4日刻みを目安に行こうと思います!
また調子乗って不定期に投下するかもしれません
今回もよろしくお願いします!
※ユメ先輩に関する解釈違いがあるかもしれません
ご了承ください
あっという間に時間が過ぎて、受験も終了して見事合格となった。
ハリスの令嬢ということあるかもしれないが、見事にその腕を買われて、主席入学をすることになった。
「ついにこの時が……!!」
父に『頑張ってきなさい』と言われた私は、父の期待に応えるためにも、これからの中学での日常にも、ワクワクしながら登校していた。友達ができるかな…!学業でうまくやれるかな…!そんな心配と希望からそわそわしていた。
「お父さんにも見ててもらいたかったなあ…」
父は残念ながら、私との校門での入学祝の写真を撮った時点ですでに別れてしまっている。仕事が本格的に忙しくなるようだ。私の勇姿を見ててほしかったなぁ。
私は早い段階で登校していたので、今は校門にて登校してくる生徒たちに挨拶をしている最中である。時々ひそひそと聞こえてくる、私に対する話にも耳を傾けている。
『あの人が…ハリスの令嬢・常光リリス様…!』
『初めて見た…!すごくきれいな髪と翼をしてる!』
『何あのヘイロー…!うっすらしか見えないはずなのに、なんであんなはっきりしてるの…!?』
「…ふふん♪」
私は人並みより身体能力が高い。特に、聴力・視力・筋力がずば抜けているらしい。父は『やはり才能…!』と戦慄していた。とても嬉しかった!
意識をしなくても聞こえてくる、称賛するような声に得意げに鼻を鳴らしながら元気よく挨拶をしていく私。始業式開始まで残り10分を切ったので、自分も移動しようかと思ったが…
「おかしい…、あと一人来るはずなのに…」
あらかじめ学校側から聞いていた、入学生徒数を元に登校者数を数えていた私は首を傾げた。
一人来ていないと。
「どうしようか…学校側からは、もう校門を閉めるように言われちゃってるし…」
迷ったが初日からいきなり決まり事を破るわけにはいかなかった私は、渋々閉めることにし、ゆっくりと閉じていたのだが…
「…ん?」
…なんか来てる?見た感じ私よりかなりでかい。私の身長は150㎝ほどで、目視でも160㎝はいっていそうな人物が、砂煙を立てながらこちらに猛ダッシュで来ていた。
「待ってぇ!」
「?」
私はこの時、疑問に思った…あれは本当に生徒なのかと。この考えに至ったのは、その…いろいろ
(まさか…不審者!?)
正直に言って、この時の私は冷静ではなかったと思う。緊張やらなんやらで切羽詰まっていたせいで、思考が完全に跳躍してしまっていたのだ。
「っ!?、来ないで!!」
「ちょっと待ってよぉ!!!」
いろいろなことを考えている間に、もう目前までその巨体は迫っていた。とてつもない恐怖を感じた私は、急いで校門を閉めようとした。
「っ!!なんでっ!早くっ!!」
力を込めても、ゆっくりとしか進まない校門。あと少しだというところで、間に合わせることができなかった。
「うわあぁぁぁ!!!」
「うえっ」
そのままの勢いでぶつかってきた不審者のおかげで、私はその巨体の下敷きとなり令嬢としてあるまじき声を漏らした。
「ふうぅぅぅぅぅ…、間に合ったぁぁぁ!」
「っ!!っっっ!!っっ!!!」
私は巨体でもって完全に身動きが取れず、気道も完全にふさがって苦しげな声すら出せずに悶えていた。
(くうぅ!なんて力の強さに大きさだっ!羨ましいっ!!!)
