもさ、私ともっと遊んでほしいな...小中学校のときはもっと遊んでくれていたのになあ...」

 

優花が徐に指を絡めてきた。なんだか距離も近くなっている気がする。頬も赤くなっているし...風邪でも引いたのかな

 

「ちょっ...!急に手なんかつないでどうしたの!なんか距離も近いしさ...あと顔も赤いよ...?大丈夫?」

「...ほんっとこのクソボケは...ねぇ楓?私風邪引いてないよ。それにその気になれば距離もまだまだこんなもんじゃないよ?」

 

指の力が強くなる。肩が触れ、優花の髪が楓の頬を染める。手の骨の形が鮮明になってくる。

 

「ふぅ〜...」

 

優花が耳に息を吹きかけてきた。思わず甘い声が漏れる。

 

「ひぇゃ!?ちょっと!!びっくりしたじゃん!!息なんか吹きかけて...私が耳弱いの知ってるでしょ!!」

「うん、知ってる。だからやったの」

「っ.........!!!!」

 

私の幼馴染はたまにこうなる。私が推しについて語るとたま〜に挙動がおかしくなって密着してくる。意図があまりわからないが優花がそうしたいのならそうさせてあげよう。今だって頬をむにむにしてくるしさ...なんでかは知らないけどね!!!!

 

どうにかこうにか睡魔と戦い、そして屈し、退屈な午前を乗り越えお昼の時間になり私は購買へと向かう。優花はお弁当を持ってきているので教室で待っていると言っていた。

購買をうろうろし目当てのものを探していると...

 

「せんぱい!こんにちは!先輩もなにか買われるんですか?

「ここで出会ったのも運命...これはもう結婚するしかないか...」

 

例の姉妹がやってきた。うーん、やっぱり雪はどこかおかしいよ。でも推しに似てるから私は全然気にしないけど!!!そして華麗にスルーしてあげるのが先輩としての努めである。

 

「おーう、二人とも。今日弁当忘れちゃってさあ。」

「え!私もです!!!お姉ちゃんが寝坊しちゃってぇ!」

「時雨、作ってもらっている分際でそんな事言ったらもう作ってあげないよ?」

「でもでも!結果今ここで先輩に会えてるから忘れてよかったんじゃない?逆に!!!」

「確かに...寝坊したのも先輩と邂逅するための布石だった...やはり私たちは運命の赤い糸で結ばれているのだわ...!」

 

恍惚とした目でこちらを見られてもねぇ...布石とか運命とか言われても...

狂気的な雪の言動にはたまに困惑させられるが...まあ長い目で見たら可愛い後輩である。

 

「んじゃ、私はパンでも買ってくから。」

「え〜!!!行っちゃうの...」

「それもまた運命...」

「ごめんねぇ、友達待たせてるから」

 

 

二人の頭を撫で踵を返す。そしてなんとか二人を振り切り教室へと舞い戻ったのである。頭を撫でられた二人は悶絶し周囲から奇異の目で見られたのはまた別のお話。

 

「遅かったね楓。なんかあった?」

「いや〜可愛い後輩達に絡まれちゃってさあ」

「...ふーん。ま、いいけど。」

 

若干表情を曇らせた優花であったがすぐに元の表情に戻る。その後も私が推しについて語り、その度に優花が不審な挙動を見せたが(腕を組んだり、足を揉んできたり)今日もいつも通りの日常である。

午前よりも更に退屈な午後の授業を睡魔と戦い、屈しながらもなんとか乗り切る。

そして帰りのSHR(ショートホームルーム)も終わり帰路につく。

 

「じゃあね、優花!また明日!今日も配信見ろよ!!」

「あいあいよ〜」

 

夜19時。勉強もほどほどに私の最強時間(ゴールデンタイム)が始まる───────

 

『こんゆき〜皆のお姉ちゃん、晴後ユキだよ〜』

『こんあめ〜!!!!!み゛ん゛な゛の゛!!!!ア゛イ゛ド゛ル゛!!!アメだy(聞き取り不可)(音割れ)(端末破壊)』

 

コメント欄

:こんゆき〜&こんあめ〜

:うるっさまじでwww

:叫び声が五臓六腑にしみわたる...!

