けど、幸せなんで、OKです。(^ν^)
「うぅ... って俺、昨日寝落しちゃってたのか」
昨日は確かソファーに座ってて、それで急に眠たくなって寝てしまったらしい。幸いさくらが俺のことをベッドに連れて行ったくれたみたいで、体を冷やして風邪をすることはなさそうだ。
今何時だろ、寝起きでぼやけてて見えない...
「おはよっ!ヒナタくんっ!」
「さくらか、おはよう、って、え?」
寝ぼけてて気づいていなかったが、さくらが俺に
「さくら?ごめんなんだけど、どいてくれないかな?あとなんで俺の上に乗ってるの?」
「私ね、ある漫画でこういう展開を見てからいつかやってみたいなぁ~って思ってたんだ~。ってことでヒナタくんにやってみた!」
「そうなんだ、それはいいんだけど、お、重い...」
「え〜ひど〜い、私53kgしかないんですけど!」
「とりあえず降りてくれ。じゃないと朝食も食べれないし、学校遅刻しちゃうよ」
流石に高校デビュー2日目で早速遅刻はまずい。先生たちに遅刻常習犯なんて思われたら印象最悪だ。
「しょうがないな〜。家事代行としてヒナタくんを遅刻させるわけには行かないから、降りてあげる」
そう言ってさくらは少し残念がりながら俺の上から降りた。
「そういえば今日の朝ご飯は?」
「今日はね〜、逆に朝ご飯何だと思う?当ててみて」
「うーん、ここは無難にパンとか?」
「ぶっぶー、不正解。今日はね、栄養価満点!朝食のエネルギー摂取には最適!日本人なら大体の人が一度は食べたことのあるたまごかけごはんだよ!あと私特製の赤味噌汁!」
お、
「ヒナタくんはたまごかけごはん食べたことある?」
「俺は中学の時に初めて食べてからハマって、最近もよく食べてるよ。醤油かけると美味しいしめっちゃ好き」
「やっぱかけるなら醤油だよね~、それじゃ私、下でご飯の準備してくるね!ヒナタくんもすぐおいでよ」
「は〜い」
階段を降り始めると、朝ごはんのいい匂いがし始めて俺の食欲をそそった。
「「いだだきます!」」
ん?!TKGの味が俺がよく作るのと違うな、めっちゃうめぇ。赤味噌も相性抜群で、毎日食べても飽き足りないくらいには最高の味だ。
「うんまっ! このごはんに何か入れた?俺の作ったやつよりも格段に美味いし、味噌汁も最高だよ!」
「ふふ.. 流石ヒナタくん気づいてくれたか、それには少し味付けをしたからね。何を味付けしたかは秘密♡」
そんな話をしている中、ふと時計を見たらもう八時だった。学校が始まるのは八時半、かなりまずい状況だ。
「ってやべ!もう八時じゃん!早く行かないと!」
「ほんとだ!そんなに時間経ってたなんて気づかなかった!ほんとごめーん!」
ここから学校までは徒歩で大体三十分、走ればもうちょっと早く着くくらいだろう。
とりあえず早く洗顔と歯磨きをしないと。俺は一瞬で身支度をし、家を出た。
「それじゃ行ってきます!!」
「いってらっしゃい!学校頑張って!あとこれお弁当!」
「ありがとっ!」
さくらから弁当を受け取り。メロス並みとは言わないが、それくらいの速さのつもりで高校に走って向かった。
「はぁ..... はぁ...、疲れた...」
教室に入って確認した時刻は八時二十分。なんとか遅刻は免れたみたいだ。
「おいおいヒナタ、朝から疲れすぎだろ。どうしたんだよ」
「ああ、渚か、おはよ」
「おはようさん。で、そんな疲れてどうしたんだよ」
「朝飯食べるのが長すぎて遅刻しそうになった」
「理由面白すぎだろw」
出会ってまだ二日目だが、かなり気が合う。
「今日から授業だってさ、あーマジめんどすぎて禿げそう。でも最初の授業の大半は自己紹介だしまあいっか」
「まあ言っても仕方がないし、お互い頑張ろうぜ」
「それもそうだな、えーっと一限目は、げっ!物理かよ!俺の兄貴から聞いた話だけどここの物理の先生バカ厳しいらしいぜ。授業中に居眠りしたら一時間説教された奴もいるってさ」
「今の時代に一時間説教とかする教師ガチでいるのか...」
そんな話をしながら物理教室に向かった。
今日の『晩御飯何かな』『今日ゲーム何やろうかな』とか考えてるうちにいつの間にか昼休みになっていた。
