クロスアンジュ 天使と竜の輪舞~愛するミスティ・ローゼンブルムと共に~ 作:田中_jack
その翌日に、後に歴史的な会談と言われるようになる会談に参加、ミスルギ皇国などのマナを使用する国家や地域に対する「和戦両様」の方針が決定された。
その際に、同年の7月7日、私ことリデルの誕生日パーティーにて、私とミスティ、アルベルトとヒルダの恋人宣言が発表されることになった。
当日の未明、招集されドラゴンの世界で王宮などを守る戦闘に参加、無事に帰還し、
王宮で「恋人宣言」をした。
恋人宣言したカップルの中に「サプライズ」があり、まさかマギー教官が有名なプロデューサーで、私達4人の師匠でもある、ケマル・縁部理桜氏の恋人とは驚いた。
恋人宣言をした私とミスティ、アルベルトとヒルダの関係は今後、どう発展するのか?
今回は、恋人宣言をした直後の反響と、恋の行方などを描きます。
2110年7月7日のお昼。
「黄金のタッグチーム」である私達4人、私ことリデルとミスティ、アルベルトとヒルダは、私の誕生日パーティーがお開きになった時間、王宮の1階の会議室に集合していた。
もっとも、その他にアンジュやサラなど、7月7日の未明の戦闘に参加したメンバーも含まれていたのだが、ミスティが機転を利かせてくれて、「恋人宣言」をしたカップル同士の席と食事を準備してくれた。
1階の会議室で、5月6日夕方の「歴史的な会談」で、「黄金のタッグチーム」である私達4人ご一緒した国王ご夫妻をはじめVIPの方々の全員が私達を迎えてくれた。
「皆様、本日は誠におめでとうございます。」
ケマル・縁部理桜(えんぶりお)氏が、まるで結婚式の挨拶のように、代表して挨拶をした。
「既に、予想をはるかに超える反響やお祝いのメッセージが届いております。
これも、日頃から皆様の暖かいご支援あっての成果であり、この企画のプロデューサーとして、心から感謝申し上げる次第でございます。」
事実、王宮には現在でもお祝いのメッセージや電報、花束などが次々と到着している。
ここまでの反響があるとは、私ですら、驚いたのだ。
「ケマル・縁部理桜様、TV局などの中継スタッフとの打ち合わせのお時間です。」
侍女の1人が連絡を入れた。
ケマル・縁部理桜氏は、TV局などの中継スタッフとの打ち合わせのために、一旦ここを立ち去り、本日や翌日などの出演について打ち合わせを開始した。
誕生日パーティーで、「主役」であった私をはじめ、「恋人宣言」をしたカップル同士は、まるで婚約したかのような表情をしていた。
全員、胸には関係者全員に授与されたドラゴンの世界の最高勲章、龍一等ダイヤモンド章が光る。
勲章の周囲が紫や赤に光るように工夫されているのだ。
本当に綺麗だな。
さすがのミスティも、今日という今日は、いつもとは違う笑顔と決意を感じる顔をしていた。
私もそうなのか?
マギー教官も、「私も君達も、王宮で恋人宣言とは、正に公認のカップルだね。」と、感慨深いながらも、普段はあまり見せない喜びの表情を見せていた。
さて、話は変わるが、7月7日にドラゴンの世界よりお礼として頂いた金品などの金額が、巨額なものであることが分かったのだ。
何と、総額で10京円!!
極めて希少価値の高い宝石類や装飾品、貴金属類、レアメタル、旧文明より回収した各種資源や品物などが高く評価されたことも大きい。
もっとも、日本連邦がドラゴンの世界に投資した金額は100京円であるので、その10分の1であるが。
そこで、日本連邦政府は1京円を「個人消費の刺激策」として、10万円金貨2枚、5万円銀貨4枚、1万円札10枚の、総額50万円を、7月7日、11月11日、来年の1月1日と5月5日付けで、日本連邦の全国民と、ノーマの迫害を逃れていた亡命者ら全員に、4回も支給することが7月7日、受領日のその日に決定した。
更に、ノーマの迫害を逃れていた亡命者や移住者、様々な場所から来た留学生などには、状況に応じて、その3倍額までを別枠で「定住支援金」「学業奨励金」として支払うことも併せて決定した。
どうして、「黄金のタッグチーム」である私達4人のそれぞれの誕生日付けでの全国民などに支給されるのでしょうか?
また、1回50万円の支給で、何故「10万円金貨2枚、5万円銀貨4枚、1万円札10枚」の支給なのでしょうか?
