堕天使に幸あれ   作:立つ風

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見直せば見直すほど文法の間違いが出てきます…


第三節:ほころび

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「あれ?」

 

 今、意識がなくなってたような.もしかして居眠りしちゃってた?あたりを見回せば、外から差し込む光はなくなっていた。外は先もわからないほど真っ暗だ。おそらく大分時間が経っているのだろう。

 

 しかし、手元の本を見ると、その本は終盤の頁まで捲られていた。内容を思い出そうと記憶を探っても、読み始めたところしか覚えていない。

 

(…でも)

 

「面白かったなぁ…」

 

 内容も、読んだ記憶すらもないのに、あの読書特有の高揚感だけが体に残っていた。

 不思議と、そのことに違和感はない。

 至極当然のように

 …

 …

 …

 …いや、これは当然なのだろう。

 

「そんなことより…続き、読まなきゃ」

 

 そんな当たり前を考えることより、今はこの本をもっと読みたい。内容は覚えてないが、きっととても面白いのだろう。

 

 ああ、楽しみだ。私はなんて幸せなんだろう

 

 私は、最後の頁を捲った。

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 _________だが、ここまで語ってきたことが、彼らのすべてではない

 

 世界の廃棄孔は、どの生物にとっても害そのもの

 

 ましてや、怨嗟に身を焦がす彼らと合わさればどうなるのか、我らは想像すら出来ないだろう

 

 彼らは今も地の底で機会を狙っている

 

 もし彼らが出ることがあれば、世界は瞬く間に闇に呑まれてしまうだろう

 

 彼らを信じるな、決して耳を貸してはいけない

 

 もっとも

 

 蛆虫の蠢きを聞きたがるものなど、いるわけもないのだが

 

 

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「ふぅ…」

 

 あぁ、面白かった…

 

 …

 …

 …

 …面白い?これが?

 

「あれ…私…なんで…」

 

 さっきまでの不思議な高揚感が消え、体が冷えていく。

 まるで靄が消えたかのように思考が明瞭になる。

 違和感をすべて自覚し、自分の行動の異常さが、立っていられないほどに頭の内から殴ってくる。

 

「私…どうなっちゃったの…?」

 

 こわい、こわい、こわいこわいこわいこわい

 

 気づけば、扉に向かって駆け出していた。

 

 タッタッタ、ドン!「…っ!」バタバタバタ…

 

 足取りがおぼつかず、つい本棚に体をぶつけてしまう。

 本棚から落ちてくる本と共に床に倒れ込むが、恐怖が体を動かし、這うようにして進む。

 

「ぅぅ…誰か…誰かっ…!」

 

 頭の中では、大切な人の顔が次々と浮かんでいた。

 お父様、お母様、お兄様、ミエルさん…

 

(…あれ?)

 

 扉の取っ手をつかんだところで体が止まる。

 本が体に落ちてきた痛みで、そういえばと思い出す。

 

「ミエルさん…来てないな。」

 

 外が暗くなるまで読んでいたなら、流石にミエルさんも私の返事がなくても入ってくるはず…

 そういえば、あの外の暗さも…この部屋の明かりがあれば、近くの地面くらいは見えるはずなのに。

 

(…いや、いや、まずはみんなと会わなきゃ!)

 

 これまでにないほど強く取っ手を握り、扉をあけ放つ。

 

「…え?」

 

 目の前は…真っ暗な闇だった。

 

「…ぁ」

 

 膝から力が抜ける。

 思わずへたり込んだ私に構うことなく、闇はこちらに近づいてくる。

 

「いや…やめて…」

 

 どうしようもなく恐怖が体を支配し、その場にうずくまる。

 

 …そうして、

 

 気づけば私は落ちていた。

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