グロテスクな描写が苦手は方には読書をお勧めしません。
クローンたちが出現する前の夕方、文々。新聞の記者、射影丸文は守矢神社での祭りの取材を終えた。
「文さーん、これから守矢神社の人達で飲み会を行うのですが、参加しますかー?」
東風谷早苗が聞いた。
「いいや、私は遠慮しておくよ。ちょっとある場所に行くからね」
「ある場所って?」
「人には言えない場所さ。取材に協力してくれたのはありがたいが、流石に教えることはできない」
「そうなんですね…野暮なこと聞いてすみませんでした…」
早苗は頭を下げた
「謝らなくていいよ…そんじゃ、私はもう行くね」
文は空を飛び、メモをみた
(一つのネタにはなるか…どっかに特ダネ落ちてないかなー)
そんなことをおもいながら、文はある場所についた
そこは人里にある居酒屋、「鯨呑亭」だった。
「少し早く来すぎたねー、特ダネでも探すかー」
文は人里を歩き始めた。しかし…
「駄目だー全く良いネタが見つからないー」
地面に座り込み、そう言うと叫び声が遠くから聞こえた
「特ダネの匂いがする…人里の外れだな」
文は猛スピードで走った
しかしそこで見たのは、おぞましい光景だった
「な…!」
人里の住人が、謎のフードを被った幽霊たちに次々に襲われ、殺害されているのである
「やめてくれー」「うちの子を殺さないでー」
人々の嘆き、叫び声が聞こえる
しかし、現実はあまりのも非情だった
散々に痛めつけられ、屋根から落とされる子供
家を燃やされ、焼死する人、引火し燃える建物
大きな幽霊に頭から食い殺される男性
農具で骨を砕かれ、首を切られる女性
幽霊たちにとって弾幕も能力も何もない住人はただの無力な獲物だった。
地獄のような光景だった、写真など、撮れるわけなかった、真っ先に助けを呼びに行った
しかし、警察署もおそわれていた
普通の人間の警察はもちろん、小兎姫も惨殺されていた
(小兎姫まで…)
遠くから幽霊のうめき声がした。
(早くここから逃げなければ…)
文は空を飛んで逃げた。メモが地面に落ち、幽霊がメモを拾った
(落としてしまった…まぁこんな状態じゃあ新聞なんて出せるわけないが…)
幽霊に見つからず、なんとか鯨呑亭までついた
中心部はまだ幽霊に襲われていなかった
鯨呑亭の看板には閉店と書かれていた。外はもう真っ暗だった
(はやいな…まさか鯨呑亭も…)しかし、中は薄暗いが電気がついていた
文は扉を横に引き、開けた。
「あ、文さん!蚕食鯨呑亭へようこそー!」
鯨呑亭の看板娘であり座敷妖怪の奥野田美宵が言った
鯨呑亭は普通の居酒屋だが深夜には妖怪専用の居酒屋、蚕食鯨呑亭に変化する。
日中に行けない妖怪たちのために秘密裏に深夜のみで営業しているのだ
「一番のりはワシじゃな」
二ツ岩マミゾウが言った。
「今日は店長が早く上がったので、早めに開いちゃいましたー」
「ワシは夜営業の時点でいたがなー」
「マミゾウさんは早く来すぎなんです!人に姿がばれたらどうするんですか~」
「ああーすまんすまん次から気を付けるよー」
「毎度毎度そう言ってるじゃないですかー」
「そんなことより、萃香はどうした。珍しく遅いじゃないか」
「確かに…萃香さんなら昼営業の時点で顔を出すはず…」
「萃香が来ないなら、この料理食べて良いか?」
マミゾウがいつも萃香が座っている席においてある料理を指差して言った
「だめですよー!まだ来ないと決まったわけじゃ…」
文はさっきのことを考えた
(萃香にかぎってそんなことはないと思うが…一応共有はしておくか)
文はさっき自分が見たことを話した
美宵は何も言わなかった。当然の反応だ。
マミゾウは「文にかぎって噓はないと思うが…にわかには信じられん」と言った。
「私も、夢とか作り話ということにしたいさ…」
そう言うと、美宵が口を開いた。
「里のはずれで起こったということは、こっちにも幽霊は来ているんじゃ…」
バンッ!
扉が床に落ち、障子が破れた
扉を壊したのは、萃香だった。
「噂をすればなんとやら…じゃのう」
「萃香さん!なにするんですか!」
美宵が萃香に駆け寄った。
「ま、まぁ無事でよかったよ」
文がフォローしたが、美宵は怒っていた。
「お二人は黙っていてください!」
「あ、あぁ…すまん」
二人は言った
「ごめんごめん美宵」
「誤って済む問題じゃないです!」
「ごめんごめん美宵」
「だから誤って済む問題じゃ…」
美宵が言い終わる前に萃香は…
「ごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめん」
「ごめん」と言い続けていた
「萃香さん!?大丈夫ですか!?」
美宵がそう言うと萃香は言った
「大丈夫だよ」
「本当ですか!?」
「だから大丈夫だって美宵」
「でも萃香さん、さっき…」
「だから大丈夫だって言ってんだろうがぁ!」
そして萃香は叫び、暴れ始めた
「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ」
萃香はそう叫び、店をめちゃくちゃにした
「萃香!落ち着け!」
マミゾウが説得しようと声を掛けた。しかし、萃香は止まらず、マミゾウたちも襲い始めた。
食器は割れ、棚も落ち、壁も穴だらけになった。
「どうした!何があった!」
騒ぎを聞きつけた鯨吞亭店長が起き、降りてきた。
「美宵ちゃん!大丈夫かい!?それにこの妖怪たちはなんだ!?騒ぎはこの鬼が起こしたのか?」
「そのぉー…私は騒ぎを聞いて駆けつけてーその時にこの妖怪たちも追いかけてきてて~」
「店長さんは逃げてください!」
文が萃香の攻撃を避けながら言った。しかし…
「うるさい!」
萃香が叫び、拳を振るった。
その拳は、鯨吞亭主人の顔を直撃し、貫通したのだった。
混沌鎮魂歌です!
今回は東方酸蝶華の鯨吞亭を舞台に描きました!
原作だと絶対に死なさそうな店主が死んじゃったよ…
次回もお楽しみに!コメントもお待ちしてます!