支給を受けるには、引換券などを持ち、申し込んで公的機関や銀行で受け取る仕組みであったことや、電子マネー、国債、商品券などの有価証券や電子有価マネー類ではなく、銀行振り込みでもないので、尚更、疑いたくなってしまったのだ。
この日本連邦政府の政策方針には、「黄金のタッグチーム」である私達4人でさえ、当時から深い戦略的な意図を感じずにはいられなかった。
後に、その政策の意図が明らかになる。
その理由には、実に深謀遠慮な戦略が秘められていたのだ。
さて、話を「黄金のタッグチーム」である私達4人など、「恋人宣言」をしたカップル同士の事に戻そう。
カップルの組み合わせは誕生日パーティーで登場した順番に次の通りだ。
※念のため、左側より男性、女性 と表記します。
また、登場人物の整理を兼ねて本名と併記します。
尚、『ケマル・縁部理桜(えんぶりお)氏』と『マギー教官』の名前の書き方は、演出上の配慮です。
「黄金のタッグチーム」私達4人
・私こと、リデル(本名 リデル・田中)とミスティ(本名 ミスティ・ローゼンブルム)
・アルベルト(本名 アルベルト・マンシュタイン)とヒルダ(本名 ヒルデガルト・シュリーフォークト)
プロデューサーのケマル・縁部理桜氏とその恋人
・ケマル・縁部理桜(えんぶりお)氏とマギー教官(本名マギー・ヒイラギ)
宇宙医科大学校の学友(留学生とその恋人)
・タスク(本名 タスク・マインコフ・真田)とアンジュ(本名 アンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギ)
・レオポルド(本名 レオポルドティーネ)とサラ(本名 サラマンディーネ)
・テルメ(本名 テルメルダス)とナーガ(本名 ナーガレスタ)
・レオナ(本名 レオナリーネ)とカナメ(本名 カナメシュール)
・ラファイエル(本名 ラファイエル・ドロン)とモモカ(本名 モモカ・荻野目)
宇宙医科大学校の学友
・オスプレイ・山田とゾーラ・アクスバリ(共に1組のクラス長)
・アレクトラ・フォン・アタチュルクとエルシャ(本名 エルシャ・リンドス)
(共に2組のクラス長)
・ジョージ・ルイスとロザリー(本名 ロザリアス・ロルカ)
正に宇宙医科大学校の生徒10組と、ケマル・縁部理桜氏とマギー教官の1組を合わせて、11組の「恋人宣言」したカップルが誕生した。
事実上、誕生日パーティーの直前に参加した戦闘のご褒美(?)となってしまったのも、何かの縁だろう。
「誕生日パーティーでは本当に緊張したぜ。もっと綺麗に着飾ってもよかったなあ。
あはははは。」
と、ゾーラ・アクスバリは言った。
彼女は私達4人が所属する1組の女性クラス長だ。
性格はきっぷの良い姉御のような人である、と言ってよいだろう。
「あらあら、ゾーラさんは充分に綺麗でしたよ。私こそ、もっと着飾るべきだったと反省しているくらいですわ。」
と、エルシャは言った。
彼女はロザリーが所属する2組の女性クラス長だ。
性格はおっとり型で女性的な人だ。
私の見方では、恐らく、ここに居る同期の女子学生の中で、一番プロポーションが良いと感じた。
その会話を、それぞれのパートナーであるオスプレイ・山田氏と、アレクトラ・フォン・アタチュルク氏は余裕の表情で笑った。
やはり、「黄金のタッグチーム」である私達4人でも、6歳も年上の方々との比較では、スタイルの面では大きな差があるよね。
「ううー、私も、ゾーラさんやエルシャさんのように、もっと綺麗になりたいです!!」と、ミスティが悔し涙を流しながら、後悔していた。
「スタイルも服装もまだまだ・・・・。ううー、しくしく。(嘘泣き)」
「大丈夫だよ、ミスティ。君も綺麗だったよ。」と、私は助け船を出して、ミスティを励ました。
「ミスティのファッションセンスは、極めて繊細で綺麗だよ。」
「またまた、夫婦漫才が始まったか??
美少女であるミスティ王女様を助ける美男子のリデル王子様か。
良いカップルだなあ。」
アルベルトが私とミスティを冷やかす。
こいつはいつも、こういう事が好きなのだ。
ミスティは「いいじゃない。私は好きでやっているんだから。」と反論する。
私も「そうそう、私も好きでやっているんだから。」と反論した。
「私は、いつものツインテールが良いかどうか、最後まで髪型を迷ったが、やはりツインテールにして良かったよ。赤毛に白のドレスも良かっただろう?」
ヒルダが言った。
「ヒルダは髪型と、着るドレスとの絶妙なバランス感覚が鋭く、非常に良いスタイルを出せる人なのだよ。実に上手だ。」
私はヒルダのファッションセンスを褒めた。
「確かに、リデルの言う通りだ。」
アルベルトも同意する。
「本当に嬉しいよ。ヒルダは、パーティー会場の花、美の女神ヴィーナスそのものだったぞ。」
その言葉に、「うん、ありがとう。」と小声で返事をした後、ヒルダは何も言えずに頬を赤く染めて、うつむいていた。
案外、ヒルダも純情タイプだよな。
「あーあー、みんな贅沢だなあ。
私なんか、人に勧められた衣装をそのまま着ただけだぜ。ドレスを着こなしていたかどうかも分からなかったぞ。」
私達4人と同じ年のロザリーは、少々疲れた表情で言った。
性格は、一言で言えばかなり大雑把な人である。
「ロザリーもしっかり似合っていたよ。」と、ジョージ・ルイスが褒めた。
あれ、アンジュやサラなどはどうした?