:清楚ボイスを全て無に帰す絶叫これもまた風情也

:1000円 110デシベル。今季の挨拶記録だと4位の好記録

:うわでた!声量計測ニキ

:ないすぱ〜今日もお勤めご苦労

 

「わはは、またやってるよ計測ニキ」

そう!!!推しが配信をする時間が来たのである!!!今日は雑談配信をするらしい。まあ二人揃って配信するときは雑談かゲームばっかりだけどね。

 

『お姉ちゃん〜、今日の先輩まじやばかったくない?』

『うむ...さすがに昼のアレは心の臓が鼓動をストライキするところだった』

『だよね...急にナデナデは心臓に悪いよ!!!!』

 

コメント欄

:なんだって!?!?!?

:おいおいおいおい!!!!

:ナデナデっ!?!?!?

:おい!誰だ!不届き者がおるぞ!!!

:3000円 羨ましい。

:計測ニキ自我出てんぞwwwwww

:スパチャ金額上げてるしww

 

「え!!!!いいなあ...そのナデナデしたやつ...うらやまけしからんなあ!!!私だってナデナデしたいのに!!そいつ羨ましすぎんだろ!!!!」

 

ここだけの話...楓は雪がユキ、時雨がアメだとは気づいて居ないのである!!!ちなみに優花の好意にも気がついていない。

 

『ほんとにあの人はさあ...可愛いし私たちの迷惑行為にも嫌な顔せずにかまってくれるし!!』

『私の話もちゃんと聞いてくれる...嬉しい...』

『そうそう!お姉ちゃんたまに..というかいつもよくわからんこと言ってるのにね!!!』

『天使(エンジェル)...神(ゴッド)...私のもとに舞い降りた祝福(ベネディクション)...』

『まじでみんなに伝わるかなあ!?あの人の尊さがあ!!!!ほんとに神なんだって!!!まじで大好きなの!!!』

『私にはあの人(ゴッドエンジェル)しか居ない…』

 

 

コメント欄

:ユキちゃんまた変なこと言ってる

:全部スルーされてて草

:ああ...俺等はその人に負けた...

:愛が...愛が違う...

:10000円 失恋記念

:計測ニキ...グッバイ...

:幸せになりな...

 

「まじか...でも幸せなら...okです」

「がちかあ...ユキちゃんもアメちゃんも好きな人がいるのかあ」

 

その後も雑談配信は阿鼻叫喚であった。ユキとアメが2時間ずっとその”先輩”について語り続けていたのだ。顔がいいだの、匂いが甘くて美味しい(?)だの指が綺麗だの、唇がぷるぷるしていて美味しそう(?)だの。

 

コメント欄

:美味しそうとは

:して...ころして...

:わかった!!!愛が強いのは分かったからあ!!!!

:お幸せになりな。俺が日本を一夫多妻制にしてやる

:結婚式はいつですか!

:10000円 ご祝儀

:20000円 ご祝儀

:30000円 ご祝儀

 

『え、言ってなかったっけ。その先輩は女の子だよ!!!!』

 

刹那、時間の流れが止まる。

そして配信のコメント欄の流れがコンゴ川よりも早く流れた。

 

コメント欄

:!?!?!?!?!?!?

:まさかの百合!?!?!?!?!?!

:美味しい!!!二度美味しい!!!!

:三度の飯より百合だよなあ!

:これは捗る。非常に

:待て待て待て待て...素数を数えて落ち着くんだ...1,3,5,7...

:心臓止まりました。R.I.P.

:男女女だと思っていたら女女女だった。途端に泣き崩れる俺。

:幸せなら、okです

:やはりこのチャンネルはレベルの高い合格点を超える百合をオールウェイズ出してくれる。

 

「うっそ!!!!二人とも同性愛者だったの!!!!あぁ...人生に満足...もうお腹いっぱい」

 

終始コメント欄から断末魔が飛び交ったが全て華麗にスルーされていた。

そしてその配信の切り抜きのショート動画は一晩でミリオン再生していたとさ...

 

 

 

 




久しぶりに書いた。百合って良いんだよって伝えたくて。テンポ悪くなったのはすまない。
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