的外れなことを考えられるぐらいには、まだ余裕があったが苦しいものは苦しい。何とかしてこの状態から脱しようと体を動かす。
「あっ、ごめん!大丈夫!?」
「ぷはっ。はぁ、はぁ。」
そっちから仕掛けてきたくせに、とはとても言えなかった。こちらを本当に心配するような眼差しで、こちらを見ていたからである。彼女からは、何かとても優しそうな雰囲気を感じた。
「…大丈夫、私はかなり頑丈だからね。…それより、あなたは誰?」
「よかったぁ…。あ、ごめん。私は」
これが彼女との最初の出会い。
「梔子ユメっていうの!」
私の中等部での最初の友達である。
「ユメね…。私は常光リリスというの。よろしく、ユメ」
「よろしくね!リリスちゃん!あっ、ちゃん呼びで大丈夫だった…?」
「…大丈夫、悪い気はしない。じゃあ、私もあなたのことユメちゃんって呼んでいい?」
「!!!、もちろん!」
第一印象は、デカいなというのが総評。それ以外なら、緑がかった色味のショートヘア、金色の目をしていた。天真爛漫そのままといった感じである。この短いやり取りの中でも、彼女となら気が合いそうだなと思った。
とても中等部一年だとは思えなかった。いわれなければ気づかない。見た目はすでに高等部一年といった感じだ。
「…なんか、大人びた感じだね。ユメちゃんって」
「うえっ!?…そんなことないよ!リリスちゃんの方がきれいでかわいらしいから…」
「…子供っぽいってこと?」
「!?、ちがうちがう…!!」
…なんだか話しているだけでも、楽しくて元気が出てくるような人だなと思った。良くも悪くもこれがこの人の素なんだなと感じた。
「ふふっ…冗談だよ」
「もう!リリスちゃんって意地悪だね!」
…心地いい。ずっと喋っていたいと自然と感じてしまう。でも、そんな時間はすぐに終わる。
「!?、やばいっ!始業のチャイムが!」
「うそ!?完全に遅れちゃう!!」
主席入学者なのに!私が主役なのに!舞台に私がいないだなんて…!こんな恥ずかしいことありえない!人生でかつてないほど本気で焦った私は、ユメを抱える。俗にいうお姫様抱っこである。
「えっ!?なんでなんで!?」
「遅れるからって、置いていけるわけないでしょ…!」
人を抱えた状態での本気の移動はかなり体に来るものがあった。過去最大の負荷が体にかかりながら最高速度で移動する。
「!?、はやっ!!?」
体育館までの距離は、500mほどあったがたった10秒ほどで到着する。我ながら人を抱えてのこの速度というのは誇れることである。…動機が褒められたものじゃないが。
「はぁ、はぁ。ふうぅぅぅ…」
身だしなみを整える暇すらなく、私はすでに始まった入学式の場に入っていった。
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すでに校長の話が終わった会場は、少しだけ騒がしくなっていた。首席入学者リリスがいるはずの席が空席であったからである。
『何があったんだろう?朝一に見た気がしたんだけど⋯』
『私たちの代表ともあろう人が、遅刻?責任を感じていないのかしら?』
『いつまでこのまま待機し続ければいいの⋯?』
進行役の教師は、内心冷や汗をかいていた。
(どうしよう!?あの子はこんな大事なときには絶対に遅れてくることはありえないのに⋯
本当に問題が?)
少しずつ騒がしさが増してきた会場を見てため息をつく。
(⋯致し方ありません。ここは一旦順番を飛ばしていきますか)
こほん。内心の不安を紛らわすように咳払いし言葉を発しようとしたが⋯
『続きまして、来賓者からの⋯』
バァァァン!!!
『『『!?』』』
存在を誇張するかのように、会場の扉が大きな音とともに盛大に開かれた。この状況の原因となった、常光リリスと、何故か一緒にいる梔子ユメの姿があった。
『⋯来たっ』
『しっかり遅れてきたわね⋯』
『⋯なんだか服装とか乱れてない?』
いろいろな耳の痛い言葉が聞こえてくるが、気にせずにステージに続くレッドカーペットをズンズンと進んでいく。
「リ、リリスちゃん!?」
そのまま、気にせずに進む。そしてステージに登りマイクの前に立ち司会役の教師に目配せをする。
『っ。一同、礼』
大半が驚いたかのような顔をしたままだったが、私は息を吸い言葉を紡ぐ。
『皆さん、こんにちは。首席入学した、常光リリスです』
自己紹介によって、全員が私の話を聞く準備ができたようだ。できるだけ冷静に、ゆっくりと、言葉を続ける。
『まず最初に謝罪致します。遅れてしまい、申し訳ございませんでした。』
まず謝罪し、頭を下げた。そんなに重大なことをやらかしてしまったわけではないが、やって減るようなこともないのでやってみた。父からは、『むやみに頭を下げる行為は、相手に舐められたりする要因になるからやめるように』と言われたこともあったが、今回は大丈夫だろう。ほんとに?
ズルズルと引きずるぐらいならここで断ち切ってしまえばいいのだ。
『お詫びとして、ここに宣誓いたします』
この宣誓を守ることはできた。
『学業を最高水準で納めることはもちろん、皆さんのこのハリス中学校での象徴・希望として、走り抜けます。そして⋯』
本当に守りたかったものは守れなかったわけだけど
『みなさんの未来は、私が⋯このリリスが守ります。私が、約束いたします』
みんなの顔はさっきより驚いた顔になり、人によってはその体を小さく震えさせているのであった。
皆さんすごいですね!
1万文字以上書いてる人を見ると本当に驚きます!
特に時系列とかが大変ですね⋯
次は30日の0時を予定しております!
これからもご贔屓に!