◼︎共鳴能力分析報告
共鳴者名:ノア・スターク
共鳴能力:ベクトル操作
測定材料:《RA2668-G》
概要:体内にて生成した反響エナジーを利用し、自身の肉体の運動エネルギー量、運動方向を操作する。また、音痕を通して反響エナジーを放出し、周囲の物体にも影響を与える。
共鳴源:不明
共鳴時期:不明
音痕位置:左手の甲
ラベル曲線:収束がなく、明らかな周期性の特徴を示すため、先天型共鳴者と推測。
オーバークロック診断報告
オーバークロックリスク:極めて低い
オーバークロック歴:なし
「チッ、マズったな……」
そんなことを呟きながら、迫り来る残像を撃ち抜いていく
一庭六州から成る瑝瓏のうちの一州、今州を襲った鳴式「無相燹主」との戦い。
終結の兆しは見えず、果てしなく増え続ける残像。
溯洄雨によって呼び起こされた亡霊たちと、夜帰軍の兵士の悲鳴。
指揮は徐々に下がり、段々と膝をつく者も増えている。
「頼むぜ、
無相燹主の内部で漂泊者が戦っている。
半刻と経たず漂泊者に続いて夜帰の将軍、忌炎将軍が向かったが……
悲鳴は止むことを知らず、暗雲が立ち込め、雨は天に昇り続ける。
誰もが諦めかけた瞬間、幾重にも重なる雲の切れ目から光が差し込んだ。
「……ったく、待たせやがって。」
猛威を振るっていた残像たちは消滅し、雨が天に昇ることもなかった。
戦いを終え、人々は日常に戻りつつあった。
ここ今州城では毎日のように講談師があの戦いのことを語っていた。
『──押し寄せる残像を、たった一人で食い止める羽毛の髪の少女……少女に危機が迫る時……重なる雲の切れ間から、煌々たる光の柱が差し込んだ。雲も残像も薙ぎ払う光の柱』
「ったく、よくもまぁ飽きずに毎日語れるモンだな。」
『そして、光に当てられた巨像から、現れる2つの人影。──漂泊者と忌炎将軍。2人の歩みは、巨岩を崩落させ、無相燹主の野望は破綻した。淀んだ空気が一掃され、兵戈も止んだ』
『まあ、それだけ平和ということだろう。』
俺が呆れたように言うと、相棒はそれを宥めるようにそう言った。
『事の成否はいつだって天意でなく、人の営みによるものだ。一時の失意あれど、局面を打開しようとする者はいる。……かつて星々の降る野原に、龍の怒号を聞いた。今は、それに比類する凱歌が響き渡る。この先どうなることやら……だが、それを語るにはまだ早い』
『だが、ノアの活躍が入っていないな。文句を言ってくる。』
相棒が立ち上がった。本気で言いに行くつもりだ。
「ンなことしなくて良いっての!」
なんとか必死に止めようとする。
『……そうか。ノアが良いなら、それで。』
随分とすんなり言うことを聞いてくれた。
いつもこうなら助かるんだが。
『それで、これからのことだが。』
相棒が真面目な顔をした。
「あァ?」
『ノア。お前は──俺の漂泊の旅に着いて来てくれるか?』
金色の瞳が、真っ直ぐこちらを見ていた。
「ったく、甘ったれが。」
グラスに残っていた水を飲み干してテーブルにグラスを置く。
「しゃーねぇ、暫くは面倒見てやるよ」
『そうか。』
──俺は
最後まで見て下さりありがとうございます。
見てわかるように、ド素人です。
字数も少ないですし、文才もありません。
次回以降は2000字程度を継続して投稿していきたいです。