「そういえば昨日話したゲームのことだけどよ、いつやる?今日の夜俺暇だけど、ヒナタは?」
「俺も8時以降なら全然空いてるぜ」
「よっしゃ、なら決まりだな!今日の8時、絶対遅れるんじゃねぇぞ!」
「OK、任せとけ!」
渚との初めてのゲーム、楽しみだなぁ。
「それにしてもヒナタん家の弁当すげぇな。彩りといい、具材といい、俺のものと格が違うぜ」
さくらが作ってくれた俺の弁当の中には卵焼きや野菜の炒め物などが入っていて、栄養バランスとしかも色合いが両立している素晴らしいものだった。
それはまるで巷でよく言う妻が夫に愛を込めて作る愛妻弁当のようで、いくら弁当とはいえ、少し感動してしまった。
「さくら...朝からこんな弁当作ってくれたのか...」
「その『さくら』って人はヒナタの母ちゃん?いや待てよ、母親を呼び捨てで呼ぶ奴なんてまずいない...まさかとは思うが、彼女?!お前彼女いたのかよ?!いつからだ?!いつから付き合ってた?!」
「おいおい、そんな大声出すなよ。彼女じゃないって、俺の家で働いてるアンドロイドの子が作ってくれたんだよ」
渚が大声で口走ったせいで、教室内のみんなが俺たち二人を注目していた。
「へぇ~、お前の家アンドロイドいるんだ。さくらってことはもしかして女の子?ヒナタから見て可愛い?」
「さくらは...か、可愛いよ...」
今まで意識していなかったけど、さくらって結構、可愛い気がする。
「お?それってもしかして、そのさくらちゃんに恋とかしちゃってんじゃないの~?」
「!? いやいやいや、そんなことないって」
あまりにも急に変なことを言われて吹き出しかけた。
俺が、さくらに、恋?少し可愛いと思っただけでそんなわけ...でも確かにあながち間違いじゃない気がしてきたな...
「その反応的に図星だな?間違いない、お前はさくらちゃんに恋をしてる!今まで何度も恋をして失恋してきた俺が断言する」
「なんだその自信... 」
「ということで、さくらちゃんに告白しろ。そして俺がお前の仲人になる」
「絶対に断る」
「はぁ... 昼飯の時から散々だったな...」
あの後も渚からずっと詰め寄られた。「いつ告白する?」とか「告白するならどこにする?」とか色々うるさかった。放課後もずっとついてきたから今逃げて巻いてきた。
「恋してるって言われてもなぁ」
俺は今のところ世間で言うところの「恋」をしたことがなかった。人や動物を可愛いと思う時は度々あったが、「恋」という程ではなかったような気がする
「さくらは俺の家事代行だから、それだけ...」
さくらについて考えると変な感情が出てくる。渚のせいなのかもしれないが、もしかして、これが恋ってやつ..
「まあいいや、考えるのやめよ」
「ただいま〜」
「.................」
いつもならさくらから返事があるはずなのに、今日は返事がない。
「さくらは今いないのか、買い物にでも言ってるのかな」
そう思いながらリビングに向かおうとしたところ...
「わぁっ!」
「えへへ、驚いた?」
リビングの扉を開けたら急にさくらが飛び出して飛びついてきた。
「ちょっ、さくらっ..」
「あれ、ヒナタ君顔赤いよ。もしかして抱きつかれて照れちゃった?」
背中からさくらの声が聞こえる。何だか変な感覚がする...
確かになんとなく自身の体温が上がっているのを感じる。そしてさくらの体温も背中で感じた。
「そ、そんなことないって... そ、そんなことより、今日の弁当美味しかったよ、ありがとう」
「なら良かった〜。私まだヒナタ君の好みをあんまり知ってないから、もしかしたら口に合わなかったかも...と思って少し心配だったんだ〜。っていうかヒナタくんって反応薄いよね、朝私がベッドで上に乗ってもあんま嬉しそうにしてなかったし。けど今回は良い反応したよね」
「そりゃあ急に飛びかかられたら誰でも驚くだろ」
「え〜、でも私に乗っかかられてた時は少しくらいはドキドキしたでしょ?」
「全く」
「ひど〜、ちょっとくらいならしたでしょ〜」
あの時は朝急いでたのもあってあんまり気に留めてなかったけど、今だったら結構まずかったかもしれない...
二話 完
次回
お楽しみに