いつもの勝ち気な会話が出てこないぞ!!
アンジュやサラ、そしてその取り巻き達は、皆、何も言えずに頬を赤く染めて、うつむいていた。
ヒルダ以上に、意外にも純情なのか、単に照れているのか。
「おおー、デリシャス!!
この恥じらいの表情、そして自然の着こなし。それこそ、モデルの才能なのだよ!!」
ケマル・縁部理桜氏が、打ち合わせから戻ってきて、皆を評してすぐにこう言った。
「ここの皆さんは、その才能に溢れた方々だからこそ、戦闘後、すぐにドレスアップが出来たのです!!」
「私もその中の1人ですよね、愛するケマル・縁部理桜。」と、マギー教官は尋ねた。
「勿論さ、愛するマギー・ヒイラギよ、貴方はすばらしい才能と美に輝いている!!」
と、ケマル・縁部理桜氏が力説して証明する。
ううーん、お似合いの良いカップルだ!!
「さーて、これから、皆でローゼンブルム大学主催の「チャリティーファッションショー」に総出演だ!! 行くぞ!!」
と、ケマル・縁部理桜氏のサプライズ企画が始まった。
その後参加した、ローゼンブルム大学主催の「チャリティーファッションショー」は、大成功どころか、大反響の連続で、超有名人の講演会か、人気ロックバンドや世界一のポップスターレベルの公演のようだった・・・・・。
私達はアイドル歌手でも芸人でもないのだけれど。
どうも、我々の人物構成そのものがが、様々なタイプの印象を与えるようで、集団としては個性のバランスが取れているようなのだ。
はあ、今日は、早朝から戦闘やら誕生日パーティーやらで、本当に疲れた。
7月7日の夕方。
「黄金のタッグチーム」である私達4人以外は、宇宙医科大学校の寮や宿泊所などに戻った。
私達4人は、いつものように王宮で一緒にお風呂に入り、やシャワーを浴びた。
小学校時代から私達4人は、機会があることに私の家などでも、いつもこのようにしている。
それでも、今日という今日は、いつもとは違った雰囲気が感じられた。
やはり、お互いに、より男らしく、女らしくなってきた、というものだろう。
そして、お互いを意識しあうようになってきたのも事実だ。
お風呂から上がった後、私とミスティ、アルベルトとヒルダは、何故か、それぞれ別の部屋に入ったのだ。
何となく。
「綺麗だよ、ミスティ。」と、私は言った
「ありがとう。」とミスティは言って、顔を赤く染めた。
その後、1分くらいだろうか、しばらく見つめ合っていた。
そうしたら、ミスティが「ちょっと眠たいな。」といって、恥ずかしい様子で私の方に抱きかかえられるように目をつぶって倒れてきた。
そこで思わず、私は、生まれて初めてミスティを抱きかかえ、『お姫様だっこ』をしてしまった。
そして、そのままで廊下に出て移動していると、何と、国王王妃とばったり出くわしてしまったのだ!!
「あらあら、リデル様、すみませんね。
ミスティもまだまだねえ。恋人に着衣のままで『お姫様だっこ』されるなんて、まだまだ詰めが甘すぎるわよ!!
せめて、有名な絵画『裸のマハ』のような綺麗な裸体を見せる状態にならなきゃね。」
何ですか??この発言は??
とても母親の発言とは思えないのですが。
私は、顔を真っ赤にしながら、一瞬、自分の耳を、そして国王王妃の発言の真意を、本気で疑ったのだ。
王家とはこのようなものなのか?
一方、アルベルトとヒルダは別の部屋から1階のベランダに出ていた。
今日のファッションの話、戦闘の話などをした後、ヒルダがこう言った。
「私、綺麗だった?」ヒルダが尋ねた。
「ああ、本当に綺麗だったよ。」アルベルトが答えた。
「私、あまり難しい事は分からないのだけれども、私の親にアルベルトを紹介できる日が来るかな??」ヒルダが畳みかけて尋ねた。
「大丈夫だ。必ず来るよ、近いうちに!!」アルベルトは力を込めて宣言した。
そして、国際情勢はその後、大きく変化を遂げて、アルベルトの言った通り、ヒルダが、親にアルベルトを紹介できる日が来たのだ。
今回は、「恋人宣言をした直後」の、『黄金のタッグチーム』の私達4人などのドタバタ喜劇と、更なる環境の劇的な変化や心境の変化を描きました。
兄弟のように暮らしていた私達4人は、更なる仲間を得た一方、内外の情勢変化にも大きな影響を与え始めます。
その成果を妬んだ連中が、大胆にも大きな妨害工作をしようとしますが、意図しない方向へ国際情勢を大きく揺るがす事態になります。
次回をお楽しみに。